『英国王のスピーチ』(The King's Speech)
監督 トム・フーパー


ヤマのMixi日記 2011年03月10日01:15

 一国の代表者たる人物の演説指南役の物語としては、二年前に観たわが教え子、ヒトラーみたいなところがあり、英国王室実録みたいな点では、四年前に観たクィーンのような作品だったが、それらの作品と比べて本作が突出しているとは思えなかった。
 それにしても、王家に生まれるってのは実に難儀なこっちゃ(笑)。まぁそれでもアルバートは、奥さんに恵まれてたからまだしもだったなー。


「ケイケイさんの映画日記」の掲示板にて 2011年 3月12日(土)23時37分〜
ヤマ(管理人)
 ケイケイさん、こんにちは。
 実は時間がなくて、アップした後、あれも書いてなかった、これも書いてなかった状態で、消化不良の感想なんです。ヤマさんとお話して、すっきりしたいわ(笑)。と書いてくださっていた『英国王のスピーチ』観てきました。拝読しました。

(ケイケイさん)
 お忙しいのに、ありがとうございます

ヤマ(管理人)
 『わが教え子、ヒトラー』や『クィーン』と比べて本作が突出しているとは思えなかった僕としては、ま、ソーシャル・ネットワークも『英国王のスピーチ』もどっこいどっこいでした。

(ケイケイさん)
 そうでしたか(笑)。前者は未見、後者は観ています。私も『クィーン』は思い出しましたね。
 この作品、オスカーを取ったのが却って仇になった気がしますね。

ヤマ(管理人)
 それはそうかも(笑)。

(ケイケイさん)
 それがなかったら、普通に品のいい王室ものとして観てもらえたし、コリン・ファースの演技もヘレン・ミレンみたいに、もっと注目されていたと思います。

ヤマ(管理人)
 なるほどね。

(ケイケイさん)
 普遍的な感動も良いけど、的確な今の時代の風刺や風俗も、映画にとっては重要ポイントだと思うんですよ。

ヤマ(管理人)
 それはそのとおりだと思います。

(ケイケイさん)
 『ソーシャル・ネットワーク』は、風格はないけど、今の時代を切り取るという意味では、私は大いに評価できるかと思っています。

ヤマ(管理人)
 僕もその点は評価できると思ってますよ。映画の魅力に“時代性”が欠かせないということにも大いに賛同します。僕が、クラシック作品のDVD鑑賞よりも同時代の劇場鑑賞を優先させている理由の一つでもありますね。そういう意味では、今日【午前十時の映画祭】で『夜の大捜査線』を初めて観てきたんですが、時代を捉え反映させている作品として'60年代を語る代表的な一作だと思いました。でも、それ以上にラストのロッド・スタイガーの笑顔の味わい深さが印象的な映画でした。

(ケイケイさん)
 この作品は、テレビの吹き替え版で二回ほど観ました。私も見どころは主役のポワチエ以上に、ガチガチの差別主義者だったスタイガーの、気持ちの良い変貌の様子だったと思います。

ヤマ(管理人)
 意見が一致ですね(にっこり)。そういうところを僕は『ソーシャル・ネットワーク』に見出せなかったんでしょうね。でも、日記にも書いたように、映画が風俗を映し出すものでもあるという点では、確かにひとつの時代の断面を切り取っていたようには思っています。

(ケイケイさん)
 フィンチャー、最近は大御所になりつつあるでしょう?

ヤマ(管理人)
 え? そーなんですか?(笑) 受賞歴もこれまでなかったのに、そこまで行ってるんですか。

(ケイケイさん)
 違うんでしょうか?(笑)。

ヤマ(管理人)
 よく知りません。そーゆーのに疎いもんで(たは)。

(ケイケイさん)
 いずれにしても、新進気鋭の映像作家が取り組むようなテーマで撮り、一人で双子を撮るみたいな無駄な遊びもしつつ、斬新かつ厚みのある作品に仕上げたのに、とても感心しました。やっぱり監督賞はフィンチャーにあげたかったなぁ〜。リドスコもまだ取ってないでしょう? オスカーに嫌われているんですかね?(笑)。

ヤマ(管理人)
 元々アカデミー賞向きの作り手ではないような気がしますよ。


-------互いの受け止めの一致点と相違点-------

ヤマ(管理人)
 ところで、ケイケイさんは、『ソーシャル・ネットワーク』派なんですよね。でも、英国王にも優しい(笑)。英国王以上に王妃エリザベスに優しい! そこんとこは、でも、僕も同感です。

(ケイケイさん)
 優しいけど気位の高さをとても感じる人だったでしょう?

