トップページ

< 日産エンジン >

1.下記に日産エンジンの見方について説明致します。

RB        26     D       E            TT
VG        20     D       E            T
VG        30             E            T
GA        15     D       S
VQ        30     D       D
LD        28                          T
L         20             P
エンジン形     排気量  ツインカム     E・・・インジェクター   TT・・・ツインターボ
型式にDがつくのは、ディーゼルの意味
                         S・・・キャブレター    T・・・ターボ
                         D・・・直噴
                         P・・・プロパン


2.日産の主力エンジンについて

RBエンジン

 直列6気筒のL型シリーズの後継機として開発され、1984年以降より生産がはじまり、1990年代の日産ミドル〜ビッグマシンの心臓部を担った。近年の環境基準対策や国内外の競合メーカーが従来の直6エンジンから比較的軽量なV6エンジンに移行することをうけ、日産自動車も次世代主力ユニットVQシリーズに順次切り替えを行い、2004年のセドリック・グロリアの生産終了と合わせて生産を終了した。国内向けは全車電子制御インジェクション仕様(但しLPG仕様のRB20Pはキャブレター仕様のみである)であり、日産のエンジン名称ルールにより「E」が付く。
 尚RBの意味は「Response」(レスポンス)&「Balance」(バランス)だといわれる。ちなみに、RBエンジンのディーゼル版がRD28/RD28Eである。
 第二世代GT-RであるR32〜R34型スカイラインGT-R及びステージア260RSオーテックバージョンに搭載されたRB26DETTエンジンは、名前こそ便宜上RBと付いているものの、同車(当初GT-R専用)専用としての設計であり、かなり性格が異なる。しかしRB20/25用のオイルパンがRB26にボルトオン出来る、あるいは逆に、RB26用オイルポンプ/ウォーターポンプが強化品としてRB20/25にボルトオン出来るなど、補機類単位では互換性が保たれている。
 なお、トヨタのG型、1G系がLASRE(レーザー)の名称に対抗してRB20はPLASMA(プラズマ)の名称が付いていた。
 また、当時の日産は、新開発のV型6気筒であるVGシリーズの開発に巨額な投資をして注力しており、新型の直列6気筒エンジンを開発するに当たって、コスト削減のためL型シリーズの生産ラインやコンセプトを活かしつつ、設計・生産された。実際、「L20」「RB20」,そして「VG20」迄も「ボア:ストローク」は同一である。また、コスト削減の理由から、他社も含め当時開発されていたほとんどのエンジンがアルミ製ブロックであったにもかかわらず、RBエンジンは鉄製ブロックという時代遅れの構造を余儀なくされた。これは、GT-Rに搭載されたRB26DETTにおいても例外ではなく、ATTESA E-TSとともにGT-Rが車格の割りに重量が非常に重い要因の一つにもなってしまった。
 しかし、2000ccを主眼に置いて設計されたトヨタの1G系が排気量アップを行うに当たり、JZ型等を新たに設計しなければならなかったのとは対照的に、先の様に「L型」と同様、排気量アップを主眼に置きつつ設計されていた点が異なる。但し、先述のトヨタ製直列6気筒エンジンとは異なり、吸排気系機器の関係から(トヨタと左右が逆である)左ハンドル車への搭載が非常に困難である。そのため、当該エンジンの搭載車の輸出はイギリスやオーストラリアなど右ハンドル車が主流の国に限られていた。RB20E型からRB26DETT型まですべて、RB型は横浜工場で生産されたが、のちに日産工機(株)へ 一部生産移管を行っている。
 2リッター以上の排気量をもち、直列6気筒ならではのスムーズな回転や、大パワーを許容する素性の良さなどから高い評価を得ている。NEO化され環境性能も高められたが、ゴーン体制となりその大きさと重さからニッサン最後の直列6気筒エンジンとなった。
【特 徴】
 水冷直列6気筒、シリンダーブロックは鋳鉄製で、シリンダー中心間距離は96.5−96.5−98.0−96.5−96.5mmで「L型6気筒」と同じであ る。SOHC型のシリンダーヘッドは2弁*、半球形型燃焼室で、吸排気バルブはV字型に配置され、ロッカーシャフト式バルブロッカーを使用。カムシャフト 駆動はコグドベルトを採用した。一方、DOHC型は4弁を採用した。
【RB型の系 譜(SOHC編)】  1984年C32型ローレル用にSOHC2.0Lの「RB20E型」(シリンダーボア=78.0mm、ストローク= 69.7mm、排気量1998cc、130ps/5600rpm、18.5kgm/4000rpm)が搭載された。1985年R31 型スカイラインに「RB20E型」、「RB20ET型」(170ps/6000rpm、22.0kgm/3200rpm)が搭載された。
 輸出向けには「大排気量+SOHC+気化器」仕様が追加されて行くが、1985年オーストラリア向けR31型スカイラインに、3.0Lの「RB30S型」 (シリンダーボア=86.0mm、ストローク=85.0mm、排気量2962cc)が、また1988年には中近東向けのA31型セフィーロに2.4Lの 「RB24S型」(シリンダーボア=86.0mm、ストローク=69.7mm、排気量2429cc)がそれぞれ搭載されている。
【RB 型の系譜(DOHC編)】
 RBエンジンは企画された当初からDOHCの設定が考慮されているようであり、一部部品も共用されていること から「CA型」「VG型」の4弁DOHCエンジンと同一の設計思想となっているように感じられる。
 4弁DOHC方式でバルブは直動式 バケット型油圧リフターを介して開閉される。(のちに油圧リフターは廃止されシンプルなシムタイプへ変更されている)カムシャフトの駆動は「CA型」や 「VG型」のDOHCと同じようにコグドベルトにて行っている。
 1985年R31型スカイライン用に「RB20DE型」(ボア・ストロークはRB20E型と共通で、165ps/6400rpm、 19.0kgm/5600rpm)及び「RB20DET型」(210ps/6400rpm、25.0kgm/3600rpm)がSOHCエンジンと共に設 定された。同年、フェアレディーZ、Z31型マイナー用にセラミックターボ付き「RB20DET」(180ps/6400rpm、 23kgm/3600rpm)が設定された。 1988年R31型スカイラインにGTS-Rと言うグレードが少量生産されたが、そこに 搭載されたエンジンは「RB20DETR型」でグループAレースでの勝利をめざし、大型のターボとインタークーラーを装備したスペシャルエンジンだった。
 1991 年、排気量を2.5L化した「RB25DE型」(シリンダーボア=86.0mm、ストローク71.7mm、排気量2498cc、 190ps/6000rpm、23.5kgm/3200rpm)がスカイラインR32型マイナーに搭載された。1993年スカイラインR33型用に 「RB25DET型」(250ps/6400rpm、30.0kgm/4800rpm)が設定された。
 1997年、可変吸気システム を採用して出力性能を向上させた「RB20DE型」及び「RB25DET型」が「Neo Straght 6」シリーズとしてC35型ローレルへ搭載さ れ、このエンジンはR34型スカイラインへ引き継がれて行く。
 この後国内では、排ガス対応が厳しくなってきた関係で、RB型搭載も H12年排気ガス規制対応を行ったY34型セドリックの4WD仕様に搭載された「RB25DET型」が最終となり、新型V6であるVQ型エンジンバトンを 渡すことになる。
【RB型の系譜(DOHCツインターボ編)】  1989 年R32型スカイラインにGT-Rのグレードが復活すると、そこには2.6L、DOHCツインターボ付き「RB26DETT型」(シリンダーボア= 86.0o、ストローク=73.7mm、排気量2568cc、280ps/6800rpm、36.0kgm/4400rpm)が搭載されていた。このエン ジンは前述のR31型スカイラインGTS-R以上に、グループAレースで勝つために、日産自動車がRB型エンジンに最高峰の技術を盛り込んだエンジンだった。


