中日スポーツ連載4コママンガ「おれたちゃドラゴンズ」のホームページ

ORETACHA DRAGONS JOHGAIBAN

 

 

おれドラ周辺記2008
 

 

 

  WBC辞退騒動で思うこと     2008.12.10

 「今週のこの1本」のほうでWBCについて書いてみたが、どうも言い足りないので再度こちらへも書いてみようと思う。「1本」のほうを読まれていない方のために再掲しますのであしからず。

『WBCの出場辞退問題では、ずいぶん中日球団が悪者になってしまった感じである。
 しかし冷静に考えると、中日の選手だけに問題があるとは言えないことは、誰もが感じるのではないか。王さんも「前回も表に出していないが、出られませんという人がたくさんいた。こればっかりは前向きに考えてくれる人でやるしかない」と辞退者を理解するコメントを出している。

 たとえばメジャーでは(仄聞なので確かではないが)、全球団の選手に参加不参加のアンケートを取り、参加できると回答した選手の中でWBCメンバーを選んだと聞く。選手の都合に関係なく、最初から候補選手を指名する日本のやり方と比較すると、組織と個人とどちらが尊重されているか明確に差がある。

 落合監督の反論にもあったが選手は個人事業者であって、たとえばある会社が海外に支店を出せと周囲に言われて「はい、そうですか」と従う義務は全くないし、「儲かってるのに何で出さないんだ」と非難される筋合いも全くないのは理解できるだろう。
 もし中日球団が非難される点があるとすれば、球団の指示で不参加を選手に強要した場合だが、そんなあからさまなことは常識から言ってするはずもないだろう。

 今回の一斉の集中砲火のような批判を見ていて、非常に気持ちの悪い思いをした人は多かったと思う。召集令状が来たのに従わない者を非国民のように糾弾するのは戦時中と変わらないではないか。
 日本人の集団への忠誠心は、あるときには好結果をもたらすが、一歩間違うと恐ろしいことになる。60年以上経った今も、その素地が生き続けているのを垣間見た騒動であった。』

 と「今週のこの1本」に書いたが、その続き。

 中日球団が非難される点があるとすれば、上でも書いたように、球団として選手に不参加を強要した場合だが、いくら読売が主催する大会だからといって、あからさまにボイコットして全面対決のように事を荒立てるとは思えない。選手の判断に任せておいたら不参加が揃ってしまったというのが実態だと思う。若手でもいいから一人二人出るように調整すれば良かったのにという意見もあったが、これも逆に選手の意志を曲げさせることになるだろう。

 

 さらに他の非難で聞かれるのは、「日本のため、野球界のために何で協力しないのか」という声だ。こういうムードだけで非難する輩が一番厄介である。
 滅私奉公という精神が尊ばれるのは、個人が己を捨てて他のために尽くすからであるが、その場合の「他」というのは社会とか、仲間同士であるとか、つまり「個人」が集まっている集団である場合に尊いものであろう。たとえば村に道を通すために一人で山にトンネルを開けるとか、仲間を助けたいがために自分が犠牲になるとか、対称となる集団が具体的な形をもった人間の集合である場合に使われるべき言葉だと思う。
 「日本のため」という場合、では日本国民の誰を想定しているのかと問われると答えに窮するであろう。戦時中「日本のため」と言って散った人たちが守りたかったのは、つまるところ家族であり親族であり友人であった。得体の知れない日本国家という漠然としたものを守ろうと考えた人は、ほんの一部だったはずだ。
 また「野球界のため」という言い方は微妙だが、野球界という組織を維持するために個人が犠牲にならなければいけないという理由はない。組織が崩壊するような危機には、個人個人の生活を守るために団結して事に当たるだろうが、今回のWBCは球界の存続がかかるような問題とも思えない。

 回りくどい話になったが、結局、国家とか野球界とか会社とか、パッケージのために個人が犠牲になる必然性は全くないと言いたいのだ。ある選手が自分を鼓舞するために、あるいは自分の行動を崇高化するために「日本のためにがんばる」とか言うのは、それはその選手の勝手であるが、それを他の選手に押し付けて「なぜ日本のためにプレーしないのか」などと言ってはいけない。それぞれ考え方が違うのである。

 

