☆ 転倒骨折、そして寝たきりを防ぐために

 

寒くなって、居間にコタツが置かれるようになりました。
この時期お年寄りが転びやすくなります。 居間に広く敷かれたコタツの下敷き、コタツの電気コード、コタツ布団の縁など足元にまとわりつくものが増えますね。 若い人には何でもない物でも、こういうものが足に絡まって転んで大腿骨の骨を折りそのまま寝たきりになる・・という話は良く耳にします。
実は65歳以上の寝たきりの原因は、脳血管の病気、高齢による衰弱に次ぎ、転倒・骨折が第3位で、8人に1人が転倒骨折で寝たきりになっているのです。 加齢によるバランス能力低下や、筋力の低下に加え、骨がもろくなって悪循環に陥る事が多いのです。 でも、それだけじゃない、すり減った総入れ歯も、転倒骨折、寝たきりの原因になるのをご存じですか。

歯がすり減ると、下のアゴが前に出やすくなります。
するとそれにつられて6〜7キロある重い頭が前方に出て、体の前後的な重心のバランスを保つため腰が曲がり、膝も曲がりつま先があがりにくくなって、 コタツ布団や、コードにつまずきやすくなるのです。

またすり減った入れ歯は全体が平らにツルツルになりますから下アゴの噛む位置が定まりません。 下あごの位置が定まらないと、頭の位置の不安定に繋がり体がふらつき転ぶ原因となります。
本来の歯の高さと、カチッと噛む位置が決まった入れ歯を入れることで、上体が起きて体のバランスもとれるようになり、転ぶことが少なくなります。 ちゃんとした総入れ歯を入れることは、転倒を防ぎ寝たきりになるのを防ぐ効果があるのです。

あしはら歯科の患者さんでも、杖をついて来院した方が、総入れ歯を治したら杖なしで歩けるようになりました。
あなたのご家族はどうですか。 最近 足取りがおぼつかない・・・・なんてことがあったら入れ歯を見てください。 ツルツルだったら、作り変える時期に来ています。

転ばぬ先の「総入れ歯」ですから早めのつくり換えをお勧めします。