@RB20E:汎用性の高いエンジン、日産エンジンの基本

RB20E RB20E曲線

SOHC 12バルブ 自然吸気型。RB型エンジンシリーズの基礎となったエンジンである。
参考スペック:
○96kW(130ps)/5,600rpm 181N・m(18.5kg・m)/4,000rpm(グロス値 C32型前期 ローレル、R31型前期 スカイライン)
○85kW(115ps)/5,600rpm 167N・m(17.0kg・m)/4,000rpm(ネット値 C32型後期 ローレル、R31型後期 スカイライン)
○92kW(125ps)/5,600rpm 172N・m(17.5kg・m)/4,400rpm(C33〜C34型 ローレル、A31型 セフィーロ、R32型 スカイライン)
○96kW(130ps)/5,600rpm 171N・m(17.5kg・m)/4,400rpm(R33型 スカイライン、K30型 クルー、C34型初期 ステージア)
無鉛レギュラーガソリン

低回転は若干しんどいが、まだ許せる範囲です。

ARB20ET:VG20ETとどっちが速いの?

RB20E

SOHC 12バルブ シングルターボ。RB20Eのターボチャージャー仕様。
参考スペック:
○125kW(170ps)/6,000rpm 216N・m(22.0kg・m)/3,200rpm(グロス値 R31型前期 スカイライン)
○107kW(145ps)/6,000rpm 206N・m(21.0kg・m)/3,200rpm(ネット値 R31型後期 スカイライン)
無鉛レギュラーガソリン


BRB20DE:高回転型エンジン。憧れのツインカムヘッド!

RB20DE RB20DE曲線

DOHC 24バルブ 自然吸気型。RB20Eのヘッドをツインカム化したエンジンである。最終型では、NEO化&リーンバーン化された。
参考スペック:
○121kW(165ps)/6,400rpm 186N・m(19.0kg・m)/5200rpm(グロス値 R31型前期 スカイライン・レギュラーガソリン仕様)
○110kW(150ps)/6,400rpm 181N・m(18.5kg・m)/5,200rpm(ネット値 R31後期 スカイライン・レギュラーガソリン仕様)
○114kW(155ps)/6,400rpm 184N・m(18.8kg・m)/5,200rpm(A31型 セフィーロ、R32型 スカイライン、C33型 ローレル・プレミアムガソリン仕様)
○110kW(150ps)/6,400rpm 182N・m(18.6kg・m)/5,200rpm(C34型 ローレル・レギュラーガソリン仕様)
○114kW(155ps)/6,400rpm 186N・m(19.0kg・m)/4,400rpm(NEOストレート6 R34型 スカイライン、C34型 中〜後期 ステージア、C35型 ローレル・プレミアムガソリン仕様)

乗ったことはないが、5200回転まで回さないと最大トルクが出ないんだから、かなりしんどい気がします。街中では走らないと評されるのもわかります。2速ホールドで高回転を保てば、かなり速いかも知れませんね。

CRB20DET:高回転までよく回る、素晴らしいエンジン

RB20DET RB20DET RB20DET曲線

DOHC 24バルブ インタークーラー付きシングルターボ。RB20DEのターボチャージャー仕様。Z31型フェアレディZ用以降はセラミックタービンのターボチャージャーを採用していた。
参考スペック:
○154kW(210ps)/6,400rpm 245N・m(25.0kg・m)/3,600rpm (1985年8月・グロス値・R31型前期スカイライン・レギュラーガソリン仕様)
○132kW(180ps)/6,400rpm 226N・m(23.0kg・m)/3,600rpm (1985年10月・ネット値・Z31型フェアレディZ・レギュラーガソリン仕様)
○129kW(175ps)/6,400rpm 226N・m(23.0kg・m)/3,600rpm (1986年10月・ネット値・C32型後期ローレル・レギュラーガソリン仕様)
○140kW(190ps)/6,400rpm 240N・m(24.5kg・m)/4,800rpm (1987年8月・R31型後期スカイライン・レギュラーガソリン仕様)
○151kW(205ps)/6,400rpm 265N・m(27.0kg・m)/3,200rpm (1988年9月・A31型セフィーロ、1988年12月・C33型ローレル・プレミアムガソリン仕様)
○158kW(215ps)/6,400rpm 265N・m(27.0kg・m)/3,200rpm (1989年5月・R32型スカイライン・プレミアムガソリン仕様)

RB20DEとは違い、低回転でトルクが出るのがいいですね。親父が昔乗っていたC33ローレルについていたエンジンですが、本当に速かったです。国道でしょっちゅう「キンコン」鳴っていました!セラミックターボになったのが、右側の写真です。

