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[本ページの最終チェック日 : 2021/10/19]
(2007年8月21日アップロード)
マイコレクションの中から、LPを中心とするアナログ媒体でリリースされた、ニュージーランドのジャズミュージシャンの作品を紹介しようと思う。
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年代的には、60年代初頭から80年代一杯というところだろうか。ジャンル的には、英国ジャズのコンテンツと同じく、ジャズロック的なものからメインストリーム系を経てフリージャズまでの、幅広い意味での「モダンな」ジャズ的な音楽を対象とする。一部、コンテンツ#1で紹介した作品を再度取り上げることになる。
ニュージーランドの人口は約400万人。この数字は、わが国の30分の1以下、東京都の3分の1にも及ばないということなので、乱暴ないい方になるが、もろもろの意味を込めた「ジャズの市場規模」といったものも、わが国に比べれば格段に小さいといって間違いなかろう。まあ、「格段に」の程度が実感としては皆目見当が付かないので、これ以上、実のある議論はできないが。
英連邦の一員であることが主な理由だろうが、ジャズの世界でも英国とのつながりが大きいように見える。ミュージシャンの交流についていうと、例えば、ある時期の「ニュークリアス」のメンバーの大多数が、ニュージーランド出身者だった、ということもあった。また、英国ジャズ作品(特にトラッドとかスイングとか)の多くが、ニュージーランド国内でもリリースされてきた。もっとも最近では、英国よりも米国との関係が強くなってきているように感じられるが。言うまでもなく、隣国であるオーストラリアのジャズ界とは古くから縁が深い。例えば、両国のミュージシャンは演奏活動などで活発に往来しているようだ。
これは、トップページにも少し書いたことだが、当方のニュージーランドジャズへの興味は、たかだかここ10年ほどである。マイコレクションはおそらく「発展途上」の段階を超えていない。ここで取り上げられなかった秀作が、まだまだ数多くあると思う(たぶん)。ニュージーランドジャズについての情報は、以前に比べればずいぶん多くなったように感じるが、それでもそのほとんどは、一部の「特定」ミュージシャンについてのものに限られているのが現状だ。参考にするべき資料も国内的にはほとんどないことなどから、間違った記述や思い込みによる誤りなどがあるかもしれない。ご容赦願いたい。
余談になるが、ニュージーランドジャズのことを書いていたら、コレクションを始めた頃、当時はまだクレジットカードの利用も思いのままにならなかったこともあり、ニュージーランドへのレコード代金の送金に苦労したことを思い出した。今も事情は変わっていないようだが、ニュージーランドへは郵便局の国際送金システムが使えず、送金金額より高い手数料を払って銀行から送金したこともあった。
以下、本文に入るが、これまでと同様に、ミュージシャンの姓名/グループ名のアルファベット順に、紹介していくことにしたい。なお、レコード会社が「多国籍」である場合、「ニュージーランド」の表記は省略した(例えば、すぐ下に出てくるが、「ニュージーランドRCA」は単に「RCA」と表記)。
1. BRIDGETTE ALLEN - FEVER (RCA CAMDEN CAS149)
女性ボーカルアルバム。アレンはニュージーランドの出身で、オーストラリアでも活発に活動したらしい。ウェブにオーストラリアでのライブを紹介した記事がある。ピアノトリオをバックに唄っているが、この3人はニュージーランドのロックバンド「トリニティー」のメンバー。
2. TONY BAKER, COLIN HEMMINGSEN - SCANDINAVIAN SUITE (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-047) (1984)
ビッグバンドによる組曲風作品。ベーカーは作曲とオーケストラの指揮。演奏は、サックスのヘミングセンを中心に、マーティン・ウィンチ、ロジャー・セラーズ、ポール・ダインなどおなじみの面々?が参加。
3. THE BLACK SHEEP (BRAILLE BRAI 2) (1984, 85)
作品の紹介に先立ち、当コンテンツでもそのリリース作品を何枚か取り上げる、BRAILLEレーベルについて述べておこう。BRAILLEは現役のマイナーレーベルであるが、そのルーツは、80年代中頃の即興演奏を目指すミュージシャン集団の活動に始まる。近年の作品は、ボーカル重視のポップス志向になっているが、当コンテンツで紹介するアナログ時代の作品は、ちょっとエキセントリックなジャズロック風味の即興作品が目立ち、そのサウンドはかなりユニーク。今時のいい方をすれば「アバンジャズ」というのに近いだろうか。スリーブもシュールでしゃれたものが多い。
本作は、BRAILLEレーベルの中核的存在であったドナルドソン兄弟?を中心としたベース、サックス、ドラムスからなるトリオ作品。
4. ALAN BROADBENT TRIO - SONG OF HOME (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-043) (1984)
5. ALAN BROADBENT TRIO - FURTHER DOWN THE ROAD (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-052) (1985)
6. ALAN BROADBENT TRIO - EVERYTHING I LOVE (DISCOVERY DS-929) (1986)
7. ALAN BROADBENT TRIO - ANOTHER TIME (TREND TR-546) (1987)
8. ALAN BROADBENT TRIO - AWAY FROM YOU (TREND TRCD-558) (1989) (CD)
アラン・ブロードベントの作品のうち、ニュージーランドのミュージシャンと共演している人気のトリオ作品を紹介しておこう。いまさら取り上げる必要もないようなものだが。
ニュージーランド録音の4と5は、アンディー・ブラウンのベース、フランク・ギブソンのドラムスからなるトリオ。この2人は、後述するフィル・ブロードハーストやマレー・マクナブのピアノトリオのメンバーでもあり、ニュージーランドのモダンジャズ界では欠かすことのできない重要なリズム隊であった。ブラウンは、2004年に物故。一方、ギブソンは、現在も大活躍中のニュージーランド最強?のモダンジャズドラマーで、これまでにも多彩なユニットを率いて活動してきた経歴を持つ。なお、これらのユニットの諸作品についても本コンテンツで紹介している。
米国録音の6〜8は、ベースが米国人のプッター・スミスに替わっている。8は、たぶんCDのみのリリースで、当コンテンツのタイトルに外れることになるが、一連の作品ということであげておく。ちなみにこの3枚の米国盤CDの人気はすさまじいと聞く。
9. PHIL BROADHURST, ANDY BROWN, FRANK GIBSON JR. - IRIS (ODE SODE 238) (1985)
10. PHIL BROADHURST TRIO - FABRIC (ODE SODE 278) (P1987)
11. PHIL BROADHURST, TONY HOPKINS, KEVIN HAINES - M6 (LIVE AT THE LONDON BAR) (ODE SODET 407) (カセットテープ)
ブロードハースト名義のアナログ作品はこの3枚だけだろうか。9と10は、アンディー・ブラウンのベース、フランク・ギブソンのドラムスからなるトリオ作品。11は、ベース、ドラムスとも交替しているが、同じくトリオ作品。本作はコンテンツ#1でも取り上げたが、今のところ、カセット以外のリリースはなさそうである。
[ アイテム11の全曲がニュージーランドのディーラーサイトにおいてMP3フォーマットによりネット配信されている。(2009年9月追記) ]
[ アイテム11がCD化された (ODE CDODE 407) 。(2012年7月追記) ]
[ 全くの余談になるが、アイテム10の CD について「仕様違い」をこのほど発見。もともと持っていたのは「 CD ODE 1278 」という規格のもの。今回入手したのは「 CD ODE 1270 」で、CD の表面(というのかな)が「絵柄」になっている。スリーブは色調がちょっと違うもののデザインはほぼ同じ、ケース裏面の記載内容にも大きな違いはないようだ。今度のが再発かなー。(2015年3月追記) ]
12. STU BUCHANAN AND THE NEW ZEALAND NATIONAL JAZZ QUARTET - MAKIN' TRACKS (PEAK OKLP 6064) (1963, 64)
13. STU BUCHANAN - THE BEATLES REVISITED (KIWI/PACIFIC TARTAR TC TRL-073) (P1989) (カセットテープ)
スチュ・ブキャナンはサックス奏者。12は、記載のクレジットどおりではなく、6曲がブキャナンをフィーチャーしたコンボの演奏、残りの2曲は、バリー・マークウィック・トリオ(BARRY MARKWICK TRIO)によるピアノトリオの演奏。13は、ビッグバンドを率いたビートルズナンバーのカバーアルバム。当方所有はカセットテープ。たぶんLPもあると思う。
14. MATT CATINGUB, NEW ZEALAND YOUTH JAZZ ORCHESTRA - IN THE LAND OF THE LONG WHITE CLOUD (SEA BREEZE SB-3006 / KIWI/PACIFIC SLC-195) (1987)
ハワイを拠点に活動するサックス奏者でバンドリーダーのキャティンガブが、ニュージーランドの学生バンドを指導していた当時に録音した作品。
