コース作成記&講評



9     1998年大会(八王子〜秋川〜青梅〜八王子)

 当日は天気も紅葉も今一つでしたが、クイズの方は新趣向のものも有り、楽しんでもらえたと思います。恒例により講評をお届けします。

         〜コース作成記&全体講評〜

 昨年は宮ヶ瀬ダムをゴールにしたため、今年は八王子の北側でレイアウトすることを想定。コース前半で使うつもりで陣馬街道を走っていると、見慣れぬ施設が完成していた。聞けば立派なホールや駐車場を借りられるとのことで、ゴール場所をここ八王子市文化農園村に変更した。

 八王子市内をゴールにするのは初めてで、つまりぐるっと周囲を回して八王子に戻ってくるレイアウト作りに初めて挑んだ。その不慣れさ故か、最初に作ったコースは飯能まで含めたため90kmにも及んでしまい、作り直しとなった。青梅の手前で引き返すコース取りに変更し、以前走ったことのある梅園病院周辺の山道と、陣馬街道北側に見つけた林道をうまく取り入れて約60kmに抑えることに成功。さらに、そこに入って行かなければ道があるとは分からないようなコース2ヶ所について、昨年ダート路が不評だった経緯から採用を断念、6回の試走を経て完成した。

 1CP迄はクイズ設定の都合上、公園を取り回すルートとしたため、住宅地を複雑なコマ図でつなぐ、ナビにとって大変な区間となった。2CPは以前から狙っていた秋留台公園の駐車場に設置。1〜2CP間が単調になってしまうことを避けるため、やや狭いが七曲り峠を通しクイズの出し方も工夫した。が、2CPは大会1週間前にハプニング発生。挨拶に行った公園管理事務所で、11月1日は産業祭りで駐車場が閉鎖され周辺道路も混雑することを知らされた。秋留台公園内のクイズをキャンセルしたくなかったので、止む無くコースとCP位置とクイズ設定を変更。また農協駐車場の使用許可を正式に取得して3CPとし、2CPで実施する予定だったクイズを3CPへ移す処置を取った。オフィシャルの配置計画も入れ替えだ。

 ミスコースはやはり1、2図に集中した。スタート直後の複雑なコマ図は常連でも難しいようだ。他のミスコースも、殆どが「ミスコース注意」とコマ図に書かれていた地点で起こっており、言い換えると実際に参加者にとってのコマ図の難易度を把握できていた訳で、ちょっと安心した。

 クイズの詳細は後述するが、去年はシンプルな出題を心掛けた関係で、出題数が少なかったという反省がある。そこで今年は距離の割には多めにクイズを作成。しかも採点が難しいことを承知の上で新趣向も取り入れてみた。また秋留台公園のクイズは、公園内を何時間も探し回られると全体進行に影響が出るので、時間制限を設けた。祭りを楽しんでもらう時間まで用意できなかったが、大会スケジュール上止むを得ずご了承願いたい。

 去年より難易度を上げたので、優勝者の減点は20点台前半、平均で50点位を予想。

 はたして参加者の反応はどうか。去年より走りやすかったという声が多いが、ダートを取り入れて欲しいという意見と山道が恐かったという意見とが同数位あったので、平均的には妥当なコース内容だったと判断している。個人的にはもうちょっとアクセントを付けたいところではあるが。ただ気になるのが、アンケートの回答内容が簡素であることだ。例年より、各問いに対して一言だけの回答が多く、全体的な面白さが足りなかったのではとか、ややマンネリ化してきたのではとか、心配してしまう。この辺りは常連チームの意見を是非聞かせて頂きたい。

 成績の方であるが、まず注目チームについて。前回優勝のチーム友情は、女性メンバーを入れてあらゆるクイズへの対応力を強化するも残念ながら4位止まり。新たに男女間の友情という課題を次回に残した(?)。最多出場を誇る玉川クジラはチーム友情を1点抑えて過去最高の3位入賞。大会会長のチームJUNは、足にハンデを負いながらも6位に入り気を吐いた。FALKEN4チームは過去の実績通りというか、ナイト&ベイビー以外は下位に低迷した。次回は是非頑張って自社提供賞品を持ち帰ってもらいたい。初参加ながら成績優秀だった5位のG.S.O.と7位のモリモリバッチーズは、女性メンバーが相当な意気込みで当大会に臨んだという共通点がある。

 優勝したういにーチーム(ゼッケン17)は5回連続出場で、毎回10位内に入っていたが、遂に優勝し強豪チームの仲間入りを果たした。2位のチームKUSRT(ゼッケン18)は優勝経験の有る強豪チーム。この2チームの減点は3位以下を大きく引き離しており、私の予想を上回る成績だった。特に優勝のういにーチームは昨年出た大会記録の減点15を超え、減点13という新記録を樹立した。

 逆に残念だったのは前述の5位のG.S.O.と、11位のめしくい地蔵スーパーだ。この2チームはタイムオーバーによる減点が無かったら、減点12で優勝も有り得た。めしくい地蔵スーパーはいつも成績優秀なのでこちらも驚かないが、G.S.O.は初出場であり、今後が楽しみである。

 去年より難易度を上げたつもりで、平均減点25ぐらいを予想していたが、実際には約16点であり、今回の参加者のレベルの高さをうかがわせる。

 去年よりクイズ(U)の問題数を増やし、全体の難易度を上げることを狙ってみた。今回はコースに関する問題が多くなったので、何度も試走を繰り返し出題方法を練り直し、結構苦労して組み立てた。

           〜アンケート紹介〜

 皆さんからのアンケートの中から、面白いものを拾って紹介します。

・2CPにクイズがあるのに気付かず、ファミリーレストランで30分位休憩してしまった。
・秋留台公園で1人はぐれたため園内放送を入れてもらった。
・400cc計量クイズはブルースウィリスの気分でやった。

 また印象に残ったクイズでは、オリンピックメダル数や400cc計量、不法投棄看板を挙げたものがやや多かったが、他は各クイズに分散した。人によって印象に残ったものが異なるということは、それだけ出題分野や方法にバリエーションがあったという解釈もできる。

 以上、ご精読ありがとうございます。また来年も一層工夫をこらして皆さんをお待ちしています。諸事情により講評完成が遅れましたことをお詫びします。最後にスポンサー及びオフィシャルの方々にお礼を添えて、講評を締めくくります。
更新日時:
2005/04/24
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Last updated: 2010/5/9
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