望クリニック
整形外科院長 住田憲是(すみた かずよし)
「難治の股関節痛の多くは仙腸関節の異常と判明」
股関節痛が治り大反響のAKA療法
【171-0032 東京都豊島区雑司が谷2-4-1】рO3−3986−7889
1 重症になると満足に歩けなくなる
変形性股関節症は、その原因により、いくつかのタイプに分けられ
ます。股関節脱臼、臼蓋形成不全、化膿性股関節炎後などです。中で
も、臼蓋と大腿骨の接合がうまく合わないことから痛みを起こす臼蓋
形成不全から起こるものが多いようです。
臼蓋形成不全からくるといわれている痛みは、長時間の立ち仕事や、
激しい運動の後に起こりやすく、急性なら、しばらく安静を心がける
ことで治る場合があります。
しかし、臼蓋形成不全からの痛みが慢性化すると、関節に変形が起
こり、激しい痛みを伴うようになり、階段の昇り降りや歩行が困難に
なり、跛行(足を引きずる)に至ることも少なくありません。
2 人工関節にしても痛みの消えない人がいる
変形が重くなると、一般的な整形外科の治療としては、手術が勧め
られます。多くの患者さんは、手術以外の治療法を希望するものです
が、残念ながら、従来の整形外科では、他に治療の手立てはないので
す。変形性股関節症の手術では磨り減った軟骨をずらし、関節面の適
合をよくする骨切り術という方法がとられます。しかし、この骨切り
術は一時しのぎでしかなく、最終的には股関節を金属製の人工関節に
置き換える手術が行われます。
なお、人工関節は素材の問題から、あまり永く持たないため、年齢
が50代半ばに達するまで手術を勧められません。このように手術を
受け、股関節を人工関節に置き換えることで全快する人もいますが、
実際は、手術前と同じように痛みの現れるケースがあるのです。
私が整形外科になったばかりのころ、手術で人工関節に置き換えた
にもかかわらず、痛みを訴える患者さんが多くいることに疑問を感じ
ていました。なぜなら股関節の変形に痛みの原因があるとすれば、人
工関節に置き換えることで痛みは完全に消失するはずだからです。
実は、ここに大きな問題点があります。それは、検査で現れた異常
が必ずしも痛みの根本原因ではないということです。そもそも、変形
性股関節症や臼蓋形成不全といった呼び名は、レントゲンやMRI(磁
気共鳴断層撮影装置)によって確認される画像上の異常に基づいてつ
けられた病名です。
しかし、いくら画像診断で臼蓋の形成不全や股関節の変形などの異
常が認められても、全く痛みを訴えない人がいます。逆に画像上で、
まったく正常でも痛みを訴える人が多くいます。これは、どういうこ
となのかというと、診断上の病名と痛みの原因が必ずしも一致してい
ないということです。
3 痛みがすぐ消える
では、痛みの本当の原因はどこにあるのでしょうか。関節のいずれ
かに機能異常が起こると、その関節に関係する筋肉が異常な収縮起こ
します。すると、痛みやコリ、ツッパリ、シビレといった症状が現れ
ます。これらの症状は、異常を起こした関節の周囲だけでなく、思い
もよらない遠い部位にまで発生します。これを関連痛といいます。
特に関連痛を引き起こし易いのが、骨盤にある仙腸関節(仙骨と腸
骨をつなぐ関節)なのです。仙腸関節が機能異常を起こすとその周囲
だけでなく、股関節・腰・ひざ・肩・首などにある筋肉が緊張して収
縮します。さらに、その影響で他の関節が異常を起こすと、それと関
係する筋肉までもが収縮します。
私のクリニックに体の痛みを訴えてくる患者さんのほとんどは、こ
の仙腸関節に異常が認められます。
実は、二十数年前に腰痛、ヒザ痛、肩こりなど整形外科的痛みの根
本原因を突き止め、ピタリと改善する画期的な治療法が開発されまし
た。それは、【AKA療法】(正式には治療法を開発された先生の名前
をつけAKA博田法という)です。
4 関節の異常が筋肉の収縮を招く
私たちが行っているAKA療法では、仙腸関節の機能異常を運動療
法(手技療法)によって正常にするのを一番の目的としています。そ
れによって、股関節・腰・ひざ・肩・肘など、あらゆる部位に発生す
る痛みが始まるのです。
AKAとは英語の、Arthro Kinematic Appr
oachの略で和訳すると「関節運動学的アプローチ」となります。
人間の関節は、単純に筋肉の伸び縮みだけで動くわけではありません。
骨と骨の結合部には骨膜関節があり、その内部がきちんと動くことに
よって、初めて関節は機能するのです。この骨膜関節は、関節包とい
う膜で覆われています。つまり、関節運動とは関節包の中で行われる
微妙な動きのことなのです。
ただし、関節が機能異常を起こしたからといって、その部分だけに
症状が現れるとは限りません。むしろ機能異常を起こした関節から遠
く離れたところに症状が現れることが少なくないのです。
