叔父の家へ行く。
白樫の木刀をいただく。真っ白な白樫だ。普通、武道具店の店頭に並んでいる白樫は隣りの赤樫に比べれば確かに白いかなという感じだが、これは、全くの白である。
高価そうだったので、辞退したのだが、結局はいただいて帰る。
いつでもすっと返せるように、傷つけないよう飾っておこう。
書店にて衝動買いをする。
「気剣体一致の「極み」」黒田鉄山著 BABジャパン刊
黒田鉄山の本やビデオは一時期かなり買っていたのだが、すっかり私も老いてしまい、からだ動かすのも大層になれば、すっかり離れていたのだけれど、ついつい買ってしまった。
足元の覚束無いは以前にもましてだが、歩けない、というほどではない。
先日買った黒田氏の御本である。
読んでいて、歩き方が分からなくなってしまった、一歩が出せないでいる。
ならば足で歩かなければ良い、などと潔いことを言えるような達者ではない私であるから、まっ、なんというか、困ったことだ。
ちょっと面白い推手をする。
肘を多用し、空間を侵食して行くような推手だ。
私が好んでやっていたものだが、逆にそれを受ける形になって面白くできた。
晩、友人から電話がかかってくる。しみじみ喋る。仕事の愚痴を話すことのできる数少ない友人だ。
合宿です。
私は参加できません、うーん、なんというか、晩、家を留守にできない状態になっているのですよ、ここ数年。
家庭の事情というものにありんす。
出掛けていたのだけれど、帰ってくると木刀が置いてあった。
叔父が来ていたとのこと、私にとくれたとのこと。
赤樫のかなり濃い色をしている。
細身なのだが、重さはまるで、すぬけのようだ。
かなり密度の高い感じがする。
仕上がりもかなり良いものだ。