北島耳鼻咽喉科医院
           Kitajima ENT Clinic
Since 1964

スキューバダイビングにおける耳鼻咽喉科トラブル、
めまい・難聴を起こしましたら、北島耳鼻咽喉科にお任せください。



 






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ダイビング外来
(要予約)







 


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ホームドクターをさせて
いただいている、
パパラギダイビングスクール
です



北島耳鼻咽喉科医院は
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めまいがする
 ぐるぐると世界が回転する、あるいは左右にゆれる、などの症状がある場合、耳の奥にある「内耳」という場所が障害されていることが多いです。特殊な眼鏡を用いてみると実際に眼球がぐるぐると回っているのです。難聴を伴うか否かで治療法が全く異なってきますので、難聴の自覚がなくとも聴力検査を行う必要があります。難聴を伴い反復するめまいの代表にメニエール病があります。三半規管という場所に耳石という小さな塊が入り込んで起こるめまい(良性発作性頭位めまい症)もありますが、きちんと診断がつけば簡単な運動療法(理学療法)で改善します。
 スキューバダイビング後にめまいが出る場合は、急激な圧力変化により耳の中の薄膜が破れてしまってこる場合(外リンパ瘻)や内耳型減圧症の可能性もあります。これらは重症のめまいの一つですので診断がつき次第大学病院へとご紹介いたします。
 眼球運動や聴力障害の出方次第では脳の障害によるめまいの診断がつく場合もありますが、そのような場合は専門外来をもつ大学病院へとご紹介いたします。

疾患例:メニエール病、前庭神経炎、良性発作性頭位めまい、内耳炎、突発性難聴に伴うめまいなど

 
耳が聞こえにくい
 40歳以降少しずつ両耳の聴力がおちてくる場合などは加齢による難聴が多く、この場合、まず高い音の聞き取りが悪くなるのが特徴です。この場合は難聴の程度を聴力検査で確認した上で補聴器店へとご紹介させていただきます。「これまでにも補聴器を購入したが、音が響いてばかりで、付けなくなった」という方の場合、最初の聴力検査がうまくいっていなかった可能性が高く、正しく検査を行えば上手に使える場合もあります。補聴器店へ直接足を運ぶ前にまず耳鼻咽喉科医にご相談下さい。
 突然、片耳が急に聞こえなくなった、という場合は緊急性のある難聴の場合があります。突発性難聴がその代表です。この場合発症1週間以内に治療をしなくては治りません。めまいを伴う場合はより広い範囲で耳が傷害されているため、十分な検査の上、程度によっては大学病院へとご紹介になる場合もあります。
 脳神経腫瘍でも難聴や耳鳴りを起こす場合がありますが、このような場合は特徴的な難聴のパターンがありますので、聴力検査の上、頭部MRI撮影を依頼し診断します。
 飛行機スキューバダイビング後に耳がつまって以降聞こえが悪い、さらには痛みもある、という場合には耳抜き障害による中耳炎を生じている場合があります。これは小児の中耳炎と同じものです。難治の場合は鼓膜切開鼓膜チューブ挿入をすることもあります。

疾患例:老人性難聴、突発性難聴、蝸牛型メニエール病、耳管機能障害、滲出性中耳炎など

 
耳鳴りがする
 耳鳴りの多くは難聴に伴うことが多く、考えるべきことは難聴に準じます。ただし耳鳴りには面倒なこともあり、めまいや難聴などのほかの症状が消えても残りつづける場合があることです。特に発症して3ヶ月を経過した場合には耳ではなく、脳で音を作ってしまっている場合もあります。
 耳鳴りについては現時点でもあまり効果的な治療法はなく、精神面での治療が主になる場合もあります。軽症の耳鳴りに対しては漢方薬や循環改善剤、ビタミン剤などを用い、必要時には抗うつ薬などを用います。当院では中等度以上の耳鳴りに対してサウンドジェネレーターをもちいた音響療法を行っています。慢性化し難治性の耳鳴りの場合には大学病院へご紹介いたします。


疾患例:老人性難聴、難聴疾患の後遺症、聴神経腫瘍など

 
耳が痛い、耳だれがでる
 鼻風邪に伴って起こる場合は急性中耳炎の場合があります。以前から耳だれを繰り返してい場合は慢性中耳炎を起こしている場合もあり、めまいを伴う場合にはかなり症状が進んでいる場合もあるので、大学病院へ紹介し手術を行う場合もあります。
 当院では慢性的な耳だれに対してブロー液という特殊な消毒液を用いて治療しています。
 気圧変化によって起こる耳痛は耳管機能障害による場合があります。
耳の周囲や内部に疱疹ができている場合は、水痘帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルス)による耳痛が考えられます。この場合、悪化するとめまい難聴のみならず、顔が曲がってしまうこともあります。

