1999年を振り返る 1999.12.24今年も残すところ、あと数日。テレビなどでは今年1年を振り返る、なんて企画をよく見かけますが、私も昨年に続いて、私の重大ニュースをピックアップしてみましょうか。今回は仕事上の出来事にかぎっての重大ニュースということにしましょう。
1.ドラゴンズ11年ぶりの優勝
やっぱりこれが一番大きかったですね。私がドラゴンズのマンガを描き始めて以来、初の優勝でしたから感激もひとしおでした。1年を通して本当のピンチらしいピンチもなく、ゆとりを感じながらのペナントレースでしたから、あまり心臓の強くない私としては本当にありがたかったです。この優勝のからみで2、3、仕事もさせていただいたし、日本シリーズで福岡まで観戦に行かせてもらったのも嬉しい経験でした。2.ドラゴンズ応援歌CDに参加
これも今年1年、結構長期にわたって、いろいろと関係する出来事がありました。最初は中日スポーツの記事で、中谷さんという方が応援歌の詞を募集していることを読んで送ったのがきっかけでした。その御縁でCDジャケットのイラストや、初ステージでのサイン会など、いろいろとお手伝いさせていただきました。
はずかしながら高校時代、友達とバンドを組んでプロになろうと夢を見た過去があったものですから、たとえ作詞だけでもCDになったというのは感激ものでしたね。
先日、中谷さんからご連絡いただいたところによると、さらに新しい展開をみせているようで、この続きはまた来年ということになりそうです。3. 新連載開始
この11月からさる月刊誌で連載漫画を始めました。ドラゴンズとはまったく関係のない仕事ですが、これもまた私の興味のある分野で、今はホントに楽しみながら描いています。
あまりマンガを量産できるタイプじゃないので、ほんの少し仕事が増えただけで制作作業は大変ですが、なんとか質を落とさないように納得できるマンガを描いていきたいと思っています。
まあ、こんなとこでしょうか。プライベートな話題ではもっと大きな出来事があったのですが、これは言いません。とりあえず2000年を迎えるに当たって、いい形ができたかなというところです。
しかし2000年とか言っても、ただ人間が勝手に時間の流れを区切って作った決め事ですからね。去年から今年、今年から来年と、徐々に自分の欲求にあった生活パターンに近づいていければいいと思いますね。それではみなさん、2000年問題には十分気をつけて、よいお年をお迎えください。
そーだな、水と食料を少しキープしておくか。
日本シリーズの悪夢からようやく解放されて、やっと素直に「リーグ優勝おめでとう!」と言える気分になってきた今日この頃。「忘却は人を生かす」といいますが、忘れることが有難いという場合も確かにありますね。まあ、しかしドラゴンズの選手、スタッフの皆さんは、きっと今回の悔しさを忘れることなく、来季に生かしてくれることでしょう。11年ぶりの日本シリーズを味わわせてくれたことを、今は感謝したいと思います。
さて、手に汗にぎって日本シリーズを見たというのも近年にない経験でしたが、私の場合、このシリーズの企画ということでTBSの取材を受けることになりまして、二重の意味で近年にない経験をさせていただきました。
なんでもこのホームページをご覧になったことがキッカケで、TBSの3人のスタッフの方がはるばる東京からおいでになり、仕事風景や家庭の様子、さらには福岡ドームでの観戦の様子などを3日間にわたって撮影されることになりました。
ディレクターのYさんの頭の中には、すでに構成が出来上がっているようで、「初日はまず日本シリーズの必勝祈願のシーンを撮ります」ということで近所の神社へ。賽銭を投げて「ドラゴンズを日本一にさせてください!」と言うシーンは、本心とはいえちょっと恥ずかしかったですね。年に1回、お正月にしかお参りしない神社で、「都合のいいときだけ来るな!」と神様に怒られそうな気がして。
次に仕事中のシーンの撮影では、ほとんど物置に近い殺風景な仕事部屋をそれらしく見せようと、机のまわりにYさんが買ってきたドラグッズの数々が並ぶ中、いつも通りに仕事を始める私でしたが、どうもいつもと違う雰囲気のせいか、考えがまとまらず「こりゃホントに描けるかなー」と心配になりだしたころ、どうにかアイディアが出て無事完成。人間やれば出来るもんだねーと、自分ながら「オレってすごい」と、ちょっと思いました。
その後、家族の夕食シーンを撮るということで、頭を痛めていた家内が考えたメニューはカレーライス。これなら見た目はどんなカレーでも一緒だろうという魂胆見え見えのメニューでした。