 また「若い選手は出場すれば良い経験になるから出るべきだ」という意見もある。しかしこれも、勉強になるとか成長するとかいうのは本人の意識の問題で、本人の判断に任せれば良いではないか。その時期、自分で課題をマスターする計画だったり、それぞれの事情もあるはずである。たとえ本当に成長の機会を逃すことになっても、それは自分の判断だから仕方がない。こういう意見はドラゴンズファンを名乗る人の場合が多いようだが、それはおせっかいというものだろう。

 

 今回の騒動の一番の原因はどこにあるかと考えると、結局はシステム作りの拙さだろう。選手の選考方法、発表時期、さらに出場して故障した場合の保障、収益の配分など疑問に感じる点が多々ある。今回の騒動を機会に、皆が納得できるシステムを作り上げていただきたいと切に思う次第である。
 今回の騒動だけでなく、政治や社会問題などを見ていても感じるが、日本人は本当にシステム作りが下手だなと思う。これはやはり同質性の高い国民であり、おそらく他人も自分と同じ考えだという思い込みから発しているものだろう。曖昧なルールでも、おそらく理解してくれるであろうという期待がある。アメリカのように人種もさまざまだと、他人は何を考えているか判らないという意識があり、厳密にルール作りをすることになる。
 今や日本も多様な考えを持つ人が増え、また社会も複雑になってきて、しっかりしたシステムを作らないと水が漏れたり、ネズミのように穴を開ける輩もいる。野球くらいならまだ弊害も少ないが、税金が無駄に使われない制度作り、高齢者が安心できる年金制度作り、的確に治療を受けられる医療制度作りなど、大切なシステムが今やボロボロになっている。そっちこそ早急に何とかしなければいけない。    

 

 

 

不本意なクライマックス・シリーズ     2008.10.26

 クライマックス・シリーズ第2ステージが昨日終わり、ドラゴンズの今季の戦いも終了しました。
 ペナントレース3位という成績が示すように、今年のドラゴンズのチーム状態は決して良いものではありませんでした。投手陣では、朝倉、中田、山井が故障、不調で昨年のような働きができず、川上も北京五輪で調子を崩し復帰まで1ヶ月かかるなど、特に先発陣のやりくりに泣いたシーズンでした。
 打線でも森野が故障で長期離脱、ウッズも不調が続き、そして五輪で荒木、森野が不在となり、昨年に比べると攻撃力がダウンし、見ていても歯がゆい試合が多かったように思います。

 それでもクライマックス・シリーズ第1ステージでは阪神を破り、日本シリーズ出場を期待させましたが、第2ステージの巨人戦では3戦目を引き分けて追い詰められ、4戦目でジ・エンドということになりました。
 1戦目は9回にクルーンを打ち崩して勝ち、2戦目は上原に押さえ込まれ、ここまではほぼ計算どおり。3戦目を川上で勝ってタイに持ち込みたかったところで、負けに等しい引き分けにしたのが窮地に追い込まれる結果になりました。
 川上が重盗されたり、李に3ランを打たれたことは不注意ではありますが、やむを得ない範囲と言えます。また打てない李炳圭を井上か平田に代えていればという意見もありましたが、これも果たして打てたかどうかは何とも言えません。3割打者でも7割は打てないわけで、好結果が出たかどうかは期待の範囲でしかないと思います。

 

 私が一番気になったところは、12回に先頭打者で出塁した荒木が、打者森野の早いカウントで盗塁できなかったかというところです。もし2塁へ進めば森野がバントで3塁へ送り、ウッズに外野フライで勝ち越す可能性はかなり大きかったのではないかと思うのです。これはヒットよりは、かなり高い可能性で計算できることでしょう。

 9回と11回にも無死で英智が1塁にいましたが、このときは左投手の山口で走りにくかったかもしれません。しかし12回は右投手の東野に代わっていましたから、成功の可能性もあったはずです。私はラジオで聴いていていただけなので、走りにくい投手なのかどうかわかりませんが、仮にそうでも盗塁王のタイトルをもつ選手なら、チャレンジしてほしかったと思いますが、いかがなものでしょうか。その後、ウッズ三振のときに結果として盗塁しましたが、時すでに遅しです。

