演奏する人(版 画)

彫刻刀を使い,始めて板を彫って作品を作るのは,
小学校4年生からです。私が受け持った子どもたちも,
はじめての彫刻刀にとまどいながら作品を完成させました。
白と黒のバランス,彫りの深さなど,練習をしてから作品に取りかかりました。
まずは完成した作品をご覧下さい。


子ども美術館の他の部屋へはここをクリックしてください。

自画像 延岡城址 牛の絵 学校の木 靴の絵 田中正造共同制作 田中正造共同制作2 お寺の絵

版画1 版画2 版画3 版画4 牛の絵共同制作 愛鳥週間ポスター 図工ホーム
自画像2 靴の絵2 ホーム

5年生の作品は,
あまり残っていないのですが,
この作品は,
棚の中を整理していたら出てきました。

4年生と同じテーマなので,
その違いを明確にしなくては
いけないのですが,
指導した私にやや苦手意識が
残っているため,
手の表情や彫りの方向などに,
子どもの意志が十分
そそぎ込まれていません。

鍵盤を弾いている指の一本一本に
作者の取り組む姿勢が感じられます。
児童の作品は,
子どもの姿が表れます。
4年生でも,
はじめて彫刻刀を持っても,
ここまで子どもは取り組むのです。

男の子らしいとか,女の子らしいというのは

固定的な見方でよく批判されるのですが,

でもこの繊細さは,

男の子にはなかなか出せません。

指と唇の表情に苦しんだ作品です。

これはまた,大胆な作品です。
画面からはみ出すほどの迫力に,
見る方が圧倒されます。
ここまで大胆だと,
彫りの荒さも魅力になります。

軽く持ち上がった肩
やや右にかたむいた首
とても個性的で魅力的な作品です。
私たちは,
画家を育てているわけではありませんので,
子どもが作品を完成することで,
何を学ぶかが,
図工の指導では大切なのだと思います。