■「CANON PowerShot S30」ハウジングの巻
CASIO QV-100
DIVハウジング
長らく迷いに迷った、
CASIO QV-100
に換わる新しいデジカメの購入。。。 そもそも'95/3 に世界初のデジカメ CASIO QV-10 が誕生してまだ日も浅く、デジカメメーカーの純正ハウジングなんて陰も形もなかった頃、'97/5 手作りハウジングメーカーの
DIV
でハウジングを作り、
宮古島で進水式
を済ませて以来5年間、伊豆に15回、沖縄に11回、海外に2回、本数にしてちょうど 100本。高度1万mから水深40mまで、総移動距離は約 49,000km。。。
ちなみにこれまでに注ぎ込んだ金額は、
ハウジング
+
ビデオライト
+
改造代
で 81,200円、水没保険料が4年分で 24,770円、アルカリ電池代(充電池使用不可)が2DIVで100円として 5,000円、
運搬用ケース代
500円、計11万円! 「♪ハァ〜、ストロボねえ、ズームもねえ、液晶モニターカ〜クカク」(^^;; の30万画素(640*480=307,200dot)の化石デジカメ QV-100 も、ここまでこき使われれば、もう本望でしょう (^^;; 後はゆっくりお休みなさいませ〜。
しかし、買い替えに至るまでには実に様々な紆余曲折がありました。 パソコン雑誌の比較記事を読み比べたり、店頭や展示会などで幾度となくいじくり回したりして、「水中写真向デジカメとは」シリーズ
1
2
3
4
5
であれこれ比較してみるも、なかなか「コレッ!」という新機種が登場してくれず、日々悩みは深まるばかり。。。 Web検索してみても水中写真のサンプルは少なく、ますます悩む事に。
ところが4/11の会社の帰り道、ス〜ッと意識が遠くなり、ふと気付くと手にはビッグカメラの袋が??? えっ?と中を覗くと、、、デジカメの箱??? うわ〜っ、しまった! ついにとうとう、新しいデジカメを買ってしまったのである...(^^ゞ
なお純正ハウジングは、やはりよく売れてるのは OLYMPUS、そして SONY、IXY のがちょろちょろで、S30のは担当した店員も初めてとの事、在庫もなく取り寄せとなりました。 一週間待ちの予定が 4/14には電話連絡があり、4/15に購入となりました。 ちなみに購入価格は以下の通り。
メーカー・型式名
定価
購入価格
実質価格
Web底値
デジカメ
CANON PowerShot S30
\89,800
\56,800
\48,280 (ポイント15%)
\48,500
ハウジング
CANON WP-DC300
\19,800
\16,800
\15,120 (ポイント10%)
\15,800
CFカード
HAGIWARA HPC-CF128Z
OPEN
\ 8,280
\ 7,452 (ポイント10%)
\ 6,980
あと、水没にも対応してくれる、デジカメ本体の初年度保険が \800。 トータルでは \71,652(消費税別)と、やはり純正ハウジング、手作りハウジングのDIVに比べれば (^^;; リーズナブルにまとまりました。
ではでは、前置きがすっかり長くなりましたが、購入後2週間して、
座間味
で使ってみたファーストインプレッションです。
■発熱と結露
結露によるソフトフォーカス (^^;;
ズームレンズ部を被うゴムカバー
立て続けに連射をしていると、画面がソフトフォーカスがかってきてしまった。よくよく見ると、ハウジング内のレンズ面、およびカメラのレンズ内まで結露してしまっていた。
元々このデジカメは発熱がすごいとの噂だったが、事前にハウジングに入れて操作方法を覚えてた時、ハウジングからデジカメを取り出してみたら確かにバッテリー周囲が驚くほど熱くなっていた。
推測するに、この異常な位の発熱によりハウジング内が加熱されたが、ズームレンズのせり出し部分だけは写り込み防止(?)のゴムで区切られた空間になっていてここに温度差が生じて、しかもレンズ前だけが熱伝導率の高いガラス製のため、ここだけが曇ったのだろうか?
