鍼治療の後の過ごし方、注意点
治療後の過ごし方はどうしたらいいですか?
治療後は安静に過ごしてください。治療後は、筋肉の緊張がとけ、血液循環も良くなり、副交感神経もよくはたらきます。つまり、からだはリラックス、休息モードなのです。この状態を長く維持してください。できれば2〜3時間は横になっていてください。そうすれば治療効果も倍増します。治療の日は、身のまわりの雑事は片付け、治療の後は、ゆっくり過ごせるようにしていらしてください。
治療後はお風呂に入ってもいいですか?
注射のあとは入浴を控えるように注意されますが、鍼の場合は入浴しても大丈夫です。鍼灸の鍼は髪の毛と同じくらい細く、また注射針のように管状でもありません。だから皮膚への損傷はほとんどなく、入浴中にバイ菌がはいる恐れもありません。ただし治療後はからだの中でさまざまな反応が起きています。少し休んでから、いつもより短めに入浴してください。
治療後にお酒を飲んでもいいですか?
治療した日は、お酒を控えてください。どうしても我慢できない人は、缶ビール(360ml)1本程度なら結構です。治療後は、内臓のはたらきもよくなり、たいへんおいしく召しあがれますが、ついつい過ごしがちになります。過ぎた飲酒は、血液循環や新陳代謝を低下させます。一方鍼灸治療は、血液循環や新陳代謝を高める作用があります。もうお分かりですね。飲みすぎは治療効果を相殺します。治療後の飲酒は控えめに、あるいは禁酒が望ましい姿勢です。
次はいつ治療に来たらいいですか?
鍼灸治療の効果が持続している間に、次の治療にいらしてください。間隔が空き過ぎると病状が元に戻り、なかなか治癒に向かいません。これでは何度いらしていただいても、その場、その時のお疲れをとるくらいのことしかできません。最初の内はできるだけ間隔を詰めて(少なくとも週1回から2回)通院していただければ効果的です。その後、病状をみながら治療の間隔を調整させていただきます。
治療の副作用について教えてください?
治療後に、痛みが増したり、からだがだるくなったりする人が稀にいらっしゃいます。例えば自律神経のバランスに乱れがあると、治療後に体調が変化し、全身だるくなることがあります。また、運動不足で新陳代謝が衰えていると、代謝が盛んになり、運動時と同様の疲れがでます。あるいは、患部に知覚マヒがあると、感覚がよみがえり、痛みが復活したりします。これらは正しい治癒反応です。心配なさらず、安静に過ごしてください。鍼灸治療は薬物療法のように、痛みやしびれ、だるさといった症状を抑える、対症療法ではありません。もともと痛みやしびれ、だるさなどの症状は、からだの治癒反応として起きている側面があります。ですから痛み止めなどで、むやみに症状だけを抑えるのは、からだの自然治癒力を止めていることになります。これに対し、からだの自然治癒力にはたらきかけ、治癒を促進するのが鍼灸治療の特徴です。他に、鍼治療後に皮膚に青あざができることがありますが、これは皮下の静脈からの内出血で問題はありません。2週間程度で綺麗に消失します。
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