前世は侍か 2005.12.31 やっぱり12月の更新は31日になりますね。
だいたいの仕事は終わったんですが、あと1月4日掲載分のマンガを今日中に描ければ、ゆったり正月が満喫できるのですが、さてどうなりますことやら。
12月に入って、日本中で大雪が降ったりと寒い冬になっていますが、今日はなんとか暖かな一日になっています。普段はあまり感じませんが、寒い日が続くとお日様の暖かさというのはありがたいものです。健康も似たようなものですね。健康なときはありがたみを感じませんが、いざ病気になったりすると健康のありがたさを、しみじみと感じるものです。今年はそんな一年でした。
私が特に病気をしたわけではありませんが、年下の知人が亡くなったこともあって、そんな気分を持ち続けた一年でした。考えてみれば私だって、明日死なないとも限りませんし、一年後にはこの世にいないかもしれない。そう思うと馬鹿なこともやってられないなと思います。
明日になれば正月が来て、また新しい年が始まりますが、戦前までは正月が来るとみんなが一つ年をとって、年齢が一歳ふえたものでした。今では各人の誕生日を基準にする満年齢ですが、正月に新しい年齢になったほうが気持ちが引き締まるというか、今年も頑張ろうという気になるように思います。
私は12月が誕生日なので、先日44歳になったばかりですが、数えでいうと明日で45歳。なんだか年をとるごとに、江戸時代の侍のような気分になってきています。ひょっとして前世は、どこかの藩の下級武士で、こっそり絵草紙なんかを書いていたのかもしれません「拙者たち竜神隊」とか。全然進歩がないじゃないか。馬鹿なことを言っている暇はありません。早いこと仕事をかたづけて紅白歌合戦までには新年を迎える準備をしたいものですが、それにしても紅白、ジタバタしすぎだよね。では、みなさん良いお年を。
プレーオフを考える 2005.11.10
今年の日本シリーズはロッテが4連勝して、あっさりと日本一を決めました。あんまり簡単に終わったので選手への分配金も少なかったそうですが、それはさておき、ロッテの強さだけが際立った日本シリーズでした。
ロッテの勝因についていろいろ言われますが、よく耳にするのは日程の優位性についてです。今回、ロッテはペナントレースを2位で終了し、西武、ソフトバンクと2度のプレーオフを勝ち抜いて、コンディションを維持することができたし、短期決戦の予行演習もできました。昨年の西武に続き、2度もこうした結果になったことから、セ・リーグもプレーオフにしろという意見や、ペナントレースが軽んじられるパのプレーオフ制度の見直しなど、プレーオフ制度についてさまざまな意見が聞かれます。
パ・リーグ球団の収益アップが目的でプレーオフが導入されたのはやむをえないことで、これをやめろとは言えませんが、私はやはり今の制度では、ペナントレースを1位で通過した意味がなさ過ぎると思いますね。とりあえず3位までに入っておけばという戦い方では、ペナントレースの試合への関心も弱まり、収益的にも逆効果になる可能性があります。
よく言われるように、ゲーム差によってプレーオフでハンディキャップを設定するとか、5割に満たない成績ではプレーオフ参加の権利がなくなるとかの規定を設ける必要があるでしょう。私ならゲーム差2につきプレーオフ1勝と換算して、第1、第2ステージとも7戦で4勝したほうが勝ち、くらいでいいと思います。ということは8ゲーム離されればプレーオフはなくなるわけですが、これは仕方ないでしょう。ペナントレースで8ゲームも離されれば勝負ありと思うのは普通の感覚でしょう。
プレーオフを戦ってシリーズにのぞむパ・リーグ優勝チームに対して、その間、約2週間も練習だけで待ち続けなくてはならないセ・リーグの優勝チームは、たしかにコンディション維持が大変でしょう。だからといって短絡的にセ・リーグもプレーオフを導入しろという意見には、私はちょっと疑問を感じます。
やはりペナントレースというのは、4月から10月まで戦って一番の成績を収めたチームに栄冠が与えられるのが原則というか自然の形であると思います。メジャーでプレーオフ制度があるのは、なにしろあの広大な国ですから、同一リーグの全チームと対戦していては移動する選手も大変だし経費もかかるということで、同一リーグを3地区に分けて、とりあえず4チームで戦い、そこで勝ち上がってプレーオフに駒を進めるわけで、それなりの事情があるのです。アメリカの1地区より狭い国土の日本では、あえてプレーオフにしなければならない理由は何もないでしょう。ただパ・リーグは経営的な問題から、話題作り、収益性アップのために採用したりしなかったりと、変則的に導入しているにすぎません。