VGエンジン

 VGエンジンは日産自動車のV型6気筒エンジンである。バンク角は60度。これまであった直列6気筒L型エンジンに代わり1983年に登場した。初搭載はY30型セドリック・グロリアである。1994年には後継のVQエンジンが登場しており2002年に一旦製造中止になったが、2004年にVG20Pが登場して2007年7月まで製造されていた。
 VGとは「very good」の意味である。(日産自動車の整備書から)
 1980年代後半には、米国のエンジンチューナーであるエレクトラモーティブ(後に日産に買収され、ニッサン・パフォーマンス・テクノロジー(NPTI)となる)の手により、VG30系をベースに独自のチューニングが行われたレース用エンジンが登場した。これらはマーチ・85G/日産からマーチ・88G/日産に至るマシン群に搭載され全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)に参戦したほか、米国のIMSAシリーズに参戦する日産・GTP ZX-Tや日産・NPT-90などにも搭載された。特にGTP ZX-TやNPT-90は1988年 - 1991年に4年連続でIMSA GTPクラスのシリーズチャンピオンを獲得するなど、大きな活躍を見せている。
 水冷60型。鋳鉄製シリンダーブロック、シリンダー中心間距離は108.0mm、シリンダーヘッドはアルミ合金製鋳物。V型に配置された吸排気バルブはロッカーアーム方式で開閉を行うSOHC方式を採用。カムシャフトの駆動はコグドベルトにて行う。のちにDOHC方式を採用したエンジンも開発を行う。
 VG型エンジンの生産は、日本国内だけでなく海外でも生産されており、海外生産では、北米でV40型クエストとD21型ダットサンピックアップ用に 「VG30E型」の組み立て行われた。
 「VG 系」エンジンは1994年に新型V6エンジンの「VQ型」が投入されて以来順次置き換えられて来ているが、1995年にSOHCの「VG33E型」が投入 されると、RV車専用エンジンとしてE50型エルグランドやR50型テラノに搭載され、現在も海外でD22型フロンティアやエクステラ(仕向けによって名 称が異なる)等に搭載され、現役エンジンとして活躍中であり、20年以上現役という非常に息の長いモデルとなっている。それも、当初の設計が非常に優れたものであったという証明だろう。  反面DOHC型は「VG30DE型」型がZ32型フェアレ ディーZ用に少量生産されていたが、それも1997年にZ32型フェアレディーZの生産終了にあわせ終了している。



@VG20ET:トルク十分。一言で言えば、街乗りターボ

VG20ET VG20ETジェットターボ

2000cc SOHC 12バルブ ターボ レギュラーガソリン仕様
参考スペックと搭載車種
◎(1-1)125kW(170ps)/6,000rpm 216N・m(22.0kg・m)/4,000rpm(グロス値)
○グロリア・セドリック(Y30)1983年6月〜85年6月
○ローレル(C32)1984年10月〜86年10月
○ブルーバードマキシマ(U11)1984年10月〜88年10月
○フェアレディZ(Z31)1983年9月〜85年10月
◎(1-2)132kW(180ps)/6,000rpm 221N・m(22.5kg・m)/4,000rpm(同上 *ジェットターボ)
○グロリア・セドリック(Y30)1985年6月〜87年6月
◎(1-3)110kW(150ps)/5,600rpm 206N・m(21.0kg・m)/3,600rpm(ネット値)
○ローレル(C32)1986年10月〜88年10月
◎(1-4)114kW(155ps)/5,600rpm 209N・m(21.3kg・m)/3,200rpm(同上 *ジェットターボ)
○レパード(F31)1986年2月〜88年8月

今私が乗っているC32ローレルについているエンジンです。本当に低回転で十分なトルクが出る、扱いやすいエンジンです。アクセルは1/2あけで十分です。高回転までは回らないです。高回転型エンジンが好きな人には物足りないと思いますが、回さなくても十分走ります。トルクで約1400kgものボディをぐいぐい引っ張っていきます。

AVG20E:RB20Eとどう違う?

VG20E VG20E

VG20E 2000cc SOHC 12バルブ レギュラーガソリン仕様
参考スペックと搭載車種
◎(1-1)96kW(130ps)/6,000rpm 172N・m(17.5kg・m)/4,400rpm(グロス値)
○グロリア・セドリック(Y30)1983年6月〜87年12月
◎(1-2)85kW(115ps)/6,000rpm 161N・m(16.4kg・m)/3,600rpm(ネット値)
○ブルーバードマキシマ(U11)1986年1月〜88年10月
○グロリア・セドリック(Y30ワゴン・バン)1987年12月〜99年6月
◎(1-3)85kW(115ps)/6,000rpm 163N・m(16.6kg・m)/3,200rpm(同上)
○レパード(F31)1986年2月〜92年6月
◎(1-4)92kW(125ps)/6,000rpm 167N・m(17.0kg・m)/3,200rpm(同上)
○グロリア・セドリック(Y31〜33)1987年6月〜95年6月、96年1月〜99年6月
○グロリア・セドリック(Y31セダン)1987年6月〜2002年6月
○レパード(JY33)1997年10月〜99年6月
VG20EはJASO規格のエンジンオイル清浄性試験(JASO M333-1991)の試験エンジンとして採用されている。


BVG20DET:VG20ETの進化版??

