更正の請求
修正申告
堀内勤志税理士事務所
武蔵野市吉祥寺本町1-32-9
吉祥寺モトハシビル306
℡ : 0422-21-8179
掲載(更新)日: 2015年11月29日
  • 法定申告期限後に当初申告が誤っていることが判明した場合、修正申告の提出や更正の手続きをとることになります。
この修正申告更正はどう違うのでしょう。
  • 「更正」とは、税務署長が、納税申告による課税標準等又は税額等が国税に関する法律の規定に従って計算されていないとき、その他課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときに、 その調査により課税標準等又は税額等を確定する処分を行うことをいいます。「更正」には、納付すべき税額を増加する「増額更正」と、減少する「減額更正」があります。
  • では、当初の申告で納税額が過大であった、損失額が過少であった又は還付金額が過少であった場合には、どのような手続きをとればいいのでしょうか。
     この場合には、税務署長に対して「更正」を求めることになります。これを「更正の請求」といいます。 更正の請求は下記で説明します。
  • 修正申告」は、納税申告書を提出した者が、その申告税額が過少であることなどを理由として、 税務署長の上記の更正があるまでに、課税標準等又は税額等を修正する納税申告をいいます。 よって、納税額が過少である、損失の金額が過大である、還付金が過大である場合に限られます。また、税務署長の更正又は決定した税額が過少であるとき、純損失の金額又は還付金額に相当する税額が過大であるときなども、修正申告書の提出ができます。
このほかに、「訂正申告」があります。
  • 「訂正申告」とは、納税申告にはその申告期限が定められていますが、この申告期限内に、納税者が既に提出した申告書の記載事項に誤りがあることが判明し、これを訂正する必要があると認めたとき、あらためて申告書を提出することをいいます。これは、もともと申告期限内に申告すれば足りるという「期限の利益」を有し、また差換え又は訂正を禁止する定めもないためです。なお、紙あるいは電子申告で提出している場合でも、すべての帳票を再提出することになりなります。
更正の請求
更正の請求ができる場合とは、既に述べましたように納税申告書に記載した納付すべき税額が過大であるとき還付金に相当する税額が過少であるとき、又は純損失などのいわゆる赤字金額が過少であるときに、その申告した課税標準等又は税額等(更正されている場合には、更正後の課税標準等又は税額等)について、税務署長に減額(還付金又は純損失等の場合は増額)を求めることをいいます。
その手続きは、その請求に係る更正前と更正後の課税標準等又は税額等、請求の理由、請求をするに至った事情の詳細、その他参考となる事項を記載した「更正の請求書」を税務署長に提出することになります。ただし、更正の請求には、期間があります。
更正の請求期間(主な税目)
対象税目
平成23年12月1日以前に法定申告期限が到来した場合
平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来した場合
申告所得税
1年
5年
法人税
5年
相続税
5年
贈与税
6年
消費税及び地方消費税
5年
例外
法人税のうち純損失等の金額の更正
1年
9年
(平成29年4月1日以後開始する事業年度より10年)
法人税のうち移転価格税制に係る更正
1年
6年
❐ 更正の請求には、「事実を証明する書類」の添付が必要です。提出後、税務署より追加の資料提出を求められることもあります。
 以下のものも更正の請求の対象に該当することとなりました。
〇 当初申告要件であった措置が廃止され、平成23年12月2日の属する年分以後の所得税平成23年12月2日以後に確定申告書等の提出期限が到来する法人税平成23年12月2日以後に申告書の提出期限が到来する相続税又は贈与税に係る更正請求の対象となった措置は次の通りです。
なお、先の期日より前の年分等については、従前のとおりです。
Ⅰ. 所得税
  1. 給与所得者の特定支出の控除の特例(所法57の2)
  2. 保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の所得計算の特例(所法64)
  3. 純損失の繰越控除(所法70)
  4. 雑損失の繰越控除(所法71)
  5. 変動所得及び臨時所得の平均課税(所法90)
  6. 外国税額控除(所法95)
  7. 資産に係る控除対象外消費税額等の必要経費算入(所令182の2)
Ⅱ. 法人税
  1. 受取配当等の益金不算入(法法23、81の4)
  2. 外国子会社から受ける配当等の益金不算入(法法23の2)
  3. 国等に対する寄附金、指定寄附金及び特定公益増進法人に対する寄附金の損金算入(法法37、81の6)
  4. 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入(法法59)
  5. 協同組合等の事業分量配当等の損金算入(法法60の2)
  6. 所得税額控除(法法68、81の14)
  7. 外国税額控除(法法69、81の15)
  8. 公益社団法人又は公益財団法人の寄附金の損金算入限度額の特例(法令73の2)
  9. 引継対象外未処理欠損金額の計算に係る特例(法令113)
  10. 特定株主等によって支配された欠損等法人の欠損金の制限の5倍要件の判定の特例(法令113の2)
  11. 特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入の対象外となる資産の特例(法令123の8)
  12. 特定資産に係る譲渡等損失額の計算の特例(法令123の9)
Ⅲ. 相続税・贈与税
  1. 配偶者に対する相続税額の軽減(相法19の2)
  2. 贈与税の配偶者控除(相法21の6)
  3. 相続税における特定贈与財産の控除(相令4)
〇 控除等の金額が当初申告の際の申告書に記載された金額に限定される「控除額の制限」があった措置が、適正に計算された正当額まで当初申告時の控除等の金額を増額することができることなりました。適用は、上記と同じです。
Ⅰ. 所得税
  1. 外国税額控除(所法95)
  2. 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除(措法10)
  3. 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除の特例(措法10の2)
  4. エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の所得税額の特別控除(措法10の2の2)
  5. 中小企業者が機械等を取得した場合の所得税額の特別控除(措法10の3)
  6. 沖縄の特定中小企業者が経営革新設備等を取得した場合の所得税額の特別控除(措法10の4)
  7. 雇用者の数が増加した場合の所得税額の特別控除(措法10の5)
  8. 所得税の額から控除される特別控除額の特例(措法10の6)
  9. 青色申告特別控除(65万円)(措法25の2)
  10. 電子証明書を有する個人の電子情報処理組織による申告に係る所得税額の特別控除(措法41の19の5)
なお、上記2.以下は、当初申告で適用していなければ更正の請求はできません。
Ⅱ. 法人税
  1. 受取配当等の益金不算入(法法23、81の4)
  2. 外国子会社から受ける配当等の益金不算入(法法23の2)
  3. 国等に対する寄附金、指定寄附金及び特定公益増進法人に対する寄附金の損金算入(法法37、81の6)
  4. 所得税額控除(法法68、81の14)
  5. 外国税額控除(法法69、81の15)
  6. 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除(措法42の4、68の9)
  7. 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除の特例(措法42の4の2、68の9の2)
  8. エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の法人税額の特別控除(措法42の5、68の10)
  9. 中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額の特別控除(措法42の6、68の11)
  10. 沖縄の特定地域において工業用機械等を取得した場合の法人税額の特別控除(措法42の9、68の13)
  11. 沖縄の特定中小企業者が経営革新設備等を取得した場合の法人税額の特別控除(措法42の10、68の14)
  12. 国際戦略総合特別区域において機械等を取得した場合の法人税額の特別控除(措法42の11、68の15)
  13. 雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除(措法42の12、68の15の2)
  14. 法人税の額から控除される特別控除額の特例(措法42の13、68の15の3)
なお、6.以下は当初申告で適用していなければ更正の請求はできません。
増額更正の期間
平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について、増額更正をすることができる期間については、上記更正の請求期間と同じです。それ以前の国税については、原則、3年です。
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