東幌内炭鉱  探検: 北の細道 東幌内炭鉱

東幌内炭鉱跡の仄暗い水




北海道岩見沢市

   昭和30年代後半、炭鉱にはクラスがあった。
生産規模別に分類した場合、全稼働炭鉱100か所のうち、
生産方法が近代化された上に、機械化が進んだ年平均生産量10万t以上の炭鉱がDクラスと規定され、
それ以下の年平均5万t未満の小規模零細炭鉱をF,Gクラスとした。

逆に年平均生産量50万t以上の炭鉱はBクラス、それ以上をAクラスと規定した。
Dクラス以上を『大炭鉱』、Aクラスは『巨大炭鉱』、
Eクラスを『中炭鉱』、Fクラスは『小炭鉱』、
Gクラスに至っては『零細炭鉱』と呼ばれた。

現実にはAクラスは 三井芦別住友赤平北炭平和
Bクラスは 三菱美唄大夕張住友歌志内
Cクラスは 三井美唄北炭真谷地、 Dクラスは 三菱芦別北炭万字、 Eクラスは 明治上芦別となる。

クラス分けの目的は、石狩炭田内での合理化の実態を把握するためだ。


今回紹介する東幌内炭鉱は幌内の南、岩見沢市美流渡に存在した炭坑だ。
大正3年(1914)に三菱鉱業が鉱業権を設定し、
大正6年(1917)から奈良炭鉱として採掘が開始され、
『東幌内』の名称となったのは昭和9年(1934)と言われる。

新坑(一坑)、本坑、東斜坑、東坑が掘削され、
昭和44年(1969)10月、閉山を迎える。

入手した山元資料である地質坑道図より、
施設を推論したものの、当初は浄水施設があると確信し入山した。
結果的にそれはうれしい誤算となったが、
幌内のはるか南に存在しながら、『幌内』の名称を課せられた理由をも探りながら、
小さな炭鉱跡を探索したいと思う。





排気風洞・廃道・レール・・・



風洞
風洞





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