VG20DET

VG20DET 2000cc DOHC 24バルブ ターボ または インタークーラーターボ
参考スペックと搭載車種
◎(1-1)136kW(185ps)/6800rpm 216N・m(22.0kg・m)/4800rpm(インタークーラー無) ※レギュラーガソリン仕様
○グロリア・セドリック(Y31)1987年6月〜89年6月
◎(1-2)154kW(210ps)/6,800rpm 265N・m(27.0kg・m)/3,600rpm(インタークーラー付)※プレミアムガソリン仕様
○レパード(F31)1988年8月〜92年6月
○グロリア・セドリック(Y31)1989年6月〜91年6月


CVG30ET:メチャクチャ速そう!!

VG30ET VG30ET


3000cc SOHC 12バルブ ターボ レギュラーガソリン仕様
参考スペックと搭載車種
◎(1-1)169kW(230ps)/5,200rpm 333N・m(34.0kg・m)/3,600rpm(グロス値)
○フェアレディZ(Z31)1983年9月〜86年10月
○グロリア・セドリック(Y30)1984年6月〜87年6月
○レパード(F30)1984年6月〜86年2月
◎(1-2)143kW(195ps)/5200rpm 309N・m(31.5kg・m)/3600rpm(ネット値)
○フェアレディZ(Z31)1986年10月〜89年7月
◎(1-3)143kW(195ps)/5200rpm 294N・m(30.0kg・m)/3200rpm(同上)
○グロリア・セドリック(Y31)1987年6月〜91年6月


DVG30E:ゆとりの走りを体感できそう!

VG30E VG30E

3000cc SOHC 12バルブ レギュラーガソリン仕様
参考スペックと搭載車種
◎(1-1)132kW(180ps)/5,200rpm 260N・m(26.5kg・m)/4,000rpm(グロス値)
○グロリア・セドリック(Y30)1983年6月〜87年6月
◎(1-2)118kW(160ps)/5,200rpm 248N・m(25.3kg・m)/3,200rpm(ネット値)
○グロリア・セドリック(Y31〜Y33)1987年6月〜99年6月
○グロリア・セドリック(Y31セダン)1987年6月〜2002年6月
○マキシマ(J30)1988年10月〜91年8月
○レパード(JY33)1996年3月〜97年10月
◎(1-3)114kW(155ps)/5,200rpm 245N・m(25.0kg・m)/3,200rpm
○キャラバン・ホーミー(E24)1988年10月〜97年5月
◎(1-4)114kW(155ps)/4,800rpm 248N・m(25.3kg・m)/4,000rpm
○テラノ(D21)1989年10月〜95年9月
◎(1-5)110kW(150ps)/4,800rpm 236N・m(24.1kg・m)/4,400rpm
○クエスト(V40)1993年〜98年


 

私が感じるエンジン音に対する感想は、RB20EとVG20Eは本当に音がよく似ていますね。フォーンという澄んだあの音が何とも心地よく、聞いていて気持ちのよい音です。
 RB20DEになると、甲高いがやや濁った音という感じがします。RB20DETになると過給機音が加わるので、渋くていかつい音といった印象です。
 VG30Eになると、RB20EやVG20Eに重低音と高級感を与えた音という表現をひとまずしておきたいです。