それは、全身の筋肉が関節の機能異常に影響受け、異常収縮(筋ス
パムズ)を起こすためです。この筋収縮の強いところは、全身どこに
でも痛みを感じます。中でも障害関節から遠いところに出る痛みを関
連痛といいます。
このような関連痛を招く関節は脊柱にいくつかありますが、ほとん
どの整形外科領域の痛みは、仙腸関節の機能異常で起こります。この
仙腸関節こそが関連痛の震源地といっても過言ではありません。
仙腸関節は、腰椎(背骨の腰の部分の骨)を支える骨盤の中央にあ
る仙骨と腸骨が結合した部分です。ここには、全身の重心がかかって
いるため、機能異常を起こしやすいのです。
ふつう仙腸関節には、2〜3ミリの遊び(骨と骨の結合部のゆるみ)
があり、動きのほとんどは、関節包内の運動です。しかも、仙腸関節
を保護している靭帯はとても強靭で骨そのものの動きはほとんどあり
ません。
ところが、中腰で関節がゆるんだ状態のとき重い物を持つなどする
と仙腸関節に異常な負荷が加わり、関節面が少しねじれた状態になり
ます。すると仙腸関節はねじれた状態のまま固定され、遊びがなくな
ってしまいます。関節は遊びという余裕があって、初めて動くことが
出来ます。
仙腸関節の機能異常とは、このように遊びがなくなり、動きのなく
なった状態のことです。そうなると、仙腸関節に関係する筋肉が異常
な収縮を起こします。瀬長関節は体の中央にあるため筋肉の収縮は、
上半身や下半身の聞く肉が関係している股関節・腰・首・肩・肘・膝
など全身に及びます。レントゲンの画像検査で異常が確認されても、
症状の根本原因と一致しないことが多いと述べましたが、それは、多
くの整形外科領域の痛みが仙腸関節の機能異常を原因とする関連痛だ
からで、画像検査では本当の原因が判らないということなのです。
5 AKA博田法の治療後の手術は0件
私はこれまで20数年間、AKA療法博田法を行っていますが、そ
の経験からいうと、整形外科の痛みを訴える患者さんの80%は千腸
関節の機能異常を起こしています。ですから、AKA博田法で仙腸関
節の内部動きを正常にし、回復させればレントゲンなどの検査で軟骨
の磨り減り、狭窄、ヘルニアによるものと診断された痛みの多くは解
消できます。
ちなみに変形性股関節症に限れば、患者さんの90%に仙腸関節の
機能異常が見られます。中には股関節自体が炎症を起こしているよう
なケースもありますが、股関節だけに痛みの原因があることはまれで
す。事実、私のクリニックには病院で手術が必要といわれ、来院する
変形性股関節症の患者さんが沢山いますが、ほとんどはAKA博田法
によって痛みが消失しています。また、AKA博田法を続けていただ
いた人で手術を受けた患者さんは一人もいません。
ただ、いくら優れた新療法といっても、変形性股関節症を根治でき
るわけではありません。変形性股関節症の人は仙腸関節に慢性的な炎
症を起こしていることが多いため、一時的に痛みが消失しても、時間
の経過と共に再び痛みを訴えることが少なくないからです。
このように慢性的な炎症を起こしている場合は、定期的にAKA博
田法を受け、痛みをコントロールすることになります。それでも手術
を受けることなく激しい痛みから解放され、健康な人と同じように日
常生活を送れるのですから、患者さんにとっては大きなメリットがあ
るといえます。
また、中には手術が必要な患者さんもいます。それはAKA博田法
に反応がなく、股関節そのものに炎症が強くある場合です。腰痛でい
うとレントゲンなどで確認できる異常と神経が障害されている症状が
完全に一致しているときです。その場合は、本当に画像の異常で痛み
が生じているので、手術で異常を取除かなければなりません。
どのような痛みでも、まずAKA博田法を試して、反応しないもの
に初めて手術を行うべきだと私は考えます。
6 治療は苦痛もなく簡単に終わる
AKA療法は、仙腸関節のある部位を手で軽く押さえるだけの一見
ごく簡単で愛護的なものです。荒々しく力を加えることはしないので
苦痛はなく、治療時間も数分で済みます。では、なぜ、手で軽く押さ
えるだけの治療で仙腸関節を中心とした関節の機能異常を正すことが
できるのでしょうか。
実は、AKA博田法は簡単なように見えて非常に高い技術が治療者
に求められます。というのも、仙腸関節の遊びはわずか2〜3ミリし
かなく、治療者は経験をもとに指先で関節の機能異常の状態を察知し
なければならないからです。このように細やかな手技を行うには関節
内部の運動の性質を熟知していなくてはなりません。
手技には骨と骨の間を広げる「離開法」、骨と骨を反対方向に動かす
「滑り法」、関節の運動を利用して硬くなった関節を動かす「凹凸の法
則」など、さまざまな技術があります。これらを組み合わせ各関節の
機能異常に応じて治療を行っていくのです。
