鎌倉 昔工藝

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店名

 鎌倉 昔工藝 

代表者

 大塚信夫

古物許可番号

 神奈川県公安委員会 第452640500002号

所在地

 業務終了に付き不記載   

Tel

 0466-61-4836

Fax

 無し

URL

 http://www7b.biglobe.ne.jp/~houjyou/



ご質問

連絡先 電子メール(右の鎌倉昔工藝をクリック)  鎌倉昔工藝 

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修理職人の紹介

大手総合電機メーカの研究所と本社において長年家電品開発を担当してきました。
そこで経験した設計・材料・製造・意匠の技術を元に、骨董・古美術品の修理を行ってきました。

機械エンジニア歴39年
空調・換気システムのシステムエンジニア
特に住宅用全館空調システム(ダクト式冷暖房・換気)の専門家

骨董品修理歴 33年
鎌倉彫歴 15年

日本機械学会 元会員
日本甲冑武具研究保存会 元会員
小田原北條鉄砲衆保存会 元会員
鎌倉美術商組合(骨董商組合) 元組合員

趣味 物作り・山歩き    鎌倉・山旅つれづれ 


雑文「修理と物作り」

骨董修理の仕事を専業で行い家族を養っていくことは経営的に困難ですが、サラリーマンの副業として、あるいは定年退職後の職業として、物作りが好きな人にとっては最高です。修理と言っても基本的には物作りの世界です。色々な種類や材質の骨董品に触れられ、物作りの醍醐味・創作意欲が味わえます。中にはつまらない品物もありますが、修理対象を自分の趣味に合う品物に絞ればいいだけです。

骨董品コレクターは買わなければ品物が得られず、骨董好きの骨董商も基本的には仕入れなければ手に入れられません。また、贋作や傷物を騙されて、あるいは知らずに掴むリスクも多くあります。一方、修理屋はただで骨董品を手元に置くことが出來て楽しめ、しかも収入が得られる職業です。
難しい修理品ほど創作意欲が高まりますが、難しさを乗り越える知識と経験がないと駄目です。そして壊れた品物が蘇ればお客様に喜んでもらえます。

小学生の頃から物作りが好きで、手先は器用でした。一から物を作るのも楽しいのですが、修理も仕事として楽しいものです。決して収入のためだけで修理仕事を続けているわけではありません。特にサラリーマン退職後は、退職金と年金である程度の生活がまかなえますので、もしつまらなければ仕事は長続きしていません。

技術系の学校を卒業し、初めにして最後の就職試験で電機会社の研究所に入社、空調・換気等の研究開発を長年続けてきました。優秀な人たちに囲まれ、性に合った仕事を定年まで続けられました。もちろん、出世や人間関係などの悩みはありましたが、仕事そのものは波はあったものの面白く続けられました。いわゆる想像力が発揮できる世界です。特許・実用新案もたくさん取りました。設計・製図を行い、試作工場で部品を作ってもらい、自ら組立・性能試験を行う、物作りの一連を経験しました。簡単な部品は試作工場の機械を借りて作ったりもしました。たとえ技術系であろうと、事務方の仕事に就く人も多く、また製作工場の設計に配属されると設計のみで、自ら組立や試験は行いません。研究所に配属されたことが、後の骨董品修理業の土台になったと思います。

修理の仕事は、あらゆる分野や製品に及びますが、骨董品だけを見ても多くの職種があります。専門職人が携わっている分野には、時計修理師(国家資格)・絵画修復師・焼き物修理・表具師・刀剣研磨師・甲冑修理・仏像修理などがあります。世の中に多くの品物が有り、修理依頼の需要が多ければ専門修理でも商売が成り立ちます。一方、対象品物が少なかったり、需要が少ないと職人が育たず、ノウハウも蓄積されませんし、修理屋としての経営も成り立ちません。

昔工藝の扱う「骨董品全般」は数が多く、修理を必要としている品物も多く存在します。しかし、これらを扱う骨董商は壊れ物を直して売るという習慣がありません。理由としては、面倒だ、修理しても高く売れるか判らない、修理代が幾らかかるか判らない、資金の回転が遅くなるなどが考えられます。そんな背景が有るので、骨董品修理の需要が高まりません。

インターネットで「骨董品 修理/修復」を検索しても数件しかヒットしません。ホームページを持たない修理屋は調べようがありませんが、多くないと予想できます。修理を仲介する骨董商はどこに依頼しているのでしょうか? たぶん、焼き物が主だと思います。焼き物直しの業者はたくさん居ますので。

新たに付き合いの始まった骨董商のほとんどが数回の依頼だけで、その後長続きしません。元々直す習慣がなかったので、元に戻っただけですね。しかし、世の中にあふれている骨董品は壊れ物や下手な直し物がたくさんあります。潜在需要はあるのに仕事がちっとも回ってこないのは寂しい限りです。

焼き物を上手に共直しする業者が居て、高い修理費だそうです。依頼する骨董屋は高い修理費を回収するため、無傷物として高く売りさばくのでしょうか? 昔工藝で共直しした品物が、その後どのような売り方をされたか確かめたことはありません。しかし、修理の作業時間に見合った修理代しか貰っていません。儲かりませんが気持ちの良い仕事が出来ますので良しとしています。

どんな趣味や仕事でも飽きてくることがあります。その点、様々な材料や技術で作られた広範囲の骨董品を対象とする場合、中々飽きが来ません。こんな面白い仕事を一代限りで終わらせるのは惜しい気がします。技術・ノウハウを何とか残したい気持ちです。


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