FJエンジン

概要
 1981年にR30型スカイラインRS(DR30)用エンジンとして登場。翌1982年にはS110型シルビア&ガゼールにも搭載された。1986年のS12型シルビアのマイナーチェンジとガゼールのモデル終了とともに生産終了した。
開発の経緯
 1980年代初頭、2リッタークラスの主力エンジンであったL20型SOHC6気筒エンジンが旧態化しつつあり、次世代のRB型6気筒エンジンまでの繋ぎが求められていた。また競合他社から1気筒あたり4バルブのDOHC高速・高出力型エンジンが登場が予想されていたために対抗できるエンジンの開発も要求されていた。さらにセドリックタクシー用H20型4気筒OHVエンジンを廃止としZ型SOHCエンジンに置換える計画もあったことから、H20型を製造する日産工機の生産設備も活用したスポーツ車用エンジンとして約5年間製造されたのが本エンジンである。
本エンジン搭載車は「RS(レーシングスポーツ)」というグレード名称とされた。
構造
 直列4気筒・ボアXストローク=89.0mmX80.0mm・排気量1,990cc・鋳鉄製シリンダーブロック・5クランクベアリング・シリンダー中心間距離100.0−106.0−100.0mm はベースとなったH20型と同じ。
 カムシャフト駆動は2ステージローラーチェーンを採用し、シリンダーブロック内の旧カムシャフト位置にジャックシャフトを持つ。シリンダーヘッドはアルミ合金製鋳物で、IN/2・EX/2の4バルブ中心にペントルーフ型燃焼室を持つ。バルブ開閉はバケット式直動タイプで、吸気ポートはS20型エンジンに類似した形状となった。バルブ挟みはが大きく、それに伴いヘッドの幅が広い。
 国産DOHCエンジンとしては旧世代(1960年代 - 1970年代前半)と次世代(1980年代以降)の狭間に設計されたために両世代の特徴を備える。
 制御系は日産製マネジメントシステムの第2世代に当たるECCSを採用。以前のEGIと比べドライバビリティの向上に貢献した。
その他
 一般の量産エンジン製造ラインと異なり、熟練工がひとつひとつ手作業で組み上げており、各パーツはその製造公差により数種類のグループに分類されていた。
 例として任意のエンジンブロックにどのピストンを選ぶか?さらには嵌め込むピストンリングはどれを選ぶか?すべてが経験に裏打ちされた技術で組み上げていたため、市販車用エンジンであるにも関わらず非常に高い完成精度となった。しかし、それに伴う高コスト化もネックとなった。
 本エンジン以降の日産自動車製エンジンでは弁機構がDOHCの場合エンジン型式にDの表記が付帯されるが、当時は日産社内で車両型式の見直しを行っている時期[7]であり、エンジン型式の表記についても、同様にこれ以降見直された。
 過去にFJ20E型をボアアップして2,400cc化するチューニングパーツがOS技研から販売されていたが、既に終了しているため現在の入手は困難である。
 また1997年頃まで、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナルよりFJ24型オーバーホール用部品が供給・販売されていた。
 DR30型スカイライン、US12前期型シルビア/ガゼールに搭載。ただしインタークーラー付は後期型DR30のみ。 US12用はエンジンルームの関係上サージタンクそのものが小型化され、インテークマニホールドもDR30用に比べ短くなっており、ボディ形状に合わせた為かカムカバーもスカイライン用と異なり、オイルフィラーキャップ部分がフラット化されている。 搭載車両に合わせるための変更であったが、この変更によりエンジンの(体感的な)出力特性はかなり過激なものとなった。
 現在(2009年)の目で見ると、FJ20E&ET共に、制御系の電子部品の老朽化や配線のカプラーなどの樹脂部品は経年による寿命を迎えており、さらに機械部分の損耗も重なるため、オリジナルのまま日常的に使用するには多大な努力(金銭的,時間的)が必要とされる。故に、一部の専門ショップより販売されているコンバージョンキットを用いた 日産・プリメーラ(HP10),日産・パルサー(RNN14) のECUへの換装等が行われるケースもある。その他、アメリカ/オーストラリア/日本国内で市販されているフルコンへの換装等も選択肢となる。但し、上記の異常がなければ、機械的な信頼性は現在市販されているエンジンに劣るものではない。
 さらに最新パーツでチューニングすることにより700psを超えるパワーを得ることもできる。
 SRエンジンよりもボアアップやブースト圧の増加などに耐えてくれる頑丈なブロックを使っているのが利点であり option企画の小野ビット隊が行く!での3位の記録は750psまでパワーアップされたスカイラインRSとなっている。

FJ20ET:きっと速いんだろうな!!

FJ20ET

◎190ps/6400rpm 23.0kg-m/4800rpm
○DR30型スカイライン・US12型シルビア&ガゼール前期モデル
◎205ps/6400rpm 25.0kg-m/4400rpm
○DR30型後期モデル(インタークーラーターボ)