15. GEORGE CHISHOLM - RESOLUTION (ODE SODE 214) (1984, 85)
トランペッターのジョージ・チスホルムは、在英時にはコンテンツ#7で紹介した「インパルス」のメンバーとして、また、アラン・コーエンやマイク・ギブスのビッグバンドの一員などとして活動した。なお、英国のベテラン、トロンボーン奏者とは同名異人。80年代前半にニュージーランドに移り、以後はピアノ、ベースも演奏する。本作は、第1面はニュージーランド録音で、ブロードハースト、ギブソンなどとの共演、第2面は在英時の録音で、同じインパルスのメンバーだったブライアン・ミラー、トレバー・トムキンス、フィル・リーなどと共演している。その後も90年代中頃にかけてアルバムを発表した。
16. KEVIN CLARK GROUP - ON SATURDAY (ODE SODE 078) (1975)
ケビン・クラークは、主にピアノとトランペットを演奏するマルチインストゥルメンタリスト。本作ではキーボードとシンセサイザーを演奏。ボーカル入り。06年録音の新作もある。
17. NORM CUMMINGS TRIO - YESTERDAY (THYME 32)
18. NORM CUMMING TRIO - SWING LIGHTLY THROUGH LATIN AND WESTERN (ODE SODE 020)
コンテンツ#1でも紹介したイージーリスニング風味のピアノトリオ。カミング(ス)についての目ぼしい情報は未だ未入手。
19. DR TREE (EMI HSD 1045) (P1976)
フランク・ギブソンのグループの一つ。70年代半ば頃に活動したらしいジャズロックユニットのおそらく唯一のアルバム。ジャズ的なソロなどもフィーチャーされ、フュージョンとは一線を画した仕上がりとなっており、ニュージーランドのミュージックシーンではユニークな存在だった。マーティン・ウィンチ、マレー・マクナブなど参加。
20. THE 1860 BAND (ODE SODE 107) (P1978)
トロンボーン奏者でバンドリーダーのロジャー・フォックスを中心としたファンキーな6人組バンド。
21. THE FAMILY MALLET - BOSCH'S BOTTOM (BRAILLE BRAI 6) (1985, 86)
サックス、ドラムス、トランペット(またはトロンボーン)という変則トリオの作品。
22. JACQUI FITZGERALD - THE MASQUERADE IS OVER (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL048) (P1985)
スリーブが印象的な女性ボーカルアルバム。フィッツジェラルドは90年代に入ってもう1枚アルバムをリリースした。
23. FOUR VOLTS - SOMETHING'S BURNING (BRAILLE BRAI 5) (1986)
私にとっては、BRAILLEレーベルの作品を聴くきっかけとなった作品。サックス、トロンボーンにベース、ドラムスの4人編成のバンド。ボーカルも入る。音はとにかくユニーク。
[スリーブ写真をクリックすると、録音データなどが別ウィンドウで開きます。]
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24. THE RODGER FOX BIG BAND - TIME PIECE (ODE SODE 111) (P1978)
25. THE RODGER FOX BIG BAND - HEAVY COMPANY (CIRCULAR 004) (1980)
26. THE RODGER FOX BIG BAND - LIVE AT THE 14TH MONTREUX INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL (ODE SODE126/7) (1980) (2LPs)
27. THE RODGER FOX BIG BAND - THE NEW YORK TAPES (ODE SODE 137) (P1981)
28. MIKE BOOTH, RODGER FOX - WALKIN' TOGETHER (CIRCULAR 010) (1986)
20でも述べたが、トロンボーン奏者でバンドリーダーのロジャー・フォックスの諸作。ファンキーでブルージーなビッグバンドジャズ。28は、トランペッターのブースとの双頭コンボの作品。他にもリリース作品があるかも知れない。現在も旺盛な活動を続ける現役のバリバリ。
29. THE DAVE FRASER TRIO - MUSIC A LA CARTE (HMV CSDM 6317) (P1970)
30. THE DAVID FRASER ORCHESTRA - SOLO THEME / MARION ARTS - ANGEL (EMI HR577) (P1978) (7インチシングル)
29は、コンテンツ#1でも紹介したピアノトリオアルバム。30は、いわゆるスプリットシングルで、デビッド・フレーザーは第1面のみ。内容は映画音楽らしい。多分同一人物だとは思うが。
31. FRANK GIBSON'S JAZZMOBILE - SPREADING THE WORD (KIWI/PACIFIC SLC-193) (P1987)
フランク・ギブソンの名前の入ったユニットの作品。フィル・ブロードハースト、ブライアン・スミス、アンディー・ブラウンなどニュージーランドの有名どころ?が参加した7人編成のバンド。フュージョン志向。余談だが、多くのジャズアルバムをリリースしているKIWI/PACIFICレーベルのアナログ作品としては最終時期のもの。
32. THE GOLDEN HORN BIG BAND (ODE SODE 077) (P1975)
33. THE GOLDEN HORN BIG BAND - IT'S A DREAM (ODE SODE 097) (P1977)
当ビッグバンドも、ロジャー・フォックスが率いる。32は未所有で未見・未聴。
[ 追記 1. アイテム32については2012年6月に入手済み。存外に高価!?であった。 ]
[ 追記 2. 同じくアイテム32についてだが、スリーブのアーティスト名が "The Rodger Fox Big Band" となっている代物を入手した。なお、そのスリーブに収められているLPのセンターレーベルの方は "The Golden Horn Big Band" のままだ。(2013年6月2日追記) ]
34. DENISE HARRIS - LOVE SONGS AND ALL THAT JAZZ (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-056) (P1986)
スタンダードナンバーを中心とした女性ボーカルアルバム。
35. THE DICK HOPP SEXTET - A LABOUR OF LOVE (ODE SODE 136) (P1981)
リーダーは主にバイオリンを演奏。フュージョン寄りの仕上がり。
36. JUNGLE SUITE - A WALK OF SNIPE (BRAILLE BRAI 4) (1985)
女性1人を含む3人組のグループ。ボーカルを含め、多彩な楽器による演奏が繰り広げられる。一口に「ジャズロック」、「アバンジャズ」と言ってしまっていいかどうか迷う内容。
37. MARTHA LOUISE - MIXED FEELINGS (ODE SODE 220) (P1985)
米国出身のフォーク、カントリー系の女性ボーカリストのソロデビュー作品はおなじみのジャズミュージシャンがバックをつとめる。
38. MURRAY McNABB - WAITING FOR YOU (ODE SODE 271) (P1987)
コンテンツ#1でも紹介した比較的オーソドックスなピアノトリオアルバム。マクナブは、その後、クラブ系のアルバムをリリースしたり、映画音楽を手掛けるなど多方面で活躍して現在に至る。
39. MALCOLM McNEILL (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-027) (P1982)
40. MALCOLM McNEILL - THE FOUR SEASONS (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-053) (P1985)
ニュージーランドを代表するAOR系の男性ボーカリストとして、わが国でもその存在を知られるマルコム・マクニールのアルバム。40は、オーストラリアのミュージシャンとの共演。他にも作品がある。
41. THE NEW ZEALAND JAZZ ORCHESTRA (KIWI/PACIFIC SLC-127) (P1973)
42. THE NEW ZEALAND JAZZ ORCHESTRA - ORIGINAL JAZZ COMPOSITIONS BY NEW ZEALANDERS (KIWI/PACIFIC SLC-174) (P1982)
国を代表するようなバンド名だが、その経緯などについては不明。42には、マーティン・ウィンチ、ブライアン・スミス参加。
43. JOHN NILAND - INSIDE (EELMAN 007) (1982, 85)
画家でもあるニランドのピアノ作品。第1面は、比較的オーソドックスなトリオ演奏。第2面はソロで、現代音楽風なところもあるモダンな内容。その後、ニランドは主にソロで活動しているようだ。本作は、今年の夏、CD化されている。
なお、EELMANレーベルは、のちにリリースされたコンピレーションアルバムを含めても、カタログ20枚に満たないミニレーベルだが、ジャズファンク風な作品を含む個性に富んだアルバムを1980年代にリリースした(EELMANレーベルの他のアルバムなどについては別ウィンドウで)。