2日目は「家族そろって公園で遊ぶシーンを撮りましょう」ということで、近くの公園へ。砂場でいい雰囲気でアットホームしていたところ、普段と違うムードを察知した近所の子供たちが集まってきて、どれがウチの子供か判らない状態に。
そして夜は、この日から始まった日本シリーズをテレビで見ながら仕事風景の撮影。試合はダイエー・工藤の好投の前にドラゴンズはいいところなしで、結局できたマンガは王監督をはじめダイエーの選手ばかりが登場。VTRには「心のやさしいくらはしさん、負けゲームではドラゴンズの選手は描かないのだ」というナレーションが入ってました。
いよいよ3日目は、日本シリーズ第2戦の観戦のために福岡へ。名古屋駅の新幹線改札を入っていくシーンを撮るということで、週末でゴッタ返す人たちの見つめる中、さっそうと改札機を通ろうとすると、なぜか改札が開かない。「これは駅員に検札してもらってください」と言われて赤面しながら再び撮り直し。
そんなこんなで福岡に着き、いよいよドームで観戦。しかし観客のほとんどはダイエーファンで、かなり盛り上がっている。えらいことになったなと思っているところへ「くらはしさん、ドラゴンズのメガフォンを持ってください」とYさんの非情な指令。平静を装いながらも引きつった顔で入場してネット裏の席につくと、前の席には元巨人の川口投手や青島健太氏の姿が。「なんだかリッチだねー」と嬉しくなりながらも、青島さんのデカイ頭でバッターボックスが見えずに苦労するくらはしでした。
ゲームはドラゴンズの圧勝で、帰りにはドラゴンズのメガフォンをちらつかせながら、いい気持ちでホテルへ戻りましたが、まだ一仕事残っていました。今日の試合を見てマンガを描いてくださいと言われていたのです。しかしこれもいい気持ちで、ちょちょいのちょいと描き上げて、タイトルには「ドラゴンズ黄金時代来たる!」と書き、今年の日本一は決まったも同然でしょうと言い放って、その夜は気分よく寝ました。思えばあの夜がこのシリーズでもっとも幸福な夜でしたね。
翌朝は、明け方まで仕事だったという寝ぼけ眼のYさんにわざわざ見送っていただいてホテルを出たあと、以前から興味があった太宰府政庁跡を見物してから帰路につきました。
Yさんはその日、飛行機で福岡から東京にもどり、翌日のオンエアのためにまた徹夜で3日分のVTRを編集されたそうで、ホントに大変なお仕事だなーと感心します。もう少し私がおいしいリアクションをすれば、撮影も楽だったんじゃないかなーと申し訳なく思いましたが、役者じゃないから仕方ありませんね。
このVTRは10月26日のTBS「ニュースの森」の中で流されましたが、全国放送ながらも東海地区だけは地元制作の番組が放送されていてリアルタイムでは見ることができず、それが唯一残念でしたが、なかなか貴重な体験をさせていただいたなとYさんをはじめスタッフの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。今度お会いするときは、もう少しゆっくりと酒でも飲みながら、お互いの夢について話したいものですね。
9月30日、私の場合 1999.10.3
ドラゴンズが優勝を決めてからというもの、何だか力が抜けたようで、ボケーとした日々が続いています。みなさんはいかがでしょーか。
私のように、あまり感情の起伏のない人間でもこんな状態ですから、優勝を目前で見て絶叫した人や、ナゴヤドームでグラウンドになだれこんだ人、栄の噴水で衆目の中、オールヌードでポーズをとっていた男性など、今ごろかなり反動が来てるんじゃないでしょーか。
今この東海地区のマスコミは、まるでドラゴンズ優勝の嵐で、いろんな人がそれぞれの優勝体験を語っています。実況のアナウンサー、取材陣、中日OB、そしてドラファン…。それぞれに体験は違っても、伝えたいことは同じ「感動した」ということ。胸の中の思いを言葉で表現しきれず、思わず叫んでしまう人などを見てると、あらためて今回体験した感動の大きさを実感します。
さて私の場合ですが、どんな9月30日だったか、少し書いておきましょう。
もちろんいつものように、この日も翌日の新聞用にマンガを描かなければいけなかったんですが、優勝の話題は避けて通るわけにもいかず、優勝した場合と、しなかった場合の2パターンを考える必要がありました。そこで前もって午前中に、優勝した場合の胴上げシーンを入れたマンガを完成させておいて、試合を見ながら万が一、優勝できなかった場合のマンガを練り始めました。試合はご存じのとおり、序盤に山崎選手が負傷退場、しかも4点ビハインドと劣勢で、「これはマジで優勝しないマンガを考えなきゃいかんなー」と思いましたが、試合展開が気になって、なかなかマンガを考える気にならない。そのうちに徐々にドラが点を入れ始め「おやおや」と思っているうちに、巨人が破れてドラの優勝は確定。この段階で負けパターンのマンガを描く必要はなくなりましたが、さらに問題が出てきました。