L型エンジン

 L型エンジンはかつて日産自動車が製造していた直列4気筒及び直列6気筒SOHC型のガソリンエンジンである。 後年、派生形として軽油を燃料とするLD型ディーゼルエンジンが登場している。
 日本製乗用車にOHC式動弁機構が導入され始めた初期に開発されたチェーン駆動カムシャフトの、カウンターフロー型(ターンフロー型)の直列エンジンである。基本型式は「L」で数字は排気量を表す。
 燃焼室はウエッジ型で、吸排バルブは列型。ピボット式ロッカーアームを使用したSOHC。カムの駆動はローラーチェーンを使用し、シリンダーヘッドはアルミ合金製、シリンダーブロックは鋳鉄製、5クランクベアリングとなっている。
 6気筒シリーズは1965年、当時日産系の130型セドリックのOHV式J20型エンジンに代わり、新開発OHC式L20型をセドリックスペシャル6に搭載した。当初は6気筒ながら4ベアリングというやや旧弊なスペックで、シリンダー中心間距離は95.0-95.0-97.0-95.0-95.0mmとなっており、1969年に投入された改良型では7ベアリング、シリンダー中心間距離を96.5-96.5-98.0-96.5-96.5mmに変更している。初期型と区別するため改良型は『L20A』と呼称し、補修部品出庫の際など誤認のない様にした。しかし、後に初期型の淘汰に伴って改良型のL20Aという呼称も自然消滅し、L20と呼称するようになっている。その後2.4L・2.6L・2.8Lの排気量のバリエーションを追加。
 1969年に[L型4気筒」エンジンをベースに構成部品を共用したモジュールエンジンの「L20A型*」(ボア= 78.0mm、ストローク=69.7mm 排気量1998ccシングルキャブ仕様で115ps/5600rpm、16.5kgm/3600rpm)が130型セドリックのマイナーチェンジにあわせ、それまで搭載してい た「L20型」「J20型」に代わり搭載された。また、同年A30型グロリアにもプリンス自工時代に開発した「G7型」に代わり搭載され、C10型スカイ ラインのマイナーチェンジでも「L20型」から「L20A型」へ変更が行われている。
「L型」の2.0Lエン ジンは1965年に投入された直6エンジンを「L20型」、1969年の4気筒モジュールエンジンの直6エンジンを「L20A型」、1974 年の610型に搭載された直4エンジンを「L20B型」と分けている。
 1969年、新型のS30型フェアレ ディーZが登場し、これにSUツインキャブ仕様の「L20T型」(SUツインキャブ仕様 130ps/6000rpm、17.5kgm/4400rpm)が搭載され、北米向けには71MY DATSUN 240Zに「L24T型」(ボア=83.0mm、ストローク=73.7mm 排気量2393ccSUツイ ンキャブ仕様で150ps/5600rpm、21.0kgm/4800rpm)を搭載した。
 1971 年には230型セドリックのマイナーチェンジで、2.6Lの「L26S型」(ボア=83.0mm、ストローク=79.0mm 排気量2565ccシングル キャブ仕様で140ps/5200rpm、22.0kgm/4000rpm)が追加され、1975年の330型セドリックではこの「L26S型」が 「L28S型」(ボア=86.0mm、ストローク=79.0mm 排気量2753cc)へ変更されている。
 1975年には排気ガス規 制が強化さ れ、S50年排気ガス規制適合仕様の電子制御燃料噴射装置(EGI)付きがそれまでのキャブ仕様に代わって搭載され、初めに330型セドリックにEGI仕 様の「L20E型」(130ps/6000rpm、17.0kgm/4400rpm)を搭載し、同年のS30型フェアレディーZのマイナーチェンジや C110型スカイライン、C230型ローレルでは従来のSUツインキャブ仕様「L20T型」に代わって「L20E型」を搭載している。 そ の後の「L型6気筒」は1977年に330型セドリックのマイナーチェンジで「L28S型」からEGI仕様の「L28E型」 (145ps/5600rpm、21.0kgm/3200rpm)へ変更された。そして1979年430型セドリックのマイナーチェ ンジで、日本初のターボ仕様「L20ET型」(145ps/5600rpm、21.0kgm/3200rpm)が追加された。
