樹木用語集

 この用語集は柏書房「葉っぱでおぼえる樹木」の用語集を中心に記載したものです。転記は著作権に触れるかもしれませんが、ご理解いただきたく。記載のなかったものは、他の書物、あるいはネット情報の説明を付加しています

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袋果 (たいか)
乾果のうち裂開果の1種で、1枚の心皮子房が成熟したのち内縫または外縫線に沿って裂ける。シキミなどモクレン科の樹木に多い。
台木(だいぎ)
接ぎ木の台にする木。接木のさいに,接木植物の地下部となる部分をいう。台木に接着させる部分は接穂または穂木といい,台木と接穂は相互に影響を及ぼし合う
対生(たいせい)
葉序に関していう場合は、一つの節に2枚の葉がつくことを表し、普通その2枚は茎を挟んで互いに反対方向に向いてつく。さらに、多くの場合は、隣り合う節の葉は、互いに直角に向いた方向につき、そのような葉序の様式を十字対生という。
托葉(たくよう)
葉身、葉柄とともに葉を構成する要素であり、葉の付け根にある一対の葉片状の器官をいう。植物の種類によっては、托葉のないものもあり、また若葉のことは托葉があっても生長とともなって落ちてしまうものもある。
多肉果(たにくか)
3層からなる果皮のうち、中果皮または内果皮が多肉質で水分が多く、軟らかい果実。ミカン・トマト・ブドウなど。
短枝(たんし)
ひとつの植物の枝に、節間が長く伸びて、比較的まばらに葉が付く枝と、節間があまり伸びずに葉が密生してつくものがあるとき、後者を短枝という。
単頂花序(たんちょうかじょ)
チューリップのように茎の先端(茎頂)に単独で花をつけるもの。
単葉(たんよう)
葉身が一枚の連続した面から成り立ち、一枚の葉のように見えて実際に一枚の葉であるもの。これに対して、一枚の葉であるのにもかかわらず、複数の葉のようにみえるものを複葉という。
虫えい(ちゅうえい)
虫えいは「虫こぶ」とも呼ばれ、ダニ、アブラムシ、タマバエの幼虫など、さまざまな虫が、植物に寄生することでできる部分を言う。
中央脈(ちゅうおうみゃく)
葉脈のうち、葉の中央に縦に通っているもっとも太いものという。
抽水葉(ちゅうすいよう)
気中葉で水面から突き出ている葉をいう。
柱頭(ちゅうとう)
雌しべの先端。受粉のとき花粉のつくところで、粘液を分泌したり羽状に裂けたりして花粉を受けやすいつくりになっている。
虫媒花(ちゅうばいか)
昆虫によって花粉が雄しべから雌しべに運ばれる花。
中肋(ちゅうろく)
葉の中央を縦に通っている隆起した部分。この中を中央脈が通る。ときとして中央脈と同じ意味でもちいられることもある。
長枝(ちょうし)
ひとつの植物の枝に、節間が長く伸びて、比較的まばらに葉が付く枝と、節間があまり伸びずに葉が密生してつくものがあるとき、前者を長枝という。
頂生(ちょうせい)
茎の先に花が生じる場合など、先端に生じること。茎や枝の側方に生じるものを側生という。側生のうち葉腋に生じるものを腋生という。
接ぎ木(つぎき)
2個以上の植物体を、人為的に作った切断面で接着して、1つの個体とすることである。このとき、上部にする植物体を穂木、下部にする植物体を台木という。
低木(ていぼく)
一般に樹高が4~5mより低い樹木をいう。幹の成長がその高さで停止し、多くの場合、株のわきから枝を出す。
豆果(とうか)
乾果の1種。心皮子房が成熟した果実で、乾燥すると2列に裂開するもの。マメ科植物に見られる。莢果とういう。
冬芽(とうが)
冬季に休眠している芽。越冬芽ともいいい、多くの場合、外側にある鱗片葉で内部が守られていて、鱗片葉は春になると脱落する。
頭状花序(とうじょうかじょ)
短い花序軸に柄のない花が多数ついたもので、全体がまとまって一つの花のように見える。頭花ともいう。
同定(どうてい)
種類を見分けること。
棘(とげ)
植物の表面にある硬く細長く頂点が鋭く尖る突起。葉、葉柄、枝、幹などに見られる。例:クスドイゲ、サイカチ
徒長枝(とちょうし)
その植物の普通の枝と比べて、著しく勢いよく伸びた枝。まっすぐで節間が長く、ふつうは花をつけない。
突然変異(とつぜんへんい)
生物の形質に親と異なった形質が生じ、これが遺伝する現象。遺伝子や染色体の構造の変化が原因と考えられる。