【サ の 花】
サギゴケ(ムラサキサギゴケ)
ごまのはぐさ科
田のあぜ道に多い多年草.茎は短く、葉を根際に群生し、その間から花茎が直立する
葉:根際の葉は大きく倒皮針形で先はにぶく、ヘリにあらい鋸歯を持つ.ほふく枝の葉は対生し小さい
花:春から夏にかけて花茎を伸ばし、まだらに数個の花を開く.がくは5裂し、裂片は皮針形で尖る.花冠は紅紫色で上部深く裂けて唇形となり、上部は尖って先が2裂し、下唇は大きく先は3裂し、中央は大きく盛り上がって白色となり、紅紫色または褐色の斑点がある.2本づつ長さの異なる4本の雌蕊をもつ.柱頭はへら状で上下に2裂して開き、さわると自動的に閉じる
箱根外輪山(210425)
サクラスミレ
すみれ科
山地に多い多年生草本、日当たりのよい草地を好む、10〜15cm
葉:1株に3〜4枚、卵状長楕円形または狭長卵形、先端は鈍いかやや鋭い、基部は心臓形、裏面脈上に毛、葉柄は葉心よりずっと長く直立、長白毛
花:5月、淡紅紫色の大きい花、花柄は葉とほぼ同じ高さ、長白毛、途中に狭小2枚の包葉、花弁広く先凹む、側弁内側基部に毛、唇弁の距は筒型7〜8mm、花弁の形が桜の弁のように切れ込む
櫛形山(170627)
サクラソウ
さくらそう科
川岸の原野または山間の低湿地に自生する多年草
葉:根際に集まり長柄有毛、楕円形、縁は浅裂、裂片に鋸歯、葉質薄く、毛
花:4月、長花径を直立、先に散形状に紅紫色花を数個、花冠上部は深5裂、裂片浅2裂、雄蕊5本雌蕊1本筒の中
入笠山(170604)
ササバギンラン
らん科
全国の山野に生える多年生草本、直立30〜40cm
茎:細長く直立、淡緑色、全体に葉がつく
葉:互生、広皮針形、先端鋭尖形、基部は茎を抱擁、縦脈10状程顕著
花:春、茎先に短総状花序、数花を開く、最下の包葉は長大、狭長先端鋭尖形、花は上向き白色、正開しない、外花被片は広皮針形、内花被片は少し小形、唇弁は外花被片間に隠れ広大、先鈍頭、距は短
茅ヶ岳(180528)
サラサドウダン
つつじ科
幹は滑らかで灰色
葉:枝先に輪生状、楕円形または倒卵形、先は鋭形、基部はくさび形、細かい鋸歯
花:総状花序を下垂、淡紅白色
三国山(170604)
サラシナショウマ
きんぽうげ科
山地の樹の下、山中の草地などに生える大形多年生草本
茎:直立、円柱形、緑色
葉:互生、長柄、大形2〜3回3出複葉、多数の小葉は卵形または長楕円卵形で更に2〜3裂、裂片は欠刻状の鋭頭歯牙、葉柄の付け根は短梢
花:7〜8月、茎頂に長柄、単一あるいはまばらに分枝した花軸に総状花序、密に有柄の白花、花は両性花と雄花がある、萼片は楕円形、外面に短毛、早落、雄蕊多数長、雌蕊2個
金時山(170924)
サルトリイバラ(カンダチイバラ、カカラ)
ゆり科
山野にはえて木質のつるでよじのぼる低木
茎:硬く節ごとに曲り、まばらにとげがある
葉:互生し、円形または広楕円形で短い葉柄があり、3〜5の脈を持ち更に網状脈になる.丈夫な皮質で表面につやがある.葉柄の下部両側に沿着した托葉があって先が巻きひげになっていて他物に強くからまる
花:初夏の新葉の出る頃、葉腋に花柄を出して黄緑色の小花を多数散形花序に開く.雌雄異株.花被は6に分かれ反転する.雄花には雄蕊6本、雌花には3室の子房があり、花柱は3本.開花後7mm前後の美しい紅色の丸い実を結び中には黄褐色の硬い種子が入っている
南郷山(210407)
サルナシ
さるなし科
雌雄異株の落葉つる植物、つるは伸びて分枝
葉:粗毛、長柄互生、広卵形、先尖、基部は円形または心臓形、とげ状の鋸歯
雄花:腋生集散花序、有柄で数個の白色花
雌花:有柄単生、萼片5個、花弁5個、雌蕊1本