44. MIKE NOCK - STRATA (KIWI/PACIFIC SLC-179) (P1984)
45. MIKE NOCK, FRANK GIBSON - OPEN DOOR (ODE SODE 260) (P1986)
46. MIKE NOCK TRIO - BEAUTIFUL FRIENDSHIP (ODE CDODE 1289) (CD)
マイク・ノックのニュージーランド録音の作品。44は、ノックが、ピアノ、エレピの他、シンセサイザーを演奏。2曲だけにロジャー・セラーズのパーカッションがからむ。45は、ギブソンのドラムスとのデュオ。46は、オーソドックスなピアノトリオ。たぶん90年前後の作品で、CDのみのリリースだと思うが、「おまけ」で掲載。
47. JOHN O'CONNOR - CONVERSATIONS (ODE SODE 269) (1986)
AOR風味のギターアルバム。ギター、ベース、シンセ、パーカッションというラインアップ。
[スリーブ写真をクリックすると、録音データなどが別ウィンドウで開きます。]
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48. PACIFIC EARDRUM (英 CHARISMA CAS 1133) (P1977)
49. PACIFIC EARDRUM - BEYOND PANIC (英 CHARISMA CAS 1136) (P1978)
50. PACIFIC EARDRUM (CBS SBP 237519) (P1980)
在英中はジャズとロックの両分野で活躍したデイブ・マクレエと、そのパートナーでマオリ族出身のボーカリスト、ジョイ・イェーツが中心となったフュージョングループ「パシフィック・イアドラム」の作品。英国で2枚のアルバム(48, 49)をリリース後、ニュージーランドに移り、さらに1枚のアルバム(50)を発表した。マクレエは、その後、イェーツとのデュオ作をニュージーランドでリリース(73参照)したのち、自身のトリオ作品や、イェーツとのコラボレーション作品などを、主にオーストラリアで製作・発表している。
51. PARALLEL 37 (ODE SODE 144) (1980, 81)
フランク・ギブソンが、ミルト・ジャクソン、ジョン・スコフィールド、ボビー・シューなど、ニュージーランドを訪れた様々な外国人ミュージシャンと演奏した作品を集めたアルバム。共演はおなじみのニュージーランドの面々で、そのなかには、かのクロンビー・マードックの名前も。録音は37度の緯線 (parallel 37) に近いオークランドで(タイトルはそういう意味だと思うけど)。
52. PRIMITIVE ART GROUP - FIVE TREAD DROP DOWN (BRAILLE BRAI 1) (1984) (2LPs)
53. PRIMITIVE ART GROUP - FUTURE JAW-CLAP (BRAILLE BRAI 3) (1985)
BRAILLEレーベルを代表するグループの2作品。(たぶん)デビューアルバムの52は2枚組のボリューム。基本的には、サックス2本にギター、ベース、ドラムスというバンド構成。
54. RABBITLOCK - THE BACKBONE (BRAILLE BRAI 7) (1986)
前項に続くBRAILLEレーベルの作品。当レーベルのミュージシャンは、掛け持ちというか、様々な組み合わせで、異なるグループ名を名乗って、アルバムをリリースしている。本グループも、メンバー的には「プリミティブ・アート・グループ」や「フォー・ボルツ」と重なり合う。
55. SALLY SADLER (ODE SODE 249) (P1986)
これは、かなりオーソドックスな女性ジャズボーカルアルバム。
56. SAHARA (RCA VPLI 0444) (P1984)
ギタリスト、マーティン・ウィンチの率いるフュージョングループのたぶん唯一のアルバム。ウィンチは、ロックバンドのメンバーを経たのち、セッションマンとして多くの演奏に参加している同国を代表するギタリストで、リーダー作も何枚かリリースしている(72参照)。ただし、2000年代に入ってからの作品は、ジャズ風味は薄れ、環境音楽というか、ニューエイジというか、そういう方向の仕上がりになっている。
57. SIX VOLTS - THE HILLS ARE ALIVE (BRAILLE BRAI 9) (1988, 89)
58. SIX VOLTS - STRETCH (FESTIVAL BRAILLE / JAYREM L 30608) (1990)
「フォー・ボルツ」(23参照)が発展した6人編成のバンド。ボーカルが入り、ロック色が濃くなった。
59. THE BRIAN SMITH QUARTET - SOUTHERN EXCURSION (ODE SODE 186) (P1984)
60. BRIAN SMITH (ODE SODE 250) (1986)
61. BRIAN SMITH - RENDEZVOUS (ODE CD ODE 300) (1988) (CD)
62. BRIAN SMITH - MOONLIGHT SAX (独 SONY MUSIC ENTERTAINMENT COLUMBIA 467397 1) (P1991)
ニュークリアスをはじめとする多くのユニットのメンバーとして、英国ジャズシーンで大活躍したニュージーランドを代表するサックス奏者ブライアン・スミスが、母国に帰国後リリースしたリーダーアルバムの諸作。
徐々にポップス志向が強まり、ベストセラーとなった62は、タイトルからも想像されるとおり、今風にいえばメローなムードミュージック。ここで取り上げたLPはドイツ盤で、ニュージーランド本国でアナログバージョンがリリースされたかどうかは不明。61は、62に先立つ作品で、当方所有はCDだが連続性を考慮して掲載。その後も、自身名義のアルバムリリースのほか、幅広いジャンルの数多くのセッションに参加している。そして、本年リリースされた久しぶりのリーダーアルバムは、ジャズに回帰した作品となった(コンテンツ#1参照)。
63. SPACE CASE - EXECUTIVE DECISION (ODE SODE 128) (P1981)
64. SPACE CASE - 2 (ODE SODE 168) (P1983)
65. SPACE CASE - 3 (ODE SODE 209) (P1985)
フランク・ギブソンをリーダーとする5人ないし6人のフュージョン寄りのグループ。ブライアン・スミス、マレー・マクナブ、キム・パターソンが不動のメンバー。第2作の64には、クラウディオ・ロディッティ、ロン・マクルーアの2人の米国勢がゲスト参加した。
66. SUPERBREW - AFRICA / AROHA (ODE SODE 284) (P1987)
サックスのジム・ランガビールがリーダーの、エスニックフュージョンバンドのたぶん唯一のアルバム。ランガビールは、60年代から活動しているベテランで、その後も多くのセッションに参加している。
67. SUSTENANCE (KIWI/PACIFIC SLC-176) (P1982)
68. SUSTENANCE - PLAYING WITH FIRE (KIWI/PACIFIC SLC-180) (1984)
69. SUSTENANCE - 3 (KIWI/PACIFIC SLC-185) (P1987)
フィル・ブロードハーストが率いる、心持ちフュージョン風味のワンホーンカルテットのグループ。不動の4人に、第3作の69では、2人のゲストが参加している。その後、10年のブランクを経て、97年に同じ4人のメンバーで新作を発表した(コンテンツ#1参照)。
70. DAVID WATSON - REFERENCE (BRAILLE BRAI 8)
アルバムにはパーソネルの記載がないが、ワトソンはギタリスト。「プリミティブ・アート・グループ」のメンバー。本作はスリーブもそうだが、「アバンギャルド」色が濃厚。のちに渡米し、アバン系?を中心とする多方面のミュージシャンと交流。ジョン・ゾーンとともに来日ツアーも行い、リーダーアルバムも何枚かリリースしているようだ。
71. JAMES WILSON - VOYAGE (ODE SODE 221) (P1985)
ポップなギターアルバム。ジム・ランガビール、アンディ・ブラウン、フランク・ギブソン参加。
72. MARTIN WINCH (KIWI/PACIFIC SLC-188) (P1986)
マーティン・ウィンチ(56参照)のリーダー作。フュージョンギターのアルバム。ロジャー・セラーズ参加。
73. JOY YATES, DAVE MacRAE - FORECAST (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-033) (P1984)
「パシフィック・イアドラム」(48〜50参照)での活動後、デュオ名義でリリースされた作品。イェーツのボーカルをフィーチャー。バックは、ニュージーランドオールスターズ!?。
(オムニバスアルバム)
74. VARIOUS MUSICIANS - JAZZ WELLINGTON FOR LISTENING (PHILIPS PL 08751) (1966)
1966年に録音されたオムニバスアルバム。知った名前がないが、ほとんどはトラッド系あるいはスイング系のバンド。
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(タウランガ・ジャズ・フェスティバル関係)
[ ※本項目については、2008年1月及び2009年2月に内容の一部を修正しました。また、各アルバムの 収録アーティストの一覧表 を作成しました。]
[ ※本項目については、2009年11月に内容の一部を再修正しました。]
最後に、いまだ、当方にとってその全貌が明らかとはなっていないが、「タウランガ・ジャズ・フェスティバル」のライブアルバムを紹介しておこう。
