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肥前国(正保･慶安年間)

●正保元年(1644)
8月18日－幕府がかつての戦国大名で鍋島氏に取って代わられた竜造寺氏再興の訴訟を却下する。
長崎在住の中国人キリシタン１２名が逮捕され，７名が処刑される。
中国僧逸然性融が来日し，長崎の興福寺３代住持となる。
唐津藩、唐津湾で異国船を焼き討ちにする。
前長崎奉行がオランダ船を通じて入手した情報を「オランダ風説書」として毎年幕府に報告するようになる。

●正保3年(1646)
長崎の天文・暦学者林吉右衛門がキリシタンの疑いで処刑される。

●正保4年(1647)
6月24日－ポルトガル船が通商を求めて長崎に来航する。佐賀藩8350人、唐津藩3035人出動。幕府九州諸大名に命じて港口を封鎖し、兵数五万余り、兵船千五百余捜で警備を固める。
7月29日－大目付井上政重・長崎奉行山崎正信がポルトガル船に通商不許可・来航禁止を通告する。
11月18日－唐津藩主寺沢堅高(かたたか＝39）が乱心により自害。幕府は所領を没収する（島原の乱での不手際が原因）。寺沢氏断絶。唐津藩、天領となる。
医者の向井元升(げんしょう)が長崎東上町に聖堂を建立する。のち、中島銭座跡に移し、中島聖堂となる。

●慶安2年(1649)
4月7日－幕府が，大目付井上政重・松平定行・長崎奉行山崎正信に長崎警備を命じる。
大久保忠職(ただもと)、播磨明石より唐津へ転封してくる。

●慶安3年(1650)
三川内(みかわち)焼が始まる。
11月19日－幕府が黒川正直を長崎奉行とする。
江戸城西の丸普請に鍋島勝茂が金箔10万枚を献じる。

●慶安4年(1651)
長崎諏訪神社、玉園(たまぞの)山に移る。
島原藩領内に初めて櫨木(はぜのき)を植樹。延享元年には十万本を植える。