 荒木選手に敗戦の責任を負わせるつもりは更々ありませんが、そんなところに勝機はあったんじゃないかなと思う次第です。それでも4戦目で勝っていれば、翌日は向うは先発投手のコマ不足で、まだまだ挽回できる余地もありましたが、同点に追いついた途端にラミレスに2ラン、そしてつるべ打ちでは、さすがにお手上げでした。

 

 あちこちに勝てる可能性はあって、選手としても不本意なクライマックス・シリーズだったかもしれませんが、私にとってもこのシリーズは非常に不本意なものでした。
 というのもこの数日、東名高速道路の工事のために原稿の締め切り時間が早くなって、なんと7時半にマンガを仕上げなければならなかったんです。この4月から東京中日スポーツとドラゴンズ関連の紙面が共通になったため、思わぬ遠方の工事が私のマンガの締め切りに影響しているわけです(なぜそうなるのか未だに判りませんが)。

 私の場合、マンガを描く作業工程を説明しますと、鉛筆で下書きを描いてペンを入れて、墨とかホワイトで修正して完成させるまでに約1時間必要で、7時半に仕上げるには6時半には作画の作業にかからなくてはいけません。ということはアイデアは6時の試合開始から30分間で決めなくてはいけないわけで、試合で言うとまだ2回くらいの段階です。ノストラダムスやジュセリーノでも、この段階で勝敗どころかゲームのポイントさえ判りようもなく、仕方なく誤魔化し誤魔化し描きましたが、さすがに最終戦は勝つか負けるかで紙面のムードも大きく違うわけで、なんだか間の抜けたようなマンガになってしまいました。

 というわけで10月26日のマンガは、他の記事からは浮いたような印象があるかもしれませんが、そういう事情があるわけです。
 いずれにしろ私としては、ゲーム以上に不本意で不満の残るクライマックス・シリーズでした。  

 

 

 

真夏の昼の夢     2008.7.22

 あっという間に夏が来ましたね。私の住む東海地区では梅雨らしい梅雨もなく、気がつけば子供は夏休み、そして酷暑ということになっています。
 このホームページでも毎年夏になると、温暖化を何とかしなければということを書いてきたと記憶しておりますが(暑くて確認する気力もありませんけど)、最近やっと世の中も温暖化対策、CO2削減とか騒ぎ出して、スーパーのレジ袋が有料化されたり、ソーラー発電の補助が復活したりと、牛歩の歩みのようですが、そちらの方向に動き出しているようです。

 自慢のように聞こえるといけませんが、私は非常に環境に適応する能力が低くて、少しの気温や湿度の変化でも身体に影響する性分なので、平均的な人以上に本当に困っているわけです。カナリアのように、ガス漏れなどがあると真っ先に死ぬタイプの人間ですな。
 ということで、この7月下旬から8月のお盆までは、冷房のかかった室内に避難しているしかなさそうです。

 

 さてドラゴンズも今年はずいぶん早い夏バテで、首位の阪神に10ゲーム以上の差をつけられてしまいました。さすがに名古屋のドラOB解説者の口からも、クライマックス・シリーズに照準を変更しようという言葉がもれ始めております。

 私も北京五輪の野球代表に阪神の選手がどれくらい選ばれるかで、あるいは逆転のチャンスがあるかと思っていましたが、フタをあけたら阪神からは藤川、矢野、新井の3人。逆に中日は川上、岩瀬、荒木、森野の4人で、中日のほうがダメージが大きいじゃないか! 赤星を選べよ、星野さん!
 まあ、そんなことでオリンピックも頑張ってほしいものですな。

 

 今年ドラゴンズがどこまで挽回するか判りませんが(もちろんリーグ優勝するかもしれませんし、プレーオフで日本一になるかもしれませんが)、いずれにしろレギュラーの高齢化で、チームとしての転換期に来ているように思います。レギュラー野手が皆30代ということでは、やはり勢いが出ませんね。体力と技術があるのに上手くいかないときは、なりふり構わぬバカみたいな気力が必要で、それはやっぱり往々にして若者が持っているものなんでしょうねえ。
 あまり今のメンバーで毎年好成績を挙げても、年俸が高騰するばかりで球団経営が苦しくなるので、 今後3年ほどは若手に切り替わる時期と捉え、ファンもあまり好成績を望まずに長い眼で見守る必要があるのではと思います。3年でできれば御の字で、下手をすればもっと長くかかるかもしれません。  チームがどんな変化をしていくのか、それを観察するのも私は楽しみですね。