ヤマ(管理人)
 あ、僕が言及した「優しい」は、ケイケイさんの向ける眼差しの優しさっていう意味ですよ。

(ケイケイさん)
 そうでしたか(笑)。

ヤマ(管理人)
 気位の高さは、やはりエリザベスよりもアルバートのほうに強く感じました。

(ケイケイさん)
 アルバートは、それはもう、大英帝国の王子様ですから(笑)。

ヤマ(管理人)
 だいたい王家の男系は、ろくでもないような気が(笑)。

(ケイケイさん)
 皇室は、若い子に好かれてますよ。今日も可愛い常勤さんが、天皇陛下のスピーチを聞いて、可愛い可愛いと喜んでましたから(笑)。

ヤマ(管理人)
 うーむ…(苦笑)。

(ケイケイさん)
 いいと思いますよ、若い人はその感覚で。親しみの持てる皇室でいいのかも。
 それはともかく、エリザベスにしてみれば、どこの馬の骨かわからないローグの所まで相談に行くというのは、正に藁をもつかみたい気分だったと思います。彼女のような立場の人は、普通、まずはしないことだと思います。

ヤマ(管理人)
 ここんとこは、全くそのとおりだと僕も受け止めていました。

(ケイケイさん)
 皆さん彼女のキャラを語るとき、この辺はスルーされているみたいで、ちょっと無念です(笑)。

ヤマ(管理人)
 そうなんですか? むしろエリザベスの目立った特長のように映ってたのにね。

(ケイケイさん)
 普通の良き奥さん的に感じるという感想はあるんですけど、身分の高い人が清水の舞台から飛び降りる気分的な大変さを感じた人は、あんまりいなかったですね。

ヤマ(管理人)
 なるほど。それは確かにそうだったような…。
 僕は、この作品を観て、王家に生まれるってのは実に難儀なこっちゃと思ったんですが、まぁそれでもアルバートは、奥さんに恵まれてたからまだしもだったなーと感じました。

(ケイケイさん)
 三回プロポーズしてやっと、というのは、イギリスでは有名な話みたいですよ。

ヤマ(管理人)
 諸葛孔明みたいな話やな(笑)。僕はちっとも知りませんでした。

(ケイケイさん)
 姑にあたるメアリー王妃もエリザベスを気に入っていて、後押ししてくれたそうです。母息子とも、目が高かったようで(笑)。

ヤマ(管理人)
 ほんまや。この映画は『もうひとつのクイーン』と題すべきだったのかも(笑)。
 その一方で、僕とケイケイさんの一番の違いというのは、僕が「平民と同じ苦悩を託つジョージ6世の姿」というふうには感じられずに、王家のほうを強く感じちゃったってことなんでしょうね。ちょうど『ソーシャル・ネットワーク』のときと同じです。
 「な〜んだ、ハーバードと言ったって、全然我々庶民といっしょじゃん」と思えたケイケイさんと、そうは映ってこなかった僕との違いが今回、英国王ジョージ6世に対しても生じたようです。


-------ケイケイさんが映画日記に書き忘れていた大事なこと-------

(ケイケイさん)
 左利きやX脚の矯正など、厳しく躾けられた人は、昔の人は多かったと思うんですよ。そして二男の葛藤も盛り込まれていましたしね。父親=怖いものという刷り込みから逃げられないのも、王族以外でもちょっと名が通っていたりお金持ちだと、あり得る話だと思いました。
 私が書くのを忘れたのは、ヤマさんお書きの王族としての苦悩です。

