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常陸国(天保年間)

●天保元年(1830)
徳川斉昭、藩政改革に着手する。(天保の改革)

●天保3年(1832)
水戸藩、海防掛を新設、海防総司に家老山野辺義観を任じ助川村(現日立市)に土着させる。
水戸藩、湊(現那珂湊市)に砲台、領内北部に海防陣屋を設置、神崎に大砲鋳造所を建設。
古河藩主･土井利位(としつら)､『雪華図説(せっかずせつ)』を刊行。

●天保4年(1833)
3月5日－斉昭、初めて水戸に至り就藩する。
冷気、風水害などにより関東､奥羽で大飢饉(天保の大飢饉)。
豊田郡水海道村の塚田万兵衛、寺子屋遊雲堂を開く。

●天保5年(1834)
猿島(さしま＝現岩井市)郡辺田(へた)村の中山元成、茶師多田文平を招き､宇治茶の製法を学ぶ。

●天保6年(1835)
斉昭、那珂湊に郷校｢敬業館｣を開設する。
谷田部藩､尊徳仕法に着手する。

●天保7年(1836)
徳川斉昭､那珂湊に砲台を築造する。
徳川斉昭､多賀郡助川村に堡を築き、家老山野辺義観(よしみ)に海防策の強化を命じる。
この年、冷気により飢饉。

●天保8年(1837)
12月－水戸藩、藤田東湖に｢弘道館記｣の代撰を命じる。

●天保9年(1838)
下館藩､尊徳仕法に着手する。
水戸藩の｢弘道館記｣完成。
12月－土浦藩主土屋彦直、家督を嫡子寅直(ともなお)に譲り、隠居。

●天保10年(1839)
徳川斉昭､内憂外患の建白書を将軍家慶に提出(戊戍<ぼじゅつ>封事)
土浦藩主土屋寅直(ともなお)は藩校郁文館を神龍寺門前に再建するなど、不振となっていた藩学教育を再興する。

●天保11年(1840)
水戸藩､年貢徴収の公平を期すため全領検地に着手する。

●天保12年(1841)
水戸藩､藩校弘道館を仮開設する。

●天保13年(1842)
土浦藩、藩庁経費節減を行い、農民にも徹底した倹約令を出す。
徳川斉昭､領内寺院に対して梵鐘を納入させ、砲鋳造の資材とする。

●天保14年(1843)
下館藩､二宮尊徳の報徳社信友講が成立。
水戸藩､藩校弘道館に医学館を開設する。
徳川斉昭､領内神社の神仏分離を強行して神道振興をはかるが寺院の反発をかう。

●天保15年(1844)
古河藩主･土井利位、老中を辞任。