では問題の日本シリーズまでの2週間のギャップをどうしたらいいかというと、その間もセ・リーグのペナントレースが続くように日程を作ればいいと思います。現在146試合にもなっている試合数を増やすのは無理ですから、シーズン中の6連戦を以前のように減らし、この2週間へ当てるのです。
たとえば今季の中日の場合、交流戦もふくめて6連戦が15回もありました。このうち交流戦では5回ですから、残りの10回の6連戦を1試合ずつ減らし5連戦にして、減らした分の10試合を10月に移動させれば、問題の2週間は簡単に埋まります。雨などの予備日はどうするんだと言われるかもしれませんが、それはシーズン途中の空いた日に順次組み込んで1ヶ月遅れくらいで消化していけば、10月に消化する分はそれほど多くならないでしょう。こうやって日程を組めば、リーグ優勝の興奮が冷めないうちに日本シリーズが始まり、盛り上がりも今以上だと思いますが、いかがでしょうか。
これは私が素人考えで思いついただけで、実際にはいろいろな事情があるのかもしれませんが、大切なことは、ファンが納得し、疑問なく優勝を喜べる制度にすることだと思います。そのためには、たとえ困難な事情があってもそれをクリアしようと努力することが必要ではないでしょうか。
今季、1ヶ月以上も続いた交流戦について、前期後期に分ける必要が指摘されていましたが、すでに来季も今季と同様の日程になることが発表されました。あまり改革の意欲が見られないのは、ファンとして残念なことです。もう少し、頭の柔らかい対応をと願うばかりです。
優勝×2≠連覇 2005.10.13
熱くなるかと思われた優勝争いも、タイガースの勢いに圧倒され、ずるずると土俵を割った感じで終了しました。
終わるといつも思うことですが、たいてい中日の場合、あと10試合勝ってたら優勝できたのにと悔やまれます。シーズン途中の、そのときどきには精一杯やっているとは思いますが、終わってみればあと10勝。どこかで稼げなかったのか。振り返ってみれば、やはりあの交流戦の前半、4勝14敗は負けすぎました。後半は持ち直して11勝7敗だったことを思えば、せめて前半は9勝9敗の五分でいきたかった。そうすればまず5勝はアップ。これでいけば9月以降の阪神との対決も抜きつ抜かれつのデッドヒートとなり、緊張感も出て、実際の12勝18敗よりはもっと勝てたはず。少なくともシーズン最後の5連敗はなかったでしょう。となると、やはり優勝を逃した敗因は、交流戦前半の4勝14敗につきると言ってもいいでしょう。
では、なぜ交流戦前半で勝てなかったのか。落合監督は「なんにもデータがないんだよ」と言ってましたが、しかしパリーグ用のスコアラーも新設して準備はしていたはず。それが機能しなかったのか。
かたや阪神は前年のパリーグの試合をすべて録画してデータを集めたということで、投手のクセなども見つけて実際に攻略に成果があったと聞きます。戦い以前に情報戦で負けていたということかもしれません。あるいは前年に優勝できたことから、スタッフの中にもこれくらいのデータで十分だという驕りがあったのかもしれません。こうしてみると連覇というのは難しいものだと、つくづく思います。前年の優勝でフル回転した選手のコンディションをそのまま維持することも大変ですが、精神面でもふたたびゼロからのスタートだというように謙虚な心で次のシーズンに入ることができるかどうか。さらには他チームからのマークも厳しくなる。それらを乗り越えて成し遂げられるもので、単に優勝するということとは別の要素もクリアしなければならないことを、あらためて感じました。私が感じても仕方ないんですが。とにかく、優勝×2が連覇というような単純なことではないんですね。
さて来年はセリーグの監督の顔ぶれもかなり変わるようです。巨人が原監督、ヤクルトが古田監督(まだ流動的ですが)、広島がブラウン監督、そして横浜・牛島、阪神・岡田監督です。
全体にずい分と若返った感じで、おそらく中日の落合監督が最年長ということになるでしょう。セリーグの中心的存在として、再び阪神と優勝を争う展開になりそうです。下柳攻略、JFK攻略、赤星、金本、今岡封じのためのデータ分析に、全力を上げてもらいましょう。あ、それとパリーグ対策も忘れずに。秋季キャンプで汗を流す選手に負けないくらい、裏方さんもがんばってください。
