さわよう さんの旅行記


マインズ ワンダーランド

9/3(金) 旅行3日め



今日は当初の予定では、午前中にハンディクラフトセンターとロイヤルセランゴールの工場へ行くことになっていた。 それは、私の希望というよりも友人の希望。住んでいると中々そういう所へは行かないので行きたかったらしい。私を案内する口実で自分が行きたかったんだと。
正直私はそこは興味無し。娘を連れて行って大変な思いをすることが容易に想像できる。彼女には悪いが気が進まないと申し出る。 彼女も我々の到着前に下見をしに行っているので、興味が無いのならやめましょうということにあいなった。
では何をすると言う話になり、すかさず私は「スーパーに行きたい」と言う。ダンナ殿も「そっちの方が良い」とニコニコ顔。話が決まったところでダンナ殿が朝食の買い出しに出かけた。

今日の朝ごはんは、ヨントーフー。具材の上に黒くて甘いソースとチリソースをかけて頂く。チリソースをかける前に娘用に取り分ける。あ、おいし〜い。娘もパクパク食べている。 このブラックソイソースもおいしいが、やはりおでんに通ずる練り物が日本人の味覚に合っている。娘も完食。ご満悦でお気に入りの濃縮マンゴージュースを希釈してもらい、ゴクゴク飲んでいる。

ヨントーフ(ソースをかけた後)

一休みして出発。2件のスーパーをはしごすることになった。まずはカルフールへ。さすがフランス資本。品揃えが他のスーパーに比べておしゃれです。 娘の服とトイレトレーニングの為に綿パンツを購入。あれこれ品定めをしているうちに娘が愚図る。カートから降りて床の上に寝転がりだす。 友人のダンナ殿がそれを見て、「日本のスーパーのお買い物風景だ」と言う。その通りだよ、君。よく見ているね。


この後昼食へ。ダンナ殿がお勤めしていた会社の近くのシーフードレストランへ。以前のマレーシアの空の玄関口、スバン空港の側にあった。 スバン空港は現在は国内線の空港となっているが、寂れた風情が漂っている。

昼食の場所

ダンナ殿が何を食べたいのかとおすすめメニューを考慮しながらオーダーしてくれた。 彼一押しのバタープロウンはおいしかった。殻ごとバリバリ食べてしまった。

バタープロウン

鶏の揚げた物もよかったなあ。カンコンブラチャンも超美味。

写真上 鶏の揚げ物 甘いソースがからんでいる/写真下 カンコンブラチャン

残念ながらカニはさほどおいしく感じられなかった。 カニが来る前にたくさん食べ過ぎて感動が薄れてしまったらしい。娘は食が進まない。車の中で菓子を食べ過ぎたか。突き出しのピーナツをポリポリ食べる以外はどれもちょっとずつしか食べない。 こちらは彼女の分も食べたのでお腹がパンパン。うう、苦しい。食後、2件目のスーパーへ向かう。

ペッパークラブ

2件目はテスコ(TESCO)。イギリス資本だったかな? ダンナ殿のお姉さんがお好きらしい。カルフールの品揃えからは見劣りがする。 品物のクオリティといい、陳列の仕方といい、ダイエーに似ていると思うのは私だけか? ここに本屋があったので、かねて欲しかった英英辞典を探す。 あった。うわ安っ! 日本で買うと3,000円くらいするものが700円ちょい。即お買い上げ。他に英文法の練習本も合わせて購入。

テスコでも娘の綿パンツを購入。トレーニングの為にいっぱいあるほうがいいのです。しかし、先ほどのカルフールと違い売り場が分かりづらい。 子供服売り場でマレー系のおねえさんにうかがう。

「子供の下着はどこにありますか?」(英語)
「英語でなくてマレー語で言って下さい」(マレー語)
「は? マレー語?」

確かこのお国は10歳から皆英語のお勉強をされているのでは? 私も、今回ブランクは長いが、この国を訪れること4回。 英語が話せない人と遭遇したのは初めてだ。すぐに下着という単語が出てこなかったので、自分のパンツをジーンズの中から引っ張っり出して、