ハウジングに付属していた曇り止めをハウジングのレンズ部分に塗ってみたところ、ハウジングの結露は防止できた。しかし、レンズ内には無理であり、事前の完全な除湿が必要だろう。
なおこのハウジングでは電源のon/offが出来ないため、前夜のうちにセッティングを済ませておいて、一晩かけてじっくり除湿させる、という事は出来ない。
というのも、デジカメのシャッターカバー自体が電源スイッチになっていて、電源オンの状態でセッティングしなくてはならないのである。ただし液晶表示のon/offは可能である。また、オートパワーオフで3分後に電源オフになるのだが、いわゆる待機電力のような状態のため、僅かだが電力を消費してしまう。
掲示板のアドバイスなどから、何もハウジング内で除湿する必要のない事が分かった。次回はジップロックのような密閉できるビニール袋にデジカメと大きな乾燥剤を入れておいて、カメラ内部を一晩じっくり除湿させ、もちろんハウジング内も大きな乾燥剤で除湿させて、翌朝にセッティングする、という方法を試したい。この時入ってしまう僅かな湿気は、ハウジングとデジカメの隙間に入れた小さな乾燥剤でも、エントリーまでの1〜2時間で除湿できるのではないだろうか。
■各部の構造
ハウジングの操作ボタンは全部で14個所。以前使ってたDIV製のはてこを応用したレバー式で非常に軽かったため、尚更そう感じるのかもしれないが、ボタン操作は硬めである。グローブをすると、シャッター半押しの感覚、各ボタンのクリック感がやや分りにくい。OLYMPUSのシャッターはシリーズ途中からレバー式になったが、せめてシャッターだけでもレバー式にして欲しかったところである。
ひとつのシーソー式ボタンで、左、右、上、下、押し込んで決定、と5つの操作が出来るものの、特に決定がしにくく操作性に難があると評判の (^^;;「マルチコントローラー」は、ハウジングでは、左、右、決定しか操作出来ない。よって液晶メニューで上下で項目を選んで設定、という事が出来ず、画像サイズやISO感度の変更などは水中では出来ない。これは大きな不満であり、せめて別キーの同時押しとかで上下も出来るよう、対応して欲しいものである。と思ってたら、実は「MF」ボタンを押しながら左右を操作すれば出来るとの事。やはりちゃんと取説は読まなくては (^^;;
ズーム操作は、カメラ本体とハウジングで、左右の向きが逆になっている。どうりで水中で「あれっ?」という事があったはずである...(^^;;
パッキンはゴミなどの付着物が目立ちやすい、黄色いOリング。ただし、水圧がかかればかかるほどつぶれて密着して防水性が高まるという、DIV方式のパッキンに比べるとやや不安はある。ふたの留め具は最後にカチッとロックされるので、余程の事がない限りは大丈夫そう。取説にあるように、最初は水深15cmに3分沈めるテストをしたが心配で、水没してないか何度も確認してしまった。その結果は、、、もちろん大丈夫だったのだが...(^^ゞ
水中ではマイナス浮力であり、付属のストラップで手首に固定するが、手放すとプカプカ浮いてしまって邪魔だし、万一ストラップが外れてしまったら水面へ浮いていってしまう。中性浮力になるよう、バランスウエイトをつけた方が良いだろう。
■画質など
さすがは300万画素、前の30万画素では考えられない位、ウロコの質感まではっきり写るものである。発色も色鮮やかな感じでいい感じである。モードは殆どオートで撮影したが、ホワイトバランスの調整や、露出補正など、おいおい試してみたい。
光が差し込むホール内で撮ってみたところ、白トビや青被りしてしまい、イマイチ。。。 こんな時こそモード切換えや露出補正をすれば良いのだろうが、初めてのデジカメでそこまでやってる余裕はなかった。操作ボタンの多さといい、迷わずパッと操作できるよう、事前に慣れておくべきだろう。
マリンスノーの写り込みは思ってた程ではなかった
あとひとつ気がかりだったのが、このハウジングにはストロボ光を拡散させるディフューザーが付いてないのだが、マリンスノーの写り込みがどうなのかという事。ホール内でツバメタナバタウオやアカマツカなど何枚か撮ってみたところ、やはり多少の写り込みはあるものの、そう気にならないレベルである。もしかしたら、水中ライトを併用してたせいもあるかもしれない。
クマノミが卵を世話しているところで、動画撮影にも挑戦した。AVI形式で、160×120dotなら 120秒撮れるところ、20秒撮影してファイルサイズは 2,782KB。動画撮影中はズームはできず、当然フラッシュはない。ハウジングの肉厚が薄いせいか、呼吸音などの音も結構録れている。ただやはり画質はイマイチというかイマニで (^^;; 鑑賞用には程遠い。サーバー容量的にWebに載せるのも無理で、やはり中途半端なオマケ機能なのカモ。
今回は、晴れて透明度の良い沖縄の海という好条件下での撮影だったが、もっと条件の良くない伊豆での確認がやはり必要だろう。
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" My Diving Page " by Lonver at 02/05/26.