映画のバトン(往復書簡編集採録) | |
「ケイケイの映画日記」:ケイケイさん ヤマ(管理人) |
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2005年9月20日 22:23 (ケイケイさん) ヤマさん、こんばんは。 昨日、「閑話休題」のみぃさんから、映画のバトンが来ました。良かったら受け取っていただけますか? ヤマ(管理人) ものすごー苦手なやつなんやけど、他ならぬケイケイさんからやし、しゃあないな~(苦笑)。 (ケイケイさん) 「好きな映画のジャンル」「その中で好きな作品三つ」「これから観たい映画は?」だけなんで、私はお受けしました。書いたので、参考まで。 ヤマ(管理人) 拝見しましたよ。立派なもんやない。 なんやかんや言いながら、ちゃんと抽出してるモン(笑)。 (ケイケイさん) 三つだけ守れば、何を書いてもいいみたいです。他に5人渡すそうなんですが、それは無視して下さい(笑)。 ヤマ(管理人) はいな、そうします(笑)。 (ケイケイさん) みぃさんも落としてくれていいと仰ってましたし。私は5人当たろうと思っていますが。 好きに書いたので、私は割りとすぐ書けました。お暇があったらで結構なので、気になさらないで下さい。 ヤマ(管理人) 僕は、思い切りの悪いほうやから、なかなかすぐには書けそうにないけど、まぁボチボチやってみますわ(笑)。で、その結果ってのは、ケイケイさんにメールで返せばいいのん? 2005年10月2日 23:13 ヤマ(管理人) 例のバトンです、遅くなりました(詫)。「三つだけ守れば」との三つの要件が何なのか、今ひとつ分かってないんですが(苦笑)。とりあえず以下のような回答でいいのかな? ********************************************* ★好きな映画のジャンル ジャンルってことでは、ホラー・スプラッター以外なら、映画なら何でも好きというか、興味あり。 ★その中で好きな作品三つ う~む、大難問だなー。僕のこれまでの映画鑑賞において意味深い作品ってことにすれば、それは無論好きな作品だし、もう少し絞りやすくなるから、そうしますね。 『シェーン』:幼い時分に父親に連れられて行った初めての大人映画として記憶にある作品。 『風林火山』:小学時分に学校からの引率で観て、佐久間良子に悩殺され、女性の色気というものに痛く感銘を受けた最初の作品だという記憶がある。 『ソルジャー・ブルー』:父親の影響で西部劇が好きになった僕が、珍しく映画館で西部劇が観られると思って出向いて、ブッたまげた記憶のある作品。 『七人の侍』:高校時分に観て、上映の途中で“インターバル”との表示が出て、休憩時間の挟まれる映画があることを知るとともに、僕が映画部に入る契機ともなった作品。 『タワーリング・インフェルノ』:高校時分に大ヒットしているのを後目に、内心は観たくてうずうずしてるくせに、ブームに流されたくないとのこだわりから背を向けてて大学に入ってから観た作品。公開時に観に行けば良かったと深く反省し、ブームのせいで観に行かないのは、ブームに流されて観に行くのと同様に、ブームに翻弄されていることに他ならないことに気づかせてくれた大事な作品。 『ミッドナイト・エクスプレス』:大学時分に観た作品で、映画を介して真面目に性を考えてみることを初めて促してくれた作品。 『ラスト・タンゴ・イン・パリ』:大学時分に名画座三館をハシゴして一日7本も観て、6本目にはさすがに食傷を自覚せざるを得ない状態になっていたのに、そんな悪条件のなかで最後に観た作品に最も観応えを覚えたことで、突出した映画の力は、鑑賞条件の良し悪しを軽く凌駕するものであることを実感として教えてくれた作品。 『旅芸人の記録』('80. 4.25.土電ホール):訳の分からない映画なのに、凄い映画であることだけはしっかり分かる形で伝わって来るという驚きの鑑賞体験を果たしたことで、突出した映画の力は、鑑賞側の理解力の良し悪しを軽く凌駕するものであることを実感として教えてくれた作品。 『ライト・スタッフ』('84.10.10.テアトル土電):二十年を越える僕の映画日誌歴のなかで、1冊目のファイルノートの最初のページにある作品。 『皆殺しの天使』('85.10. 3.名画座):十五年に渡る僕と高知映画鑑賞会の浅からぬ関わりが開始する端緒となった日誌を綴らせてくれた作品。 『市民ケーン』('88. 5.13.県民文化ホール・グリーン):自主上映活動に携わるなかで折りにつけ「これまでに観た映画でのベストワンは?」という質問をされることが多くなったことに辟易としてきた時分に、質問された時点でまじめに考えることが難儀になって、前もって回答として用意しておくことに決めたときに選んだ作品。 