もしこの試合をドラが負けた場合、星野監督の気性を考えると、胴上げをしないということも考えられるのではないか(実際に優勝後の番組で星野監督は「あの試合に負けてたら俺は胴上げなんかしないつもりだったよ」と言っているのを聞いてゾッとしました)。私はドラの逆転を祈りつつも、この試合に負けて胴上げしない新たなパターンを考え始めました。
しかし設定が複雑な上にゲームも気になって、いいアイディアが出てこない。そろそろ締め切り時間が迫ってきて、「仕方がない。マジックとマグニチュードを引っかけたオチにするか」と腹を決めかけたところ、まさにミラクル、井上選手の逆転打。「よーし、これで胴上げのマンガで決まりだ!」と喜びましたが、またしても問題が生じました。
それは1コマ目の胴上げのシーンに、山崎選手を描いたことでした。試合終了が迫っても、テレビでもラジオでも、負傷した山崎選手が病院から戻ったというリポートがありません。大事な瞬間だから、治療後にはきっと戻ってくるとは思いましたが、ひょっとして戻っていなければ事実に反することになってしまう。
誰かほかの選手に描きかえようかとも思いました。でも本当に胴上げに参加できないとしたら、彼の悔しさは相当なものでしょう。せめてマンガの中だけでも参加することは許されるのではないかと考えて、あえてそのままで新聞社へ送りました。後の報道で、山崎さんは治療に手間取り、祝勝会のビールかけ直前にチームに合流したと聞きました。あの胴上げの瞬間、実際にいなかった山崎さんがマンガに登場しているのは、そんないきさつがあるのです。
結局のところ、私は仕事場でひとりウロウロしていただけのことですが、ドラゴンズファンのひとりひとりに、いろいろな9月30日があったことでしょう。そしてその思い出はそれぞれの胸の中で、いつまでも残っていくのでしょう。
ありがとう、ドラゴンズ。大変だったけど、私もやはり「感動」しました。
峰さんがドラファンになったわけ 1999.9.24
とうとうマジックも1ケタ。みなさん、優勝の準備はできていらっしゃるでしょーか。2位の巨人だって、あんなに踏ん張って11年ぶりの中日の優勝を盛り上げてくれています。ファンならば、もっともっと盛り上がらなくてはいけません。
私も近頃は優勝後の企画をいくつか依頼されたりしています。大きな声では言えませんが、先日はドラファンの峰竜太さんや元全日本女子ソフトボールのエース・渡辺伴子さんと優勝の喜びを語るという座談会に呼ばれて、「優勝バンザーイ!」と叫んできました。
ちなみにその日は、ナゴヤドームでヤクルトとのデーゲームがあり、伊藤智にドラ打線がキリキリ舞いさせられたあげく、山崎選手が審判に抗議して退場させられるという大厄日で、優勝の喜びを語り合うにはもっともふさわしくない雰囲気だったんですが、そこはさすがに峰さん、「私は俳優ですからね、いくらでも演技はできますよ」と座を盛り上げ、始めは元気の出なかった我々も、知らぬ間にボルテージが上がって、まあなんとか優勝気分という座談会ができたんじゃないかと思います。
東京で活躍中の峰さんがドラゴンズファンというのは、考えてみれば少し不思議なことのようではありますが、お話によるとご出身は長野県の南のほうで、子供の頃、家で中日新聞(当時は中部日本新聞)をとっていて、ドラゴンズの記事を多く目にしているうちに自然とドラファンになったということです。
長野県というと、中日新聞エリアの限界あたりで、周囲の家では他紙をとっていたところもあったと思います。テレビでの野球中継もほとんど巨人戦のみだったようですが、たまたま中日新聞を読んでいたということが、芸能界でも有数のドラファンを生み出したことを思うと、偶然の面白さというか、なんだか運命のようなものを感じますね。そういえばルーキーの福留選手が中日を目指したのも、子供の頃、串間キャンプでたまたまドラゴンズの裏方さんにボールをもらったことから始まったということで、ほんとにまあ人間の縁といいますか、運命というのは面白いなーと思います。
しかしちょっと考えてみますと、出会いなんてのは日常に溢れているわけで、それを運命的な出会いにするかどうかは、自分次第なんですね。自分の中に、それに応えるだけの何かがなければ、ただのすれ違いになってしまうのでしょう。良い出会いを作り出すためにも、自分の感受性をいつもピカピカに磨いておきたいものですって、何か今回は説教臭くなっちゃったけど、ま、いっか。
優勝記念番組の準備はできているか! 1999.8.23