ヤマ(管理人)
 おー、それならちょうど良かったですねー。

(ケイケイさん)
 派手で人好きする兄と比べて、地味で吃音のジョージ六世は、陰では周りの者から笑われることもあった思うんですね。彼に失望する人もいたでしょうし。でも誰もそんなことは億尾にも出さず、殿下と表面は崇める。それは屈辱だったと思います。

ヤマ(管理人)
 心ならずも裸になっている“裸の王様”ってことですね。

(ケイケイさん)
 そうです、そうです。そこへ現れたオーストラリア人のローグは、全てを知っても「対等」を求める。それは彼の人生にはなかった事で、怒りと戸惑いがあったと思います。

ヤマ(管理人)
 はい。そのあたりは、とてもよく描けていましたね。ローグもオーストラリア人といってもアボリジニではありませんから、言うなれば、江戸っ子に対する田舎者みたいなとこでの平民なんですけどね。

(ケイケイさん)
 私、この辺のローグの気持ち、わかるんですよ。私も日本育ちだけど韓国人なわけで、もちろん日本の皇室には敬意を持っていますが、日本の人とは多分違った感覚じゃないかと。ローグにも似たような感想を抱きました。

ヤマ(管理人)
 なるほどねー。ローグの場合、僕の言う「単なる田舎者」に留まらない複雑な心境があるってことですね。

(ケイケイさん)
 そうですね。彼がイギリス人なら、決して対等は望まなかったというか、出来なかったと思います。

ヤマ(管理人)
 気概の支えの一助には確かにあったんでしょうね、そう言われてみれば。

(ケイケイさん)
 でも、ローグが対等を求めることによって、ジョージ六世には鬱屈する自我が爆発するでしょう? それがローグの狙いなのだけど、そのことによって、「対等」の自由と責任をジョージ六世は知るわけですよね。そのことに感謝したから、一生友人だったと思います。

ヤマ(管理人)
 結論的に、それはそうなんですが、そのあたりが上手く沁みて来るようには、僕には作用してこなかったから、そう大した作品でもないような気がしたんでしょうね。

(ケイケイさん)
 でも、本当の対等を教えることができていたのは、実はローグの奥さんです。
 励ますローグに、侮蔑的な物言いをしたジョージ六世ですが、そのことをローグに奥さんが愚痴ると、「それはあなたが悪いわ。あなたが国王になってほしかったからでしょう?」と言いますよね。相手が誰であろうと、どんな差別的な物言いをされようと、対等という物差しで考えれば、奥さんの言うとおり。この夫婦は、本当に気負いがないなぁと思いました。人生に充実感があったんでしょうね。

ヤマ(管理人)
 なるほどー(感心)。
 その台詞、「あなたは自分が国王になりたいの?」だったような気がしますが、いずれにしても、たしなめの趣旨は変わりませんよね。ふーむ、なるほどなー。

(ケイケイさん)
 ありがとうございます。
 奥さんの意見を受け入れ、すぐにローグは謝りに行きますよね。偉いなぁと。普通に考えれば、差別的発言をしたジョージ六世に謝れ!ってもんでしょう? でも「対等」だからこそ、「差別される側」ではなく「友人」として謝罪しに行ったんだと思います。あれがあるから、のちの「国王の謝罪を受けるには時間がいるのだ」発言の子供っぽさが可愛く感じました。何よりスピーチの後のローグの「陛下」という言葉かけが生きたと思います。ローグの中でも、対等ではない、真の国王陛下としての敬意が芽生えたからですよね。エリザベス妃の「ライオネス」という呼びかけに対しての、ローグの感謝の意でもあると思いました。

ヤマ(管理人)
 作品の持つ品位と意図に沿った素敵な観方ですね。まさに作り手は、そのように観てほしかったろうと思います。

(ケイケイさん)
 ありがとうございます。そうだったら嬉しいな(*^。^*)。
 実は死にゆく妻との旅路』のレビューも、プロデューサーさんがお読み下さり、作り手の意を汲み取っていると喜んで下さったそうで、嬉しかったです。こういうのは、相互幸せですよね。