避暑は長野にかぎる 2005.8.31
ここ数年、8月中旬にお盆休みをもらって、ほんの数日間ですが避暑がてらに家族で長野のほうへ出かけています。今年は下伊那郡の浪合村と木曽郡の三岳村で、それぞれ1泊ずつしてきました。
私の住んでいるところからだと岐阜方面のほうが近いので、以前は岐阜へ出かけることが多かったのですが、高山から南はほぼ行き尽くしたのと、標高がそれほど変わらないのか、高山あたりまで行っても結構暑いので、それならばということで最近は長野へ向かうことになっています。どのくらい標高が違うのか判りませんが、中央自動車道で中津川あたりまで来ると涼しい気がして、飯田から駒ヶ根を過ぎる頃には、すっかり山の空気になって、車の中でもう気分はハイジです。「おじーさーん、ペーター!」とは叫びませんが、ハイジの天空ブランコを想像しながら「ヨーロ、ヨーロ、レヒホー」と心の中にBGMが聞こえる気がして、「やっぱり避暑は長野か」というのが我が家の共通認識になっています。反論のある岐阜ファンの方は、是非どこか良い避暑地を教えてください。
御嶽ロープウェイに乗って、開田高原をドライブして、温泉に入って、多少雨には降られましたが、なにしろ涼しいのが一番です。わずか2泊ですが気分転換にはなりました。
行きと帰りに、それぞれ馬篭と妻籠にも寄りました。馬篭は割りと今風の観光地作りをしているのに対して、妻籠は本当に昔の風情にこだわった街づくりで、それぞれの考え方があるんだなと思いました。何度か近くを通ったことはありますが、街中を歩いたのは今回が初めてで、時代劇ファンとしては非常に興味深かったです。ただ妻籠のほうが多少元気がないように見えたのが気がかりでした。お盆すぎで夕方近くという時期時間だったせいかもしれませんが、もう少し観光客へのサービスがあればと思いました。
私ならたとえば時代劇風の格好でエキストラを歩かせるとか、お尋ね者の捕り物があるとか、座頭市が酒を飲んでるとか、私が妻籠の住人なら毎日でもやってみたいと思うのですが、そんな酔狂な青年団はいないのでしょうか。自給500円で食事つきなら私やりますよ。
長野から帰ってきたら、意外と涼しくなっていました。さてプロ野球のほうは、これから熱くなるんですね。
行きました?マンパク 2005.7.29
TOPICSでもお知らせしましたが、今、名古屋・栄の愛知芸術文化センターでマンパク(漫画万博)が開催されていて、私も開場準備や会場係で、何度か名古屋に出かけたりしています。
会期など詳細はTOPICSにありますので省略しますが、「環境」「平和」をテーマとして国内、国外の漫画家、約40人の作品70点が展示されています。有名なところでは、美人画でおなじみの小島功先生をはじめとして、アンパンマンのやなせたかし先生、ちばてつや先生、森田拳次先生、はらたいら先生などなど、そうそうたる名前が並んでおります。よくもまあ超多忙の先生方が出品されたものだと感心しますが、それもこれも今回、実行委員長をされておられる名古屋の重鎮、八幡太郎先生のご人脈のおかげということに尽きるでしょう。私もデザイン学校に通っていた時分に先生の授業があって、それ以来、いろいろとご厄介になっているのですが、その八幡先生が今回の愛知万博にちなんで、漫画でも面白いことができないかと企画されたのが、このマンパクというわけです。
私の作品も会場の片隅に展示してもらっていますが、今回はちょっとコマ漫画にこだわってみようと思って3コマ漫画を描いてみました。北朝鮮の金正日氏と日本の小泉首相がミサイルを撃ち合うという、ちょっと過激な設定で、まあオチは見た人のお楽しみということにしますが、とにかく今回は不謹慎かもしれませんがオチよりもミサイルを撃ち合うというその絵を描きたかったというのが本音です。新聞など公共性の高い媒体で漫画を描いていると、自然と表現を規制してしまう面があって、それを発散しようと思って描いた作品です(もちろん、武力行使はいけないという表現にはしております)。
居並ぶ先生方に比べると小さくて目立たない作品ですが、本人としては目的は果たせたかなと密かに満足しています。芸術文化センターでの展示は7/31までですが、8/9〜14まで同じく栄のセントラルアートギャラリーに場所をかえて展示されますので、興味のある方はお出かけください。
交流戦の成果は? 2005.6.16
プロ野球改革元年と言われた今年。その目玉改革だったセパ交流戦がまもなく終わろうとしています。
