私の化石水中デジカメも早5年目。 そろそろ買い換えたいなと思いつつ、なかなか「コレ!」というのが出てこず、いつまでもふんぎりが付かない今日この頃 (^^ゞ 自分の頭の中を整理する意味でも、久しぶりに調べてみました。
水中デジカメも市民権を得てデジカメメーカー純正ハウジングも各社揃い、今回は純正ハウジングに観点を置いての比較です。
'99年、OLYMPUS が初めてデジカメの純正ハウジングを出してヒットを飛ばして以来、SONY、CANON、SANYO、Kodak と各社が参入してきました。 最初は水没などのトラブル多発で危ぶまれたものの、一時期はハウジング全体でのシェアの半分以上も占めたとも言われ、次々と機種を増やしている OLYMPUS 。 ビデオではマリンパックの歴史の長い SONY 。 後発ながら、徐々に機種を増やしている CANON 。 実は各社に様々なデバイスを提供していて技術力に優れるものの、自社製品はイマイチぱっとしない(?) SANYO 。 ハウジングは限定販売となってしまった Kodak 。 そして、まだ純正ハウジングは出していないものの、元祖水中カメラであるニコノスRS、Vが生産終了になり、いよいよデジタルニコノスを出すのか Nikon !?
メーカーやデザインなどの好き嫌いも機種選定の大きな要因ですが、ここでは水中撮影用に考える上で、関連してくるであろうスペックについて着目しています。 最近のズーム機の一部をリストアップしてみましたが、中には漏れてる機種もあります。 調べるのが大変なのと、個人的な興味関心もありまして...(^^ゞ
OLYMPUS
デジカメ 定価(実売) 画素数 CCD型 ズーム F値 マクロ ハウジング 耐圧 CAMEDIA C-40 Z00M
('01/10)\99,800
(\67,100)395万 1/1.8 35-98mm F2.8-4.8 10cm〜 PT-012
\25,00040m CAMEDIA C-4040 Z00M
('01/8)\115,000
(\71,500)398万 1/1.8 35-105mm F1.8-2.6 20cm〜 PT-010
\23,00030m CAMEDIA C-3040 Z00M
('00/12)\99,800
(\59,800)324万 1/1.8 35-105mm F1.8-2.6 20cm〜 CAMEDIA C-3100 Z00M
('01/11)\63,000
(\44,700)318万 1/1.8 32-96mm F2.8 20cm〜 CAMEDIA C-2040 Z00M
('00/12)\74,800
(\44,200)202万 1/2.0 40-120mm F1.8-2.6 20cm〜 CAMEDIA C-200 Z00M
('01/6)\56,000
(\35,000)202万 1/2.7 35-105mm F2.8/4.4 20cm〜 PT-009
\18,50030m
Canon
デジカメ 定価(実売) 画素数 CCD型 ズーム F値 マクロ ハウジング 耐圧 PowerShot S40
('01/10)\99,800
(\69,200)400万 1/1.8 35-105mm F2.8-4.9 10cm〜 WP-DC300
\19,80030m PowerShot S30
('01/12)\89,800
(\63,200)320万 IXY DIGITAL 300
('01/4)\89,800
(\51,300)211万 1/2.7 35-105mm F2.7-4.7 16cm〜 WP-DC100
\19,80030m PowerShot A20
('01/5)\56,000
(\36,400)211万 1/2.7 35-105mm F2.8-4.8 16cm〜 WP-DC200
\19,80030m PowerShot A10
('01/6)\49,800
(\29,300)132万
SONY
デジカメ 定価(実売) 画素数 CCD型 ズーム F値 マクロ ハウジング 耐圧 Cyber-shot DSC-P5
('01/10)OPEN
(\60,100)321万 1/1.8 39-117mm F2.8-5.6 10cm〜 MPK-P5
\23,00040m
説 明