箱根(170618)
サワギク(ボロギク)
きく科
深山のやや湿り気のある林内にはえる越年草で、全体が柔らかく、一種の臭気がある.茎は直立し、多角形で下の方にだけ白毛がまばらに生えている
葉:初めはロゼット状、根生し、柄があり、葉身は深く羽裂して裂片は広く、先端は鈍い円形、微毛があり、茎葉はまばらに互生して淡緑色で薄く、羽状に全裂し、裂片は線状披針形または長楕円形で1〜2の低い鋸歯がある
花:6〜7月頃、茎上端で多数の長枝が分かれて、やや散房状に頭花が着く.頭花は小形で、総包は緑色で楕円中形、総包片は乾皮質で長皮針形のものが1列に並び、基部に微小な総包片はない.舌状花は7〜10個、黄色で細い.管状花は多数.冠毛は白色で絹糸のような光沢がある
越前岳(210526)
サンカヨウ
めぎ科
深山の樹下にはえる多年生草本.茎は1株1本で直立.全体に短毛があるが特に葉裏の脈に沿って著しい.根生葉には長い柄があり、大きいたて形状で広腎形、深く二つに裂けている
葉:茎葉は2個あるいは3個、下部の葉は長い柄、たて形の広腎形で2深裂、葉のふちに大小の歯牙があり、時に深く裂け込む.上部の葉はほとんど無柄、形は下部のものと同形であるが、やや小形で基部は深心臓形である
花:夏、茎先に散形状の花序を出し、白色の花を数個つける.がく片は6個、早く落ちる.花弁も6個で広倒卵形.雄蕊6個、葯は弁によって開裂する.雌蕊には子房が1個あり花柱は短い
白山(200703)
サンショウバラ
ばら科
箱根と富士を中心とした山地にはえる落葉低木あるいは高木.高さ1〜6mで幹の径は10cm以上になることがある.多く分枝して多数の刺がある
葉:奇数羽状複葉、小葉は6〜8対、楕円形、先端は鋭形または鈍形、基部は鈍形または鋭形で無柄、長さ1,5〜3cm、幅7〜15mm、ふちには小さくて鋭い鋸歯があり、両面ともわずかに毛がある
花:小枝上に1個、初夏に開き、淡紅色で径4〜6cm.花柄に刺が多い.がく筒には刺が多く、萼片は卵形、先端は尾状にのび、内面に短い乳頭状の毛を密生する.副萼片は広卵形で無毛、不規則に裂ける.花弁5、広い倒心臓形、雄蕊は黄色で多数、偽果は径3cmを超える大形で広い球形で刺が多い
※山椒バラで、葉がサンショウの葉に似ているから
金時山(190607)
サンリンソウ
きんぽうげ科
山地の樹陰などに生える多年生草本
茎:数本が叢生して直立
葉:根生葉は長柄、3出複葉、各小葉に短柄、卵形2〜3裂、各裂片倒皮針形で欠刻状鋸歯、総包葉は3個で有柄、分裂
花:7月、総包の中心から2〜3の長柄、先に各々1個の白花、萼片5個花弁状、卵形外面短毛、花弁なし、雄蕊多数黄色、雌蕊やや少数
入笠山(170610)
【シ の 花】
シキミ
しきみ科
山林中にはえる常緑小高木.幹は直立し、やや車輪状に分枝し、葉は茂ってうっそうとしている
葉:互生で長楕円形か倒卵状皮針形で両端は尖り、全縁で葉質は厚く平滑.短い柄がある
花:4月頃、小枝の先の葉腋から短い花柄を出し、柄の先に淡黄白色の両性花を開き、花弁にかすかに紅色を帯びるものがある.花柄には早落性の鱗状包がある.花弁や萼片は線状長楕円形で12個ある.雄蕊は多数で花糸は飛行する.花の中心に輪状に並んだ心皮が8〜12個ある
※有毒植物
巣雲山(170211)
シコタンソウ
ゆきのした科
高山帯の岩の隙間などにはえる小形の多年草で茎は多数かたまって出る
葉:密生し、皮針状線形、先端はのぎ状に尖り、無柄、縁に短く堅い毛があり、裏面はときどき黒っぽい紫色を帯びる.長さ5〜10mm、幅1〜2mm.花茎は高さ3〜10cmで線形の茎葉を互生、短い腺毛が散在