残暑お見舞いおめでとうござします。ドラゴンズの優勝も近いので、そろそろおめでとうの練習もしなければいけません。もうここまで来れば間違いないでしょう。おめでとうございます、みなさん。おいしいビールを飲んでいらっしゃるでしょーか。
それにしても8/17、18、19の対巨人3連戦3連勝は大きかったですね。しかも1戦目と3戦目はサヨナラ勝ちで、一気に優勝ムードを盛り上げる結果となりました。この3連勝は今年のペナントレースを振り返る上で大きなポイントになるでしょうが、私はその前の8/15の広島戦で、野口投手が中4日で登板したことに興味を覚えます。
巨人との1戦目に上原が登板することはもう周知の事実でしたから、大方の予想では中日も勝ち頭の野口をぶつけてくるだろうと言われてましたが、フタを開けたら野口は中4日で広島戦。巨人戦は山本、武田、川上の登板となりました。
ちょうど8/15のドラ番組の中の山田久コーチのインタビューで、「巨人は当然、中日を目標にくるだろうが、ウチはそこまでしゃかりきになる必要はない。野口を巨人戦に当てるかは今、考えている」という発言があって、それによると『ウチは余裕があるから広島戦を野口で固く1勝して、上原が投げる巨人戦の1戦目は、まあ負けてもいい』というニュアンスが感じられました。もう少しはっきり言うと、野口と上原をこの大勢を決する局面でぶつけ、もし負けた場合に野口だけでなくチーム全体に及ぼす悪影響を考えての、野口中4日だったと思うのです。以前、山田久コーチは今年の開幕投手を川上にしたことについても、「直球投手は打たれても立ち直るのが比較的簡単。変化球投手は立ち直るのに時間がかかる。それを考えて野口ではなく川上を指名した」と発言していました。これでもわかるように山田久コーチは、どちらかというと悪い情況を想定して事前に手を打つという考え方をされるように思います。今回も対上原で野口が負けた場合を心配されていたのではないでしょうか。
そして山田コーチが安全策をとった上での巨人戦3連勝でしたから、その効果も絶大でした。山本さんがルーキー上原に対して負けられないという思いだったのか、それとも野口を温存し自分が当てられた事に発奮したのか、それは判りませんが、とにかく終盤まで好投し、打線も粘って最終回にサヨナラ勝ち。あとの2勝はこの試合の余熱で勝ったといっても言いすぎでないかもしれません。
このオフ、きっと「中日優勝までの道のり」といった番組が多く作られるでしょうが、私はこのあたりのことを星野監督や山田久コーチがどう判断していたのか、実際のところを聞いてみたい気がします。我々が目にしている表面上の選手の活躍だけでなく、その裏で監督、コーチ、また選手たちがどんな判断、決意をしていたのか、そんなところを深く探る番組を、ぜひ作っていただきたいと思います。
「めでたい、めでたい」という番組も結構ですが、シブ好みのファンをうならせるような番組を、ドラ番組関係者の方々、どーかよろしくお願いします。
TOPICSでもお知らせしましたが、今回、高山市在住のシンガーソングライター、中谷馨さんがドラゴンズの新しい応援歌CD「We are DRAGONS」を制作されました。
詳しいことはTOPICSをご覧いただきたいのですが、一般から歌詞を募集して90近い応募の中から11作品を選び、中谷さんが曲をつけられました。自主制作ということでレコード店には売っていませんが、7月4日の発売以前から東海3県はもちろん、大阪、兵庫などからも注文があり、この1週間ですでに400枚が売れたということです。
歌っているのは FUSHI RYU というユニットですが、これは中谷さん自身と19歳の娘の美香さんのお二人で、「父子竜」と「不死竜」の両方の意味をこめたネーミングだそうです。
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実は昨日、名古屋・栄の松坂屋のオルガン広場で、CD完成発表会があって、私も作詞者の一人として参加してきましたが、予定時間のかなり前から、ずい分多くの人たちに集まっていただいて本当にびっくりしました。
司会は東海ラジオのダンディー・天野良春アナが担当されて、ステージもスムーズに進行し、美香さんも初めてとは思えない歌いっぷりで、そでから見ていた私は「へえ〜」と感心いたしました。バックで躍る3人の FUSHI RYU ガールズも高山の友人で急きょ結成されたようで、そんなことも安心して歌える原因だったようです。私が見たかぎりでは、お父さんのほうがそででウロウロして興奮気味のようにお見受けしました。私も途中でステージに呼ばれて、作詞をしたいきさつや、詞についての思い入れなどを話しましたが、なにしろ普通に買い物するだけでも緊張する天下の松坂屋ですから、もうとても客席を見る余裕もなく、ただひたすらニコニコ笑っているだけで終わりました。