なお、本ジャズ祭の概要などについては、コンテンツ#1を参照していただきたい。ちなみに、2007年の第45回ジャズ祭は、4月5日から9日にかけて開催された。
これまでにその存在が「一応」確認されているアルバムを、以下にリストアップしておく。赤字は、当方が未所有(未見・未聴)のものである。これら以外の年のアルバムについてはその存在が確認できていない。
75. THE 2ND NATIONAL JAZZ FESTIVAL? (TJF 501) (1964)
76. NATIONAL JAZZ FESTIVAL 1965 (THIRD NATIONAL JAZZ FESTIVAL) (TNJF-502) (1965)
77. THE 4TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF 512) (1966)
78. THE 5TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF P 519) (1967)
79. THE 6TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF 526) (1968)
80. THE 7TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF P 535-1/2) (1969) (2LPs)
81. THE 8TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF P 549) (1970)
82. THE 9TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJFS 3) (1971) (2LPs)
83. THE 10TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF 72) (1972)
84. THE 11TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF 73) (1973) (2LPs)
85. THE 12TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF 74) (1974) (2LPs)
86. THE 13TH/14TH/15TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 833/834) (1975, 76, 77) (2LPs)
87. THE 16TH NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 898) (1978)
88. THE 20TH INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 2011) (1982)
89. THE 21ST INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 2055) (1983)
90. THE 22ND INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 2302) (1984)
91. THE 23RD/24TH INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 2373/2374) (1985, 86) (2LPs)
92. SPECIAL EDITION 25 YEARS OF THE TAURANGA NATIONAL JAZZ FESTIVAL (TJF PRA 2375/2376) (1963-86) (2LPs)
未所有分については、次の資料でその存在が確認されたものを記載した。
DENNIS O. HUGGARD (1996) : (A Discographical Listing Of) JAZZ RECORDINGS OF NEW ZEALAND 2nd Edition (NEW ZEALAND SERIES Booklet Number Four)
また、次のサイトにも本ジャズ祭のアルバムがリストアップされている。
http://www.lanecc.edu/library/don/kiwimusic.htm (2009年11月閲覧)
なお、92は、文字通りのスペシャルエディションで、第24回ジャズ祭までの演奏からピックアップしたコンピレーションアルバムである。
参加ミュージシャンについてみると、全体としては、トラッド系あるいはスイング系の地元?バンドの演奏が多い。モダン系では、フランク・ギブソンを筆頭に、マレー・マクナブ、ジム・ランガビールなどは早い時期からの常連である。また、1982年の88からはタイトルが「インターナショナル」に変更されているが、少なくともここに紹介したアルバムをみるかぎり、外国人ミュージシャンの参加はそれほど多くはないようだ。英国勢はというと、確認した範囲では、エディ・トンプソンとクリス・パインぐらいのものだ。ちなみに、2007年開催分のウェブサイトの案内では「ナショナル」に戻っている。
その他では、アラン・ブロードベント・トリオの1965年の演奏が、65年のアルバムとコンピレーション盤にそれぞれ1曲ずつ収録されているのと、1973年のジュディー・ベイリー・トリオの演奏あたりが気になるところか。
あと、余計なことだが、スリーブに目を移すと、79、80あたりは何やら少々艶かしい写真が使われている。それらにひきかえ、81以降は、いかにも自主制作らしい、地色が違うだけの同じデザインのものになってしまった。どちらがいいというわけではないが。
[スリーブ写真をクリックすると、録音データなどが別ウィンドウで開きます。]
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(2007年8月−2009年11月一部修正)
[ 追補1. (2007年12月27日アップロード) ]
a. MATTHEW BROWN - AT PLAY WITH THE SPACES (ODE SODE 173) (P1983)
最近入手したピアノソロのアルバム。ジャズというには少々きびしいか。時に現代音楽、時にイージーリスニングやニューエイジミュージックといった趣き。全曲オリジナル。
[ 追補2. (2008年3月8日アップロード) ]
b. THE NEW ZEALAND JAZZ TRIO PLAYS "HITS FROM THE SHOWS" (LA GLORIA GEP-6001) (7インチEP)
c. THE NEW ZEALAND JAZZ TRIO PLAYS EXOTICA (LA GLORIA GEP-6002) (7インチEP)
オールドスタイルな「トリオ」の演奏。録音データの記載は一切ないが、 "TOM LORD - THE JAZZ DISCOGRAPHY" ウェブサイトの "MUSICIAN LIST" ページによれば、メンバーの3人には揃って1959年に録音の記録がある。
[ 追補3. (2008年5月20日アップロード) ]
d. BEAVER STORM - LIVE AT RONNIE SCOTT'S (オーストラリアRCA VPL1 0742) (1987)
これはかなり以前に入手したボーカルアルバム。ニュージーランドのミュージシャンの作品という認識がなく見落としていた。ビーバー・ストームはニュージーランド出身の女性シンガーで、70年代初頭から、ロックバンドのメンバーとして、いくつかのグループで活動。本作は、自身名義のアルバムとしては、たぶん唯一作で、ロンドンでのライブ録音。バックは、本文のアラン・ブロードベントの項などでも紹介したベーシストのアンディー・ブラウンのほか、在英のレイ・ウォーレイ、ジェフ・キャッスルなど。ニュージーランド盤は確認していない。
[ 追補4. (2009年2月10日アップロード) ]
e. THE RODGER FOX BIG BAND - LIVE AT THE 15TH MONTREUX INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL 1981 (CIRCULAR 001/2) (1981) (2LPs)
f. THE RODGER FOX BAND AND MIDGE MARSDEN - LET THE GOOD TIMES ROLL (CIRCULAR 007) (P1985)
g. THE RODGER FOX BAND WITH BILL REICHENBACH & GARY GRANT (CIRCULAR 009) (1985)
最近入手したロジャー・フォックスのリーダーアルバムを3枚紹介しよう。いずれもCIRCULARレーベルからのリリースである。e は、ゲストにノビ・シンガーズを迎えたビッグバンドによるアイテム26に続くモントルーのライブ盤。f とg は、双方ともゲストを加えても総勢14人といういくぶん小編成のバンドによる作品。f のマースデンは男性ボーカリスト。
[ 追補5. (2009年5月9日アップロード) ]
h. CROMBIE MURDOCH (ODE SODET 304) (P1988) (カセットテープ)
わが国で人気の高いクロンビー・マードックのピアノトリオ作品のカセットテープバージョンを確認したので、当コンテンツに加えておこう。といっても、現物を入手できたわけではなく、カセットテープのスリーブ(というのかなー?)のモノクロコピー!が手に入っただけのことであるが(下の写真参照)。表紙以外は白紙!の再発CD? [ ODE CD MANU 1304 ] のインサートとは異なり、このスリーブにはマードックのバイオグラフィーや演奏者3人の写真が掲載されている。というわけだが、本命であるべきLPバージョンの存在をご存知の方はお知らせください!