花:7〜8月頃、茎頂に集散花序を出して、数個の小花を開く.がくは5裂し、裂片は楕円形、先端はやや鋭い.花弁5個、黄色を帯びた白色、通常先端に近く紅色、下部に黄色の細かい点がある.雄蕊10本.花柱は2つに分かれる
さく果:2個のくちばし状突起がある
日本名:色丹草の意味.色丹島から来たので名づけた
白馬岳(190721)
シシウド
せり科
山地のやや湿った日の当たる地に生える大形多年草
茎:細かい毛、直立、中空円柱形、丈夫で分枝
葉:粗大、3回羽状複葉、小葉は卵形で鋸歯、葉柄の基部はふくれて茎を抱く、上部膜質、小枝の先で若い花序を包む
花:秋、枝先に複散形花序、大花柄は四方に張り出し多数の白色小花、花弁5個、雄蕊5本、下位子房1個
箱根(170618)
ジシバリ(イワニガナ)
きく科
田畑や道端に咲く多年草
葉:卵形または楕円形、基部に長柄
花:4〜7月、花茎は10cm、単一または1〜2回分枝、枝先に黄色頭状花、舌状花は20〜25個
小倉山(170511)
シナノオトギリ
おとぎりそう科
高山帯に生える無毛の多年生草本
茎:数本が群がって生え直立、梢は短く分枝、円柱形、かすかな線
葉:無柄、対生、基部は茎を抱く、卵状長楕円形、先端丸、縁に黒点
花:夏、茎頂上部に有柄の黄花、緑色萼片5個、花弁5個、雄蕊黄色多数、花柱3本
※イワオトギリと酷似、葉に明るい点、花柱が多少長いことで区別
坪庭(160730)
シナノキンバイ
きんぽうげ科
高山地帯に生える多年生草本、30cm、全体無毛、根茎は短く直立して太い
根生葉:2〜3枚、長柄、全体円形、掌状5全裂、基部は深い心臓形、各裂片は広倒卵形、基部くさび形、欠刻状の尖鋸歯、葉質やや厚く深緑色、茎は葉より高い、無柄の茎葉を2〜3枚
花:8月頃、茎の先に黄金色の花、花径4cm、萼片5〜7個、花弁状で美しい、花弁は非常に小さく雄蕊の外に接しているが雄蕊より短く、線状倒皮針形、雄蕊雌蕊多数
北穂高岳(180717)鹿島槍ヶ岳(200717)
シモツケ(キシモツケ)
ばら科
山地に生える落葉小低木
茎:束生、1m
葉:互生、短柄、長楕円形あるいは広皮針形、鋭頭、基部鈍型または狭い、鋸歯、裏面やや粉白無毛、上面緑色細毛まばら
花:6月、枝先に淡紅色の小花が群がって散房状、開花して放香、花弁卵形あるいは円形で爪、雄蕊多数、花弁よりずっと長い白色の葯
箱根(170618)
シモツケソウ(クサシモツケ)
ばら科
山地に生える多年生草本、60cm、全株ほぼ無毛
茎:直立、細長く緑色
葉:4〜5本の茎上葉を互生、下部の頂小葉は大形羽状複葉で頂小葉は心臓状円形、掌状に5〜7裂、裂片は皮針形、先端尖、切れ込み状の重鋸歯、下面に葉脈上微毛、側小葉は大形小形交互に対生し3〜6対、卵形、切れ込み状鋸歯、無柄
花:6〜7月、淡紅色、集散状散房花序を作って密集、花弁3〜5倒卵状円形、雄蕊多数、花弁より長く淡紅色
箱根(170618)
シモバシラ
しそ科
山地の木陰に生える多年草
茎:四角形、硬い
葉:対生、短柄、広皮針形、先尖、鋸歯、薄い洋紙質、脈状に細毛、裏に腺点
花:秋、枝上部の葉脇に総状で一方に花をつける花穂、短柄白色小花、小形唇形花を多数、花冠上唇は浅2裂、下唇は3裂し中央はやや大、雄蕊4本
十二ヶ岳(180913)
ジャコウソウ
しそ科
山地の木陰や谷間の湿った場所にはえる多年草.茎は四角形で直立し、根際からむらがってはえる
葉:対生し、短い柄があり、長楕円形で先は細長くとがり基部は耳形、ふちには粗い鋸歯があり、茎とともに細かい毛がある
花:8〜9月頃、上部の葉のわきに柄のある1〜3個の淡紅紫色の花をつける.がくは鐘形で浅く5裂する.花冠は筒部が長く、上唇は短く、下唇は3裂し中央裂片は大きく先が2裂する.雄蕊4本のうち2本は長い