その後、CDを買っていただいた方に、美香さんと私でジャケットにサインをしましたが、おばあさんからお父さん、主婦の方、若者まで、いろいろな方に買っていただき、また温かい言葉もいただいて本当に嬉しかったです。短い時間でしたが、なんとちょうど77枚が売れたそうで、77といえば監督の背番号でもあり、また優勝ラインでもあるわけで、これは非常に縁起がいいと喜んだ次第です。
今年はドラゴンズが首位をひた走っているということもあって、例年より早く「燃えよドラゴンズ」もレコーディングされたようですし、応援団の企画したCDも発売されるようで、だんだんドラゴンズの周囲がにぎやかになってきました。
ドラゴンズファンと一口に言ってもいろんな人がいるでしょうし、またそのときどきの気分で聴きたい曲も違うと思います。画一的にならず、いろんな応援歌があって、いろんな応援の仕方があって、ファンが自分の好みでそれを選ぶというのがいいんじゃないでしょーか。
一時好調だった阪神の勢いで、大阪が大いに盛り上がっていましたが、今度は名古屋もそれに負けないように盛り上がる、その話題づくりの一つになればいいなと思っています。ちなみにこの後 FUSHI RYU は、7/17、2時から清水屋藤が丘店で、5時から清水屋春日井店で、また8/1には1時から岐阜柳ヶ瀬ゆかたまつりでステージがあるそうです。そのほか三河方面など各所でミニコンサートを行う予定ですので、お近くの方は、ぜひお出かけいただいて、声援を送ってやってください。
出てこい、若手選手たち! 1999.6.16
先日、久しぶりにナゴヤドームへ出かけました。ちょうど近鉄との2軍戦が行われていましたが、土曜日ということもあり、思いのほか観客も多く、それに刺激されてか、なかなか引き締まった好ゲームでした。
先発の宮越投手はキレのいい球を投げ込んでいたし、投手戦の中、山口、高橋、ショーゴー、森野といった選手が数少ないヒットを放っていました。守りでも南淵、井端の二遊間は安心して見ていられる堅実なプレーをしておりました。
このところ1軍のほうがなかなか連勝できず、それどころか6月に入ってからは連敗だらけで、せっかく開幕の11連勝でためた貯金が、ずい分と心細いことになってしまいました。ロード続きの5月をなんとか乗り越え、6月は再び上昇だと期待していたところだっただけに、ファンの落胆も大きいものがありました。
思うにこの不調は、日程的にも厳しい5月を借金1で乗り越えた、その疲れが出ているのではないでしょうか。「試合をしないオレたちでもしんどかったから、選手はもっときついと思うよ」と5月を振り返って星野監督も語っていましたが、その疲れがとれるまで、しばらく休むことも大事だと思うのです。もちろん全員が休んでしまっては試合になりませんが、ちょうど北海道遠征で山崎さんがスタメンをはずれたように、調子の落ちている人は無闇に練習するのではなく、休んで体力を回復させることが必要だと思いますね。
偉そうなことを言いますが、実はこれ、ロッテの立花コーチの受け売りです。彼によると、スランプというのは疲れが原因になっていることがほとんどだそうで、アメリカのプロ野球の調整法では、こんなときには、まずは休むんだそうです。反対に焦ってハードな練習をしたりすると、さらに事態が悪化するばかりで、故障にもつながっていくということです。ドラゴンズの選手も、不振に陥っている人はとりあえず休んで、心身ともにリフレッシュすることが大事なのではないでしょうか。
まあ私がヤキモキするまでもなく、すでに立浪、中村、山崎、李、井上といったところは、シーズンが始まってすでに一度、スタメンをはずれたりして休んでいるし、現在では宣投手が腰痛を理由に10日ほどの休息中です。
従来だと、こんな選手には何か悲壮感が漂うような報道のされ方をしますが、そうではなくて、順番に夏休みを取るくらいの気安い気持ちで、調子が落ち気味の人からリフレッシュすればいいと思うんです。長いシーズンですから、みんなで手分けしてチームの調子を維持してことも考えなければいけないでしょう。もちろん、それをするためには代わりに出場する選手がちゃんと仕事をしなきゃいけないわけですが、神野、渡辺、鈴木、種田といった選手が、それぞれいい働きをしたのは記憶に新しいところです。今後もさらにレギュラークラスが不調に陥ることがあると思いますが、そんなときに備えて2軍の若手選手たちには、常に上を意識しながら、技術を磨いてほしいと思います。
がんばれ、若手選手!