疾患例:急性中耳炎、慢性中耳炎、耳管機能障害、Ramsay Hunt症候群(ハント症候群)など

 
気圧・水圧で耳がおかしい
 飛行機に乗ったときに耳が痛くなったり、つまった感じがなかなかとれない、ダイビングで耳抜きがしづらいなどの症状がある場合は耳管機能障害、特に耳管狭窄症が考えられます。耳管とは鼻の奥と中耳とをつなぐ管で、ここが狭くなると耳抜き障害になります。このような場合にはベースにアレルギー性鼻炎があることが多いので、アレルギーの治療により改善する場合があります。耳痛が出現する場合には急性中耳炎になってしまっている場合もあります。また、程度がひどい場合です、中耳のみならず内耳までトラブルになってしまう場合があります(外リンパ瘻など)。
 当院では耳管狭窄症に対して耳管通気、鼓膜マッサージのほか、スキューバダイバーの耳抜き障害ではオトベント(風船療法)を用いて耳抜きの練習をしていただだきます。

疾患例:急性中耳炎、滲出性中耳炎、航空性中耳炎、外リンパ瘻、耳管機能障害(耳管狭窄症)、アレルギー性鼻炎など

 
自分の声が耳に響く
 このような状態を自声強調といいます。耳垢が耳の穴につまってしまうことでも生じますが、代表的な疾患に耳管開放症があります。トンネルや飛行機で耳が痛くなる耳管狭窄症と異なり、こちらは開きっぱなしの状態です。自分の声や呼吸音がすべて耳に流れ込んでしまうため自然と小声となり、鼻すすりで症状が軽減するのですすりが増えます。多くはダイエットや加齢によるやせなどで急激に体重減少した場合に起こりますが、妊娠ピルの服用自律神経失調などでも起こる場合もあります。一般的には体重をもどすことが最も簡単な改善法ですが、耳管にわざと炎症を起こさせる物質を注入したり鼓膜に治療用のテープを張ったりします。
 当院では治療に、上記に加え漢方薬の服用やゼリー状の物質を注入する方法をとっています。
重症の耳管開放症で上記の治療で効果が出ない場合、専門家のいる大学病院にご紹介をさせていただいています。

疾患例:耳管開放症、耳垢塞栓など

 
顔がまがる、いたい
 朝起きて鏡を見たら顔が半分動かない、水を飲むと唇の角から水がこぼれてしまう、片方の目が開きっぱなしになって閉じることができない、などの症状は顔面神経麻痺です。その中でも一番多いのはベル麻痺です。クーラーなどの冷たい風にあたった後になることもありますが、きっかけがない場合も多いです。顔の麻痺に痛みを伴う疱疹が現れる場合は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因です。昔、みずぼうそう(水痘)にかかったことのある方が、加齢や疲れなどにより免疫が低下すると、神経にひそんでいた、みずぼうそうのウイルスが再活性化し顔面に痛みを伴う疱疹が出る、という病気です。これに難聴やめまいが伴う場合をRamsay Hunt(ハント)症候群いいます。
また、が原因で顔が曲がることもあります。いずれにしても早期受診が予後を決定します。

疾患例:顔面神経麻痺、ベル麻痺、顔面帯状疱疹、ハント症候群、脳梗塞、脳腫瘍、中耳腫瘍、聴神経腫瘍、頭部外傷など

 
くしゃみ・鼻水・鼻づまり
 アレルギー性鼻炎によく見られる症状です。アレルギー性鼻炎がなくとも、他の原因でこのような症状が出ることがあります。例えば、鼻の軟骨が曲がっていると鼻づまりの原因になります(鼻中隔彎曲症)。アレルギー性鼻炎の特徴的な症状には、朝くしゃみが連発する、というものもあります。血液検査を行うと一週間ほどで、アレルギー性鼻炎の有無・アレルギー性鼻炎の原因・程度が把握できます。それにより、どの時期に注意すればよいか、どんな薬を使えばよいか、などが分かりますので、アレルギー検査は治療方針を決める上で重要な目安となります。点鼻薬、内服薬、レーザー治療により症状をコントロールすることができます。アレルギー性鼻炎を放置すると風邪などを契機に、急性副鼻腔炎になってしまう場合があります。花粉症の方には準備として、症状のひどくない時期に前もってレーザー治療を行うことにより、つらい時期を快適に過ごすことができます。

