目  次

はじめに
前史
明治維新と鉄道開業
大日本機関車乗務員会
全日本鉄道従業員組合
敗戦、労働組合の結成
戦後国鉄最初の労働組合結成は
全国に広がる労組結成の波
革新政党再建
9・15スト
2・1ゼネスト
革同結成
労働者農民党
定員法
レドパージ
日本国有鉄道、静岡地本成立
日本共産党の50年問題
平和四原則と国労新潟大会
闘う国労への突破口
革同会議へ
60年安保闘争へ
1964、昭和39年
EC闘争
EL、DL闘争
沼津独身寮の闘い
国鉄民青の組織化
平和運動、原水禁運動
国労の文化運動
分会を支えた多彩なサークル
幅広い統一戦線の先駆者
マル生反対、スト権奪還闘争
組合幹部、活動家のあるべき姿
職場集会とオルグ
静岡地本内での革同
特徴的な闘い
青年部中央委員、地方委員選挙
分割民営化攻撃の中
分割民営化による国労拠点潰し
県内労働運動の再編
勤務プロジェクトと労基署闘争
採用差別、出向、配属差別との闘い
採用差別和解
まとめ

鉄路のおもい>おまけ>


沼 津 革 同


私見 国労沼津機関区分会のあゆみ 資料、記録


                                                    企画 編集 山梨幸夫 

まえがき

 2011(平成23)7.28、29国鉄労働組合は伊東市のホテル聚楽で第80回定期全国大会を開催し、いわゆる、国鉄闘争の終結を宣言した。
 国鉄闘争は、国家的な不当労働行為の認定、1047人の解雇撤回、JRへの採用を求めて労働委員会、裁判闘争を軸に、多くの人びとに支えられ闘われてきた。
 司法の判断は、不当労働行為、違法行為はあった、その責任は、国鉄、現独立行政法人鉄道建設・整備施設運輸支援機構にあり、JRには法的責任はない、慰謝料を出せとの判決を出した。
 これ等の状況を見ながら、国労は各年の全国大会や機関会議で、国鉄分割民営化を認める、国鉄改革法を認める、JRに法的責任無を認めるなどの態度表明、決定を行いながら、四党合意を経て、機構より一人平均2200万円の解決金が支払われ、和解に至った。

 24年の歳月が過ぎ去ったが、この間、長いあいだ国労を支え、支援していただいた多くの皆さん、そして、この間の厳しい闘いに多大な犠牲を払って国労組合員として共に奮闘した組合員、国労OBの諸先輩の皆さんに改めて、御礼申し上げたい。

 たいへんありがとうございました。

 これ等の、国鉄闘争や、国労全般については多くの本や、資料が残されており、今後、急速にその整備もされていくと思われる。筆者も、出身職場である国労沼津機関区分会に関わる記録、資料を一つにまとめて残しておきたいと作業を始めたが、いくつかの問題にぶつかった。
 一つは、労働組合などがよく出版する〇〇労働組合〇〇年史のような公式な正史とすると書きにくい裏話も記録に残したいという点だ、具体的には、国労と政党、関連団体、学校(国労内派閥)との関係とその関係者の所属の実態について明らかにしたい。 ただしこの点では、国労に限って、政党、学校関係については比較的公表され、記録に残されてはいるが、他の労働組合ではあまり見られない。
 二つは、労働組合、政党、関連団体などの方針、運動論、行動についての筆者自身の思いや、評価、批判を書きたい。
 特に、革同や日本共産党にありがちな、自分たちに対立する政党や派閥、学校の主張を封じ込めてしまい、よく議論しない、門前払いする傾向を克服し、今までお互いに触れられたくなく、避けて通ってきた部分について探ってみたい。
 三つに、自分のこと、自分史的な部分も入れたい。
 などをふまえ、国労沼津機関区分会の正史ではなく「私見、国労沼津機関区分会のあゆみ、記録、資料集」としてみた。
 そして筆者が育ってきた「沼津革同」をそのタイトルとして、国労沼津機関区分会の特徴的な歩みを、沼津革同の立場からみた記録として残すことと、既に出版、発表されている沼津機関区、国労、革同等に関連する、文章、資料を一つにまとめて再録、転載させてもらうことを目的とした。