 5年後、どんなメンバーになっているんでしょうか。内野は新井、岩崎、森岡、堂上直、外野は森野、小池、藤井が残って、あとは平田と堂上剛かな。キャッチャーは前田か田中か。当然、外国人も入ってくるんでしょーな。そして監督は、やはりあの人でしょうかね。監督の登場が一番歓声が大きかったりして…。
 おっと、あまりの暑さでデイ・ドリームを見ておりました.。何年後の話より、今はとにかく、この暑さを乗り越えなければ。  

 

 

 

いろんな変化     2008.5.14

 ゴールデンウィークが過ぎて、プロ野球のペナントレースもそれぞれのチームが互いに探り合いを終えた時期です。ドラゴンズは阪神に次いで2位。まずまずのポジションでしょう。
 今年ここまでの展開で注目すべきは、何と言っても巨人のつまずきでしょう。大補強で首位独走かと予想されたのが、主力の相次ぐ故障離脱で波に乗れず、いまだに貯金ができない状況です。しかし面白いもので、雨のあとに雑草が伸びるように生え抜きの若手たちが活躍し始めました。これがやはり健全なチームの姿でしょうね。ライバルチームながら見ていて気持ちのいいものがあります。補強も必要ですが、自前の選手が伸びる余地は作っておかなければいけません。

 どのくらいの補強が適度かと考えたときに、野手の場合なら8つのポジションのうち、生え抜きが4人を下回ると、「ちょっとどこのチーム?」となるような気がします。レギュラー中で外国人を含め移籍選手は4人が上限じゃないでしょうか。
 中日も現在、生え抜きは荒木、井端、森野の3人でちょっと寂しい気がします。もっとも谷繁選手は中日在籍7年目で、まあ5年もたてば生え抜きと言っていいでしょう(と勝手なことを言っておりますが)。

 

 そんなことで今年もペナントレースが始まりましたが、いろいろと毎年情勢は変わるようで、ドラゴンズについて最近大きな変化というと、やはりドアラでしょうね。パソコンの動画で火がついたとのことで、本に写真集、CDまで発売と勢いは増すばかりです。「いい加減にしとけ」という選手の声を物ともせず、連休中もナゴヤドームで大活躍、さらに間近に迫った交流戦では各地に出張するとのこと。まあドラゴンズの人気が全国的になるのは喜ばしいことでしょう。しかし本当に何が受けるか判らない世の中です。

 そういえば中スポの紙面(2、3面)が、3月末から東京中日スポーツと共通になったそうで、私の漫画も自動的にトーチュウにも掲載されているらしいですが(まだ見たことがないので)、その直前に中スポの編集部から電話があってドアラの話になり「何が受けるか判らないので、くらはしさんの漫画も判りませんよ」と言われましたが、喜んでいいのか何だか判らない気分でしたよ。
 私の漫画は、名古屋の放送局のアナウンサーや中日OB解説者が出たり、グラウンドキーパーさんが出たりと、非常にこの中部地区限定のネタが受けている側面もあると思うので、はたして東京の読者に伝わるのかなという不安もありますが、まあそんなことを考えていてもしょうがないので、以前と同じようなペースで描いている次第です。
 面白くないという東京の読者の方、しばらく我慢して1年ほど続けて読んでいただくと、気がつけば馴染んでいるという状態になると思いますので、気長に付き合ってやってください。

 

 それから少し前のことですが、堀正央さんという方から「dorabook '08」という本を送っていただいました。  堀さんは「理論派塾D」というブログで、ドラゴンズの試合の解説というか感想を書いていらっしゃって、昨シーズンの試合についての文章を一冊にまとめて出版されたということです。
 失礼ながら流行に疎い私は、そういう人気のブログがあるということも知りませんでしたが、読んでみたら、なるほど面白く、こういうやり方もあるんだなと感心いたしました。

 普通、試合のコメントというと試合の流れをたどるのが一般的ですが、これだと後々読んだ場合、読み手の記憶も薄れ臨場感の無いものになってしまいます。堀さんの場合は試合の流れというよりも、その試合のポイントを取り上げ、それを題材に一つのエッセイを書くという感じで、それぞれが読み物として完結していて、後々読んだ場合でも、さほど古さを感じることなく楽しめる内容になっています。