目標は、ただ一つ! 1999.5.26
開幕以来、首位を走り続けるドラゴンズ。25日からは2位阪神との北陸3連戦で、まずは初戦を見事なサヨナラ勝ちでものにしました。結構結構。
これで0.5差まで迫っていた阪神を1.5差と引きはなし、また6カード連続で落としていた初戦を久々に白星でかざり、ホッと一息というところです。
5月に入って、じりじりと貯金を減らすドラゴンズと対照的に、タイガースは日の出の勢いで、一時は8ゲームもあったゲーム差を0.5まで縮め、首位に立てば何年ぶりと大騒ぎですが、正直なところ私は、タイガースが2位にいても、あまり恐さは感じませんねー。たしかに今は勢いに乗って新戦力も力を発揮し、眠っていたような選手も活躍していますが、はたしてこれがフルシーズン続くかというと、ちょっと無理なんじゃないでしょーか。
特に5月の阪神の好調は、甲子園でのゲームが多かった影響が多分にあると思います。あのスタンドの阪神ファンの応援は、相手チームにとっては、かなり重圧になるようで、中日投手陣が甲子園で、痛いところで一発を許したのも、そういうスタンドからのプレッシャーのせいもあったのでしょう。
阪神といえば、毎年8月には長い「死のロード」が待っているし、8月を待たずとも、ロードが増えてくる6月の戦い方を見れば、阪神の本当の力は判るような気がします。それよりも気がかりなのは、一時は2位に8ゲーム差をつけて独走状態だったのが、今では6位までが7ゲーム差と、全チームが差をつめてきたことでしょう。戦力的には横浜や巨人は十分すぎるほどの駒をもっているし、ヤクルトや広島だって、なかなか侮れません。私はこの4チームのほうが不気味だと思うのですが…。
とにかく今は他チームのことよりも、1戦1戦をどんな形ででも勝ち続けることが大切でしょう。
特にこのところリリーフ陣が勝利投手になることが多く、先発陣の勝星は野口投手の4つが最高で、ついで山本昌、武田投手の3つとなっていて、あまり勝星の伸びが芳ばしくありませんが、今年に関しては、私はこれでいいと思います。
今年はもう本当に、個人成績よりもチームの勝ちを優先してほしい。優勝、日本一だけを目標に、勝ちゲームを積み上げていってほしいと願っています。
井上さん、ご心配なく 1999.4.24
ドラゴンズは驚異の開幕ダッシュで、ここまで14勝3敗とダントツの首位を走っています。
投手陣の充実は予想通りながら、打撃陣の思わぬ粘り強さには誰もが驚いているところでしょう。、きっと連勝を続けることでいい緊張感が生まれて、それが打席での粘り強さになったんじゃないでしょうか。好調な打線の中で特に目立つ選手といえば、まずはやはり関川選手。
高打率で現在首位打者にもなっていますが、そんな数字上のことよりも、彼が見せるガッツがチームに本当にいい影響を与えているような気がします。
いくら高打率のバッターがいても、1人だけでは試合に勝つのは難しいけれど、そのバッターが他の選手のやる気を呼び起こし、2人、3人と好打者が増えることで打線がつながり簡単に点が入る。開幕の11連勝は、そんな「関川効果」が大きかったような印象をうけました。関川選手のファイトが伝染してチームのみんながヒゲづらになる、という漫画も描きましたが、チームが好調ならヒゲづらもいいんじゃないでしょうか。
そしてもう一人、開幕から連続安打を続け「恐怖の7番打者」と恐れられている井上選手。
「チャンスに弱い」と言われた去年がウソのように、今年はタイムリーも打ち、また連打の口火を切るヒットも放ちと大活躍。さらに守備でも強肩を見せつけるなど、もう誰も文句のつけようもない立派なレギュラーぶりです。思えば私がドラゴンズの漫画を描き始めたころ、ちょうど山崎選手が1軍と2軍を行ったり来たりというころで、そんな姿をよく描かせてもらいましたが、その山崎さんが立派にレギュラーに定着して、次に登場したのが井上選手でした。かつての山崎さんと同じように、始めは1軍と2軍を行ったり来たりでしたが、その井上さんも今や立派に主力選手になって、特に最近の活躍を見ていると、なんだか私は時の流れをしみじみと感じますね。