画素数 画素数が多ければ多いほど、より細かな描写が出来るのですが「画素数=画質」とは限りません。銀塩カメラのフィルムに相当するのが CCD ( Charge-Coupled Devices 電荷結合素子) になりますが、画素数が増えても、コストや寸法的に CCD をそう大きく出来る訳ではなく、必然的に1つ1つの画素は小さくなり、感度が悪くなる、ノイズが生じるなどの問題が出てきます。またデータも大きくなってパソコン上で扱うのに無理が生じたり、CCD だけでなくレンズ周りも強化しなくてはならず、デジカメのお値段も高くなります (^^;;。 CCD は技術躍進の激しいデバイスですが、あくまで現状の各社製品の品揃え、コストパフォーマンス、将来性(何年位使うか)などから言えば、今は 200〜300万画素あたりが適当でしょう。 CCD型 CCD は大きければ大きいほど、画質的に優位になります。サイズは 1/1.8 など分数で示されていますが、これは対角線の長さをインチで示したものです。1インチ≒2.54cm なので、1/1.8 なら 約 1.41cm、1/2.7 なら 約 0.94cm。つまり分母の数字が小さければ小さいほど、CCD のサイズが大きいことになります。ただ先にも書いたように、CCD の技術躍進は激しく、次世代になると性能が飛躍的に向上したりするので、同じサイズ・画素数でも画質が全然違ったり、サイズを小さくしても同等の画質を得られるようになったりするので、注意が必要です。ここら辺の話は、パソコン雑誌の比較記事などを参考にすると良いでしょう。 ズーム いわゆる焦点距離の標準は35mmですが、水中に持ち込んだ場合、物が約 1.4倍に大きく見えるので、28mmが標準となります。ワイドに対応したデジカメは少なく、純正ハウジングがある中では Kodak DC4800 Zoom の 28mm が一番ワイド寄りですが、それでも水中では標準。特に魚の群れなどを撮る時にはもっとワイド寄りが欲しくなりますが、これは外付けのワイコン(ワイドコンバージョンレンズ)で対応するしかないでしょう。逆に、テレ(望遠)側は水中では透明度の関係であまり気にしなくて良く、3倍あれば良いでしょう。ただ2倍ではやや物足りなさを感じるかもしれません。 F値 焦点距離をレンズの有効口径で割った値、などいう難しい話はさておき (^^;;、この値が小さいほど明るいレンズという事になります。とかく光量が不足しがちな水中撮影には明るいレンズが有効なのですが、デジカメは元々レンズが小さく、しかもズームレンズだと、どうしても暗くなりがちです。 マクロ 特にマクロ(接写)写真を撮りたい方にとって、最短撮影距離は重要です。レンズ前1〜2cmからピントの合う機種もありますが、少なくとも10cm位からはピントが合って欲しいものです。他にも、オートでのピントの合いやすさ、手動での合わせやすさも大切ですが、これは店頭で試してみるのが一番でしょう。 耐圧 私が今使っているDIV製ハウジングは、10mm厚のアクリル製なので、水深50〜60mは平気だそうですが、私はそんな深く潜りたくありません (^^;; 当然、カタログ値は余裕を見ているはずで、この値を少しでも超えたら壊れてしまう、という訳ではありません。ただボタンが押されっぱなしになって操作できなくなるとかはあるようで、深場の好きな方は40m対応を選べば良いでしょう。
私が選ぶなら「Canon PowerShot S30」
画素数はどうせなら300万、CCD は小さくない 1/1.8、ズームは35mmから、マクロは10cmから、耐圧はこだわらないという事で、レンズの明るさがやや気になるところではありますがこれに決定! 他にも過去の「水中写真向デジカメとは」シリーズにもあるように、メーカーではやはり一眼レフを作ってるメーカーの方が画質にこだわりがある、メモリーカードはコンパクトフラッシュが安心、まだ発売前だけど雑誌などの画質評価も好評、などもあります。
また、光の三原色のRGBフィルターを使って階調は豊かなものの感度では劣る「原色系」がいいのか、CMYGフィルターからRGBを演算で求めるのでロスが生じるものの感度の良い「補色系」がいいのかとか、色々ありますが、結局は製品にまとめあげた時のバランスが大切です。 あくまでスペックは参考にとどめ、店頭、パソコン雑誌などの評価、実際に使ってる人のホームページなどもご参考の上、機種選択してください。
あと価格面では、デジカメ本体とハウジング以外にも、予備メモリーカード、予備バッテリー、付属品などが必要となりますので、見積もる時に忘れないようにしましょう。 さてさて、私の化石デジカメを買い換えるXデーはいつになったら来るのでしょうか? (^^ゞ
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