● 明石海峡大橋(トラス吊り橋) |
明石海峡大橋は、神戸市垂水区舞子と淡路島の津名郡淡路町松帆の間に位置する全長3,911mの吊橋です。吊橋の規模を示す中央支間長(塔と塔の距離)は、世界一の1,991mを誇り、さらに主塔の高さは海面上約300mとなり、東京タワー(333m)とほぼ同じ高さになります。主塔に上ることが出来ます【明石海峡大橋ブリッジワールド】を見る
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● 世界の主な長大支間吊り橋 |
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順位 |
橋 名 |
中央支間長 |
国 名 |
完成年 |
1 |
明石海峡大橋 |
1.991m |
日 本 |
1998年 |
2 |
西候門大橋 |
1,650m |
中 国 |
2009年 |
3 |
グレートベルト.イースト橋 |
1.624m |
デンマーク |
1998年 |
4 |
潤揚長江公路大橋 |
1,490m |
中 国 |
2005年 |
5 |
ハンバー橋 |
1.410m |
イギリス |
1981年 |
6 |
江陰長江大橋 |
1,385m |
中 国 |
1997年 |
7 |
青馬大橋 |
1,377m |
香港 |
1997年 |
8 |
ベラザノナロウズ橋 |
1.298m |
アメリカ |
1964年 |
9 |
ゴールデンゲート橋 |
1.280m |
アメリカ |
1937年 |
10 |
陽邏長江大橋 |
1.280m |
中 国 |
2007年 |
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2010年現在 |
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● 阪神・淡路大震災に耐えた長大吊橋 |
1995年1月17日、マグニチュード7.2という大地震が発生しました地震発生当時、明石海峡大橋はケーブルストランドの架設が終了した段階でした。地震直後の点検では、本体に異状はなく、その後の詳しい調査で主塔基礎の間が約1m伸びたことがわかりましたが、補剛トラスに関して長さの調節を行う必要があっただけで、深刻な損傷は確認されませんでした。
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● アンカレイジ(ケーブルをつなぎ止める土台) |
アンカレイジは、海岸線を埋め立てた作業基地に築造、神戸側アンカレイジ基礎は「地下連続壁工」を採用して直径85m、深さ63.5mの巨大な円筒形の人工岩盤を築き、淡路側アンカレイジの基礎は土留壁による直接基礎工法を採用。アンカレイジ躯体のコンクリート量は1基で14万立方メートル、重量は約35万tonにも達します。
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● 主 塔 |
主塔は、ケーブルから約10万トンの力を受けこれを主塔基礎に伝えます。主塔の高さは約300mと、東京タワーに匹敵する超高層の建築物であるため、風による曲げ振動やねじれ振動への配慮が必要となります。振り子型の制振装置を塔柱の中に設置し(主塔1基あたり20個)、耐風安定性を確保しています。
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● 耐風設計 |
風速80m/秒にも耐える構造が実現されています。
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● ケーブル |
ケーブルは、素線と呼ばれる直径5.23mmの高強度亜鉛めっき鋼線127本を、工場でストランドと呼ばれる1本の束にし、これを1架設単位として架設していくプレハブストランド工法を採用しました。鋼線の強度は、従来は1平方ミリメートルあたり160kgfでしたが、明石海峡大橋では180kgfの高強度鋼線を開発、使用した素線の総延長は約30万kmで地球7周半にもなります。ケーブル架設のスタートとなるパイロットロープの渡海には、船舶の航行への影響や強潮流などの条件を考慮し、ヘリコプターによって行われました。パイロットロープには直径1cmのアラミド繊維ロープが使用されました。また鋼線のサビを防ぐため、直径4mmのワイヤーを密に巻き付けた後、厚さ1.6mmのラバーテープで覆い、塗装しています。さらに、乾燥空気をケーブル内に送っています。
参考資料 本州四国連絡橋公団HP |
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アクセスまっぷ
明石海峡大橋を渡るには東西方向とも第二神明道路を利用するのがベストです。海上プロムナード、移情閣、アジュール舞子、には
JR「舞子」駅及び山陽電鉄「舞子公園」駅下車、徒歩7分です。車では国道2号線を利用して下さい、神戸側アンカレイジのすぐ近くに有料駐車場があります。 |
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