先日、ナゴヤドームのヤクルト戦で井上さんが2点タイムリーを放ち、完封勝利の武田投手とヒーローインタビューを受けた試合がありましたが、その夜になんと井上さんからメールをいただきました。
いつもお世話になっている落合家で晩ご飯をごちそうになったあと、落合家のパソコンから初めてメールを送ったとのことで、「これからも4コマまんがのレギュラーとしてがんばります」とありました。
私の漫画の中ではもうすでに動かしようのないレギュラーになっていますので、どうかそちらのほうはご心配なく、あとはグラウンドの上でガンガン活躍していただきたいと思っています。
いよいよ開幕! 1999.3.30
オープン戦もすべて終了し、今週末にはペナントレースが開幕します。
この開幕直前の数日間というのは、なんだかいいですねー。今年こそ優勝できるんじゃないかという夢と希望に満ちあふれ、心地よい緊張感で過ごす数日間。早くシーズンが始まってほしいようでもあり、いつまでもこの数日が続いてほしいようでもあり、すべてのプロ野球ファンにとって至福の時なのではないでしょうか。半年後には、ある球団のファンだけが、さらなる幸福を味わうことになるわけですが…。
ドラゴンズの選手は今日、熱田神宮への優勝祈願もすませて、開幕へほぼ準備が整ったという感じですが、私も今年のペナントレースに向けて、実は先日、FAXを新しく買い換えました。というのはウソで、突然FAXが送信不能になったので、新しいのを買ったんですが、これがなかなか好調で、毎日感激しながらFAXを送っている次第です。
新品を買ったんだから好調なのは当り前なんですが、その当り前のことに感激を覚えるほど、前のFAXには苦労させられていたんです。私の場合、漫画の原稿を毎日FAXで新聞社へ送っているんですが、そのFAXにどうも汚れが出るんですね。FAXし終わってビールを飲んでいると新聞社から電話があって、もう一度送り直してくれと言われたりして、結構FAXを送るときには、ナーバスになったりしていたんです。
それが先日にはとうとう送信不能になり、あわててFAXを置いてあるコンビニを探して、そこから送ったんですが、それ以前から悩まされていたこともあり、翌日さっそく電機屋さんへ走りました。
技術を発展させ生活をこれ以上、便利にする必要はないんじゃないか、と日頃力説している私ですが、しかし数年前に買った値段よりも安い金額で、しかもはるかに高性能の機器が手に入るというのは、やっぱり嬉しいですねー。そして深い考えもなく、電話の子機付きのものを買ってきて接続してみたところ、なんと今までの電話との併用はできないということで、一挙に電話機まで取り替えることになってしまいました。
家の者には「そんなこと当り前じゃないの」と言われましたが、想像もしていなかった私は、なんだか電話に悪いような気がして、それでも仕方なく現役を引退していただいたわけです。思えば10年前に、ここへ引っ越して来たときに買った電話で、この激動の10年間、いろんな人とこの小さい機械を通して会話をしてきました。嬉しい会話、悲しい会話、すべてをこの電話は知っています。私の人生を変えたあの知らせ、そして何時間も受話器を握り締めたあの夜のことも、この電話を眺めていると思い出されます。お世話になりました、電話。 世界一の電話だと思っております。 関係者の皆さん、そしてご近所の皆さん、本当にありがとうございました! さようなら! またドームでお会いしましょう!!