1967 年510型ブルーバードが発表され「L13S型」(ボア=83.0mm、ストローク=59.9mm 排気量1296ccシングルキャブ仕様で 72ps/6000rpm、10.5kgm/3600rpm)および「L16T型」(ボア=83.0mm、ストローク=73.7mm 排気量1595cc  SUツインキャブ仕様で100ps/6000rpm、13.5kgm/4000rpm)が搭載されデビューする。
 のちのL型大発展の遠因はL20A型以降で行ったこのシリンダー中心間距離の拡大(排気量拡大が容易になった)にあったと思われる。便宜上シリンダー中心間距離変更後に”A”の記号を付けて区別するようにしており、いわゆるエンジン型式の呼称とは異なる。
 4気筒シリーズは1967年、従来の「J型」に代わる1.3L〜1.6Lクラスの高速型小型4気筒量産エンジンとして、6気筒とコンポーネンツを共用した5ベアリングのL13・16型が登場し、510型ブルーバードに搭載された。その後1.4L・1.8L・2.0L排気量のバリエーションを追加。
 1967年、510型ブルーバードが68MYとして北米向けにDATSUN510として設定されるが、エンジンはシン グル気化器の「L16S型」(92ps/6000rpm、13.2kgm/3600rpm)が採用され、翌年の69MYへも継続投入されている。
そしてこの年、北米向け520型DATSUN Pick-upにも搭載された。
国内では1970年、510型ブルーバードのマイナー チェンジにあわせ「L13S型」は「L14S型」(ボア=83.0mm、ストローク=66.0mm 排気量1428cc シングルキャブ仕様で85ps/6000rpm、11.8kgm/3600rpm)へ変更され、同時に「L18T型」(ボア=85.0mm、ストローク=78.0mm  排気量1770cc SUツインキャブ仕様で110ps/6000rpm、15.5kgm/3600rpm)が追加されている。
 1971 年にはB110型サニーにエクセレントが設定され「L14S型」(上記と同性能だが、鋳鉄ヘッド)および「L14T型」(SUツインキャブ仕様で 95ps/6400rpm、12.4kgm/4000rpm)が搭載されている。
 同年610型ブルーバードの登場で、日産初の燃料噴 射仕様の「L18E型」(インジェクション仕様で105ps/6000rpm、15.0kgm/3600rpm)が設定された。北米 に目を向けると、74MY DATSUN610で「L20B型*」(ボア=85.0mm、ストローク=86.0mm 排気量1952cc シングルキャブ 仕様)が搭載され、同じく74MY DATSUN Pick-up620には「L16S型」が搭載され、75MYには「L18S型」 へ変更された。77MYでは S10型200−SXに「L20B型」が搭載されている。
 1980年代中期まで20年以上生産され、日産製乗用車エンジンの主力となった。 競合メーカーで動弁形式を問わずクロスフロー型エンジンが頻出する中、敢えて一貫してカウンターフロー型のレイアウトを踏襲し続けた。その構造上、本来の性格は高回転向けでなく、決して軽快なエンジンとは言い難かったが、実用エンジンとしては扱いやすい特性であるうえ、鋳鉄製の頑丈なブロックをベースとする構造は堅牢でかつ長寿命なエンジンとして多くのユーザーの信頼を得た。
 1975年からは自動車排出ガス規制の強化に伴い、酸化触媒とEGR等を主体としたNAPSの装備が実施された。登場当初はドライバビリティや出力の大きな低下で不評を招いたが、その後は制御機構の改良が進められていき、ターボチャージャー搭載エンジンもラインナップされた。
 「L 型」エンジンは4気筒・6気筒の完全モジュール設計方式を採用し、大量生産を考えた画期的なエンジンであり、しっかりした本体構造設計は30年経過した現在も 4気筒は「Z型」をへて「KA型」へ、6気筒は「RB型」へ引き継がれ、日産の中の傑作エンジンの一つとなっている。