大方のところ、この交流戦は選手にもファンにも好評だったようです。これまではあまり見聞きしなかった他リーグの選手を知るきっかけにもなったし、野球スタイル、球場でのショーアップ、ファンの応援ぶりなど目新しくて驚かされることが、いくつかありました。おそらく来年も続けられることになるでしょうが、改善する点ももいくつか指摘されています。
よく耳にするのは試合数と開催期間の問題で、試合数を各チーム4試合ずつにして合計24試合にしたらどうかとか、交流戦36試合を1ヵ月半の間に集中して行うのではなく、2分して18試合ずつ、たとえば5月と8月に行うというものです。たしかに今回のように36試合を一時期に行うと、さすがに飽きると言うか食傷気味という感じもします。
先日、井端選手がラジオで話していましたが、全チームが交流戦を同時に行うのではなくて、通常の同一リーグとの対戦スケジュールの中で、一部のチームだけが交流戦をやっているという、そんなやり方もあると提案していました。たとえば中日×阪神、ヤクルト×広島、巨人×ロッテ、横浜×西武というようなカードになるわけです。これもまた面白いかなと思います。
ただ今回は交流戦自体にスポンサーがつき懸賞金をかけた戦いになったために、まとまった時期にやるほうが判りやすいということもあったのでしょう。しかしこのスポンサーも毎年見つかるかどうか定かでないので、井端方式もいいのではないかと思います。
とりあえず好評のうちに終了して良かったように思いますが、ここで一番肝心なことに立ち戻らなければいけません。つまり今回、交流戦をやることになったのは昨年のパ・リーグ球団の合併や売却という事態を受けて、財政的に苦しい球団をなんとか救済しようという目的からでした。つまり巨人、阪神といった人気球団と試合をすることでパ・リーグの観客動員を増やそうという計画だったわけです。
そこで今回の交流戦のパ・リーグ球団主催の巨人戦の観客動員数を見てみると、日本ハムが3試合平均31,590人で昨年平均より6,690人増、以下同様に、オリックスが26,808人で5,008人増、西武が27,968人で3,668人増、ロッテが23,059人で741人減、ソフトバンクが33,890人で12,610人減、楽天は昨年比ができませんが3試合平均で19,114人でした。
今年は巨人の成績が悪いために思ったほどの観客増になっていないかもしれませんが、ちなみに首位を走る阪神戦で見てみると、日本ハムが27,495人で2,595人増、オリックスが27,398人で5,598人増、西武は2試合消化で平均28200人で3,900人増、ロッテが19,406人で4,393人減、ソフトバンクが34,240人で12,260人減となっていて、巨人戦の傾向と似たような結果が出ています(ちなみに楽天は2試合で平均19,003人)。
日本ハム、オリックス、西武のゲームでは5000人前後の観客増ですが、ロッテ、ソフトバンクでは交流戦効果はなく逆に観客減となっています。これはどういうことでしょうか。
ロッテ、ソフトバンクというと現在、他の4チームを引き離してリーグ優勝を争っているチームで、この2チームのファンは交流戦よりもパ・リーグ内での勝負に興味があるということかもしれません。またファンサービスについても活発に行っている両チームですから、目新しい対戦でなくても通常のリーグ戦で十分楽しんでいるということでしょうか。調べていませんが人気の巨人、阪神戦でこの状態ですから、他のセ球団との対戦の観客動員は推して知るべしでしょう。
つまり期待していた巨人、阪神戦の持ちゲーム6試合で、1試合5,000人増とすると合計で30,000人増というのが今回の交流戦の成果ということになります。意外なほど小さな成果です。
もちろんこのほかにもテレビの放映権料などもありますが、それにしても初の交流戦ということで話題になったはずの今年がこの観客動員では、この先、財政難を交流戦で克服するというのは難しい気がします。
この先、いろいろ詳細な分析がされると思いますが、結局、観客動員を増やすには、ロッテやソフトバンクのように各球団が魅力的な企画を打ち出しエンターテインメント性を高めることで、野球ファン以外の人にも娯楽として楽しんでもらうことが一番大切なことだと明らかになったのではないでしょうか。広島のようにボール犬を1匹採用することで、野球は見たくなくても犬は見たいという人が球場へ行くわけです。本当に野球を楽しみたい人からすれば邪道と言われるかもしれませんが、それで球団の経営が安定すれば結構なことでしょう。