雨飾山(200823)
ジャノヒゲ
ゆり科
山林の陰に生える多年生草本
葉:多数群がり細長い糸状、質は硬く先は鈍頭
花:初夏、葉間に花茎を出し、葉より短く上部に片側性のまばらな総状花序があり、淡紫色またはたまに白色小花が咲く.膜質の包葉の間から出た短い柄に1個ずつ下向きの花が付く.花被は6で同形、平開し、各々ほぼ長楕円形.雄蕊6、花糸は短く葯は長い.子房は半下位で3.花柱は円柱状で3分した柱頭を持っている.花後、濃青色球形の種子が見える
箱根(170730)
シュロソウ
ゆり科
山地の林下にはえる多年生草本
茎:直立し質は固く、かすかに縦のすじがあり、高さ60cm内外
葉:茎の下部に3〜4が互いに近く出て、細長い皮針形で長さ20〜30cm、先は尖り基部は狭く、短い鞘に続き、多少反り気味に巻き低い縦ひだがある.上部の葉は線形
花:7〜8月頃茎先に円錐形の複総状花序をつけ黒紫色の花を開く.花軸はざらついて、下部は雄花、中部以上は完全花.花径は1cm内外、花柄は皮針形の包葉より長い.花被6片は平開し、長楕円形で鈍頭.雄蕊6個は中央に立って花被片の半分の長さ
八方尾根(190724)
ショウジョウバカマ
ゆり科
山地の少し多湿な所にはえる常緑多年生草本
葉:地に広がってロゼットになり、老葉の尖端から時にじは新しい苗を出す特性がある.倒皮針形で長さ5〜18cmで鋭尖頭、基部は次第に狭く、少し革質で滑らかである
花:春に新葉が出る前に1本の茎が葉心より10〜17cmくらいに高く立ち、花軸は円筒形で葉はなく中部以下では鱗片葉を数個つける.花は淡紅から濃紫までいろいろあり、広鐘形をして開き、各片は線状倒皮針形で長さ1cm内外の扁平で質は厚い.雄蕊6個で花糸は花被片より長い
白馬岳(190721)
シラタマノキの実
つつじ科
高山の乾燥地にはえる常緑小低木.地下茎を長く引き、地上部は斜上して高さ10〜30cm
葉:互生し短柄、長楕円形、先は鈍形で縁に鈍鋸歯、厚い革質でつやがある
花:7月頃、枝先に2〜6cmの総状花序を出し、褐紫色を帯びた白色花を下垂する.がくは5裂で緑色、花冠は鐘状で縁は5裂.雄蕊10本、葯の先に細く尖った4本の突起
果実:さく果、大きく成長して球形となった液質のがくに包まれ白色.つぶすとサロメチールに似た匂いがする
日本名:白玉の木で果実が球形白色で美しいので言う
実:屏風の頭(191001)
シラヤマギク
きく科
山地に多い多年草、茎葉共に非常にざらつく
葉:洋紙質、両面毛、互生、根葉および下葉は有翼長柄、心臓形または長心臓形、先短尖、鋸歯、上面濃緑色、上葉になるに従い短柄、狭小で長卵形または皮針形
花:8〜10月、茎上部で分枝、多数の頭状花序が散房状、白色舌状花少数、管状花黄色多数
芦ノ湖遊歩道(150816)
シロイナモリソウ
あかね科
茎:2列の毛、束生
葉:対生、8〜12枚、有柄、卵形、三角状卵形、先鋭く基部尖る
花:葉腋に小白花が集まって開く
箱根(170730)
シロウマアカバナ
あかばな科
高山の渓流沿いの湿地に生える多年草
茎:稜線に沿って白毛と腺毛があり、1本立ちする.5〜30cmでしばしば株状になる
葉:短い柄があり、長楕円形または卵状皮針形、ふちに細鋸歯があり、両面ほぼ無毛
花:7〜8月、淡紅色または白色小花.がく裂片は長楕円状披針形.柱頭はこん棒状になる
坪庭(170730)
シロバナグンナイフウロ(グンナイフウロ)
ふうろそう科
高地にはえる多年草.高さ50pに達し、茎は直立し、細長くみぞがあり、葉にも茎にも毛がある
