サイト管理者紹介

 どうしたわけか木に興味を持った会社員である。潜在的には「木の教え(塩野米松)」があったのか、あるいは、「大きな木(シルヴァ・スタイン)」や「おおきなおおきな木(よこたきよし、いもとようこ)」の童話の影響だったか。確かに神社や寺にある巨木をみて思わず木々を見上げていたし、各地の一本桜、屋久杉や白神山系にブナ林には何かを感じ、いつか見に行きたいと思っていたはずである。
 ある機会に、木の名前を知ろうとしてあまりに分からず、今まで木を単に木としてしか認識してこなかった自分に忸怩たるものがあったかも知れない。
 従って、このホームページは、知識欲で図鑑を作るためでもなく、あるいは、美しい木々の風景写真を撮ることでもない。ただ木々の名前を知り、多くの木々を見てみたいという木々へ思いである。そして記録を残したいと思うだけである。

ホームページ公開前夜

友人からの質問攻めで奮起

 なんとなく木の名前を知ろうとして、本を買ったがカメラも持たず歩いていた頃、話し相手(いや聞き役かな)になってくれた新橋のKさん、Jさん夫妻。一緒に行ったゴルフ場に咲いていたムクゲを指し「これフヨウだよね?」と私に聞いた。今なら樹形でも葉でも雌しべでも違いを説明できるが、当時私にはまだムクゲとフヨウを明確に区別して答えができなかった。次はサザンカとツバキはどこが違うのと聞いてきた。花の落ち方は確かに違うがこれだと花が咲かないと分からないので、葉のつや、大きさ、花が咲けば雄しべの構造まで調べた。新宿御苑なら樹木札があるだろうから一度木を見に行きたいと言うと、それじゃと一緒に行って園内を3時間も歩かせてしまった。他人には、たいして面白くなかったかもしれない樹木の話によく付き合って頂いた。
08.11.01浜松町/ユリノキ ユリちゃん、ホウちゃんという名の娘がいるが 、木の名前を知ってくると「ユリノキ」「ホオノキ」とぴったりの名前が分かった。「ユリノキってどんな木?」と聞かれると、「軍配みたいな形の葉っぱで、普通葉っぱの先は尖っているのに、出るところが出てなくて・・・」当然ながら不興をかった。
 最近は二人で散歩をするとき、気になって木を見ながら歩くそうである。いろいろな木を見て、名前を知らなかった木に出会えるといいなと思う。

武蔵丘陵森林公園からの電話



08.11.24森林公園/フウ初秋の頃、埼玉県武蔵丘陵にある森林公園に行った。期待通り森林公園だから多くの樹木に名札がかかっていた。ここはさすがに広い、一日行っても北方面しか歩けなかった。途中休憩を取った広場に背の高い黄葉が始まっていた木があった。何の木だろうと思ったが札がない。葉の形からするとどうやら「フウ」ではないかと推測した。
 質問用紙があったので、「もう少し樹木に名札を付けて欲しい。この木はフウだと思うのですが」と書いたところ、数日後、森林公園から電話があり、「樹木札の件は今後も増やしていきます」という回答とともに、あの木は「フウ」であると教えてくれた。その日一日、ちょっと気分がよかった。

カメラを手にして

 ホームページを作ろうとカメラを買った。面倒な操作は苦手、ほとんどAUTOモードで撮っている。しかしいくつか困ったことがあった、本当にまったくの新米カメラマンである。
(1)高木は葉の表が撮れないことである。落ち葉でもあれば葉の写真はそれで我慢するのだが、常緑樹では辺りに落ち葉さえなく、そんなときは精一杯ズームにして葉の裏を中心に撮影するがピントがずれやすい。また、2cmの接写ができる仕様だが、接写もAUTOモードだと思うように撮れない。娘に操作を聞きながら、AUTOモードを脱しつつある。もう少々カメラを使いこなす必要がありそうだ。
(2)銀座辺りならまだいいが、普通の街路樹や道路わきの木々を撮る時、少なくとも普通被写体にしないような木々をいろんな角度で、しかもスーツを着て、カメラをパチパチやる。少々胡散臭い。通行人が変な顔をして横を通り過ぎる。もう少し図々しくならなくてはならない。
(3)道路わきの個人宅の木々を撮りたいときが多くある。個人宅が分かるような角度は使わないが、やはり個人宅にカメラを向けることは問題になりかねない、人がいれば断ってから撮るのだが。先日、個人宅に隣接するところにあったフヨウを撮ろうと葉をどかしたらその先にそのお宅のおじさんの顔が見えた。不動産屋と間違われたかも知れない。