[ 2014年5月24日追記 ]
久し振りに立ち寄った最寄り駅近くのレコード店で、オリジナルとおぼしきCD [ ODE CD ODE 1304 ] を入手したので追記しておく。ちなみに普通の中古CDのプライス。再発CD?とはスリーブの文字のレイアウトなどが違うほか、インサートには上記カセットテープのスリーブと同じ内容のことが書かれている。
[ 追補6. (2009年10月7日アップロード) ]
i. BARRY MARKWICK - PLAYS THE LENNON McCARTNEY SONG BOOK (PEAK OKLP 6068) (P1965)
コンテンツ1と重複するが、アイテム12で2曲だけだがその演奏を聴くことのできるバリー・マークウィック・トリオのアルバムを入手したので紹介しよう。アイテム12のスリーブ裏の解説の中で紹介されていたアルバムで、1965年のリリース。内容はタイトル通りだが、予想に反し?イージーリスニング寄りの演奏ではなく、軽やかなピアノタッチの楽しめる好盤である。ビートルズのサードアルバムに収録された曲あたりまでから選曲されておりカバーアルバムとしては初期のものかもしれない。録音当時22歳だったというマークウィックは、クライストチャーチ周辺で活動していたらしいが、その後の消息は分からない。
[ 2009年11月10日閲覧・追記 ]
「Googleブック検索」により閲覧した1965年4月3日付『ビルボード』には、当アルバムの英国でのリリースを期待させる記事が掲載されているが 、実際にリリースされたかどうかは不明である。
[ 2009年12月11日閲覧・追記 ]
http://www.highbeam.com/doc/1P2-17471246.html なるサイトにその後のマークウィックらしき人物についての情報がある。
[ 追補7. (2009年12月7日アップロード) ]
新しいアイテムの紹介ではないが情報を一つ。ウェブ (http://www.amplifier.co.nz/label/51462/video-pacific-communications.html) の閲覧によれば、本コンテンツで紹介している次の8アイテムが MP3 により、"Video Pacific Communications" というレーベルからネット配信されている(2009年12月7日閲覧)。
#11. PHIL BROADHURST, TONY HOPKINS, KEVIN HAINES - M6 (LIVE AT THE LONDON BAR)
#20. THE 1860 BAND
#26. THE RODGER FOX BIG BAND - LIVE AT THE 14TH MONTREUX INTERNATIONAL JAZZ FESTIVAL
#27. THE RODGER FOX BIG BAND - THE NEW YORK TAPES
#35. THE DICK HOPP SEXTET - A LABOUR OF LOVE
#59. THE BRIAN SMITH QUARTET - SOUTHERN EXCURSION
#60. BRIAN SMITH
#66. SUPERBREW - AFRICA / AROHA
[ 追補8. (2009年12月28日アップロード) ]
j. LAST MAN DOWN - STATE HOUSE KID (ODE SODE 210) (1985)
k. LAST MAN DOWN - ... PARTING SHOTS (ODE SODE 290) (1988)
ジャズというには少々無理があるが、ブラス入りのAOR風味の演奏が楽しめるグループのアルバムを紹介しよう。j がデビューアルバム、k がラストアルバムの第3作。1986年に製作されたセカンドアルバム( "THIS SPORTING LIFE" (ODE SODE 244) )は未見。リーダーでボーカルとキーボードの ROSS MULLINS は近年もリーダーアルバムをリリースしている現役ミュージシャン。
[ 2013年9月19日追記 ]
未見のセカンドアルバムを入手したので追補19で紹介しておく。
[ 追補9. (2010年6月8日アップロード) ]
l. MURRAY McILWRAITH - THINKING ABOUT YOU (ODE SODET 330) (カセットテープ)
男性ボーカルアルバムのカセットテープを入手したので紹介しておこう。CD (ODE CD ODE 1330) は数年前にすでに入手済みである。カセットには録音日などの記載はないが、添付インサートの解説記事は1989年8月付、CDには「P1990」とある。追補5に書いたマードックのカセットといい、アナログレコードのリリースが気になる。それはさておき本作だが、英国で音楽教育を受けたらしいリーダーはピアノも弾いており、本コンテンツにもたびたび登場するジム・ランガビールのサックスが全編にわたってフィーチャーされている。小品だが好ましいという雰囲気の仕上がりだ。
[ 追補10. (2010年12月21日アップロード) ]
上記追補7で紹介した諸作品に続き、アイテム#38のマレー・マクナブのピアノトリオアルバムが同じく "Video Pacific Communications" からネット配信* されている。
*http://www.amplifier.co.nz/label/51462/video-pacific-communications.html [ 2010年12月21日閲覧 ]
なお、追補7で紹介したうち、アイテム#66 スーパーブルーがCD化され本年4月にリリースされている。
[ 2012年10月1日追記 ]
マレー・マクナブのアイテム#38もCD化された。
[ 追補11. (2012年4月7日アップロード) ]
m. NATHAN HAINES - THE POET'S EMBRACE (WARNER MUSIC NEW ZEALAND HAVEN MUSIC LP 004) (2011)
1990年代の半ばから旺盛なリリース活動を続けるヘインズについては、これまで当コンテンツでは触れる機会がなかった。先月リリースされた最新作はこれまでの彼の諸作とは肌合いのことなるアコースティックなワンホーンの「普通のジャズ」で、好都合なことにLPも同時に発売されたので本コンテンツでの「デビュー作品」として紹介したい。
[ 追補12. (2012年9月20日アップロード) ]
n. THE INNER CITY JAZZ WORKSHOP - LIVE IN CONCERT (RADIO NEW ZEALAND 9136) (1991) (カセットテープ)
最近その存在を知ったサックス3+トランペット+リズムセクションからなるセプテットのデビューアルバム。本作はカセットのみのリリース。ほかに1992年録音のカセット(こちらは後にCD化された)と1995年リリースのCDがあるようだ。
[ 追補13. (2013年1月31日アップロード) ]
o. SHOGUN ORCHESTRA (JAKARTA 038)
q. SHOGUN ORCHESTRA - SATO SAN/SWORD OF DOOM (ECONOMY ECON-7) (2011) (7インチシングル) [ 2013年2月15日追記 ]
ウェリントンをベースに活動するサックス奏者ルシアン・ジョンソンをリーダーとする、昨年リリースされたらしい大編成バンドのデビュー(たぶん)アルバムを紹介する。先日、ネットで予約したパシフィック・イアドラムのリイシューシングル盤を受け取りにいったクラブ系?のレコード屋さんで見つけたもの。全編インストで、日本のディーラーサイトでは、『ジャズ・ファンク・バンド』などと形容されているが、本サイトで紹介している「ジャズ」とは微妙に「ジャンル違い」なので念のため。ジョンソンが以前滞在したことのあるハイチの音楽に触発されて製作されたとのことで、ハイチのトラディショナルをベースにした曲が多い。あと目立つのは「ジャパネスク」風味か。バンド名からしてそうだし、"Sato San" なんて曲もあるし!。
本LPはドイツからのリリースだが、CDと先行発売された?7インチシングル盤は Economy というニュージーランドのレーベルからリリースされているようだ。
[ 2013年2月15日追記 ]
その7インチシングル盤 q を入手したので紹介しておく。B面はボーカル入り。
ちなみに同時に入手したデビューアルバムのCDバージョンの収録曲はLPの収録曲とは微妙に違う。
なお、Economy レーベルの周辺には少々気になる「同傾向」?のグループやアーティストがいて、アナログでリリースされた作品もあるようだが、「泥沼」とまではいかないものの「傷が深く」なりそうなので、コレクションは当面控えておきたい。