 私のマンガも単行本にするときには、そのときのチームやペナントレースの状況が判りやすいように、欄外にデータを添えたりしていますが、結構そういったタイムラグには気を遣います。たとえばタイトルも「おれたちゃドラゴンズ2005」などと付けると、店頭に並ぶのは2006年なわけで、古い感じがするのでクレームがついたりするのです。
 堀さんの場合も、2008年のスケジュールを書き込めるようにして「ドラブック'08」とされているわけで、同じような悩みがあるのではと推察したような次第です。

 

 私も何だかんだと言いながら、気がつけば「おれドラ」を描き始めて16年目で、描き始めたころと比べると、ドラゴンズ周辺の情勢もいろいろと変わってきましたね。そんな変化も楽しみながら、今年も新聞の片隅でドラゴンズを応援したいと思ってます。  

 

 

 

完全脱皮だ藤井選手!     2008.3.13

 このところ春らしい陽気になり、朝の散歩も厚手のジャケットからGジャンに変えました。庭の沈丁花も今朝、白い花を開いていました。めっきり春です。
 プロ野球のオープン戦も半分消化し、そろそろ開幕モードになってきましたね。今年のドラゴンズは投手では6番目の先発とポスト岡本の座を誰が射止めるか、野手では故障した森野選手の復帰とその穴を誰が埋めるか、というあたりが注目ポイントになっています。ここ数年さびしかった若手の野手が、今年は誰か出てきそうな気がして私としては楽しみな点です。

 

 さてそんな中、3/12に名古屋のケーブルテレビ、スターキャットのドラゴンズ応援番組「燃えドラ!スタジアム」に出演させていただきました。
 今回は単行本「おれたちゃドラゴンズ祝・日本一!」のPRを兼ねての出演で、ドラゴンズOBで解説者の稲葉光雄さんとごいっしょさせていただきました。
 稲葉さんは中日、阪急、阪神で投手として活躍され、落差のあるカーブを武器に通算104勝の成績を残した大投手。というより私にとっては「おれドラ」連載開始当時、2軍の投手コーチとして何度か描かせていただいた印象が強く、最近では実況で落合夫人と渡り合う硬骨の解説者として皆さんもご存知でしょう。
 稲葉さんの変化球講座と私の漫画よもやま話という、かみ合っているのか合ってないのか判らないような内容でしたが、そこは進行役のベテランスポーツアナ亀関さんの巧みな舵取りで、楽しい番組になったと思います。アシスタントの相羽さんも東海ラジオの番組で何度かお会いしていたこともあって、口下手の私もリラックスした雰囲気の中で話すことができました。

 打ち合わせのときに急きょ、今年の順位、開幕オーダー、開幕戦の展開予想、今年の注目選手とキャッチフレーズというのを書くことになって困りましたが、稲葉さんが開幕投手を川上投手とされていたので、同じでは面白くないので私は朝倉投手として、開幕戦は2−1で中日の勝ちとしておきました。
 4月のスケジュールを見ると、週の前半に巨人、阪神戦が4回連続します。仮に川上投手が開幕戦で投げると中5日で巨人戦の3戦目、その後は中6日で3戦目ごとに登板となりますが、やはり1戦目で相手を叩くほうが有利だと思うので、このローテーションはいかがなものかと思われます。それならば開幕戦は誰かにゆずって巨人戦の頭からと合理主義者のAB型、森コーチは考えると思うのですが、あとは川上投手のプライドの問題ですね。開幕を譲るのを森コーチが説得できるかどうか。

 順位については、1位ドラゴンズ、2位ジャイアンツ、3位タイガース、4位スワローズ、5位ベイスターズ、6位カープとしておきました。このAクラスBクラスはかなり溝があって固定的なように思いますが、稲葉さんはベイスターズを3位、タイガースを4位とされていました。プロの目から見ると今年の阪神投手陣はかなりコマ不足とのことで、これは非情に嬉しい観測です。

 

