『ヨーロッパ全史 』
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サイモン・ジェンキンス 著 (森 夏樹 訳)
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青土社 2020年5月15日発刊
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目 次
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1. エーゲ海の夜明け ―ギリシアの栄光(前2500〜前300)
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2. ローマの支配 (前500〜後300) |
3. ゴート族、フン人、キリスト教徒 (300〜560) |
4. シャルルマーニュの時代 (560〜840) |
5. 新しいヨーロッパ人 (840〜1100) |
6. 戦う教会 (1100〜1215) |
7. 国家の台頭 (1215〜1400) |
8. ビザンティウムの死 (1400〜1500) |
9. ルネサンスと宗教改革 (1450〜1525) |
10. 君主たちの戦争 (1525〜1560) |
11. 宗教戦争 (1560〜1660) |
12. 専制政治のクライマックス (1660〜1715) |
13. 理性から反乱へ (1715〜1789) |
14. フランス革命 (1789〜1804) |
15. ナポレオンのヨーロッパ (1804〜1815) |
16. ウィーン会議と改革の失敗 (1815〜1840) |
17. 旧体制の最後の叫び (1840〜1850) |
18. イタリアとドイツ (1850〜1900) |
19. 戦争を終わらせるための戦争 (1900〜1918) |
20. 両大戦間の年月 (1918〜1939) |
21. 第二次世界大戦 (1929〜1945) |
22. 冷戦大陸 (1945〜1989) |
23. 過去と現在のせめぎ合い (1989〜) |
24. エピローグ |
概 略 |
原題は、『A Short History Of Europe ; From Pelicles To Putin 』であるが、対象としている歴史の時間としては大作である。しかし、一巻の書にそれをまとめているという意味で、“A
Short History”なのだろう。ペリクレスからプーチンまで、まさに権力の歴史を描いており、著者が言っているように何をそぎ落とすか、がA
Short Historyとするために大事だという。
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感 想
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ヨーロッパに絞って歴史を追ってくると、著者が意図しているヨーロッパの戦闘性、好戦性、多様性、反対に共通性が見えてくる。また、中世以降中心となるドイツと、常に一歩距離を置くイギリスなどの傾向の系譜が見て取れる。好戦性の一方で、平和と安定へ不断の努力が払われている。しかし、この通史は、そういった努力が長続きしないことも教えてくれている。
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