[ 2013年10月24日追記 ]
「泥沼」に入りたいわけではないが、 Shogun Orchestra のセカンドアルバムがリリースされたのを機に、 Economy レーベルの関連作品のうち何枚か(全部ではない!)の作品を合わせて入手したのでこちらで紹介しておく。
[ 追補14. (2013年2月10日アップロード) ]
p. LYN WILLIAMSON - IN THE LAND OF MUSIC (KIWI/PACIFIC TARTAR TRL-054) (P1986)
これはマイコレクションから最近「発掘」した女性ボーカルアルバム。改めて聴いてみるとジャズではないので!ここで紹介するのをためらうけれど、少なくともわが国では作品自体が全く知られていないし、バックにはジャズミュージシャンが参加していることもあるので、発掘ついでに紹介しておこう。内容はクラシカルな味わいもあるフォークのアルバム。バックには、フランク・ギブソン、ブライアン・スミス、マーティン・ウィンチ、ロジャー・フォックス、ビリー・クリスチャンなど本サイトではおなじみの面々。
[ 追補15. (2013年2月28日アップロード) ]
r. GIANMARCO LIGUORI - DUGA-3 (SARANG BANG SBR 023) (P2011)
1年くらい前にアナログ限定でリリースされたリグオリのアルバム。リグオリはパフォーマーとしては主にギタリストとして活動する一方、映画音楽などを手掛ける作曲家でもあるらしい。オーソドックスなジャズを演奏することもある!マレー・マクナブとキム・パターソンという本サイトではおなじみの?ミュージシャン二人を迎えたトリオの本作は、しかし、ノン・ジャンル・ミュージックといったおもむきで、「コンテンポラリー」というか、「エレクトロニカ」というか。
[ 追補16. (2013年3月18日アップロード) ]
s. CORD 3 - LIVE AT TRANS HOTEL, QUEENSTOWN NEW ZEALAND (HIS MASTER'S VOICE PR.687) (7インチEP)
マイコレクションからこのほど「発掘した」EP盤。発掘はしたのだけれど内容はボーカル入り、ラウンジ風のオールドスタイルな演奏。ニュージーランド南島のリゾートホテルでのライブ録音だから、もっともといえばもっともだが。60年代半ばのリリースらしい。
[ 追補17. (2013年4月18日アップロード) ]
t. NATHAN HAINES - VERMILLION SKIES (WARNER MUSIC NEW ZEALAND HAVEN MUSIC HAVENLP 005) (2013)
ヘインズのほぼ1年ぶりの新作。前作(追補11で紹介)は彼としては初めてといってもいいオーソドックスなワンホーン作品だったが、本作は自ら2曲でボーカルを披露するなど本来の作風に戻ったご機嫌でメローな仕上がり。LP, CD 同時リリース。
[ 追補18. (2013年9月18日アップロード) ]
u. THE GOTHAM CITY EXPRESS - GOTHAM CITY EXPRESS (REACTION C 38377) (P1986) (カセットテープ)
最近入手したオークランドのジャズファンクバンドのたぶん唯一のアルバム。 LP がリリースされたかどうかはよくわからない。86年の作品で年代的には「いかにも」のサウンドだ。メンバーはなじみのうすい面々ばかりだが、 "Special thanks to" に名前の挙がっている Billy Kristian は、ニュークリアスやパシフィック・イアドラムの彼ではないだろうか。現在、全曲ネット配信されている。
[ 2014年11月10日追記 ]
LPを入手したので追補25で紹介しておく。
[ 追補19. (2013年9月19日アップロード) ]
v. LAST MAN DOWN - THIS SPORTING LIFE (ODE SODE 244) (1986)
追補8で紹介したラスト・マン・ダウンのアルバムのうち、未見だったセカンドアルバムを入手した。今日気付いたのだが、参加ミュージシャン4人が昨日前項で紹介したザ・ゴッサム・シティー・エクスプレスのメンバーだ。
[ 追補20. (2014年9月10日アップロード) ]
w. EUGENE WRIGHT - THE WRIGHT GROOVE (PHILIPS P.08755 L) (1962)
これは「普通のジャズ界」では結構ポピュラーなアルバムかも。デイヴ・ブルーベック・カルテットのメンバーとして知られているらしい!米国人ベーシストがニュージーランドのミュージシャン3人とウェリントンで録音した作品。「ジャケ違い」の英国盤もある。
[ 追補21. (2014年10月5日アップロード) ]
ニュージーランド国立図書館 National Library of New Zealand のサイトの検索ツールを使うと、7インチシングル盤を含む(というか、こちらが圧倒的に多い)膨大なアナログレコードがヒットする。しかも
各アイテムの詳細な録音データなども閲覧できる。
「Jazz -- New Zealand -- 1961- 1970」というカテゴリーに限っても数多くのレコードが検索できるのだが、これらのうち、「いかにも」といったアーティスト名やタイトルの未見アイテムについて海外ディーラーサイトに当たると、それほど高価ではないものが何枚か見つかったのでオーダーしてみた。
LP1枚とシングル盤2枚をオーダーしたのだが、いずれも60年代?にリリースされた未知のアーティストの作品である。
到着した作品は、しかし、「クリーンヒット」というわけにはいかなかった。60年代の「ニュージーランドもの」だから当然なのかもしれないが、何といってもオールドなスタイルだし、そもそも本コンテンツで採り上げている「ジャズ」とはしっくりこない印象の内容だった。
というわけで、紹介するのを止めようかとも思ったのだが、「記念に」そのうちのLP1枚だけを以下に記しておきたい。
x. NANCY HARRIE - THE COLOURFUL PIANO OF NANCY HARRIE (ZODIAC ZLP 1016)
全曲インスト、ピアノトリオにヴァイブが加わった演奏で、聴いていてまことに心地よいのだが、カクテルピアノあるいはムードミュージックといった感じの作品で、ジャズ風味はうすい。レコードには記載がないが、上記の図書館サイトのデータによれば1965年のリリースだ。何と!デジタル配信も行われているので、興味のある向きは試聴のほどを。
なお、デジタル配信サイトには、この女性ピアニストについて、長いキャリアを有しリリース作品も数多くあると記されている。
[ 追補22. (2014年10月14日アップロード) ]
y. HATTIE AND THE HAVANA HOT SHOTS (ODE SODE 152) (P1981)
ハッティーことハッティー・セント・ジョンはクライストチャーチ生まれのジャズ・ブルースシンガー。10代のころから楽歴があるようだが、本格的な活動は70年代後半から。本アルバムは彼女の率いた最初のバンドの作品で、ジャズボーカルという雰囲気ではなく、ブラス入りのバンド名どおりの?にぎやかな内容だ。このアルバムからは(たぶん)2枚の7インチ盤がシングルカット。また、数年前からはデジタル配信も行われている。
本作以後、ニュージーランドのジャズミュージシャンをバックにした作品などをリリース。90年代半ば以降はドイツに移り、現在はベルリンを拠点にヨーロッパを中心に活動しているようだ。ドイツ録音のアルバムも何枚かあるらしい。
[スリーブ写真をクリックすると、録音データなどが別ウィンドウで開きます。]
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[ 追補23. (2014年10月18日アップロード) ]
za. PHIL DAVISON - SONGS FOR THE DEAD OF GANDAMAK (BENT PRA 903) (1979)
今日、自宅のレコード棚から「発掘」した1枚。大阪の廃盤ショップのフェイスブックを何げなく見ていたら、珍しくも本コンテンツのアイテム52が紹介されていた!ので、久しぶりに聴いてみようかなーと思い、取り出そうとしたら、そのとなりにあったのがこれ。ニュージーランドのフリージャズなのにまずびっくり。シュールなスリーブデザインにもまたびっくり。サックス、ピアノなどの演奏を多重録音なしに収録したソロ・インプロビゼーションの作品だ。 "DISCOGS" サイトによれば、デイヴィソンにはこのアルバムのほか、80年代にオーストラリアでリリースされたカセットと、なんと本年初めに発表されたCDがあるらしい。