疾患例:アレルギー性鼻炎、花粉症、血管運動性鼻炎、肥厚性鼻炎、薬物性鼻炎、鼻中隔彎曲症など

 
汚れた鼻がでる、異臭がする
 ヒトの顔の中には副鼻腔と呼ばれる空洞がいくつかあります。例をあげると、頬の内側の空洞は上顎洞、眉間の内側の空洞は前頭洞と呼ばれています。ここに膿が溜まると、黄色や緑色の汚れた鼻汁が出たり異臭がしたりします。これを副鼻腔炎(蓄膿症)といいます。副鼻腔炎には痛みを伴う急性副鼻腔炎と、普段は痛みを伴わない慢性のものがあります。慢性副鼻腔炎は長期間放置すると鼻内に鼻茸(ポリープ)が生え、それが空気の通り道を塞ぎ、臭いがしなくなることもあります(鼻茸が長期に存在する場合は嗅神経が障害を起こし臭いがもどらない場合があります)。慢性副鼻腔炎も悪化すると急性増悪といって、痛みが出現します。アレルギー性鼻炎を放置した場合も副鼻腔炎に発展する恐れがあります。副鼻腔の外に汚れた鼻汁として膿がが出てこない場合もあり、中で膿がたまってしまうことがあります。これは頭痛の原因になります。放置すると、視力障害脳障害を起こしてしまうことがあるので注意しなければなりません。副鼻腔炎の原因がカビであることもあります(副鼻腔真菌症)。

疾患例:急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、副鼻腔真菌症、術後性頬部嚢胞など

 
いびきをかく
 いびきの原因にはさまざまあり、それによって治療法がことなってきます。もっとも気をつけなければならないのが睡眠時無呼吸症候群です。夜間に喉の奥の閉塞がおこり、いびきに続き呼吸が止まります。この状態が繰り返されると日中の眠気や立ちくらみが強くなることのほか、ひどい場合には突然死を起こします。診断には夜間無呼吸モニターが必要となり治療も特殊になりますので、大学病院へご紹介することになります。
 無呼吸までは起こさないものの、アレルギー性鼻炎による鼻づまりが原因でいびきをかく場合もあります。このような場合、内服や点鼻治療のほか、レーザー治療が効果的です。

疾患例:睡眠時無呼吸症候群、アレルギー性鼻炎、など

 
臭いを感じない
 アレルギー性鼻炎により下鼻甲介粘膜が腫れますと、鼻内の空気の通り道が塞がれるためににおいを感じづらくなります。鼻内を塞ぐ物(ポリープや腫瘍)がある場合も同じです。風邪により一時的ににおいを感じなくなることもあります。また、慢性副鼻腔炎を放置しておくと、嗅覚障害を起こすことがあり、長期間放置した場合は嗅神経が障害を受けますのでもとに戻らなくなる場合があります。化学物質を扱う職業に就いている方に嗅覚障害が起こることもあります。

疾患例:アレルギー性鼻炎、鼻茸(ポリープ)、鼻内腫瘍、上顎洞腫瘍・癌、慢性副鼻腔炎など

 
口の中やのどがいたい
 発熱を伴い食事がとれないような喉の痛みの場合、まずは急性咽頭炎を考えます。いわゆる「のど風邪」です。この状態が悪化すると喉のさらに奥の喉頭という所まで炎症が波及し、喉頭浮腫という状態になります。この状態になってしまうと非常に危険で、食事が取れないだけでなく呼吸がつまってしまい命にかかわる場合もあります。
 反復して年間に3−4回高熱を伴う咽頭痛があり、喉の奥の扁桃(口蓋扁桃)に膿が張りつく場合は習慣性扁桃炎です。反復傾向が強く生活に支障が出る場合は手術で摘出します。溶連菌という細菌によって生じるもので、ひどい場合は腎臓や心臓、皮膚などにまで影響します(病巣感染症)。扁桃の周囲が腫れ、膿がたまる場合もあり切開を必要とする場合もあります。溶連菌意外でも、クラミジアやジフテリアが原因で生じる場合もあり、また、Ebstein-Barrウイルスというウィルスが原因でおこる伝染性単核症という疾患もあります。もちろんインフルエンザ感染でも同様に咽頭痛を生じます。
 舌の裏側が腫れる場合はがま腫唾石症を疑います。それぞれ軽度であれば外来で処置できますが、大きさや位置によっては病院の手術室で行わなければならない場合もあります。