エンターテインメントと言われてもチンプンカンプンで何をしたらいいのか判らない球団は、とりあえずロッテや、メジャーのチームの真似をしましょう。自分で考えるより、そのほうが時間も節約できて手っ取り早いです。真似してみっともないと言われても、座して死を待つよりはいいじゃないですか。
なにを隠そう正やんファン 2005.5.13
インターネットというと私は普段、自分のホームページの更新や、調べ物をするのに使うくらいで、あまり他のサイトを見ることは少ないんですが、2日ほど前、思わぬサイトを発見しました。興味のない人には「?」という感じだと思うのですが、あの伊勢正三さんの個人的なホームページです。
説明するまでもありませんが、70年代のフォークグループ「かぐや姫」から「風」を経て、今も活動しているミュージシャンなのですが、私にとっては中学時代に感化されて以来、聴き続けてきた数少ないアーチストなのです。
かぐや姫の代表曲「神田川」がヒットしたのは、たしか私が小学5、6年のころだったと思いますが、「なごり雪」「22才の別れ」などの正やんの作品を知ったのは中学に入ってからのこと。その後、解散して風を結成したころには、私もようやくレコードプレーヤーを購入し、私の初レコードも風のファーストアルバムでした。それから「時は流れて」「Windless blue」「海風」「Moony Night」と5枚のアルバムを出して風は解散。ソロになって「 北斗七星」「渚ゆく」「スモークドガラス越しの景色」「Half Shot」というあたりまで来ると、正やんの音楽にも時代の影響からか迷いが見られ、失礼ながら以前ほどの質の高い作品は少なくなってきたと私は感じて、以後は聴かずじまいになっていました。
その後、正やんは3枚のアルバムを出したあと活動を休止。文字通り音沙汰がなく、私の音楽の傾向も大滝詠一、佐野元春など、時代を追いかけるように変わっていきました。小室哲也などの機械音楽の大波が過ぎ、時代がまた人間的なボーカルを求め始め、忘れられていたフォークが脚光を浴び始めたのが90年代中頃。93年にアルバム「海がここに来るまで」を発表し活動を再開した正やんは、以後、精力的にアルバムを発表し、ライブ活動も行うようになってきたのはご存知の通りでしょう。
私も2000年に発売の2枚組みベストアルバム「WORKS」を聴いて(友人から借りたのですが)、活動再開後の歌に良い作品があるのに驚きました。特にDisc1は風時代の曲の収録が必要ないくらいの作品が並んでいます。毎年夏に名古屋・栄で行われるフリーコンサートには、こうせつ氏とともに正やんも出演し、何度か私も見に行かせてもらいました。同じ頃に私もマンション暮らしから一戸建てへ引越し、隣近所へ気を遣うこともなくなったために、20年来弾いたことのなかった昔のギター仲間と、再び音合わせをするようになりました。昨年には念願の初ライブも行い、現在も次のライブに向け練習の毎日(?)です。
そんなことで、また正やんの活動を追うような状態になってきていたのですが、少し前まではレコード会社のホームページで営業的な情報を得るしか仕方のない状況でした。それが先日初めて、正やん個人のオフィシャルサイトが出来ていることに気づいたわけです。
なんだか書いているうちに、ミーハーな女子学生のようになってきて恥ずかしいので、このへんでやめますが、まあ、感激したということです。興味のある方は覗いてみてください。伊勢正三オフィシャルウェブサイトです。正やんの文章などが山のようにあって、ファンには涙ものです。
さて、ついでにわがフォークバンド、賢大寛(まだいかん)の近況はといいますと、この秋予定のコンサートに出演するため、練習を始めたばかりというところです。正確にはまだ、3人での音合わせは一度も出来てなくて、私とM君の二人でほそぼそとやっている状態です。D君は6月に鈴鹿でレースに出場するとのことで、それが終わらないことにはギターどころではなさそうです。
昨年のコンサートではオリジナル曲のほかに、正やんの曲も「地平線の見える街」「22才の別れ」の2曲をやりましたが、今年は曲目はまだ明かせませんが3曲になる予定です。一番難しいのをD君が歌うんだけど、大丈夫か、D君。カラオケではいつも高得点らしいが、おれ達の演奏はカラオケより格段に下手だぞ。それからついでに飛び入り参加のK君、ハーモニカの練習たのむぞ。去年のタンバリンの悲劇は繰り返すな! まあ、いろいろ言っても一番心配なのは、拙者のリードギターですから。切腹!
