長谷川鍼灸院 〜自然の流れに沿った「自然な治療」〜


食 事


毎日の食事、美味しく食べていますか?


 食事が美味しいということは、身体が消化吸収の準備ができているということなのです。その為には、食事時間を決めて食べるようにすると、身体が「もうぼちぼち食事をしてくれるから、準備をしておこう。」となり、お腹がグーっと空いてきます。「あーっお腹すいたっ!」


 ところが、最近どうも食欲がない、食べても美味しくないって時がありますよね。これは、消化吸収の余裕がない、今準備できないということになります。つまり、「交感神経緊張状態」をおこしている時なのです。この時は何かに集中して活発な時の状態ですので、消化吸収のゆとりはありません。

 でも、食事の時間ですよ!となっても食べたくないときは、身体がリラックスしていないのです。リラックスすると、「副交感神経」が優位に働いて、身体も温かくなり、お腹も空いてきます。

 つまり、集中する時は集中して、リラックスする時はのんびりして、このメリハリが身体に必要なのです。


「何を食べたら身体にいいの?」

 血液サラサラに納豆がいいよ、眼にはブルーベリー、腸の働きを良くする為にはヨーグルトが良いらしい。また、毎日の食事でこれだけのビタミンが足りないのでサプリメントで補いましょう。健康に「酢」が良いですよ。など等色々身体にいいものがあります。でも、本当にこれでいいの?

 

「五臓の味」 五行色体表(参照)

 身体はその時に必要な味覚を自然に要求しています。

 例えば一番わかりやすいのが「妊婦さん」です。今までこんなものを食べたいと思っていなかったのに、無性に食べたくなる。特に「酸っぱいもの」が欲しくなる、ときに「スイカ」や「メロン」「レモン」や「氷」、また「お好み焼きのソース」って人もいます。

これは、肝臓の弱りが考えられます、肝臓は蔵血作用がありますが、赤ちゃんに血液を回さなくてはいけないので、血が足らなくなってしまうのです。「肝」の味覚は「酸味」です、つまりこれが「肝」に直接入る「餌」になるわけです。「肝」が「餌」をくれーって言っているのです。だから自然にこの味覚を欲するわけです。

でも、それよりも「ソース系」が欲しいという場合があります。これは、「濃い味」なので「塩系」になります。「塩味」は「腎」の「餌」ですので、「腎」の弱りを表わしているわけです。

「腎」の弱りは、赤ちゃんに生命エネルギーを取られて、身体が弱ってきたことを意味します。つまり妊婦さんは「肝」「腎」の弱りを表わしやすいので、その欲する味を求めるのです。


 他に、「いつもではないけど、今日は無性にチョコレートが食べたい(甘い)」とか、「酢の物が食べたい(酸っぱい)」「漬物が欲しい(塩辛い)」「キムチが食べたい(辛い)」「ミョウガを食べたい(苦い)」など等、日頃特に欲しくないものが無性に食べたくなることってないですか?

これは、その味覚(甘、酸、塩、辛、苦)に相当する臓器が弱ってきているので、何とか補おうと欲する味覚なのです。つまり「今一番身体が求めている栄養分」だと考えていただければいいです。ただし、「いつもこれが欲しい」というものは、「過剰」になりますので注意してください。五行色体表 を参考に見てください。

 

最近「お酢が健康のためにいい」とよく耳にします。

「お酢」は本当に身体にいいものです。しかし、全ての人に良い訳ではありません。身体が求める人には最高ですが、身体が求めない人には「火に油」で却って害になります。

本来なら「酸味を求める人」には「美味しい」ので、身体が求めているものなのですが、「酸味を求めない人」には「うぇーーーっ!こんな味だめ、いらないよー」となって「身体が拒否」します。

この味は今の身体に必要ないんだなって感じです。その人たちにも飲みやすいように、最近では「カプセル入り」まであります。これは「酸味」を感じなくて飲むことが出来るので、拒否できない状態です。言い換えれば「食べてはいけないもの」を無理やり取り入れて、かえって害になるものとなってしまいます。


「何を食べたらいいか?」をもう一度言いますと、「今食べたいもの」つまり、「身体が求めるもの」、「五臓の餌」となるものを食べると良いということになります。これって、「自然」でしょ!。


「地産地消」

最近よく聞く言葉です。これは、皆さんがお住まいの地域で採れた野菜、果物、家畜、魚等を食べましょうということです。(地域で生産、地域で消費)

昔の人は「一里四方の産物」を指していたようです。気候も、季節も、発育状態も、皆さんと同じところで採れているので、他の地域より寒すぎず、熱すぎず、乾きすぎず、湿りすぎない、自分に合ったいい食べ物なのです。

そして、今の季節の作物(路地もの)は、一番自然に育っているので(ハウスではだめ)一番いい栄養が満載の作物になるわけです。

最近では、日本各地や世界各地から季節もバラバラな食べ物がやってきます。冬にスイカがあったり、夏に白菜があったり、季節感もわからない食べ物があふれていますので、「地産地消」は難しいですよね。

しかし、もしも可能であれば、地元のおばちゃんが作っている野菜を是非食べてください。(全てこだわっては、何も食べられなくなりますので、ホドホドがいいです)


「受験生の食事」

受験勉強の夜食ってありますよね、これには脳の餌「炭水化物」が一番良いです。脳細胞を活発にします。

また、受験の前日には「お鍋」がいいです。これは、受験当日の朝ごはん対策です。朝食を消化が悪いもので済ますと、脳への栄養が回るまでに時間がかかってしまいます。その対策は「朝がゆ」です、それも前日に食べた「お鍋」の残り汁で作った、野菜や魚の養分たっぷりのおかゆです。

それを食べると、消化が良いので、早く脳に栄養が回り、9時頃から開始の試験には、「脳の回転絶好調」で挑めるのです。ただしおかゆは腹持ちが悪いので、1時間目と2時間目の間に「おにぎりをひとつ」食べてつないで下さい。いい結果が出ると思いますよ。

 中国の広東省では「朝がゆ」が一日のスタートとなっています。朝から頭を使う人は是非「朝がゆ」を・・・。