1.江戸期の和時計
1.1 二挺天符袴腰櫓時計 \500.000
時針回転式、目覚まし付き
鉄機械 扉は真鍮製(時計唐草文様エッチング)
時計本体高さ:342mm 幅×奥行き(除く袴):103×103mm 櫓を含む全高さ:1049mm
櫓と欠落していた部品は昔工藝で復元製作しました。詳細はお問い合わせください。電子メール 鎌倉昔工藝
和時計の世界では江戸後期に作られた枕時計がなぜか高価ですが、ここに紹介する袴腰形櫓時計は和時計の中で最も洗練されたデザインで頂点に立つものです。
江戸中期くらいのもので、力強い鉄機械の作です。運針輪列3段、時打輪列4段で目覚まし機構も付いています。
昔工藝で修理を行い、カチカチと時を刻みます。
1.2 一挺天符掛時計 \200.000
シンプルな江戸初期の時計と思われます
鉄機械 扉は銅板製(無文様) 掛け台無し(柱に直接掛けます)
時計本体高さ:312mm 幅×奥行き:109×109mm
欠落していた部品は昔工藝で復元製作しました。詳細はお問い合わせください。 電子メール 鎌倉昔工藝
2. 復元製作品
江戸時代の美術工藝品的な実用品であった和時計は、元々の製作台数が少なく、明治初期の定時法への切り替えを期に多くは海外に流出しました。また、国内に現存していたものも徐々に失われ、数少ない貴重な文化財となっております。従って今日、一般の人が見たり触ったりできる場所はごく限られています。
国立科学博物館などの数少ない展示も、実際に動作させている所はほとんどなく、仕組みや鐘の音を見たり聞いたりすることはなかなか出来ません。
他の製品でも同じですが、江戸時代には徒弟制度のもと製作技法はほとんど公開されていません。和時計の製作に置いても唯一、寛政八年の解説書「機巧図彙」が今日残されているのみです。
昔工藝では、昼と夜で運針速度が切り替わる不定時法のカラクリや、毎時刻ごとに鐘を打ち鳴らすカラクリ、目覚まし機能やカレンダー機能などを、現物を元に技術解明し、図面化し復元製作を実現しました。一部に工作機械を使用しましたが、時代の掟に忠実に従いほとんど手作りで製作しました。そのため、製作に17年の歳月が掛かってしまいました。
江戸期の本歌は貴重な資料として保存して行かねばなりませんが、今回復元に成功した和時計は博物館や商店・レストラン、個人の部屋を飾るアンティークとして、実際に本歌と同様に稼働するカラクリを気軽に楽しむことができます。なお、残念ながら時間は余り正確ではありません。また、時々止まってしまうこともありますので、あくまでもアンティーク風置物としてお求めください。
最近、骨董業界の不景気で骨董品全般の価格が低迷しています。滅多に市場に出ない和時計も、ヤフオクでの落札は本来の価値を大きく下回る価格で取引されています。今回紹介する復元製作品を単なるコピー品やレプリカと見るか、江戸期の技術を現代によみがえらせた職人技の成果と見るかにより価格の評価が異なります。作り安さを優先した設計・製作にはなっていないため、値段は張りますが自信を持って紹介させて頂きます。
復元品の仕様
江戸時代の本歌を手本に、忠実に製作しました。
和時計は大きすぎず小さすぎずの寸法に設計しました。
二挺天符、目覚ましとカレンダー機構の付いた最も和時計として完成された形式です。
蝋型でオリジナルを写し取るロストワックス法(真鍮鋳物製)とは異なり、細部まで再現できています。
鐘は京都の鋳物師に図面を送り、古来と同様な方法・材料で作りました。
材質 筐体:真鍮 カラクリ:真鍮 鐘:銅合金古色仕上げ
ほとんどが真鍮(黄銅)製ですが軸や一部の小歯車(カナ)等に鉄が使われています。
運針 二挺天符式(昼夜間の運針速度を自動で切換えます)
目覚まし機能付き
カレンダー機能付き(十二支表示)
重錘操作 櫓時計約一日一回 掛時計約二日一回 (運針用・時打用・目覚用の3本)
価格 内税
輸送費は別途
組立調整をご要望の場合、交通費・宿泊費(遠隔地の場合)の実費を頂きます。
保障
○ 現代時計と違い機構・歯車共に江戸時代の仕様のため、運転が絶対止まらない保証は出来かねます。
時々、潤滑油を差してください。
○ 製作上の瑕疵による不具合は、1年間無償修理いたします。
○ 掛け台を日向に置くと、退色・変形の原因となりますのでお避け下さい(無償修理対象外)。
○ 重錘の紐は、使用によりささくれだってきます(無償修理対象外)。
○ 時刻の精度は調整により異なりますが実用的ではありません。
輸送 ゆうパック宅急便
支払方法 事前に銀行口座振り込み(振込手数料はお客様持ち)
なお、「和時計の研究−和時計の復元」の所で紹介した付属木工品は全て非売品で、今回販売するのは下記の写真の櫓や掛け台です。鞘は付属していません。
詳細はメールでお問い合わせください。 電子メール 鎌倉昔工藝
2.1 袴腰櫓時計 \500,000
真鍮機械 扉も真鍮(表側は時計唐草文様、裏側は無文様)
二挺天符、時針回転式、目覚まし・暦付き
時計本体高さ:350mm 幅×奥行き(除く袴):112×112mm 櫓を含む全高さ:約1052mm
櫓の意匠・寸法は写真と一部が異なる場合があります。
2.2 袴腰掛時計 \480,000
真鍮機械 扉も真鍮(表側は時計唐草文様、裏側は無文様)
二挺天符、時針回転式、目覚まし・暦付き
時計本体高さ:350mm 幅×奥行き(除く袴):112×112mm 掛け台幅:165mm
上記2.1の時計本体を櫓では無く、掛け台に乗せたものです。
2.3 掛時計 \450,000
真鍮機械 扉も真鍮(無文様)
二挺天符、時針回転式、目覚まし・暦付き
時計本体高さ:328mm 幅×奥行き:112×112mm 掛け台幅:165mm
袴腰形とは機構部の一部と外観が異なっています。
運転調整中。