おヒマな方は聴きに来てやってください。日時は決まり次第お知らせします。
淡々と開幕 2005.4.18
名古屋周辺では桜の花も散り、急ぐように黄緑色の若葉が木々の枝から芽吹いています。今年は3月の終わりごろが寒かったせいか、1週間ほど桜の満開が遅かったですね。雨にもそれほどやられずに、結構長持ちした気がします。
それにしても日本人は桜が好きですね。大きく一輪だけ鮮やかに咲く牡丹よりも、小さく淡い花びらが集まった桜が好き、という人のほうが多いような気がします。個人で突出するより集団を好むのか、あるいは、はかない物に同情心を起こす判官びいきなのか、別に分析する気はありませんが、どちらかと言えば、やはり私も桜が好きですね。桜の花を境に、暖かい季節が訪れるという期待感のようなものを感じているのかもしれません。
さて、暖かい季節と言えば、プロ野球シーズンも始まりました。今年はプロ野球改革元年などといわれて、これまでといろいろ変化が見られるシーズンですが、皆さんの印象はいかがなものでしょうか。
一番大きな変化を感じているのは、新球団ができた東北仙台の野球ファンでしょう。これは大きな衝撃だと思います。「勝てない、勝てない」とよく言われますが、勝てなくて当然でしょう。あんな短期間で出来たチームが簡単に勝っては、今までやってきたチームは何だったんだということになります。今年はゲームができるだけでも合格、2年、3年と戦力を整えていけば、次第にチーム力は上がってくるはずです。
とりあえず今年は、楽天ファンは地元で野球が行われる楽しさを感じるだけでいいのではないでしょうか。換言すれば、今年、プロ野球を一番純粋に楽しんでいるのは東北の楽天ファンなのかもしれません。
ドラゴンズはというと、アレックスのサヨナラホームランで開幕戦を勝ち、2試合目も高橋光の逆転サヨナラホームランで勝利と、最高のスタートを切りました。5試合目にも9回2死から代打、森野の同点3ラン、そのあと延長10回に押し出しで逆転勝ちと、夢のような試合が続きましたが、その陰で故障者が続出。川上、落合英の抹消、ウッズも指の骨を亀裂骨折、ほかにも福留の不振など、まだ戦力が安定したとはいえない状態です。立浪選手もエラーを多発したことから、自らレフトへの配転を申し出たそうです。
思えば昨年も5月中頃までは荒木選手が怪我の影響から打撃に粘りがなく、一進一退が続きましたが、1,2番を入れ替え打順が落ち着いたころからチーム成績も上昇し始めました。今年もウッズが加わったことで、それぞれの役割がまた違った意味を持ち、それを各打者が認識したところからチーム力が安定していくのでしょう。
ウッズの1塁守備の不安もささやかれていますが、5月前半から交流戦に入れば DH制も使えるため、守備に渡邉選手を起用でき、そこでチームが落ち着くということもあるでしょう。まあ、とにかく開幕からしばらくは、今年の戦い方を見つけるための試行錯誤の期間として、ファンは冷静に見る必要があると思います。ちょっと勝てないからといって、私に苦情のメールなどを送ってきてはいけません。
私はと言いますともう落ち着いて、淡々と今シーズンの開幕を迎えました。
開幕直前にTBSの「朝ズバッ!」から電話がかかってきて、「改革元年ですが、開幕前に何か特別なことはされますか」と聞かれましたが、「別に何もしません。散歩のときにお地蔵さんにお祈りするくらいです」と答えておきました。
そういえば、このお地蔵さんも昨年の5月中頃、波に乗り切れないドラゴンズを歯がゆく思って、思わず散歩の途中にお祈りをしたんですが、その後、チーム成績が上昇したため、やめるにやめられず、それから毎朝、ドラゴンズ勝利のために頭を下げているのです。こんな小さなファンの思いが無数に集まって、チームは勝っているんでしょうね。
今年もまた、秋にいい思いが出来るように、皆さん、それぞれの立場でがんばりましょう。
Spring 鼻かむ ! 2005.3.10
昨日あたりから東海地方は急激に暖かくなり、まさにSpring has come ! という感じになってますが、そうなると、やはり来ましたよ、花粉が。
