今回施工した石庭の玄関脇・道路側からの写真です。まず最初に現場を拝見させていただいた際に気になったのが、この広い庭園予定地の敷地面積と、接地している隣家との仕切り・背景物となるものがまだないということでした。 もしこの広い敷地にただ庭石を配置して石庭を造ってもまったく趣のある石庭にはならないと感じたため、まずは隣家との仕切りの役割と、庭としての空間を確立させて石庭を引き立たせる背景物として、四つ目垣の設置をご提案させていただきました。 この四つ目垣という竹垣は庭に設置する竹垣の中でも一番簡素なものですが、広い敷地の仕切りやお庭を引き立たせる役割にはうってつけで、今回もこの四つ目垣を設置したことで前の石組みや豆砂利の空間が非常に映える石庭にすることができたと思います。 |
今度はリビング側から見た石庭の写真です。石組みの施工では、庭全体のバランスを見ながら石を慎重に配置し、庭に奥行きをださせるように心がけました。また、庭に立体感をもたせるために石組みの周りを盛り土して起伏を作り、その周りにきれいな豆砂利とコケの代用品として安価なタマリュウをグランドカバーとして使いました。 そして最後に、施主様から「四季を感じられる樹木を一本だけ植えたい」というご要望がありましたので、京都の代表的なモミジで紅葉が美しいイロハモミジを植栽して、竜安寺風石庭の完成といたしました。 施主様からも施工前との変化に「想像していた以上に良くなって大満足です!」というお喜びの声を頂く事ができました。 |
上の写真はご自宅の裏口側の写真です。施主様との最初の打ち合わせではこのスペースは今のところ何も使う予定はないという事でしたが、道路からの見栄えと仕切りのためにこちらにも四つ目垣を延長することをお勧めしました。 そしてその後、石庭のスペースと同じく除草作業と雑草防除のための砕石敷きを行って庭の延長部分として違和感が無いように仕上げました。施主様はまだ若い世代の方たちなので、将来的にはこの部分を多目的スペースとして活用してほしいと思います。 今回は「京都の竜安寺のような石庭を」という我々にも経験のない施工でしたが、竜安寺にはおよびませんが、なかなか趣のあるいい石庭ができたと思います。最近は和風庭園はお金やメンテナンスが掛かるという理由で、特に若い世代の方に敬遠されがちですが、こういった石庭だとメンテナンスもほぼ不要ですし、新しい和風庭園の形として若い方たちにもお勧めできるお庭だと思いました。 |
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