[ 追補24. (2014年10月30日アップロード) ]
zb. PHIL BOWERING / LOW PROFILE - QUIET STREETS (FLAMEWAVE MUSIC FR 2) (1982)
zc. LOW PROFILE - ELEPHÜNKIN' (FLAMEWAVE MUSIC FR 6) (P1987)
風呂敷を広げ過ぎるのもどうかとは思うが、これらはオルタナティブロックと目されるバンドのアルバムだ。もちろんボーカルも満載だが、ロジャー・セラーズやブライアン・スミスが演奏に参加していたり、内容も当時の「ジャズファンク」の雰囲気を感じさせるところがあったりするので、ここで紹介することにしたい。わが国では(たぶん)全く知られていないことでもあるし。
ロー・プロファイルは1982年にフィル・ボワリングとスティーブ・ガーデンが結成したバンドで、80年代後半まで活動したらしい。人脈的には上で紹介しているラスト・マン・ダウンやザ・ゴッサム・シティー・エクスプレスとつながりがある。ここにあげた2枚のアルバムのほかに3枚のEP、シングル盤(いずれも未見)をリリースした。ボワリングには、ほかに、これも未見だが、セラーズも参加している「ムービング・ラインズ・ 1 」というアルバムがあるとのことだ。 [ ディスコグラフィーのデータについてはウィキペディア、ディスコグスのサイトによる ]
なお、スティーブ・ガーデンは、当サイト、コンテンツ 1 でもその作品をたびたび取り上げているラトルレコードの創設者の一人で現オーナーらしい。現在も多くのアルバムをプロデュースしている。
[ 追補25. (2014年11月10日アップロード) ]
zd. THE GOTHAM CITY EXPRESS - GOTHAM CITY EXPRESS (REACTION L 38377) (P1986)
追補18でカセットを紹介したザ・ゴッサム・シティー・エクスプレスのLPを入手したので紹介しておこう。「ジャケ違い」だが、収録曲は同じようだ。
[ 追補26. (2014年12月6日アップロード − 12月18日更新) ]
ze. BERNIE McGANN - 1966 (SARANG BANG SBR 028) (1966)
国内ディーラーサイトで見つけた1966年録音の未発表作品。アナログ限定で先月リリースされたらしい。オーストラリアのサックス奏者のリーダーアルバムでシドニー録音だが、当コンテンツでおなじみのニュージーランドミュージシャン二人がサイドメンとして参加しているので紹介しておきたい。
[ 追補27. (2015年1月14日アップロード) ]
zf. NATHAN HAINES - 5 A DAY (WARNER MUSIC NEW ZEALAND HAVEN MUSIC HAVENLP 006) (P2014)
昨年11月にリリースされたヘインズのニューアルバム。ほとんどの曲がボーカル入りで、前作(追補17参照)と同様の 'Nu jazz' 風な路線。英国録音。例によってCDと同時リリース。
[ 追補28. (2015年5月8日アップロード) ]
zg. THE SPINES - THE MOON (JAYREM JAY 316) (P1985)
zh. THE SPINES - IDIOT SUN (FLYING NUN FN 072) (P1986)
追補24に続き、性懲りもなく?「オルタナティブロック」のバンドのアルバムを紹介したい。「スパインズ」は1980年代の初めから中頃過ぎにかけて活動したグループで、7インチEP、12インチシングル、12インチEP各1枚とアルバム2枚をリリースしたらしい。今回入手したのはこれらのうちアルバム2枚である。
グループメンバーの一人、ニール・ダンカンが本文アイテム52、53で紹介した「プリミティブ・アート・グループ」をはじめとする BRAILLE レーベルの諸作に参加しているのが気になったのだが、スリーブデザインのインパクトにも大いに圧倒されたので、いわゆる「ジャケ買い」の面もある。
まあ、例によって(たぶん)わが国ではほとんど紹介されていそうにもないことだし。
※本項に記載の基本データは下記サイトによる(2015年5月7日閲覧)。
http://www.audioculture.co.nz/people/the-spines / http://www.discogs.com/artist/617488-Spines
[ 追補29. (2015年6月10日アップロード) ]
zi. LOW PROFILE - ELEPHUNK IN MY SOUP (FLAMEWAVE MUSIC FR 3) (1983) (12インチEP)
またまた脱線気味なのだが。
追補24で紹介したロー・プロファイルのEP盤を入手した。ジャケットもちょっと目を引くデザインなので新たに紹介しておきたい。第1面に2曲、第2面に1曲が収録されている45RPMの12インチレコード。アイテム zb に続く第2作のようだ。
[ 追補30. (2015年9月29日アップロード) ]
zj. IVAN ZAGNI, STEVE GARDEN - A SELECTION OF TROUBLE SPOTS (ODE SODE 193) (1983, 84)
モノクロの何とも地味なスリーブのこのアルバムは最近マイコレクションから発掘した1枚。アヴァンギャルドなロックというかフリーミュージックというか、といった傾向の作品でジャズとは言い難いが。
ザグニは、ギター、ボーカルのほか作曲も手がけるミュージシャン。英国生まれで80年代にニュージーランドに移ったようだ。60年代からロック系を中心に多くの作品に参加。エルトン・ディーンのアルバムにも登場している。リーダーアルバムもある。追補24でも紹介し、最近当コンテンツでおなじみとなったガーデンは、こちらもノンジャンル志向?のミュージシャンでありプロデューサー。
[ 2020年6月22日追記 ]
本作の CD がリリースされた。ただし、単なるアナログ盤の CD 化ではない。「新素材」が加えられたり、新たなリミックスが施されたり。タイトルも微妙に違う。
# IVAN ZAGNI, STEVE GARDEN - TROUBLE SPOTS (RATTLE RAT-D100) (P2020)
[ 追補31. (2016年4月29日アップロード) ]
zk. MURRAY McNABB - THE WAY IN IS THE WAY OUT THE MUSIC OF MURRAY McNABB (SARANG BANG SBR 029) (P2016) (2LPs)
当サイト、「NZコンテンツ」の「レギュラーメンバー」のひとりで3年前に他界した、ピアニスト、キーボード奏者のマレー・マクナブの演奏を集めたコンピレーションアルバムがこのほど2枚組LPでリリースされた。1枚目はジャズ作品、2枚目はエクスペリメンタル、アンビーエント方向のソロ作品を中心にコンピレーションされている。全17曲のうち13曲が未発表作品だ。
各ナンバーの演奏メンバーの詳細は下のスリーブ写真をクリックして参照してもらうとして、ジャズ作品についていうと、ブライアン・スミス、フランク・ギブソンなどをはじめ、おなじみの顔ぶれが揃い、「スペースケース」(2曲)や「ドクター・ツリー」の未発表曲がラインナップされているのも興味をそそる。既発表の1曲も当方未見のカセットアルバムからのセレクトだ。
[ 追補32. (2016年5月12日アップロード) ]
zl. RAW DEAL (CIRCULAR 010) (1984, 85) (12インチEP)
これまで気付かなかった!80年代のジャズロックグループの45RPM / 12インチ盤を入手したので紹介しておく。演奏時間は両面で20分あまり、5曲(うち3曲はボーカル入り)が収録されたEP盤仕様だ。グループメンバーについては客演?しているロジャー・フォックスとマイク・ブース以外にはなじみがないが、本グループは1984年と1985年のタウランガのジャズ祭に参加しているし、両年のライブアルバムにも各1曲が収録されている(ことにも気付いた)。曲によってイメージが違うが、ボーカル曲などはプレグレ風だったりで、ジャズ度は低い。ニュージーランド国立図書館サイトなどによれば、ロウ・ディール名義でもう1枚、7インチシングル盤が同じサーキュラーレーベルからリリースされている。
なお、メンバーの一人で、本作でサックスのほか2曲でリードボーカルを担当しているデビッド・フィーハンは、ボーカリストとして長くロジャー・フォックスのビッグバンドに在籍し、現在もソロシンガーとして活動しているようでリーダーアルバムも何枚かあるらしい。