@L20E:意外と馬力あるんだなあ。

L20E

L20のインジェクション仕様
130ps/6000rpm 17.5kgm/4400rpm
搭載車種
○セドリック・グロリア(330・430)
○スカイライン(C110・C210・HR30)
○ローレル(C130・C230・C31)
○ブルーバード(G610・G810)
○フェアレディZ(S30・S130)
○レパード(F30)


AL20ET:この頃のターボはどんなんなんだろう?

L20ET

L20Eのターボ仕様
145ps/5600rpm 21.0kgm/3200rpm
搭載車種
○セドリック・グロリア(430)
○スカイライン(C210・R30)
○ローレル(C31)
○レパード(F30)
○フェアレディZ(S130)


BL28E:2800CCって中途半端だなあ。でも、ある程度ゆったり走れそう!

L28E

L28のインジェクション仕様
◎145ps/5200rpm 23.0kgm/4000rpm
◎155ps/5200rpm 23.5kgm/4000rpm(S130型フェアレディZ後期型専用)
搭載車種
ダットサン280Z(S30型フェアレディZ輸出仕様)
フェアレディZ(S130)
セドリック・グロリア(330・430)
レパード(F30)
ローレル(C31)


◎やはり「技術の日産」と言われるだけのことはあり、素晴らしいエンジンが豊富ですね!!

過去車HPはこちら

C32ローレルHPはこちら

憧れセドリックを夢見るHPはこちら



スカイラインをなつかしむHPはこちら



諸費用・修理に関するコーナーはこちら

ローレル・セドリック前期後期比較はこちら

旧車CM集

セドリックバンパー比較はこちら

自動車保険総合



個人用任意保険契約内容



法人用任意保険契約内容



法人用普通貨物車自動車保険



旧車車検



日産旧車故障時



旧車ETC



セドリック・ローレルのセダン・ハードトップ比較



セドリック・グロリア比較



自動車用語集を見る

ご意見・ご感想はこちら

トップページ

政策要因