市民による市民のための裁判制度に向かって 本文へジャンプ
えん罪
  常識は,人類の護り神である(ゲーテの言葉)が,無実の者には時に悪魔
と化す!!
 
   
不幸なことにえん罪が発生している事実 
えん罪は素朴な正義感に照らし,絶対に許せないこと
   
経験等が異なる裁判員(CJ)の参加で,多角的な評議が期待
可能。しかし,裁判員裁判(CJC)になっても,拙速の審理
では,現状よりえん罪の危険性がむしろ増加
   
裁判員制度(CJC)には,市民の常識による事実認定等を期待し
て導入された面がある上,
社会のシステムとして人間が審理
する以上,その拠り所に常識が求められるのは不可避
   
しかし,えん罪は,「事実は小説より奇なり」の言葉を持ち出
すまでもなく,通常の常識とは違う心理・行動,あるいは偶然
が重なる出来事が生じた場合などに発生する危険性 
                         
常識に基づいた短期間のスピード審理では,「常識」という
「錦の御旗」のもとで,本当の真実は発見されなくなる可能性
   
常識で判断することを求められて導入された裁判員裁判(CJ
C
)では,皮肉にも,その制度趣旨に照らしてえん罪発生の
危険が残存
   
神ならぬ人間が認定する以上,すべての事件に真相・真実と合
致したドンピシャリ(100%)の有罪・無罪の認定は無理
                         
常識的に考えて10中8,9は犯人であるとのラフな認定のも
とで有罪が下されれば,ほとんどの場合真犯人であるがゆえに
問題はないものの,一部においてえん罪発生の危険性は現存
   
「疑わしきは被告人の利益に」の理念の実践は,濡れ衣を着せ
られた被告人の救済面だけではなく,自分たち市民の利益にも!
                         
無実の罪で起訴され同じように被告人の立場にされた場合に,
「疑わしきは被告人の利益に」の理念により,早期・的確に無
罪放免となるルールを確保・維持しておくことは市民・社会全
体の利益に
   
「5人制と9人制」のページで記載した(事実の)存否争点事案(Cパターン)
アリバイの成否など,被告人が起訴に係る犯罪に全く関わっていないのかどうか(犯人性)が争点
の事案が主にえん罪に関係
   
裁判員裁判の判決後にえん罪が判明した場合,「短期間のスピ
ード審理では、やはりえん罪を見抜くことはできず,逆に国民
参加のもとでえん罪を招来してしまった」との指摘で,裁判員
制度自体の信頼を大きく損ねる結果に
                      
 
従って,(事実の)存否争点事案(Cパターン)事案では,審理
理判決期間を5日と一律に決定せず,真相究明のため,慎重審
理が必要。これは,裁判員裁判(CJC)の信頼保持及びえん罪防止
にとって必要不可欠






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