LEDを使ったマジック・アイの製作(その3) 
真空管マジックアイ(6E5)に組み込んだLEDマジックアイ


 5球スーパーなどラジオの修理をやっていると、光らないあるいは輝度の落ちたマジックアイをよく目にします。これはマジックアイが他の真空管に比べて寿命が数百時間程度と大変短い事が原因です。また現在、新品のマジックアイは大変貴重で入手が難しくなってきています。オークションで入手できるマジックアイは6E5C(ST管タイプではなくGT管タイプ)でそのままではマジックアイのソケットに差し込めません。(変換コネクターが必要となりますが、そもそもUZプラグは入手が難しくなって来てます。)そこで、代表的なマジックアイEZ−6E5等にそのまま差し替えが出来、寿命が半永久的なLED式の半導体式のソリッドステート・マジックアイ)を作ってみました。 丁度10個のLEDを点灯できるレベルメーターIC TA7612AP (オーディオなどの出力を表示することができもの)を入手することができたので、そのままEZ−6E5と差し替えることができるようにEZ−6E5とほぼ同じ大きさ作成しました。
 さらにこの経験を元に「LEDを使ったマジックアイ製作(その1)より@製造原価をできるだけ安くする。A外観もより真空管マジックアイに近づける。B前回のマジックアイは35mmフィルムケースに格納したので、真空管マジックアイよりも2ミリほど太く、そのまま取付金具に差し込むことができなかった(金具を少し広げる必要があった。)のでそのまま取り付け可能とする。」を解決すべく
 2号機として回路部品は同じで金具にそのまま差し込める太さにするなどの改良を施すしたマジックアイを作成しました。
またレベルメータ用IC TA7612APの入手が難しくなったのでLM3915を使用したLEDマジックアイを作成しました。
 今回はより真空管マジックアイに外観がそっくりのLEDマジックアイを作成しました。2機までは部品点数が多く真空管マジックアイの筐体には物理的に収めることができませんでした。
 3号機は部品点数を少なく(TR 2個、高輝度LED 1個、抵抗 2個、整流ダイオード 1個、電解コンデンサー 1個)したシンプルな回路構成にしました。 

 なお、このLEDマジックアイに回路はラジオ工房 新ラジオ資料館に掲載されている回路図を参考にしました。

写真をクリックすると大きくなります。

回路図
 PNPトランジスターを2個使った回路です。ダーリントン接続にしないと、増幅率の関係で不都合です。
トランジスターや発光ダイオードなど手持ちのものでOKです。ただTRはHfeは100以上のもが望ましいです。
ダイオードやケミコンも手持ちのもでOKです。なお高周波の回り込みがある場合は、入力回路に適当なコンデンサーを入れてバイパスさせてください。抵抗値を適当に選べば、輝度の変化も明確に表示できるでます。VRを組み込んでもよかったのですが、事後調整が難しいので固定にしました。筐体がアクリルだと穴を空けることができるのでFBです。
 ただ注意することは5番ピンと6番ピンがラジオのアースに接続されている前提で回路が作られています。
配線上ほとんどのラジオはこのように配線されていますが、例外も考えられるので、取り付ける前に確認してください。

LEDマジックアイを収めるケースなど@
@真空管マジックアイ(6E5など)のソケットとガラス管部分をカットします。テープを巻いて慎重にカットすれば割れないと思います。
 ソケット部とガラス部分を引き離しソケットに残ったマジックアイ電極はすべて取り除きます。
A輝く部分は35mmフィルムケース底部をカットし、真空管マジックアイに収まるように円形に2組カットします。それを写真のように組み合わせます。
B真空管マジックアイに近づけるために真空管マジックアイゲート部品を取り外しAで作った発行部中心部に取り付けます。中心部に小さな穴を2つ空け爪を折り曲げて取り付けました。
 これで光る部分は真空管マジックアイにさらに一歩近づけたと思います

基板への部品取り付け状態
@使用したTRは2SA495を2個です。
ALEDは緑色高輝度LEDを使用しました。普通のLEDでは十分な明るさが得られないと思います。
Bソケットの取り付けは画像説明をご覧ください。なおヒーターは普通ソケット1に配線しますが稀に6番ピンの場合もあるので取り付ける前に確認したほうが良いと思います。

基板ソケットピン配線位置の変更
 上記の場合配線をソケットに差し込む時に差し込みにくかったので基板上の配線位置を変更しました。
これでより楽にソケットに挿入できます。
どちらでも問題はありません。好みの問題かもしれません。

完成

@LEDマジックアイの中心に何もないとのっぺらぼうのような感じです。
A中心部に丸いゲートを取り付けにより真空管マジックアイに近づけたと思います。
B外観は真空管マジックアイのガラス管を使用しているので6E5そのものです。
電源オフ時と電源オン後の動作状況比較で実感できると思います。

さらに真空管マジックアイに近づけるように改良を加えました。
 上記のLED1個のマジックアのイは同調したときのみ光ります。同調をずらすと当然ながら全く光りません。
この状態だと動作しているのか否か不安が残ります。
真空管マジックアイの場合は同調をずらしても半分近く光った状態です。
改良版はこれに習い同調がズレたときもほんのりと光るように普通のLEDを1個追加しました。
電源オンすると写真のように少し光ります。追加したLEDは常時点灯しています。
写真は同調をずらした時のほんのりと光っているのが分かると思います。
また一歩真空管マジックアイ近づけたと思います。
抵抗値を変えることによって明るさを変えることできます。
 正面のガラス面の黒いシミは作業中に付いた汚れです。
 取るのを忘れて撮影したので写ってしまいました。 

さらに真空管マジックアイに近づけるように改良を加えました。
 上記のLED1個のマジックアのイは同調したときのみ光ります。同調をずらすと当然ながら全く光りません。
この状態だと動作しているのか否か不安が残ります。
真空管マジックアイの場合は同調をずらしても半分近く光った状態です。
改良版はこれに習い同調がズレたときもほんのりと光るように普通のLEDを1個追加しました。
電源オンすると写真のように少し光ります。追加したLEDは常時点灯しています。
写真は同調をずらした時のほんのりと光っているのが分かると思います。
また一歩真空管マジックアイ近づけたと思います。
抵抗値を変えることによって明るさを変えることできます。
 正面のガラス面の黒いシミは作業中に付いた汚れです。
 取るのを忘れて撮影したので写ってしまいました。 

真空管マジックアイ6E5からガラス管部分を切り取る方法
 6E5のガラス管部分は大変薄い(5mm程度)ので大変割れやすくなっています。
当初はダイヤモンドコ−ティング小型半マルヤスリのコーナーで少しずつ削り写真上段カットしておりました。力の入れ方によって少しひびが入ることがありました。
 電動ドリルと専用のカッター(ダイヤモンド糸鋸)で切断すると短時間でカットすることだできます。
@まずカット面にビニールを巻きます。
Aこのビニールの端に沿って少し溝を付けます。この溝が削るガイドになります。
B6ピンそけっとにカットする6E5を取り付けます。
C回転数を調整し、先に掘った溝にカッターを軽く当て電動ドリルを回転させて少しずつ削っています。
D3〜4分程度で綺麗にカットできます。
Eカット後はひび割れを防ぐために35ミリフィルムケースで作った保護材を差し込み完了です。
 専用カッターは少し値が張るので小型半マルヤスリのコーナーを使っても同様にカットすることはできます。


下のイラストをクリックするとそのページを表示します。


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