お客から学べ
ある成功しそうに思われたセールスマンが業界から姿を消した。残念なことだが、彼の人柄を分析してみると頷けるものがある。彼はお客から教わろうとしなかった。お客の言葉に耳をかすことすら潔しとしなかった。お客が何故その物が欲しいか、どうして必要なのか説明しようとすると、
『わかっています。すっかり吞み込んでいます。あなたが本当に欲しいものは詰まりその…』と話の腰を折って半畳をいれるのである。
伝記などを読んで、偉人がたどった道を読めば読むほど、彼らが喜んで他人から学んでいるという点に心をうたれるのである。
人間の本性をよく心得ていたマッケンレー大統領は、大小あらゆる問題に関して他人に助言や判断を求めた。その上、彼はその忠告や判断を大いに信頼し、屡々（しばしば）これに従った。そのことは人々を得意がらせた上、その人達を味方に引き入れた。
優秀なセールスマンになるには、どんな事情にあっても、他人から学びえる人でなければならない。
知ったかぶり屋が、ものを覚えたいと思った時には、もう、すでに手遅れとなっている。
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