「安全レベルの向上」と「安全管理の効率化」を両立させるために
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確定的FTA
問題事象の要因をトップダウン的に抽出するFTA(Fault Tree Analysis)は、生産現場の労働災害分析にも使用されていますが、下記の問題を持っています。
@FTAを使いこなすには、災害事象を各種要因に結びつけるための知識と経験が必要であり、知識・経験が不足だと要因を見逃したり、的確な掘り下げができず、根源的な事象に到達しない。
A日本においては「事故・災害のほとんどはヒューマンエラーで起こる」という考えが優勢なため、設備上の安全対策の不備と作業標準書や教育・訓練の不備といったヒューマンエラーが同じ重みを持つ要因と結論されやすい。
これらのことから、「FTAは根源的な要因の抽出と有効な再発防止対策として寄与しているか?」という疑問が残ります。
そこで上記の問題点を解消するため、杉浦 澄氏と共に、リスク=〔危険源(Hazard)の有無の2値〕×〔暴露(Exposure)の有無の2値〕の式と国際安全規格におけるリスクの評価方法および安全方策の優先順位を結びつけることで、機械災害における根源的な要因と再発防止対策を誰でも簡単に確定することができる「確定的FTA:HEFTA分析法」を考案して、2004年7月に開催された第34回信頼性・保全性シンポジウムで発表しました。
詳細については杉浦 澄氏との共著「機械安全における確定的FTA〔HEFTA〕の提案」を見てください。
「機械安全における確定的FTA〔HEFTA〕の提案」

