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ブリーフ・セラピー系



 このページは、ブリーフ・セラピー、つまり短期療法について触れることにしましょう。いろいろな立場があるのですが、代表的なのは精神分析系のブリーフセラピーと、家族療法系のブリーフセラピーであると思います。

 古典的なフロイトの精神分析の難点のひとつは、心理療法の期間が長期化してしまうことでした。それに対する反省から、精神分析の期間を短縮化しようと努力する人たちが現われました。あらかじめ回数を決める場合もあります。一回一回何を話し合うのか計画を立てて行う場合もあります。

 けれども、ブリーフ・セラピーと言えば、現代では家族療法系の方が進化を遂げているような気がします。催眠も行っていた、ミルトン・エリクソンあたりに発する立場です。家族療法系のブリーフ・セラピーにも実にさまざまな流派が枝分かれしているので、なかなか説明が難しいのですが、大雑把にいえば、ベルタランフィ等の現代的なシステム論や、ベイトソン等のコミュニケーション理論に基づき、家族システムやコミュニケーションのかたちを、具体的に変化させて行くことが特徴です。

 何だか難しくなってきました。技法としては、ユニークなものがたくさんあります。大きな特徴は、昔のことをほじくり返さない、それを今苦しんでいることの原因にしない、と言うことかもしれません。とにかく、いまある問題の解決に眼を向けるのです。それから、問題について一番よく知っているのは相談者本人であって、カウンセラーではありません。その意味で、心理療法のなかで、相談者を専門家として尊重する姿勢も特徴的であると思います。

 さて、一体何ヶ月くらいであればブリーフ・セラピーと言えるのでしょうか。心理療法の研究者によって、いろいろな意見があるようです。最短で一回は当然ですが、最長で何カ月までであれば短期療法と呼べるのか。私がある研究者の本に発見したのは、10か月くらいまで、一年を超えない、という文章です。けれども、相談者にしてみると、そこまでかかるのなら短期と言えるのだろうか、と疑問がわくかもしれません。

 時代的な流れは、短期療法を向いています。現代人は多忙で、心理療法のためにあまり時間を割くことが出来ないのです。半世紀前のアメリカですと、精神分析を受けることが社会的ステータスになっていたようですが(いい車に乗ることと同じ)、それもいまはむかしのことです。長期的な心理療法は、ますます相談者から敬遠されるようになって行くはずです。 
 



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