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肥前国(文化・文政年間)

●文化元年(1804)
9月6日－ロシア使節レザノフが、長崎に漂流民を護送して来航、通商を要求する。

●文化3年(1806)
8月1日－島原藩が、肥後国天草のキリスト教徒を検挙する。

●文化4年(1807)
4月27日－アメリカ船が長崎に来航し、薪と水を要求する。

●文化5年(1808)
8月15日－イギリス軍艦フェートン号が長崎港に侵入し、長崎奉行に薪と水を要求する（フェートン号事件）。
11月9日－幕府が、肥前藩主鍋島斉直(なりなお)を長崎警備怠慢のかどで処罰する（18日筑前国秋月藩に肥前藩に代わり長崎警備を命令）。

●文化6年(1809)
2月25日－幕府が長崎のオランダ通詞6人にロシア語・英語を学ぱせる。
長崎に砲台が新設される。

●文化8年(1811)
1月－オランダ通詞吉雄権之助が英語研究書「譜厄利亜(あんげりあ)言語和解」第1巻を幕府に献上する。

●文化9年(1812)
6月14日－長崎町年寄高島茂紀(しげのり)が、荻野流の砲術師範となる。

●文化10年(1813)
5月27日－イギリス船が、オランダ商館乗っ敢りのため長崎に入港し、商館長ズーフはこれを拒絶、追い返す。

●文化11年(1814)
6月23日－イギリス舶シャーロット号が長崎に2度目の入港をする（10.5出帆）。
7月－大村藩で櫨会所が産物会所へ発展し，専売制をとる。
10月－長崎奉行遠山景普(かげくに)が，浦上村の溜牢内に細工所を設置して罪人の更生をはかる。

●文化12年(1815)
3月－司馬江漢の長崎紀行「江漢西遊日記」ができる。

●文化13年(1816)
4月－長崎の清船商額が各船定額銀274貫目と改められる。
12月29日－長崎奉行所が嫁盗みの慣習を禁止する。

●文化14年(1817)
9月14日－水野忠邦が唐津から遠江国浜松へ、小笠原長昌が陸奥国棚倉から唐津へ移封になる。

●文政2年(1819)
9月－久留米藩領と肥前藩領との漁場争いを筑後柳川藩と日田代官が仲裁し、和解させる。

●文政4年(1821)
2月28日－長崎奉行が清国人取り締まりのため唐人屋敷前に設けた番所を、清国人が襲撃する。

●文政6年(1823)
7月7日－ドイツ人シーボルトが、オランダ商館の医帥として長崎出島に着任する。

●文政7年(1824)
シーボルトが長崎郊外に鳴滝塾を開き、西洋医学などの教授と診療を始める。

●文政10年(1827)
閏6月－長崎警護の筑前藩士が、長崎市中を徘徊する中国人を捕らえる。

●文政11年(1828)
8月10日－長崎奉行所が、ドイツ人医師シーボルトの帰国時の所持品のなかに、日本地図などの禁制品を発見する（シーボルト事件）。
12月18日－幕府が、シーポルトを出島に幽閉し、関係者を投獄する。

●文政12年(1829)
4月－長崎市中で、俵物(たわらもの＝輪出用水産物）調製用のあわぴ・なまこ・ふかのひれなどの食用を禁止する。