葉:大形で掌状に5〜7裂し、裂片は倒卵形あるいは長楕円形で深い切れ込みがあり鋭頭、根生葉には長い柄があり茎生葉にも柄がある
花:夏に茎上部で分枝し、やや大きな淡紅紫色の5弁花を開く.がく片には毛があり長卵形で先端はかすかに尖る.花弁は倒卵形でがく片の約1倍半長、小花柄は花よりも長い.雄蕊には中央部まで非常に長い毛がある
北穂高岳(180717)
シロバナニガナ
きく科
変種、亜種が多い
遠見尾根(200720)
シロバナノヘビイチゴ
ばら科
全株に柔らかいちぢれた毛がある
茎:根茎は短く、紫紅色の細長い匍匐枝を長く伸ばす
葉:根元から束生、長柄3出複葉、小葉は倒卵形、先端は鋭形または鈍形、基部はくさび形、荒い歯牙状の鋸歯がある
花:株の中央から1本の花茎が出て、分枝して1〜5個の白色花を開く
櫛形山(170627)
シロバナフジ
まめ科
山野に生えるつる性落葉低木、幹は長く伸びて分枝、右巻きに他物に巻きつく
葉:互生、有柄の奇数羽状複葉、小葉は4〜6対、卵形、卵状長楕円形あるいは皮針形、先端やや鋭尖、基部は鈍形または円形で短柄、葉質薄く両面多少毛、葉脈状は特に多く生える
花:4月頃、白花は変種、蝶形花多数、総状花序垂れ下がり30〜90cm、花12〜20mm、小花柄は花より長い
畦ヶ丸(180520)
シロフウリンツツジ
つつじ科
※サラサドウダンの白色の花をいう
落葉小高木、4〜5m、幹滑らかで灰色、質堅い
枝:輪生して斜上または横に広がる
葉:枝先に輪状に集まる、楕円形または倒卵形、先鋭、基部くさび形、縁に細かい鋸歯、裏面中央脈に沿って赤褐色の毛
花:6〜7月頃、枝先端から総状花序を下垂、萼片淡緑色小形、深5裂、裂片皮針形で尖、花冠鐘形、10〜15mm、縁浅5裂、裂片全縁で円頭、多少外側に開く
愛鷹山位牌岳(180602)
ジロボウエンゴサク
けし科
原野や山麓地帯にはえる多年生草本
葉:根生葉は短い柄をもち2回分裂している.裂片は倒卵状くさび形で全縁、または2〜3分裂し先端がわずかに尖っている.包は菱形の卵型で先が尖り分裂していない
花:春にまばらに花のついた総状花序に少数の紅紫色の花を開く.花冠は一方が唇状に開き、一方に距がある.6本の雄蕊は両体雄蕊となる
矢倉岳(210507)
シロヤシオ
つつじ科
深山に生える落葉低木、分枝多い
葉:枝先に5個輪生、無毛の柄、倒卵状楕円形鋭頭、全縁で赤味、緑毛、裏面基部に白毛がはえる
花:初夏、枝先端に有柄白色の花1〜2個、花柄1,5〜2,5cm、萼片小先5裂皮針形、花冠は広漏斗状3〜4cm、先5裂、上面緑色斑点、雄蕊10本、花糸の基部有毛、雌蕊1本
檜洞丸(180505)
シロヨメナ
きく科
山地に分布する多年草
茎:細長く直立、30〜90cm
葉:短柄互生、先鋭、基部くさび形の広皮針形、粗鋸歯、葉面ざらつく、上面緑色光沢、下面3本の葉脈明瞭
花:秋、茎頂で分枝、白色黄心の頭花を散房状、時に微紫色
※ノコンギクとの違いは、葉が長く尖る、花が白い、総包片が帯暗色で区別
富士山麓(170827)
【ス の 花】
ズダヤクシュ
ゆきのした科
亜高山帯の木下に生える多年生草本
葉:2〜4枚の有柄の葉を互生
花:6〜7月、頂上に総状花序となって白色小花、萼片5個、広い皮針形白色、花柄花径に微小な腺毛、花弁は線形で目立たない、雄蕊10本はがく片より長い
※喘息薬種の意味
櫛形山(170627)
ズミ(ヒメカイドウ、コリンゴ、ミツバカイドウ)
ばら科
小枝は帯紫色、しばしば刺に変化
葉:有柄互生、長楕円形、楕円形等、卵状長楕円形等、先尖鋸歯
花:散形、つぼみは紅色、開花時は白色
入笠山(170604)
スミレ
すみれ科
