鎌倉 昔工藝

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少し古い統計になりますが、銃砲刀剣類登録証が交付されている古式銃(おおむね慶応三年までに製作あるいは輸入された銃)は約82,000丁です。この内火縄銃は約64,000丁と言われています。この数は、海外からの里帰り品を含めた新規登録により、これからも増加すると思います。

火縄銃の保存状態は、一部の博物館に収蔵されているものや、心ある人に大切に扱われてきたものを除くと概して悪く、近年に国内で発見され新規に登録されたものは、それまで非合法の銃器として隠蔽されてきたためか、台の虫食いや筒の錆・部品の欠落などが多く見られます。

里帰り品は外国のコレクターに大切に扱われてきたものも有りますが、良質な銃の里帰りは少なく、欠落部品の海外での修復も掟に沿わない形状の物が多く見られます。

日本における古式銃修復の専門家は極少なく、従って専門家の手にかかる火縄銃は一部で、大多数は修復の手が入っていないか、少しでも高く販売するために行ういい加減な素人修理や、銃砲店が行う射撃目的の修理です。

古式銃は、文化庁に登録された美術品であり、数少ない江戸時代の文化遺産です。従って、原形の姿を損なうような修理・改造は行ってはならず、時代考証に基づく修復を心がけるべきであると考えます。

昔工藝では30年以上にわたり、調査研究を行いながら各種火縄銃の修理を行ってきました。お困りの品がありましたら、気楽にお声がけください。また、修理以外のご相談にも応じています。



修復方針

・修復された銃は一見射撃可能に見えても、その安全性が保証されているわけではない。

 使用者には自己の責任において使用してもらう。

・警察庁・文化庁の指導基準に基づき、骨董・古美術品の修理の範疇で修復を行う。

 原形やオリジナルの寸法(登録証寸法)を損なう改造、修理の範疇を越える製作は行わない。

 ただし、登録証記載寸法はかなりいい加減です。

・射撃の命中精度を上げる目的の銃身部の改造、カラクリ全体が欠落している場合のカラクリの製作、

 台全体の製作は行わない。

・出来る限り、時代考証に基づいた修復を行う。

・保存程度の良い銃は、最小限の修復にとどめ、現状の維持をはかる。

 破損が激しくそのままでは鑑賞・使用に耐えない銃は、積極的に修復を加え原形に復する。

・博物館等の鑑賞・保存用の修復と異なり、出来るだけ実用的な強度が得られる方法を用いる。

・オリジナルに近い材料を使用する。

・古色仕上げを行い、色・艶を周囲に成るべく合わせる。

・形状・寸法・重量の測定を行い、写真撮影も含めた詳細な修復記録を残す。

・贋作銃・レプリカ銃や大幅に改造された銃の修復は行わない。

 玉が発射できない模造銃を、発射できるように絶対改造してはならない。


昔工藝では30年以上にわたり、調査研究を行いながら各種火縄銃の修理を行ってきました。お困りの品やご質問があったら、お気楽にお声がけください。

火縄銃修理ノウハウ集 A4版 本文138P 写真集162P  白黒印刷


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