7 AKA博田法の手順
? 体の前後屈
体を前後左右に屈伸し、どれくらい曲がるのか、痛みはあるのか
を調べます。
? SLRテスト
仰向けに寝て足を伸ばしたままゆっくり持ち上げます。仙腸関節
が機能異常を起こしていたり、ヘルニアが神経根を刺激していたり
する場合は左右の足で上がる角度に差が生じます。
? ファーダフテスト/ファベーレテスト
仰向けに寝て股関節を、いろいろな方向に動かして、動き方の制
限や痛みの度合いを調べます。
? 仙腸関節のAKA
横向きに寝た患者の腰に手を軽く押し当て、仙腸関節の内部の動
きの障害を直します。
? 症状が残っている場合
?〜?の手順を何回か繰り返し、再び?の屈伸で各部の曲がり具
合を確認すれば終了です。仙腸関節の動きをよくするため、あらか
じめ腰を温める光線治療を行うこともあります。
8 AKA療法は専門の資格を持つ医師に受けるのが肝心
AKA療法は技術的に難しいことから習熟のレベルによって効果に
差が出ます。そこで、AKA博田法の普及を推進している日本AKA
医学会では、一定の技術水準をクリアした専門医を増やすことを目的
として認定専門医という独自の制度を設けています。AKA博田法の
専門医になるには日本AKA医学会が行う筆記試験、技術試験を受験
し、合格しなければなりません。しかも、受験資格として同医学会に
5年以上入会する必要があるほか、学術集会への参加条件などが決め
られています。まだ、認定期間は5年と定められており、定期的に資
格を更新する必要もあります。
現在、日本AKA医学会で学んでいる医師は500人、専門医は5
0数人ほどです。このように医師たちが自ら難しい認定制度を設けて
いることからも信頼できる治療法であることがお分りでしょう。
ですが、昨今、専門医でもないのにAKA博田法を行っているかの
ような宣伝をしている悪質な治療師がいます。知識も技術もない人が
AKA博田法を行った場合、全く効果がないばかりか、かえって症状
が悪化することがあるので注意が必要です。
9 1〜2回の治療で3週間ほどでよくなる
AKA博田法は健康保険が適用されず、自費治療になります。費用
は、病医院ごとに異なりますが、当院では、1回9,500円です。
治療回数は患者の症状によって異なりますが、仙腸関節の機能異常に
よる痛みの大半は1〜2回の治療で3週間以内に治ります。ただし、
仙腸関節炎(単純性)お起こしている場合は、つき1〜2回のAKA
博田法を3ヶ月ほど続ける必要があります。また、再発を繰り返す仙
腸関節炎(特殊型)の場合は、定期的に治療を受けなければなりませ
ん。
変形性股関節症はもちろんのこと、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱
管狭窄症、腰椎すべり症、変形性膝関節症と診断された人もAKA博
田法を受けてみたほうがいいでしょう。なぜなら病院で手術が必要と
言われた重症の人でもAKA博田法を何回か行うだけで完治すること
がよくあるからです。
10 AKA療法行う主な病医院
太田外科整形外科医院(北海道小樽市) 0134−62−3131
おおあさクリニック(北海道江別市) 011−388−2233
望クリニック整形外科(東京都豊島区) 03−3986−7889
岡田整形外科クリニック(横浜市青葉区) 045−981−4511
樂々堂整形外科(山梨県富士吉田市) 0555−24−1171
臼田医院(長野県小諸市) 0267−22−0483
廣田ペインクリニック(名古屋市南区) 052−823−6800
岡崎理学診療クリニック(大阪府八尾市) 0729−25−3617
矢倉クリニック(大阪府平野区) 06−6701−4715
別所外科診療所(大阪府堺市) 072−232−9096
増田医院(兵庫県尼崎市) 066−499−6880
ひまわり整形外科(兵庫県姫路市) 0792−43−2000
こたけもり整形外科(岡山県岡山市) 086−252−1237
大谷リハビリテーション病院
(AKA事務局)(広島県江田島市) 0823−57−3636
ほり整形外科(広島県西区) 082−278−5255
おもて整形外科(山口県山陽小野田市) 0836−84−7000
山北診療所(高知県香美郡) 0887−54−2220
伊与木クリニック(高知県土佐市) 088−828−5222
三愛医院(福岡県嘉麻市) 0948−57−3268
中村博整形外科医院(福岡県南区) 092−554−1700
内田内科(熊本県熊本市) 096−396−7227
★AKA医学会のHP
http://www.aka−japan.gr.jp/chiry
o.html
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