 さて今年の注目選手としては、私は藤井選手を挙げておきました。昨年の祝勝会でのあのパフォーマンスで一皮むけたというか、まさに後ろ半分むけた状態だったんですが、あの意気込みが今年は開花するんじゃないかと密かに期待しています。
 キャッチフレーズとしては「後ろのない男」としておきました。平田選手など若手も伸びてきているので、まさにチーム内でも「後のない」位置になりつつあります。レギュラーになるか控えで終わるかの分岐点に立っていると思うので、ここで思い切って全部脱ぐ覚悟で脱皮していただきたいと思います。
 相羽さんによると、彼は肉体が自慢のようで、結構見せたがりのようです。活躍してお立ち台で脱ぐのを売りにしても面白いんじゃないでしょうか。

 まあ、こんな好き勝手を言えるのも、開幕前のこの時期の楽しみです。ペナントレースが始まれば勝敗が気になって、ふざけたことを言ってる余裕はありませんが、ともかく今年も楽しいシーズンであってほしいと思いますね。  

 

 

 

出版の舞台裏     2008.1.28

 早いもので新しい年になって、もう1月も終わりです。ボヤボヤしていると今年も終わってしまうのでホームページも更新しなければいけませんね。

 昨年の暮れは、単行本「おれたちゃドラゴンズ 祝・日本一!」の出版で大忙しでした。
「2005」以来2年ぶりの出版になったわけですが、計画は秋ごろからあったので、一応原稿やページ立てなどは事前に用意して、日本シリーズが終わったところで漫画原稿も入稿を終え、今回は余裕で完成だとのんびりしていたところ、こんなときに限って思わぬことがあるものですね。選手会の肖像権の問題が今、裁判にもなっていて、どうもドラゴンズ以外の選手、監督の漫画を載せるとトラブルの可能性があるという話で、急きょ該当する漫画を除外することに。
 これがかなりの本数になって、足りない部分をどうするか、ページを減らすのか迷いましたが、幸か不幸か、2006年分は出版していなかったので、ダイジェストということで組み入れて、さらに作業が遅れたのも幸いしてアジアシリーズからパレード、祝賀会まで、日本一関係の漫画をすべて収録することが出来ました。ページの組み直しやらデータの変更やら、なんだか2冊分の作業をしたような感じですが、なんとか当初の目標だった年内に出版できました。割愛した漫画が惜しいといえば惜しいですが、現状ではこれがベストの形だと思います。

 新聞掲載については記事と同じで、メジャーリーガーやら他球団の選手やら、誰を取り上げるのも自由なんですが、こと単行本という商品になると、これで利益を上げるわけで、やはり肖像権の問題が発生するんですね。仕方のないことです。

 ドラゴンズに関しては登場する選手について肖像権料を払うわけですが、この本の出版部数では、おそらく昼飯代にもならないような金額で、これがもし爆発的に売れるようなら選手も潤って、あるいは福留選手もメジャーに行かなくてもすんだかと思うと、私も責任を痛感する次第です(もちろん冗談ですが)。そんなことで、単行本にするにもいろいろ難しい問題があるわけです。

 

 そして今回新たな企画として、単行本を買っていただいた方に「おれドラ」オリジナルTシャツをプレゼントしようということで、TOPICSにデザインを紹介しておきましたが、川上投手の似顔絵の入ったTシャツを制作しました。
 当初、私は文字を英語にして胸にプリントのつもりでしたが、発売元の若い社員のみなさんによると背中のほうが良いということで、さらに文字も「おれたちゃドラゴンズ」と直球勝負でという意見で、私も近年のファッションには全くうといので、すべておまかせで作っていただきました。
 ブルー地ということで、これを球場で着ればドラファンというのは一目瞭然、さらに背中に川上投手で、これは注目の的でしょうね。2月末締め切りで抽選で100名様ということです。単行本についている応募券で、どしどしご応募ください。

 さてドラゴンズの選手は、もう沖縄へ出発しました。また新しいシーズンに向けて動き始めています。単行本で日本一の余韻に浸りながら、2ヵ月後の開幕を楽しみに待ちたいと思います。
 そういえば沖縄のキャンプ地でも「おれドラ」単行本を売ってもらえることになりました。キャンプ地訪問の記念に「おれドラ」を買っていただいて、ついでに選手にサインをしてもらうというのも良いかもしれませんね。      

 

 

 

 

 

 

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