睡眠用の補助具


特殊音源
〇年〇月〇日
睡眠導入用に良く使われる人工音(他にもいろいろあるかも知れない。)
@白色雑音発生器 ホワイトノイズ 各周波数でフラットな雨音のようなシャーッという雑音。
A桃色雑音発生器 ピンクノイズ @に1/fパワーの傾向がついた滝音のようなザーッという雑音。@の方より音の当たりがきつい。
Bバイノーラルビート 両耳に周波数のずれた音を聞かせ、頭の中で合成してうなり(ビート音)を発声させる。

バイノーラルのビート音声が睡眠補助として効果があるという。
 左右の耳に周波数差のある音声を聞かせて、脳波誘導する。2周波数の差でできる低い方のうなり周波数は予めα波、θ波、δ波等に相当する周波数に設定されている。耳への音声信号は脳へ神経伝達される過程で、生体電気信号に変換されることになるから、少なくとも聴覚神経の一部までは聞いている音声の周波数の生体電気信号が惹起されるだろう。左右の聴覚でずれた周波数信号があれば、脳のどこかで両者が合成されてビート音が発生することもあるだろう。両耳から音波が骨伝導で伝わって、うなりが直接合成されることもわずかにはあるかも知れない。バイノーラルのビート音の効果は聴覚神経のみでなく、脳のより広範な部分に神経信号の同期作用を促すというものである。ビート音の周波数をα波、θ波、δ波相当に設定しておくと、脳活動の状態を類似の状態に誘導できるらしい。
覚醒状態 β波(13Hz以上) →閉眼 α波(8〜13Hz) →寝入りばな θ波(4〜8Hz) →ぐっすり δ波(0.5〜4Hz)
実際に睡眠が深くなっていく様子は上の変化よりは複雑のようだが、大雑把には脳波の周波数をだんだん低くなっていくように、ビート音の周波数を時間的に誘導していけば良いと思われる。
退屈そうだが、単純音によるうなりの聴き心地を試してみる。サンプル音声ファイルを加工して、ソフト的に左右チャンネルの周波数をずらした音声ファイルを作るやり方を試してみた。FRITZの周波数作成ツールというフリーソフトを使わせていただいた。20Hz以下の周波数は直接聞こえないが、うなりは聞こえる範囲では、例えば300Hzと301Hzによる1Hzの周波数差でもわかるようだ。

ブレッドボードで、発振器2個を使って、左右のステレオイヤホンに独立した周波数の音を流す回路を組んでみる。デジタルICなので、おそらく矩形波に近い形の波形に近い形でサイン波ではない。発振器の周波数は左右どちらろも70〜1400Hzの範囲でボリュームで調整できる。人間の可聴周波数域は20〜20000Hzの程度だから、イヤホンから左右の原音は当然常に聞こえることになる。マルチメータやオシロスコープが手元にないので、とりあえず聞こえた方が感覚的に調整しやすいだろう。また、原音の周波数を電子楽器テルミンのように高くして、耳に聞こえないようにすると、イヤホーンではボリュームの程度がわからずに耳を痛めるおそれがある。片耳づつ聞いた場合と、両耳で聞いた場合とを比較して、まず可聴域でうなりの有無が感じられるかどうかを確認したところ、ビートはわりと強く感じられた。我慢して聞き続けられるのは数分が限界といったところで、長時間の使用は体に良いとは思えず、自分的には睡眠効果もありそうにない。もう少し調べてみる。


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