『都会のアリス』('90.10.28.県民文化ホール・グリーン):映画というものの観方ということについて、自分なりにちょっと解ったような気になれるものを掴んだと思える契機をくれた作品。 『三月のライオン』('92. 6.28.シアター・トップス):'96.11月に拙著『高知の自主上映から~「映画と話す」回路を求めて~』を発行してくれた映画新聞が僕の映画日誌を“評論”として紙面掲載してくれた最初の作品。 んで、ここから三本となれば、再見してみたい思いの強さで、『ラスト・タンゴ・イン・パリ』『旅芸人の記録』『皆殺しの天使』ということにします。 ★これから観たい映画は? 映画としての驚きを与えてくれる映画 人間を深く捉えて刺激的な映画 記録に残るよりも記憶に残るような映画 ********************************************* (ケイケイさん) ありがとうございます。m(_ _ )m ヤマさん、ホラーダメなんですか? もったいない。私は積極的に好きです(笑)。 グロも全然大丈夫なんですが、あんまり趣味悪いのは観ません。 ヤマ(管理人) 僕もグロはOKですよ。かなり趣味が悪くても、興味ありあり(苦笑)。でも、ホラーは脅かしもしくは驚かし映画でしょ。僕は自ら驚きたいの、だから、全部向こう主導で驚かされたくないの(笑)。 (ケイケイさん) グロとか趣味悪で言えば、「ネクロマンティック」とかは、観たいと思いません。『悪魔のはらわた』なんかは大丈夫です(笑)。大丈夫というか、ウド・キアーが素敵! 若い時はカルトっぽいハンサムでしたよね。 ヤマ(管理人) かの『悪魔のはらわた』なんだけど、観てない(苦笑)。でも、『処女の生血』は観てて、実は日誌も綴ってる。 (ケイケイさん) 「その中で好きな作品三つ」に列挙された作品は、ヤマさんらしいというか、そうでないというか(笑)。結構ハリウッド作品が多いんですね。 ヤマ(管理人) やっぱり映画ファンってそこから始まってるとしたもんだもの。 (ケイケイさん) もっとヨーロッパの作品が入ると思っていました。 ヤマ(管理人) そうだな~、マイク・リーの『ネイキッド』とか、ギャスパー・ノエの『カノン』とか、ケン・ローチの『大地と自由』とかってのもあるけど、そうやってたら果てないし(笑)。 (ケイケイさん) 先にお挙げの映画で私の観てない映画は、『旅芸人の記録』『皆殺しの天使』『都会のアリス』です。 ヤマ(管理人) おやまぁ、三本だけ? すごい被りようやなぁ(嬉)。そや、それ、三つともヨーロッパ映画やんか(笑)。 (ケイケイさん) 全部で三つしか外れてないのに、最後に選びはった三本に私が観てないのが二つも入ってる(笑)。 ヤマ(管理人) あは、結局僕が最後に絞った三本は、全部ヨーロッパ映画やったからね(苦笑)。 (ケイケイさん) 『ラスト・タンゴ~』は、私はダメでした。『花と蛇2』の静子夫人の気持ちはわかるのに、マリア・シュナイダーの気持ちはわかりませんでした(笑)。 ヤマ(管理人) 今、観直すと少々違ってくるかもよ。ケイケイさんが『ラスト・タンゴ~』を観た時分に『花と蛇2』を観たとして、果たして今と同様に静子夫人の気持ちが分かったかどうか(笑)。 (ケイケイさん) 「これから観たい映画は?」の回答、言葉にするとなるほどと思いますね。 ヤマ(管理人) ありがとー。 (ケイケイさん) でもこういうの、よく頭に浮かびますねぇ。それも的確でわかりやすく。さすがヤマさん(^^)。 ヤマ(管理人) あは、嬉しいね。ホントは少しズルしちゃったかなとも思ったんだけどね(苦笑)。僕、未見の作品のことってホントに知らなくて(たは)。要するに具体の作品タイトルの挙げようがなかったっていうのが実際のところだったりする(笑)。 (ケイケイさん) 拙掲示板のシューテツさんの「シン・シティ」の感想を読んでも、すごいなぁと思いましたし。 ヤマ(管理人) 未見なんで、きちんと読んでないんだけど、こっちでも上映されたら観に行こっと。 (ケイケイさん) 観る視点が男性は冷静というか、感情に流されずにご覧になるんですね。 ヤマ(管理人) いやいや、どの時点で綴るかってことですって(笑)。観た当日に、観終えた時の勢いのままには決して書かずに、反芻作業を経てから僕が綴っているのは、伊達じゃありませんって(笑)。 |
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by ヤマ(編集採録) |
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