昨日の昼ごろ、庭木に肥料をまくために10分ほど外に出ていたんですが、そのあと次第に鼻水が出始め、夕方から夜にかけて、今年一番の惨状になりました。漫画の原稿の上にもポタポタと落ちて驚きましたが、まだ下書きの段階だったため、大きな被害にはならずに済みました。今日は、朝から家の中にこもりっきりです。
さて春到来となると、プロ野球の開幕も目前。オープン戦もたけなわで、今年のチームの状況はどんなものかとファンの皆さんも興味深く見守っていらっしゃることでしょう。
私も久しぶりに試合の現場を見てみようと、3/4のナゴヤドーム初戦に出かけました。ドラゴンズの漫画を描いていると、私がしょっちゅう球場に出かけていると思っていらっしゃる方が多いのですが、実はまったく違っていて、ほとんどは家でテレビ観戦しながら漫画を描いているのが実情です。
文章の原稿なら現場で書くことも可能ですが、漫画となると道具もいろいろと必要で、また慌しい環境で作業するのは難しいのでやむをえないところです。そうなると現場の雰囲気が判らないので、ときどき機会を見つけて出かけるわけです。この日も実は1年半ぶりくらいの試合観戦で、たまたまチケットをいただいたので出かけました。注目の楽天とのオープン戦で、金曜日の午前中にもかかわらず11時の開場前には長い列ができていました。女性や子供さんばかりでなく、働き盛りの会社員風の男性もいて、「仕事は大丈夫かなー」と思いましたが、それくらい野球を見たい人が多いということなのでしょう。
中に入ると楽天の練習中で、観客の皆さんは選手や解説者を見ようとフェンス際へ集まるのですが、私の場合はまず球場内の写真撮影です。シーズンが変わると看板や外野フェンスの企業名などが変わるので、そのあたりを重点的に撮影します。今ごろ珍しくもないドームを、やたらと撮影しているむさくるしい男がいたら、それはたぶん私です。
そのあとは、やはりフェンス際へ降りていって、選手の動きなどを見ます。はたして楽天は、どれくらいできるのかなーと思いながら打撃練習を見ていると、結構いい当たりを連発する選手もいて、噂されていたような100敗なんてことはない、昨年49勝82敗のオリックス程度の成績は十分クリアできるだろうという印象を受けました。試合のほうも10対5と楽天の勝利。関川選手がヘッドスライディングで3塁打を決めるなど、楽天に元気なプレーが目立ちました。中村選手も2塁打を放ち、最後には小山投手が2回を無安打無失点に抑える好投を見せました。山崎選手がノーヒットで残念でしたが、地元ということで過剰な意識もあったのでしょう。
中日側では、初回に四球で出た荒木がノーヒットで生還するなど、昨年の機動力野球が健在であるところを見られたことと、ウッズが詰まりながらも犠牲フライや安打を放ち2打点と、攻撃力アップの片鱗が見られました。川上投手も2イニング2失点ながら安定したピッチングを見せ、若手がやや元気がないものの、全体としては順調なペースで調整ができているのではないかと思いました。
このあとはおそらく、1ヶ月間のキャンプの疲れが出てチームとしては低調になり、中旬過ぎから開幕に向けて再びペースを上げていくことになるでしょう。
最後に気がついたことですが、客席で売るビールの値段は600円でしたね。以前このホームページのどこかで「ビールの800円は高すぎる。500円にしてくれ」と文句を書いた記憶がありますが、私の思い違いだったのか、それとも安くなったのか、ともかく600円でした。一般的な値段よりは高いですが、まあ仕方がないという値段でしょう。
入場料も安くなる傾向のようだし、結構なことです。経営サイドの思惑で、経費全体から割り算をしていって算出した値段では、利用する側の金銭感覚とずれるケースがあります。利用者の立場に立つことがいかに大切か、昨年のスト騒動などを経験して、経営側も徐々にではありますが考え始めているようです。もはや野球を見せるだけでOKという時代は終わり、その周辺でいかに観客を満足させるかという勝負になっています。観客のニーズに無関心でいれば、球団が消滅するのも当然起こりうる事態でしょう。ファンに甘えるだけでなく、自らプロ野球を興行していく新しい経営感覚が必要になっていくことでしょう。
