クラウドバンクを運営する日本クラウド証券が2度めの証券取引等監視委員会から勧告を受けました。
日本クラウド証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について
小難しい言葉が網羅していて何を行っているのか今ひとつわからない人向けに掻い摘んで説明すると・・・。
広告を掲載する時に嘘の表示をし勧誘していた。
サイトに掲載されていたスキーム図です。
本来はこのような下図のスキームになっていたとのこと。
「SPC(特別目的会社)のメザニンとして6億円の融資を実行します」とありますが、実際には
甲事業者が間に入り不動産取得SPCにメザニンローンとして4億6000万円を融資、営業者として1億7950万円エクイティとしてSPC(特別目的会社)出資していた。
我々の出資金を除くと、「エクイティ」に相当するものは55万円しかない状況にもかかわらず、「プロジェクトの継続が困難になった場合」メザニンローンは事業者の「エクイティ」によって毀損しない旨の表示をしている。
シニアローン
銀行融資
ローン回収が生じだ場合、一番最初に返さなければならない。
メザニンローンとは・・・。
自己資金と銀行融資で足りない部分を対象とする融資。
ローン回収のリスクを低いものから高いものまで階層化すると、メザニンローンは中ほどに位置する。
エクイティローン
自己資金
自己資金なので返済義務が一番低い。
これはひどい。
返済義務のほぼ無い自己資金(エクイティ)として融資、メザニンローンの担保代わりとしての事業者自身の自己資金はたったの55万。
もしなにかあったら全損してしまう危険にさらされてしまっています。
第二順位の抵当権どころか最低順位の抵当権なみになっています。
平成26年5月から同27年5月までの間、、「手数料還元お客様キャンペーン」、「営業者報酬の一部を皆さまに還元することで、特別目標利回り6.5%でご提供いたします。」などとうたって募集していたにも関わらずに手数料等の還元を一切行っていないなかった。
2017年3月12日の記事
クラウドバンクのコンプライアンスが正常に機能している。突然、未払いの分配金等の支払いメールが来た。に記載しているように、未払いの分配金等の支払いが突然メールにて案内されていましたが、これでようやく謎が解けました。
ただの事務処理上のミスかと思っていましたが、その実、前社長の大前和徳氏は還元する意思がないのに募集を継続していたのだから、ひどいを通り越して呆れて物が言えません。
コンプライアンスが正常に機能していない典型的な誇大広告です。
これらの勧告内容はすでに過去のものであり、全て償還、修正した分配金とキャンペーン分は支払いが終わっています。
クラウドバンクにて当社に対する検査結果に基づく勧告について2017年6月2日記載が載っています。
指摘されている不動産担保ローンファンドは2017年2月21日の時点で全額償還されています。
前社長の大前和徳氏がしでかした営業者報酬の還元分も修正支払いが終わっています。
しかしながら、募集告知した内容に嘘の記載があり、投資家を騙した事実は変わりません。
金額的に誰一人損はしていないですが、もし何かあったらと思うと恐ろしいことです。
こういった嘘の告知は重大違反です。
せっかく大前和徳氏の呪いの呪縛から解けていく大事な時期であるにも関わらずにこういう不祥事が起こることは信用が0になってしまう可能性が大いにあります。
しっかりしたコンプライアンスの構築に努めていってほしいものです。
クラウドバンクのコンプライアンスが正常に機能している。突然、未払いの分配金等の支払いメールが来た。