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全国には、神宮號を宣下された格式高いお宮が二十三社あるが、いづれも御皇室にお縁りの深い神社並びに天皇をお祀りするお宮で、當神宮は御皇室の御祖神たる天照御大神(あまてらすおおみかみ)の御両親にあたり、日本民族の大祖先神である。日本書紀に「是以構幽宮於淡路之洲」とある。 |
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御祭神 |
伊弉諾大神(イザナギノオオカミ) |
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伊弉冉大神(イザナミノオオカミ) |
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大鳥居
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正面の大鳥居は、先の大震災で倒壊したが神明鳥居としては日本最大規模を誇る花崗岩製の石鳥居として再建された、高さ二十七尺。 |
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境内地は、約1万5000坪。沖積地にあって天然記念物の大楠など照葉樹林に覆われ四季を彩る草木が繁茂する日本最古のお社です。江戸時代の地誌によれば、二丁四方の社地を領したとあり、広大な神域であったようです。 |
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拝殿 |
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本殿は、御陵丘を覆うように基壇を二重に構へ、檜皮葺、三間社流造向拝付で、棟に千木・鰹木を置き、前方の幣殿と連結して一屋根に造る。明治十二年の建立で、当初は約十間方に建てられたが、同十五年に後背の御陵地を造成して移築された。次いで前方に檜皮葺(現銅葺)入母屋造、桁行五間・梁間二間の舞殿を兼ねた拝殿を建立し、次いで表神門が建立された。 |
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本殿(幽宮かくりのみや) |
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古事記、日本書紀には、国生みに始まるすべての神功を果たされた伊弉諾大神が、御子神なる天照大御神に国家の統治の大業を委譲され、最初にお生みになられた淡路島の多賀の地に「霊宮」を構えて余生を過ごされたと記されています。その御住居跡に御陵(みささぎ)が営まれ、至貴の聖地として最古の神社が創始されたのが、富神宮の起源です。地元では「いっくさん」と別称され日少宮・淡路島神・多賀明神・津名明神と崇められています。 |
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力石 |
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淡路島は、古来から相撲の盛んなところで有名な関取を輩出した地域であった。祭礼では奉納相撲や力だめしが行なわれ、大石を持ち上げたり、運ぶ距離を競ったりするのに使われたのが力石で、「一宮力石」と持ち上げた人の住所・氏名・年月・重量などを刻字して奉納した。 |
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夫婦大楠(めおとおおくす) |
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元は二本の「楠」がいつしか根を合わせて一株に成長したもので、御神霊が宿り給う御神木と信仰されており、淡路の古地誌にも「連理の楠」と記されています。岩楠神社には、蛭子大神をを祀り、夫婦円満、良縁縁結、子授け、子育ての霊験あらたかと崇拝されています。 |
伊弉諾神宮「幽宮」パンフレットより抜粋 |
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ふることに伝う。 |
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ある日、高天原(たかあまはら)にお住まいになられている神々が全員集まり、はるか下界を見降ろしながら会議を開かれました。そして、いざな
ぎ、いざなみ、のご夫婦をお呼びになり、玉飾りのある美しい『天の沼矛(あめのぬぼこ)』を渡し、「あの泥海(どろうみ)のようにただよえる国を整え固めよ」と命じられたのでございます。 |
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二人は天の沼矛を手に持ち、高天原と下界をつなぐ『天の浮橋(あめのうきはし)』の上から、どろどろとした海原を見下ろしました。そして天の沼矛を降ろしてゆっくりとかき回しました。♪こをろ。♪こをろ。そんな不思議な音が聞こえてきます。そこで、さっと矛を引き上げました。すると、矛の先から塩のしずくがぽたぽたとしたたり、積もり固まり、やがて塩の球となりました。この球はおのずからころころところがっているので『おのころ嶋』と名づけられました。地球の誕生でございます。わたしたちのご先祖は、数十億年も前から、すでに地球が自転していることや塩の固まりであることを知っておられたのでございます。 |
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二人はさっそく出来たばかりの『おのころ嶋』に降りていき、まず最初に『天の御柱(あめのみはしら)』を立てました。天の御柱とは、神霊が昇り 降りするために立てるとても太くて高い柱で、大地と宇宙を結ぶ大切な役目をしています。そしてそれは、地球のどこからでも見ることができます。つぎに『八尋殿(やひろどの)』という広い宮殿を建てました。 |
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こうして新居もできあがりひと息ついたところで、いざなぎは、自分自身の下半身に何か不思議なものが、ぷらんぷらんとぶら下 がっているのが気になり、「おまえの体はどんな風になっているのか?」といざなみにお尋ねになりました。いざなみは、しげしげと体を眺めて答えました。「わたしの体はほとんど完成しているのですが、一か所だけ、ぺこん、とくぼんだ『なりなりて成り合わない』ところがあります」「わたしの体にも一か所だけ、ぽこん、と飛び出た『なりなりて成り余れる』ところがある。そこでどうだろう、お前のくぼんだところに、わたしのとびでたところを差し入れて、国を産もうと思う
が、いかに?」と申されました。「はい。そうしましょう」といざなみは、股を広げて答えられ、宮殿の奥にある寝室へと入り、男女の営みである『みとのまぐはひ』をされまし
た。そして最初に生んだのが淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけのしま)つまり淡路島、次に四国、隠岐、九州、壱岐、対馬、佐渡、本州と大八島ができました。 |
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サン・グリーン出版、 http://www5c.biglobe.ne.jp/~izanami/
小林晴明、宮崎みどり 著 「古事記のものがたり」より抜粋 |
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アクセスまっぷ
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所在地:兵庫県津名郡一宮町多賀740
神戸淡路鳴門自動車道津名一宮インターを出たら左折して5分
志筑バスターミナルから淡路交通バス西浦線岩屋行きで10分、バス停:神宮前下車、
駐車場:無料 |
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