(2)木


08.11.01上福岡 ○樹形
根、幹、枝、葉が総合された樹木全体の形で、自生する樹木は環境の影響を受け同じ樹種でも樹形は一定しない。樹形には円錐形、傘形、楕円形、杯形、円蓋形、卵形、つる状形、不整形、枝垂形、伏生形がある。
○樹高
樹木は背の高い木から地にはいつくばったような木がある。樹齢何百年という木は皆数十mになる。
 ・高木:幹が直立する樹木で一般に高さが5~6m以上に伸びるもので幹や枝葉成長して長く伸び、幹と樹幹の区別がはっきりしている。
 ・小高木:高木と低木の間で成長しても3~5m程しかならないもの
 ・低木:樹木の高さが数mのもの
 ・小低木:樹木の高さが1m以下のもの

○針葉樹/広葉樹、落葉樹/常緑樹
 ・針葉樹:裸子植物で球果類に属する樹木、多くはマツなどのように針のような細長い葉を持つ
 ・広葉樹:幅が広く葉面積の大きな葉を持つ、双子葉植物に属する樹木の多くが広葉樹
 ・落葉樹:葉が展開後落葉するまでの期間が1年より短いため、成葉がない状態の季節が存在する樹木
 ・常緑樹:葉が芽吹き落葉するまでの期間が1年を越えるため、成葉を付けていない時期がない樹木

○樹皮
 ・樹皮が比較的滑らかなもの
 ・樹皮がはがれまだらやつるつるになるもの
 ・ひび割れがあるもの、縦じま、横じまがでるもの
 ・皮目の顕著なもの

(3)花、果実

花、実がなると、樹木はほとんどがよく分かる。もっとも堅果(どんぐり)などは種類が多いので容易ではないが。
 ・子房(しぼう):雌しべの下部の膨らんだ部分をいい、受精後成熟すると果実になる。
 ・堅果(けんか):ブナ科のクリ、クヌギ、コナラなどの果実は果皮が木質で堅く熟しても裂けず、果皮は種子から離れやすい。
 ・殻斗(かくと)・ブナ科のコナラ、カシワなどの果実の付け根にあるさかずきのような形の殻で、この殻は多数の苞葉(茎の上部、とくに花序の部分にある変形した葉)が成長したもの。

08.10.19上福岡
トキワサンザシの実

08.11.01浜松町
イチョウの実

08.11.02上福岡
クヌギの実

08.11.01浜松町スズカケの実

(4)学名

学名は生物を分類整理するために国際的な規約に従って付けられた名前で、主な分類は種を基本とし、界、門、綱、目、科、属、種がある。日本では学名はあまりなじみがないので、本ホームページでも記載はするが和名で、科・属で扱う。

植物の学名(scientific name)は「国際植物命名規約」によって定められ、ラテン語で表記する。属名と種小名の組み合わせで学名とし、学名で表現できない場合に、以下のような表記法を用いる。

「cv.」は園芸品種、または””で囲む。
「f.」は品種
「sp.」は「~属の一種」の意味
「spp.」は「~属の一種だがまだ種小名は確定していない」の意味
「var.」は変種
「x」は交雑種
「L.」は命名者名、「Makino」等は命名者名で、この場合牧野富太郎