「これ、子供用のどこにある?」(マレー語)

と訊き直す。これで通じた。言われた方向に棚があった。しかし、品数がしょぼい。カルフールの方がたくさんあった。 テスコのオリジナルっぽい物を購入。その後、明日来る夫の為にふるまうカレーの食材とお土産に頼まれたバクテーの素を購入する。


一旦家へ戻り、小休止して夜の遊園地マインズワンダーランドへ出かける。途中、ダンナ殿のお姉さん家に寄り、一緒に行くお姉さんとその6歳になる娘をピックアップする。 ただでさえ狭い国産車 Kancil の車内が狭くなり息苦しい。

娘に国際交流をと思うが、このインド系ファミリーに威圧されたのか、私にへばりついて離れない。30分ぐらいで着くはずの遊園地もどこで道を間違えたかなかなか辿り着けない。 ここは標識もろくにないので、友人が用意した手書きのメモと勘に頼るしかない。侃々諤々、ファミリーであっちかこっちかやっている。 座っているとはいえ、娘の体重が身体にかかっているのがだんだんつらくなってきた。娘も愚図り始める。気が遠のきだしたところで目的地到着。もう帰りたくなった。

が、今度は手前のショッピングセンターの所で引っ掛かる。どっちへ行けば遊園地なのかがわからない。 ダンナ殿が案内小屋の中のインド系おにいちゃんに聞いているが、なにやら声を荒らげているではないか。どうしたの? 耳を傾けるとそのおにいちゃんは遊園地はここから車で30分先にあると言っている。ダンナ殿は30分ってどこなんだあっと目をひん剥いて叫んでいる。 友人が通路にいた別の係の人に聞くと、あっちへ出てすぐよと教えてもらった。ダンナ殿はこの一件で憤死。翌日、寝込んでしまった。どうやら先程のにいちゃんはパキかバングラの出稼ぎさんらしい。

今日のこの出来事のように、道路やショッピングセンター等フロアの不案内、インフォメーションセンターの機能不全はこの国では当たり前のようだ。 ダンナ殿がこんなことでは先進国入りは100万年先と嘆いていたのが痛ましい。

さて、遊園地に到着。だが、ファミリーご一行様が来ない。チケットを買いに行っているからここで待ってろとの友人の指示で入り口付近で待つ。 疲れたので母娘でしゃがみこんでいると、そこへ、中近東からと思しきうら若き女性グループが我々を取り囲んだ。どうやら娘がかわいいと言っているらしい。かわりばんこに娘の顔を撫で回す。 そのうち中の一人がビデオを回しながらインタビューしてきた。

「名前は?」
どこから来たのか?」

それが済むと一人ずつ娘にキスをして去って行った。そうこうしている内にファミリー集合。園内へ入る。

マインズワンダーランド

まず、ミュージカルファウンテンの時間が迫っているのでそこを目指す。座っている客層も中近東からの観光客が多い。同じイスラム国だからね。異国情緒が盛り上がる。

ミュージカルファウンテンが始まった。見るのは初めて。最初はディズニーの音楽にあわせて噴水が踊っていた。少し感動。しかし、ディズニーの後が頂けない。 テクノっぽい音楽にあわせてレーザーショーが始まったが、まったくもってつまらない。一気に興醒め。一人心の中で「おーわーれ、おーわーれ」と終われコールする。やっと終わった。ふう。

ミュージカルファウンテン

テーマに統一性が全く感じられない電飾の像を見ながら、湖面をボートで一周する乗り場まで歩く。ここでもイスラム圏の皆さんと一緒。ボートで横に座ったおばさんが娘の手にキスをする。 おばさん、鼻の頭に汗かいてるよ。やっぱりその格好って熱いんだね。 ボートが動き出した。風が心地よい。と思っていたら、一人のおじさんがなにやら歌を歌いだした。おじさんも気分がよくなったらしい。 ボートの操縦士が注意するが聞いちゃいない。周りの仲間も手拍子で盛り立てる。おじさんの歌を聞きながら湖面一周は終了。友人曰く「よく酒も飲まないであそこまで盛り上がれるな」。ごもっとも。