ヤマ(管理人)
 僕もカナリア』の拙日誌を塩田明彦監督が読んでコメントしてくださっていたことに、とても書き手冥利を感じたことがあります。ホンマ相互幸せや(笑)。

(ケイケイさん)
 ですよね〜。

ヤマ(管理人)
 外国映画だと、ちと難しいかもしれませんが。

(ケイケイさん)
 うん、それはそうですね。
 韓国映画がたくさん公開し始めた頃、日本の人の感想を読んで回っていて、びっくりしたことがたくさんありました。その時、これは私も外国映画で同じ事しているはずだと、痛感しましたもん。お友達の皆さんは、それでもさすがと言うか、ちゃんと観て下さっているのですが、やっぱり違うなと思う時もあります。それで誰にも頼まれていないのに義侠心にかられ(笑)、必死になって書いた感想がシークレット・サンシャインでした。あの時ヤマさんに、私の感想の白眉だと言っていただいた時は、一日費やして書いた苦労が報われたと、本当に嬉しかったですよ。

ヤマ(管理人)
 さて話を元に戻すと、僕もジョージ6世とローグの関係には、ケイケイさんと同じようなものを受け止めましたが、そこに描かれた「対等」と「敬意」の有り様そのものが、自分の持てる感覚と違和感があるので、ケイケイさんのように素直に感じ入ることができなかったみたいです。それからすれば、返す返すも“奥さん”に着目して夫婦ものとして観るべきだったなーと反省中(笑)。そうしたほうが僕的には、お得でした。

(ケイケイさん)
 やっぱり旦那さん目線で観てしまいますよね(笑)。多角的に観るって難しいですもん。

ヤマ(管理人)
 エリザベスの件については、ジョージ6世の奥さんに注目している方は少なからずいると思いますが、ローグの奥さんに対しては、ケイケイさんのような眼差しできちんと捉えている方はあまりいないんじゃないかという気がします。僕もそうでした。でも、言われてみると、確かにそうですねー。

(ケイケイさん)
 きちんとかは、わかりませんが(笑)。あぁ、こういう事を感想に書きたかったんですが、ネタバレになるし、公開すぐだったので躊躇しました。おまけに色々忙しくて時間がなくて、観てから時間が経ってしまい、アップしてから、すごく物足りなかったんですよ〜。こちらこそお相手していただいて、とってもすっきりしました。ありがとうございます。

ヤマ(管理人)
 それは、ちょうど良かったですねー。僕もおかげで気づきを得られて、観落としていたものを取り戻した感じです(礼)。

(ケイケイさん)
 こちらこそ、ありがとうございました

ヤマ(管理人)
 意見交換したおかげでよく判ったことですが、この作品、王家と平民の二組の夫婦ものとして対照してみると、かなり面白いですね。
 先般お話した山猫['63]と違って、21世紀の作品だけあって女性の描かれ方に雲泥の差ですな(笑)。それともビスコンティが貴族の出身だったが故に囚われていた視線だったのかな(あは)。

(ケイケイさん)
 囚われというか、皮肉ですかねぇ。
 私はローグやエリザベス妃に自分を重ねて観られたのですが、そこがヤマさんとの感想の違いだったのかもですね。

ヤマ(管理人)
 そんな感じですねー。僕は、お茶屋さんがパケラッタに書いているような感覚で捉えてました。


-------演説の良し悪しは、誰にとってのものなのか-------

(ケイケイさん)
 お茶屋さんの感想、拝読しました。
 私は先にヒトラーの演説を聞くジョージ6世が、「演説が上手いな」と語るのが、対抗心メラメラに見えたんです。あの演説は確かに上手くもなく心に残る内容もないけど、作り手が確信的に、誰が読んだか?というところに力点を置いていたから、私はわざとだと思いました。スピーチの内容は宣戦布告というより、ナチスから国を守るという意味に捉えたので、あんまり違和感なかったです。この辺は欧米はナチス=絶対悪だから、あまり演出しないのかも?

ヤマ(管理人)
 僕は、演説名人とされたヒトラーを出すことで、ヨーク公アルバートのコンプレックスを浮かび上がらせているように受け止めていましたね。

(ケイケイさん)
 そうですか。観たいように人は観るもんですね(笑)。

ヤマ(管理人)
 すべからくそうしたもんです(笑)。でも、天邪鬼の僕にしては珍しく、ここんとこについては自分が多数派だと思ってるんですが。

(ケイケイさん)
 これはそうかも(笑)。

ヤマ(管理人)
 あと、演説というものが西洋社会では、やはり確固として求められているものであることを受け止めていたような気がします。

(ケイケイさん)
 うんうん、確かに形式が一番大事の日本とは、値打ちが違いますね。それってアジアでも日本だけですかね?

