富士山(3776m)  H20.7.24〜26

 富士山に登るのは約45年ぶりで小学校の時に近所のおっちゃんに連れて行ってもらった以来だ。詳しい記憶はないが、富士宮口から登り8合目あたりの山小屋で雑魚寝したこと。真夜中に頂上に向けて出発しご来光を拝んだこと。また、下山は大砂走りを駆け足で下ったことなどを思い出す。
 新幹線で新富士駅へそこからレンタカーで標高2400mの富士宮口5合目へ。雲ひとつない快晴で途中の水ケ塚駐車場からは富士山の全容を見ることができた。また5合目のレストハウスからは頂上がすぐ近くに見え簡単に登れそうに思えてしまう。
 今日は、新7合目の御来光山荘(2780m)までのつづら折りの登り。宝永火口を右手に見ての登りだが、富士山の土手っ腹にパックリと口を開けた大きさにびっくりする。新田次郎の小説「怒る富士」に描かれた大噴火の記述が決して大げさでないと納得する。
 山小屋で定番のカレーを食べて就寝。(隣の鼾がすごくて一睡もできず。耳栓を忘れててきたことを悔やむ) 午前0時半に起床、ヘッドライトを頼りに登山道からはずれないように頂上へ向かう。昼間は雲海で見えなかった駿河湾の海岸線と町灯りが暗闇の中に煌めいている。新7合目から2時間ちょっとで8合目に到着。このあたりになると高山病で登山道の脇で寝転がったたり、うずくまったりして酸素吸入している登山者の姿をよく見かけるようになる。(幸い自分にはその兆候はない) 
 8合目を過ぎるといよいよ急登となる。高度とともに息もあがり少し歩いては休むことの繰り返しとなる。9合目に達し半分登りきった気持ちになったのが大間違い。9合目から更に急坂となり悪戦苦闘する。また、このあたりから登山道も渋滞気味となる。
 午前4時半過ぎに頂上に到着、何とかご来光に間に合いさっそくカメラを向ける。苦労して登ってきた富士山の頂上から見る日の出。強烈な眩しさのなかに何か神々しいものを感じる。浅間大社奥宮にお参りして噴火口の淵へ行ってみた。直径600m、深さ200mほどあり麓から見る秀麗な姿とは似ても似つかぬ荒涼たる光景に富士山の厳しさを垣間見た感じである。
 お鉢周りをし最高所の剣が峰へも行ってみたかったが時間がないので下山にすることにする。富士宮口には下山専用道がないため大勢の登ってくる人でごつたがえしている道を下ることになる。約3時間半で5合目へ、先に下山していていた家族と合流する。その日は、河口湖に宿泊、温泉につかり疲れをとる。

水ケ塚公園からの富士山と宝永火口



富士山頂上での日の出



最高峰の剣ケ峰を望む

○標高  3776m(剣ケ峰)

○今回のコース  富士宮口登山道

         (駿河湾をバックした最短コース)

○所要時間  1日目 約2時間(5合目〜新7合目)

          2日目 頂上まで約4時間

               頂上から5合目まで約3時間半
写真ギャラリー

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@麓の水ケ塚公園駐車場から見る富士山 A五合目駐車場より富士山を仰ぎ見る

Bレストハウスから見る雲海 C表口五合目登山口(標高2400m)

D頂上まで見通せます E宝永火口を右手に登ります

F新七合目の御来光山荘に泊まります G富士山の影が宝永火口にかかります

H新七合目からの雲海 I富士山のご来光

J富士山頂上朝の光景 K頂上から下界を見ます

L富士山本宮浅間大社奥宮 M富士山レーダードーム跡

N大内院と呼ばれる富士山噴火口跡 O砂礫におおわれた滑りやすい道を下山します