選手だけでなく、経営側の皆さんも、ファンが楽しめるプロ野球にするために今シーズンもがんばってください。
今年の注目は 2005.2.6
皆さん、明けましておめでとうございます、ってもう2月ですね。この周辺記も新年は2月スタートが恒例となってしまいました。しかし、プロ野球は2月のキャンプインがお正月。それに合わせてこのページの更新も2月からにしてるんです(本当はさぼってるだけですが)。
さてプロ野球は春のキャンプが始まりました。今年は楽天、ソフトバンク、そして新生オリックスと、目新しい球団が話題を集めています。
楽天のキャンプ地、久米島は全島挙げての盛り上がりようで、さらには取材陣も詰めかけ、結構な経済効果を上げているようです。施設整備にはかなりの費用が投入されたと思いますが、これも楽天のキャンプが数年間続けば、すぐに回収できるのではないでしょうか。シーズンに入ってから仙台がどれくらい盛り上がるか、これもまた楽しみです。
オーナーがダイエーからソフトバンクに変わったホークスは、経済界の革命児である孫社長がどんな目新しいチーム運営をするのか、そのあたりが非常に興味のあるところです。得意の通信事業の技術とプロ野球が融合すると、どんな新しい扉が開くのか、球界全体が注目しているところでしょう。
また近鉄との合併で、球界再編のきっかけとなったオリックス。合併でチーム力は上がるのか下がるのか。結果が出なければ、さかのぼって昨年の合併もまた批判されることにもなるでしょう。昨年まで別チームだったオリックス、近鉄のメンバーを仰木監督がまとめていけるのか。かつての仰木マジックは健在なのか、そのあたりが注目です。セ・リーグで注目というと、監督が代わった横浜ベイスターズ。本来なら牛島新監督がもっと話題になるところでしょうが、今年はパ・リーグに注目が集まり、やや忘れ去られた状況です。しかし負けず嫌いな牛島さんのことだから、腹の中では「今に見てろよ」と闘志を燃やしていることでしょう。
さらにこのオフはトラブルで目立った読売ジャイアンツ。監督の手術から上原のメジャー志願、桑田、清原の動向など、はたから見ていてもチーム内に嵐が吹き荒れているようで、大丈夫かと心配になるくらいです。今年もし良い結果が出なければオフには監督の去就が問題になるのは必至でしょう。ひょっとしてシーズン途中ということもあるかもしれません。
さて肝心のドラゴンズはというと、こうした話題を集めているチームの陰になって、あまり目立った報道はされていません。落合監督も昨年のようにキャンプ初日の紅白戦など、衆目を集めるようなことは今のところやっていません。これはやはり必要以上に他チームに警戒させないようにという思惑からではないでしょうか。ただでさえ前年の優勝チームということでマークされているわけで、その上さらに目立てば他チームの敵愾心をあおることにもなります。監督が連覇を強く意識しているからこその静寂といったところでしょう。
別の言い方をすれば、昨年は監督のテクニックで敵を翻弄したケースがありましたが、今年は選手の力が向上して、正攻法でも十分勝算があると考えているのでしょう。いずれにしろ主力選手に故障さえなければ、今年もまた優勝争いに絡んでいくことは間違いないはずです。
今年はセパ両リーグの交流試合が36試合も組み込まれる、初めての試みが行われるシーズンです。これがどんな結果になるのか予想するのは難しいところですが、だからこそ面白いともいえます。初めから結果が判っているようなことに熱中できる人は少ないでしょう。特定チームに戦力が偏ったり、有利だったりしては面白いわけがありません。昨年の球界激震を転機にして、多くの人が熱中できる、より良い球界改革を進めていってほしいものです。
まあ 、とにかく良いシーズンになるように願うばかりですね。
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