疾患例:急性咽喉頭炎、習慣性扁桃炎、伝染性単核球症、唾石症、口内炎など

 
味を感じない
 ウイルス性の風邪にかかった後発症することがよくあります。血液中の亜鉛鉄・銅が不足すると味覚障害を起こすことがあります。また、舌にカビが生える、カンジダ舌炎によっても味覚障害が起こります。中耳内には鼓索神経という味と関係する神経がありますので、中耳内の病変により味覚障害が起こることもあります。この鼓索神経は顔面神経の一部ですので、顔面神経麻痺でも味覚障害が起こります。

疾患例:ウイルス感染、亜鉛欠乏、鉄欠乏、銅欠乏、口腔内真菌症、カンジダ舌炎、中耳腫瘍、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、顔面神経麻痺、ハント症候群、頭部外傷、脳腫瘍、聴神経腫瘍、薬物の内服、心因性など

 
声がかれる
 一番多いのは、風邪をひいて喉にある声帯という声を出すところが炎症を起こす、急性咽喉頭炎です。のどの炎症がひどい場合、急性喉頭蓋炎といって呼吸ができないほど、のどが腫れることがあり、これは命にかかわる、急を争う疾患です。声をよく使う職業の方には声帯にポリープができたり、声帯全体がブヨブヨした状態になるポリープ様声帯という状態になったりすることがあり、これも声が嗄れる原因です。加齢により声帯がやせが入るためにおこる声がれもあります。喫煙、飲酒をしている方では喉頭癌、咽頭癌の可能性もありますので、長引く声嗄れは要注意です。喉頭ファイバーという、長細い鏡を鼻孔から挿入して喉の奥を観察することで腫瘍があるかどうかが分かります。甲状腺に腫瘍がある場合も声が嗄れることがあります。その他、結核でも声が嗄れることがあります。声嗄れが一ヶ月以上続く方は放置せず、チェックすることが重要です。

疾患例:急性咽喉頭炎、急性喉頭蓋炎、声帯ポリープ、ポリープ様声帯、声帯溝症、喉頭癌、咽頭癌、甲状腺癌、結核、反回神経麻痺など

 
咳がつづく
 風邪などの急性炎症で起こることが多いですが、悪化すると気管支や肺にまで炎症が及ぶことがあります。長く続く咳は内科で胸部レントゲンを撮ってもらう必要があります。胃食道逆流症アレルギーにより起こる場合もあります。また、嚥下に困難を生じると、食物が咽頭ではなく喉頭に入り、むせて咳が出ることがあります。
ある種の降圧剤を使用すると咳が起こる場合もありますので、服薬歴も大事です。

疾患例:急性咽喉頭炎、結核、胃食道逆流症、後鼻漏症候群(慢性副鼻腔炎)、慢性気管支炎、肺癌、アトピー咳嗽、咳喘息、喉頭アレルギー、嚥下障害、薬剤性、心因性など

 
喉の違和感がつづく
 喫煙による慢性的な刺激により違和感が出ることがあります。ストレスによってもなることがあり、器質的異常がない場合を咽喉頭異常感症といいます。のどの腫瘍によっても違和感が生じることがあります。胃酸が食道方向へ逆戻りする、胃食道逆流症による場合もあります。その他、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎で鼻汁が咽頭へ落ちる、後鼻漏による場合もあります。

疾患例:咽喉頭異常感症、下咽頭癌、甲状腺腫瘍・癌、胃食道逆流症、後鼻漏症候群(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎)、鉄欠乏性貧血、Plummer-Vinson病など

 
くびや顔が腫れる
  首の皮下組織が炎症を起こすものがあります(頸部蜂窩織炎、深頸部膿瘍)。これは糖尿病など免疫が低下している状態の方に多く発症します。顎の下に顎下腺という唾液を作る組織がありますが、ここが炎症を起こすと顎下腺炎になります。唾石という石があり唾液の通り道が塞がれるとそのような状態になることがあります。ムンプス(おたふくかぜ)で腫れることもあります。頸部(首)にはリンパ節が沢山あります。風邪をひくとリンパ節が防御機能を発揮し、腫れます。リンパ節が腫れる病気は他にも沢山あります。大きく分けて感染症によるものと良性腫瘍癌の転移によるものがあります。その他、免疫的な理由で起こることもあります。一時的なリンパ節の腫れは心配いらないことが多いですが、続く場合は注意が必要です。

疾患例:頸部蜂窩織炎、深頸部膿瘍、顎下腺炎、唾石症、ムンプス(おたふくかぜ)、急性咽喉頭炎、急性扁桃炎、伝染性単核球症、結核、クラミジア、トキソプラズマ、猫ひっかき病、頸部良性腫瘍、側頸嚢胞、正中頸嚢胞、喉頭癌、咽頭癌、甲状腺癌、亜急性壊死性リンパ節炎、サルコイドーシスなど

 
文責:北島尚治、明美



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