東亜温帯の山野や道端の日当たりの良いところに生える無茎性の多年生草本、高さ7〜11cm
根:茶色
葉:翼のある長柄、株元から多数束生、葉身は皮針形、先鈍、基部は切脚またはやや心脚、縁に低平な鋸歯、花後の葉は長大、脚部に広がり三角状広皮針形
花:春、葉間からほぼ同高の花柄、先に左右相称の濃紫花を横向きに開く.唇弁には紫のすじ、距は円柱形で長さ5〜8mm、白側弁の内側に毛がある
幕山(190224)
【セ の 花】
セキヤノアキチョウジ
しそ科
関東及び中部地方の山地の木陰にはえる多年草
茎:四角形で直立し、ごく細かい毛がある
葉:対生し、短い柄があり、長楕円形、両端は長く尖り、ふちには低い鋸歯がある.裏面には細かい毛と腺点がある
花:秋、枝先や葉の付け根から花枝を出し、やや総状になって細長い花柄の先に青紫色の唇形花を多数つける.萼は小さくじょうご形で中ほどまで5裂し、裂片は三角状皮針形で尖る.筒部は長く、基部は上側がふくらみ、上唇はそり返って浅く4裂し下唇は舟形で前方に突き出している.雄蕊4本雌蕊1本
丹沢・箱根(211024)
センジュガンピ
なでしこ科
深山に生える緑色草質の柔らかい多年生草本
茎:直立40cm、毛が散生
葉:対生、長皮針形、先端長く尖る、底部狭い、葉質薄く無毛
花:茎頂に集散状にまばらに分枝、白花を開く、花柄細長く無毛、花弁5個平開する、雄蕊10個、5花柱
涸沢(170818)
センニンソウ
きんぽうげ科
山野、路傍など、日向の土地に生える多年生草質の蔓
茎:長く伸びてまばらに分枝
枝:円柱形緑色、無毛
葉:有柄、対生、奇数羽状複葉、3〜7小葉、茎上にまばらにつく、小葉は卵形あるいは長卵形、葉柄は曲がりくねって他物にからまる
花:終夏から初秋、茎頂または葉腋に集散花序、多数の白色花、萼片4個十字形に平開、線上長楕円形で花弁状、花弁なし、雄蕊雌蕊多数、花柱に細毛
パノラマ台(150826)
センブリ(トウヤク)
りんどう科
日当たりの良い草地に多い二年草
根は分岐して黄色
茎:直立して分枝し高さ20〜25p.四角形で暗紫色を帯びる
葉:対生し細長い線形、ふちは全縁でしばしば紫緑色をおびる
花:秋、枝先及び葉腋に円錐花序をなして多くの花を開く.花は白色で紫色の条線がある.がく片は5個線形で尖る.花冠は5深裂、ほとんど離弁花のように見え、裂片の基部近くには長毛に覆われた2個の腺体がある.雄蕊は5本、雌蕊は1本
果実:さく果で細長く、熟すと2片に裂ける
全体に苦みが多く、古くから胃腸薬として有名
箱根外輪山(201013)
センボンヤリ(ムラサキタンポポ)
きく科
山や丘の日当たりのよい草原にはえる多年草
葉:根生してロゼット状になる.春の葉は小さく、卵状心臓形、へりはやや欠刻があるが羽裂しない.夏から秋には大形で長い倒楕円形の葉が出て、へりは羽状に中裂、頂裂片は大きく、側裂片は互いにやや離れて一見ガーベラに良く似る
花:春の花は花茎の高さ5〜15pで先に1,5p内外の頭花をつけ、頭花の周辺に少数の舌状花がある.舌状花は白色で、裏は淡紫色、先端に3歯があり、別に基部に小さい2裂片がある.夏から秋にかけて花茎が30〜60pに伸び、先端に管状花ばかりが集まる閉鎖花がつく
秦野弘法山(240322)
【ソ の 花】
ソバナ
ききょう科
茎:時に上方が分岐
葉:互生、上葉を除いて明らかな葉柄、葉身は卵形または楕円状卵形で尖、あらい鋸歯、質軟らかい
花:茎上部にまばらな円錐花序、紫色5裂の鐘状花を下垂、花冠の先は広がり、裂片の先は尖、花中に雄蕊5個雌蕊1個
涸沢(180818)
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