更新がないのは無事な証拠 1999.2.14
このホームページもいろいろコーナーが増えて、特に「先週のこの1本」と「チェック・ザ・ドラ番組」は毎週更新しているために、どうもこの周辺記の更新が伸び伸びになってしまいました。まあ取り立てて書くこともない、というのが実のところで、おかげさまで私は風邪も引かずに、1日1本マンガを書き続けています。
さて沖縄キャンプも半分を終え、そろそろ実戦形式の練習も始まりました。今年は投手陣のハイピッチ調整が大きな話題になっていて、あまり打撃陣のニュースが伝わってきませんが、それでもあの山崎選手が風邪も引かず、好調に練習していると聞いて私は大変嬉しく思っています。
思えば昨年、キャンプインに合わせて沖縄へ行かせていただきましたが、そのとき着る機会があるかと思って、以前山崎選手がホームラン王になったとき記念に作ったトレーナーを持っていったんです。彼の依頼で私がイラストを描かせてもらったものなんですが、ところが初日から風邪を引いて彼の姿がない。星野監督も激怒ということで報道陣もピリピリ。とても着て歩ける雰囲気ではなく、バッグの底にしまったままということがありました。そんなことで今年、彼が元気に動いているというのは私にとって、より一層嬉しいことなのです。
打撃についての本人のコメントも明るいものが多く、自信なさげだった例年から一枚脱皮したのではという気がします。ひょっとして今年はまた打点王あたりのタイトルを獲るんじゃないかと、少々早いですが期待しております。
打撃陣といえばもう一人、私が期待しているのが井上選手。昨年は随分スタメンで起用されましたが、今年は李が外野に固定、立浪もどうやらレフト、大西も元気ということで、昨年以上に厳しい年になりそうです。でも彼はバッティングと強肩で観客を沸かせることのできる魅力を持ったプレーヤーです。ぜひもうワンランク上のプレーヤーを目指してがんばってほしいものです。
実は彼にも似顔絵を頼まれて色紙に描いたことがありましたが、先日の中日スポーツの記事によると、どうやらその絵をTシャツにしたらしく、それならそれ用に描いたのにと笑ってしまいました。ちなみに記事には「くらはしかん氏のイラストで桜島のような男になれ!との激励が…」と書いてありましたが、正確には「桜島のような男になりたい」とコピーを入れておいたんです。
血液型がA型のせいか、少々繊細なところがかいま見える彼ですが、一流プレーヤーになるにはグラウンドではそんな弱さを見せずに、桜島のように豪快に爆発してほしいと願っています。
今年もよろしく 1999.1.7
明けましておめでとうございます。
正月気分も少々残って、まだ私は普段のペースに戻れずにいますが、皆様はいかかでしょうか。今年の正月は私にとって日程的に例年より楽で、さほどマンガも描きだめせずにすんだので嬉しい年の始めとなりました。
そのせいかどうかは判りませんが、さほど飲んだつもりもないのに妙に二日酔いが残って、三が日以来いまだにビールも飲む気になりません。なんだかもうアルコールは必要ないような気分で、これはまたこれで結構なことだと思っているところです。
さてお正月といえば、ドラゴンズ関係の方々からも年賀状をいただきました。
山本昌投手からは裕里加ちゃん、丈裕くんのあでやかな晴れ着姿の写真。お姉ちゃんは昌投手にだんだん似てきましたね。丈裕くんはお母さん似でしょうか。
また山崎選手からは、これは結婚式か何かのパーティーでしょうか、やはりお子供さんの大貴くんがタキシード姿でにこやかに笑う写真です。これはもう誰が見ても間違いなく父親似でしょう。ロッテの小島投手からも1才6カ月になるお嬢さん、かれんちゃんのかわいい写真。これがあの小島さんのお子さんかというくらいかわいいお嬢さんで、なんでも私の描いた小島さんの似顔絵を指差して「パー」といっているらしいです。
落合投手からは「今年は漫画の出場回数をトップになるよう頑張ります」とのメッセージ。しかし、たぶんこれは奥さんの筆跡で、まさか奥さんがトップ出場を目指してるのでは、と一瞬不安になったりしました(奥さんもちょくちょく描かせてもらっているので)。
また古池投手からもいただきました。今年は古池さんも奮起の年となりそうで、大いに期待しております。
さらにOB の川又さんの年賀状は、月刊ドラゴンズでもおなじみの奥さんのイラストで、川又さんの似顔絵です。「今年の秋は優勝祝賀会のビールかけの取材をするゾ!」と解説者2年目の川又さんは意気込んでいるそうです。本当に今年こそぜひ実現してほしいものですね。
選手のみなさんはもう正月気分を一掃して、各地で自主トレに入っているようです。山崎、落合、益田、種田選手はハワイで、宣、サムソン投手は昼神温泉で、今中、鶴田、鳥越選手らは三重で、山本昌投手は鳥取でと、それぞれ今年のシーズンをにらんで綿密な調整がまた始まるのでしょう。
私も今シーズンに向けてどこかで自主トレでもして体力と気力をつけたいところですが、そうもいかず、とりあえずエアバイクを踏む毎日です。
今年もよろしくお願いします。
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