地震防災情報HP

「共助」どう備えるか


町内会の果たす役割(平時)
住民に対して防災情報を啓蒙する
 多くの住民は首都直下型地震や南海トラフ地震は知ってはいても、それがどのような被害をもたらすか、その時どれぐらい生活が困難になるか理解していません。 
 多くの市区町村は住民一人ひとりに対して詳しい「広報」を出してはいません  
  何を恐れるべきか、どう防災するかについて啓蒙する活動が必要です。
 最低限必要な項目はこのサイトの『地震防災の基本的な考え方』にあります。 

 年に一度の防災訓練で伝えられる情報は限られています 
 かといって膨大な情報を紙で配るには費用が掛かりすぎます
⇒せめて本サイトのような防災情報のサイトを紹介して住民に情報を提供してください

『近助』の仕組み作りの仕掛けをする
 老人だけの世帯、要支援者がいる世帯、いざという時に近隣を助けてくれる人(支援候補者)を把握してブロック(斑、または組)ごとに、ブロック内の人に知らせてあげてください。   
 住民に非常事態の時に『近助』が必要なことを説明してください

非常時に必要な人材を把握する
 町内で必要となる技術を持つ人(医者、看護師、電気工事士、土木作業者、とび、配管工など)をリストアップし、いざという時に声がかけられる体制を作ってください。

町内会で備蓄したいもの
津波からすぐ避難しなければいけない地域、液状化の危険が高く住まいを失う可能性の高い地域、火災の危険からすぐ避難しなければいけない住宅密集地域以外の地域では、町内会主導で以下の『自宅避難』体制を取ることが必要と考えます。 

倒壊家屋からの人命救助のための道具
 大型ハンマー、大型のこぎり、チェーンソー、大型バール、鉄パイプ、頑丈なロープ これらを数セット、町内に複数の防災用備蓄庫があるなら、分散して配置しておきます

搬送用の台車  
 水や支援物資を各家庭に運ぶのに貴重なガソリンを節約したいかもしれません。 
 4輪の台車、あるいは2輪の台車、あるいは1輪の台車(ねこ車)などがある程度の数必要になります。

水運搬用ビニル袋と水運搬用タンク
 水を運ぶ適当な入れ物がない家庭のために、水運搬用ビニル袋をある程度用意しておく必要があるでしょう。
 トラックや軽トラックを住民から借りられる場合、農業用の200〜600リットルのタンクがあると、井戸や給水車まで取りに行かれない要支援者の家庭に水を配給して移動することができます。 

炊き出しに必要な用具
プロパンガスボンベ、大きいコンロ、大鍋など
 大都市では何百万という人々が被災するので、食料でさえ1週間以内に支援されるとは限りません。 
 家や食料備蓄を失った人たちのために、備蓄のある家庭から米を持ち寄っておにぎりの炊き出しができれば助かる人が多いと考えられます。 

非常時用の飲み水を供給できる井戸
・井戸、電動ポンプと発電機、その燃料(混合油またはLPガス)
 ある横浜の防災拠点となっている小学校には60トンの地下貯蔵タンクがあります。これは1日一人2.5?としても3500人の1週間分に満たないものですが、その防災拠点に集まる周辺の人口は3万5千人です。つまり10分の1の人が家を失ったり備蓄の水を失ったりしたとき、他の90%の住民が全員1週間分の水を備蓄して確保していない限り、い週間後には水が不足するという意味です。
・発電機の二つのタイプ
 発電機には混合油を使う2サイクルエンジンのものとLPガスを使ものとがあります。  井戸水を長時間くみ上げ続けるような場合、騒音も加味して選択するのがいいかもしれません。
 2サイクル発電機 : モノタロウ ヤマハ発電機
 ガス発電機    : 価格コム ガス発電機

非常用トイレ関連
 非常用トイレ(ビニル袋と凝固剤・消臭剤のセット)は一軒の1週間分でも小さな段ボール一箱になり約1万円以上と費用も掛かります。100軒分用意するぐらいなら、ある程度大きな穴を掘って仮設トイレを建ておく方が安いかもしれません。しかし熊本地震では小学校に仮設トイレを追加でいくつもも建てたにもかかわらず、夜中でさえ1時間の行列ができたということです。在宅避難者にとっては不便で悪臭もひどいことを考えると、仮設トイレがいい解決方策とも言えないかもしれません。

 備蓄を建屋の倒壊や火災で失ってしまった100軒分の備蓄を、あえて町内会で確保するには、凝固剤兼消臭剤には高吸水性ポリマー(または高吸水性樹脂:白い粉状のもの)を袋でストックするのがいいかもしれません。
 1人1日10gしか使わないので、1人1日(大小合わせて)5回で計算すると二人家族で700g、4人家族で1.4Kgあれば1週間分になります。高吸水性ポリマーなので空気中の湿度を遮断する袋で保管する必要があり、簡単に小分けできないのが難点です。
 2人家族x30軒、3人家族x40軒、4人家族x30軒で概算すると100軒分で20万円程度になります。
高吸水性ポリマー

 熊本地震の現場に実際に支援に行った市役所の人の話では、一回ごとのビニル袋を70リットルといった大黒いビニル袋を二重にしたものに次々と入れていくことで、夏でも臭いは防げるそうです。
こういう大きなビニルk袋もある程度備蓄するのが望ましいと思われます。
町内会で訓練したいもの