ヤマ(管理人)
 形を重んじるのは、中国・韓国を含めて東アジア文化圏に共通して顕著な傾向だという気がします。

(ケイケイさん)
 韓国は北朝鮮から攻撃を受けたとき、大統領が「次はあったら100倍にして返す」って言い切ったでしょう? 日本の総理大臣なら、なんて言うかしら?

ヤマ(管理人)
 そりゃもう“遺憾”でしょ(笑)。遺憾じゃイカンだろって気もしますが。

(ケイケイさん)
 遺憾、本当に好きですよね(笑)。

ヤマ(管理人)
 この言葉、聞かされただけでゲンナリしてくるっていう魔法の呪文と化してます(笑)。
 それはともかく、掲示板談義などでも親しくしていただいているイノセントさんのmixi日記を読んで、『ソーシャル・ネットワーク』よりも志のある映画だったのかもって思い始めているところです。

(ケイケイさん)
 いや『ソーシャル・ネットワーク』も志はありますよ(笑)。私の感想は、イノセントさんに近いものだと思います。

ヤマ(管理人)
 社会と戦争という部分よりも家族や個人の物語としての観方が前面に出ておいでますが、支持している作品だという点では、まさしくそのとおりですね。


-------改めて、ホームドラマないしは夫婦ものとして-------

(ケイケイさん)
 私は、王室がテーマの、ホームドラマだと思いましたから。ホームドラマだと思うと、スケール大きいでしょう?(笑)。

ヤマ(管理人)
 ま、一国を左右するわけですからねー(笑)。ホームドラマと言えば、ケイケイさんがジョージ6世は吃音で癇癪持ち。しかし気は小さいですが、決して卑小ではなく、誠実で心から妻と二人の娘を愛する良き夫です。妻はきっと、この良き夫に、人としての自信を持って欲しかったのですね。とお書きのところは、とてもケイケイさんらしい視線で、なかなか素敵だと思いました。ヘレナ・ボナム・カーターが、思いのほか良かったですよねー。

(ケイケイさん)
 ありがとうございまーす。
 この気の弱い夫の体面を保ち、立てて暮らすのは、大層苦労だったと思います(笑)。でも「信じていたわ」が、これほど本当に聞こえた人はいませんよね。

ヤマ(管理人)
 オーケストラ!のアンドレイの奥さんにも通じるところが感じられましたよねー。

(ケイケイさん)
 アンドレイの奥さんも素晴らしい!ちょっと品がないけど(笑)。

ヤマ(管理人)
 ヘレナ・ボナム・カーターも“品”の路線ではないんじゃないですか?(笑)

(ケイケイさん)
 エリザベスはイギリスでも当時ダイアナ妃みたいな人気だったそうですよ。

ヤマ(管理人)
 平民出身の王妃ではなかったのにダイアナ妃並みとは、凄いですね。

(ケイケイさん)
 王妃になるはずじゃなかったのに、ちゃんと国民の信頼を得ていたのは、やっぱり肝っ玉が大きかったんでしょうね、アンドレイの奥さんみたいに(笑)。

ヤマ(管理人)
 そう言えば、日本の首相の奥さんってホント、奥に引っ込んでますよね。民主党になってからはちょっと違う傾向が鳩菅ともに窺えますが(笑)。

(ケイケイさん)
 でも内助の功はしてないような(笑)。

ヤマ(管理人)
 ケイケイさんからご覧になって、エリザベスやローグの妻を除いてのベスト妻は、どういった方々が浮かびますか? 鏡よ鏡、妻の鑑はだ〜れ?(笑)。

(ケイケイさん)
 やっぱ『夫婦善哉』の淡島千景でしょうか? 怖いところで、『ミスティック・リバー』のローラ・リニーとか(笑)。それとも『明日の記憶』の樋口可南子なんかかなぁ。