[ 追補33. (2016年5月23日アップロード) ]
zm. JACK ROBERTS - ROBERTS PLAYS RODGERS (HIS MASTER'S VOICE (N.Z.) COLUMBIA SEGM 6007) (7インチEP)
最近初めて知った60年代から70年代にかけてオークランド周辺で活動したらしいピアニストのたぶん60年代のトリオ作品。ラウンジピアノといったイメージでジャズ度は低いが。本作はEP盤だがLPも何枚かリリースされているらしい。
[ 2016年6月5日追記 ]
10インチLPを入手したので紹介しておく。タイトルどおり『マイ・フェア・レディ』、『王様と私』、『南太平洋』のミュージカル3作のナンバーを。ジャズではありませんが。
zn. JACK ROBERTS - SHOWTIME FAVOURITES (HIS MASTER'S VOICE (N.Z.) COLUMBIA 33MS.6009) (10インチLP)
[ 追補34. (2016年11月25日アップロード) ]
zo. LOW PROFILE - THE CUTTING EDGE (FLAMEWAVE MUSIC FR 4) (P1986) (12インチシングル)
zp. LOW PROFILE - SIMON SAYS (FLAMEWAVE MUSIC FR 5) (P1987) (12インチシングル)
追補24と29で紹介したロー・プロファイルの残り?2枚のシングル盤を入手した。シングル盤の収録ナンバーは、のちにリリースされたLP(前掲のアイテム zc )にいずれも再録。なお、これらのシングル盤にはリミックスバージョン?が合わせて収録されている。
[ 追補35. (2017年4月8日アップロード) ]
zq. NATHAN HAINES - THE UPTOWN PROJECT (HUH HH! 1) (12インチ 33 RPM)
追補で新作を紹介してきたヘインズの、ファーストアルバムに先立って 1994年頃にリリースされたらしい 3 曲入りの 12 インチデビュー?作品。「白レーベル」、「ナンバー入りの限定盤」にひかれて入手したが、まあ、アシッドジャズというか、 NU-JAZZ というか。
[ 追補36. (2018年2月9日アップロード) ]
zr. GARTH YOUNG - MY FAIR LADY GARTH YOUNG AT THE PIANO (VIKING V250-11) (1958) (10インチLP)
最近、ニュージーランドのディーラーからラウンジ風なピアノアルバムを何枚か入手した。オリジナル盤ではなさそうなアイテムもあるし、まあ、いずれもジャズとは言い難い内容でもあるので、そのうちの 1 枚だけを紹介しておきたい。
ガース・ヤングという人のカクテルピアノのトリオアルバムだ。ヤングは初めて聞く名前で、もちろん本サイト初登場、ちょっと珍しい10インチ盤だし、ジャケットもノスタルジックでいい感じなので。ヤングは、ニュージーランド国立図書館のサイトによれば1933年の生まれ、アルバムを多数リリースしているようだ。
[ 追補37. (2018年2月10日アップロード) ]
zs. JACK THOMPSON - THE THOMPSON TOUCH JACK THOMPSON AT THE PIANO ((NZ) HIS MASTER'S VOICE MDLP 6040) (P1959) (10インチLP)
前項で紹介したヤングのアルバムと同時に入手したのは、ジャック・トンプソンというヤングよりは大物風な、やはりポップスを軽めなタッチで演奏するタイプ?のピアニストのアルバムだ。60年代から70年代初めにかけて、 HMV から「少なくとも」 24枚!のアルバムをリリースした* という大変な人気アーティストだったらしい。
トンプソンのアルバムはこれまでにもマイコレクションに何枚かあったのだが、紹介することに思い至らなかった。今回、ヤングのアルバムを採り上げたことでもあり、 1 枚だけだが同じ10インチ盤を本コンテンツに加えておこうと思う。1959年にリリースされたトリオのアルバムである。
なお、トンプソンとヤングには、「 JACK THOMPSON MEETS GARTH YOUNG 」という共演アルバムもあるとのことだ。
*https://www.audioculture.co.nz/people/jack-thompson (2018年2月10日閲覧)
[ 追補38. (2020年11月2日アップロード) ]
zt. JA JA JACKAL - FUN SUPREME / BACK AND BEYOND (ODE SODE 190) (1984) (12インチシングル)
2 年半以上ぶりの追補だが、相変わらずの「脱線気味」、ジャズではない! ブラスロックというか、ジャズファンクというか、ジャズロックというか、「そのあたり」の感じ。グレッグ・ジョンソン以外はなじみのないミュージシャン。これもどちらかというと「ジャケ買い」かな。
[ 追補39. (2020年11月21日アップロード) ]
zu. MOVING LINES 1 (ODE SODE 279) (P1987)
コンテンツ #1 でその作品を紹介した、ニュージーランド出身で主にオーストラリアで活動した女性ピアニスト、ジャン・ラザフォードがクレジットされたアナログ盤を入手したので紹介しておく。当サイトではおなじみのドラマー、ロジャー・セラーズも参加していることだし。でもまたまたジャズではない。本作は、そのスリーブデザインによくマッチした、全曲が当コンテンツ、追補 24 でも紹介したフィル・ボワリングのオリジナル曲からなるアンビエントミュージック風のアルバムだ。ピアノとドラムスのデュオ部分などジャズを感じさせるところもあるが、基本「アンビエント」である。まあ、そう思って聴けばフルートの響きなど悪くはないが。
当アルバムもその参加メンバーなどから結構以前からマークしていて、このほど「相応のプライス」でようやく入手できたのだが、なかなかジャズにはぶち当たらないものである。
[ 追補40. (2020年11月22日アップロード) ]
zv. GIANMARCO LIGUORI - DUGA-3 + (SARANG BANG SBR 036) (P2020) (2LPs)
追補 15 で紹介したリグオリの作品 (アイテム r ) が 2 枚組のコンピレーションアルバムとして再発された。1 枚目は「アイテム r 」そのものの再発、 2 枚目は 1 曲のみ未発表、残りは同じサランバンレーベルからリグオリ名義でリリースされた CD アルバムに収録されたナンバーをコンピレーションしたという内容。これらのナンバーにもマレー・マクナブとキム・パターソンがラインアップされている。また、2 曲だけだがブライアン・スミスが演奏に参加したナンバーも収録されている。
[ 追補41. (2020年12月11日アップロード) ]
zw. THE BARRY MARKWICK TRIO - BRINGS HELP TO THE JET SET (PLAYS HELP! FOR THE JET SET) (PEAK OKLP 6080)
追補 6 で紹介したバリー・マークウィックにもう 1 枚「ビートルズ・アルバム」がリリースされていることをうかつにも最近まで知らなかった。すぐに検索サイトに当たってみたら、海外セールサイトで幸運にも即座に見つけることができ、プライスもまあまあお手頃だったので!?すぐに入手した次第。
番号からするとこちらが 2 枚目のようで、リリース年など全く記載がないが、たぶん、それほど間を置かずに製作されたものではないか。収録曲も前作がビートルズの 3 枚目あたりまでのナンバーだったが、本作は 1 曲 ( " A HARD DAY'S NIGHT " ) を除いて、タイトルどおり 5 枚目のアルバム『ヘルプ!』からセレクトされている。前作と同様、イージーリスニングに流されることのない、モダンで軽快なピアノトリオアルバムだ。
ちなみに、タイトルはスリーブとセンターレーベルで違っていて、最初の方がスリーブ、カッコ内がセンターレーベルに記載されているもの。あと、 1 枚目と 2 枚目でベーシストの名前の標記がちょっと違うが、たぶん同じ人だろう。
[ コンテンツ #1 にも同様の追補をしました。 ]
[スリーブ写真をクリックすると、録音データなどが別ウィンドウで開きます。]
za. -
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