さあ次は何にする?と歩いていると、超ちっちゃーいジェットコースターが目に入る。あれに乗りたいとファミリーの娘がのたまう。3歳以上でないと乗れませんと看板に書いてある。 「これ(娘)が乗れないから下で待ってるよ」と私が言った瞬間、目に飛び込んできた光景に皆が釘付けになる。あっ!コースター最前列に乳飲み子を抱っこしたお父さんが座っているではないか!!  ダンナ殿がそこで一言。

「まれーしあ、ぼれー」

娘を抱いてコースターに座る。隣に友人に座ってもらい、身体を固定する。動き出した。ちっちゃくてカーブがきついので横Gが結構かかる。 浅草花やしきを思い出す。1週した。止まるのかと思いきやもう1週。サービスが質より量のマレーシア。


次なるアトラクションはお姉さんとそのお嬢ちゃんの切なる希望でスノーハウス。ここはマイナス15℃(だったっけ?)の世界を再現してみましたというもの。 入り口でダウンジャケットを借りて入場します。おお涼しい。インド系ファミリーは寒い寒いと大騒ぎ。日本の冬もこれくらい寒いのかと聞かれたので、もっと寒いぞ〜と言ってやったら、私ら生きていかれないと言われる。しかしながら、ここも展示物のテーマが全く持って意味不明。いきなりピーターパンの絵が描いてあったり、窓から見る雪景色のコーナー(これが理解できるまでかなり時間がかかった)ありと一貫性の無い展示物の数々。しかもちゃちい。まるでスーパーマーケットの冷蔵室の中で高校の文化祭を見ている気分になる。今度の冬はどこにスキーに行こうかなと考えながら歩いていたら出口に着いた。

もう疲れたので飯でも食べて帰ろうということになる。ミュージカルファウンテンを出たところから、ずっと、娘を抱っこして移動していたのでくったくた。 昼にいっぱい食べすぎたこともあり食欲が無い。先程のショッピングセンター内にある鶏飯屋で食事を取る。娘にチキンライスのライスだけ。私には豆乳だけオーダーしてもらう。ダンナ殿のお姉さんに「ずっと抱っこしていて疲れたでしょう」といたわってもらう。さっさと食事を済ませて車へ。乗ると同時に私は寝の体制に入る。友よ、娘のことを頼む。お姉さん家に着く間際まで完落ち。お姉さん達を家の前で降ろして、そこでバイバイ。滞在中に食事でもと誘われるが、疲れきっていて今日のことかと聞き間違えて頭をブンブン振ってしまった。気を悪くさせてしまったかなあ。すいませんでした。

家に帰り、娘と久々に一緒にお風呂(夜一緒に入るのがという意味です)。といってもシャワーしかこの家には無い。 風呂に入りたければ、横に置いてあるでっかいタライに湯を張って入ってくれと友人に言われる。そこまでしてまで入る気はないので、普通にシャワー。みんなで仲良くビールを飲む。 娘はいつものマンゴージュースです、勿論。そこでまたダンナ殿がマインズのおにいちゃんを槍玉に挙げて怒りを爆発。ああいう馬○との遭遇が一番ストレスなんだそうな。おつかれさまでした。

明日、パパンが来る日なので早々に切り上げて就寝。次の日の朝までぐっすり休みましたと言いたい所だが、3時過ぎに娘が大音量の夜泣きを炸裂。アンタも疲れすぎたんだね。 こういう時は、部屋の明かりをいっぱいつけて目を覚まさせる。一回意識をはっきりさせたところで、電気を消してお休みなさい。今度は朝までぐっすり休みました。


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