ヤマ(管理人)
 おや、熱く談義を交わしていただいた花と蛇2の静子(杉本彩)さんは? えらく褒めてたのに(笑)。

(ケイケイさん)
 そんな褒めてましたかね? まっ、スタイルは一番かも?(笑)。

ヤマ(管理人)
 褒めてましたがな〜(笑)。夫婦ものとして『花と蛇2』を語っておいでましたよん。編集採録ご覧ください。
 それこそモロに-----もしかして“妻の鏡”たる映画だったのか?-----と題した段に
<ケイケイさん>
 でもねぇ、私は、自分にあんなことをした夫を泣いてかばった静子に、
 ちょっと感動したんです。夫の哀しさを理解したんだと思いました。

以下の発言が残されております(笑)。

(ケイケイさん)
 思い出した!(笑)。
 うんうん、あの作品で感動した、たった一つの場面ですね(笑)。普通は離婚する!と大騒ぎなはずですよ。それを自分を抱けない夫の、屈折した哀しい愛情だと咄嗟に理解するんですから、なんていじらしい妻かしらと、それは思いましたね。
 で、最近のお気に入りは、やっぱり、肝っ玉の違いを見せてくれる『オーケストラ!』のあの奥さんですね(*^。^*)。

ヤマ(管理人)
 『オーケストラ!』の拙日誌にも書きましたが、アンドレイの妻イリーナ(アンナ・カメンコヴァ)は、素敵でしたねー。

(ケイケイさん)
 ヤマさんはどの作品の奥さんがお好きですか?

ヤマ(管理人)
 そう振られて真っ先に思い出したのは、やっぱ手紙の由美子(沢尻エリカ)かなぁ。

(ケイケイさん)
 ヤマさん好きでしたもんね〜、彼女。

ヤマ(管理人)
 ええ、とっても。 たった一人、“イヤ”が“いい”という意味になるの。などという台詞を発していたシュガー&スパイス 風味絶佳ってなマイナー作でもキラキラしてましたよ。

(ケイケイさん)
 あのまま頑張ってくれてたら、今トップ女優ですよ、沢尻エリカ。

ヤマ(管理人)
 あとALWAYS 三丁目の夕日のトモエ(薬師丸ひろ子)もよかったなー。
 明日の記憶の枝実子(樋口可南子)の線で行くなら、彼女よりもビューティフル・マインドのアリシア(ジェニファー・コネリー)かな。

(ケイケイさん)
 この作品未見です。ジェニファーがオスカー取った作品ですよね?

ヤマ(管理人)
 賞のことはよく知りませんが、作品賞は取っていた気がします。

(ケイケイさん)
 当時ラッセル・クロウが全然ダメで、気分が乗らなかった作品で、今は後悔しています。主人公は統合失調症ですよね? 『シャイン』のラッシュの奥さん、リン・レッドグレイプも素敵でした。

ヤマ(管理人)
 あれもいい映画でしたね。日誌は綴っていませんが、あたご劇場で観ました。例の僕の指標でも「A下」としてますよ。

(ケイケイさん)
 これはビデオレンタルで観ました。【午前十時の映画祭】は継続しそうですから、いづれ劇場で観られるかも?

ヤマ(管理人)
 でもって、『夫婦善哉』とくるなら、少々出来すぎだったけど王将['48]の小春(水戸光子)ですね。

(ケイケイさん)
  この人も未見です、残念!

ヤマ(管理人)
 これはまぁ、我々が生まれる前の作品ですからねー(笑)。けど、大阪に住んではる方は、観とかんとアカン作品やありませんの? 伊藤大輔監督の『王将』['48]って(ふふ)。

(ケイケイさん)
 生まれる前の映画と言えば、私はシモーヌ・シニョレの『年上の女』が大好きです。【午前十時の映画祭邦画部門】と共に期待します(笑)。



推薦テクスト:「FILM PLANET」より
http://filmplanet.blog55.fc2.com/blog-entry-255.html
編集採録 by ヤマ

'11. 3. 9. TOHOシネマズ6



ご意見ご感想お待ちしています。 ― ヤマ ―

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