“生肝体移植を受けて”
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モモの居場所は、息子(兄)が直ぐに用意した。
居間のフローリングの片隅に、小型犬用のケージをセット、その中に、ダンボールを置く。
丁寧に、きれいに切り取られた出入り口、中に毛布・タオルなど入れ、モモの家が出来ました。
気に入ったようです。
高さ30cmくらいの金網フェンスを彼の居室の周りに置きその空間に、食事スペースがあり、トイレも置き、シートを敷きました。
「ペットの躾け方」に関する本を探してきたうちの娘さんが、正しい躾け方を私達に、説明します。
“怒らない。” “叱らない。” “期待通りに良くやったら、褒める。” “褒めてご褒美をあげる。”
中々、根気のいる方法ですが、全員で、そうしました。
しかし、やはり、問題は、排泄の件です。
トイレでも出来るようになりましたが、時々、堂々とフローリングの上に、水溜りを作ります。
“怒らない”、“怒らない” 中々辛抱のいることです。
モモ太郎君の様子はと言うと、尻尾を内側に巻き込み、おどおどと居間のフローリング床を歩く。
声を掛けると、逃げて、自分のダンボールの家に逃げ込む。
上から見下ろされている状態がわかると、もう観念して、凍りつたように動けない。
以前、我が家で飼っていた犬の、自由勝手に走り回る姿とは大違い。 何とも、可哀相な感じ。
それに、ワンとも言わない。ひと声も発っしない。 声が出ない様子。
しまいには、「ボロ雑巾が丸めて置いてあるようだ」と言われてしまった。(一番かわいがっている人に。)
何日かたった後、うちの奥さんの観察によると、モモちゃんは、隣接するマンションのミニダックスフンド3匹が吠えても、騒いでも、一切興味を示さないとのこと。
ピクリともしない。人間にも、慣れていない。
やっと、ごはんをくれる奥さんには慣れたが、外の人は怖い様子。
家族以外の人は、もっと怖い。
このモモちゃんは、今まで、どんな環境で生活していたのだろう?
「普通の家に飼われていたとは思えない!」とのこと。
奥さんの推測では、「犬を繁殖させて、仔犬を売るブリーダが繁殖用に飼っていたのでは?」
それが、一番納得がいく。
居間のフローリングはキッチンに続き、モモの行動範囲は結構広く、ガラス戸を開けると、ベランダにも出られる。
小さなモモには、敷居は高い障害物になる為、モモ専用のスロープを作ったので、ひとりで出入りできるようになった。
2週間もすると、環境に慣れてきて、トイレも70%位所定の所で出来るようになってきた。
相変わらず、水溜りが出来ていますが。(我慢、我慢)
朝は、ベランダをひと回り、その時は、なんと尻尾を高々と上げて、スキップして回る。
「すごい、すごい」といってはやし立てると、もうひと回りする。
その気取った姿は、中々、りりしい。 部屋に戻ると、相変わらず、尻尾は内側に巻いて、見えない。
しかも、ワンともいわない。
やはり、声が出せないのかと、かわいそうに思え、「モモちゃんの過去の生活はどんなだったんだろう?」と仕方のないことを考え、奥さんに話たりする。
8月20日の朝、朝食の欲しいモモちゃんが鳴いた。
変な声だけれど、鳴いた。
吠えたというのかも知れないが、ワンとは聞こえず、キャン?
ギャン?
そんな声を出した。
奥さんと私は、「鳴いたよネ、モモちゃんの声だよネ」。
声が出せることが判って、家中の大ニュースになりました。
これからのモモ太郎君は、その場面、場面で登場することになります。
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