生理痛・生理不順

生理痛・生理不順の治療

生理痛や生理不順の治療でご来院になる方は、それ自体が主訴の方から、不妊症の方や婦人科疾患以外が主訴の方まで様々です。
生理痛と生理不順は、東洋医学的に考える原因や治療内容に共通する部分が多いので、ここで一緒に取り上げます。

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症状

生理痛・生理不順に関する症状は、次の3つに分けられます。

周期の異常
無月経、稀発月経、頻発月経
月経の量および持続日数の異常
過少月経、過多月経、不正出血
月経に伴う症状
月経困難症、月経前症候群(月経前緊張症)

生理痛の画像

生理痛

月経困難症
生理痛や生理中に起こる症状が、日常生活に支障をきたす程ひどい場合のこと。下腹部痛・腰痛・頭痛・悪心・嘔吐・胃痛・便秘・倦怠感、その他。機能性と器質性のものがある。
  • 機能性:冷え、血行不良、生活環境、精神的・神経的なもの、自律神経・内分泌の失調などから起こる。
  • 器質性:子宮内膜症、子宮筋腫などから起こる。
月経前症候群
生理前におこる様々な体の不調のこと。イライラしやすい、頭痛、めまい、食欲不振、悪心、倦怠感、不眠、その他。

生理不順

一般的に、正常な生理周期は25~38日とされ、それより長くても短くても生理不順となります。
冷え、ストレス、過度なダイエット、内分泌の失調、器質的疾患などに起因すると考えられます。


原因

女性の生理は、視床下部―下垂体―卵巣―子宮へと、スムーズに情報が伝達され内分泌調節が行われることで起こります。ところが心身のストレスなどにより自律神経が乱れると、この一連の流れの司令塔である視床下部の働きに異常をきたし、ホルモンバランスが崩れ、生理痛・生理不順が起こりやすくなります。

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東洋医学で考える生理痛・生理不順

東洋医学では特に、任脈・衝脈・肝・脾・腎などが生理に深く関係し、生理痛・生理不順はこれらの働きの異常から起こると考えます。

任脈
胞中(子宮)から起こり、全身の陰経を総括する。
衝脈
胞中から起こり、諸経の気血を調節する。
「血を蔵す」と言われ、肝の働きに異常があると血流の不足や滞りが起こります。
血を生成し、全身を栄養する。また、血が脈外へ溢れ出ないようにする働きがある。
精を蔵し、発育・生殖を主る。

また、生理痛・生理不順には冷えも大きく影響します。

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鍼灸治療

問診や脈診等により東洋医学的にどこに問題があるのかを判断し、全身のバランスを整え、冷え・血流の改善と、自律神経に働きかけホルモン分泌を正常化することを目的に鍼と灸を施します。。

全身調整のための手足や背中のツボへの施術
主に手足のツボを用いて全身のバランスを整えます。この全身調整は原因部分へのアプロ―チであり、原因を取り除き症状を出にくくし、治療効果を持続させるために行います。
コリや痛みのある部位への施術
生理痛・生理不順を訴える方は、それ以外にも頭痛・肩こりなど何らかの症状が見られることが多く、症状に応じて頭部・頚・肩背部・腹部などへも施術します。

最後に日常生活で気を付けていただきたいことなどをアドバイスして1回の施術は終了です。
肩こりや頭痛など他の症状についても並行して治療致しますので、施術後は全身がスッキリして楽になると思います。

ご自分でお灸をしてみたいとご希望の方には、ご自宅で出来る簡単な方法やツボの位置などのアドバイスを行っております。