鬼平舞台探訪記5

昨日の夕刊に、湯島天神の梅が咲き始めたとの記事が載ってましたので、1ケ月くらい前に撮った写真ですが、お送りします。
湯島天満宮は、ものの本(江戸名所図会)にはあまり記述がありません。亀戸宰府天満宮や平河天満宮に比べて、扱いが低いです。
今では梅といえば湯島の名前が出てきますが、「江戸名所花暦」にも「東都歳事記」にもその名が出てきません。思えば、湯島の白梅を有名にしたのは「婦系図」だから、江戸時代は大したことがなかったのかと考えます。

↓写真は、表門の鳥居ですが、これは明治になってできたもの。左の方は今は梅林になっていますが、ものの本の挿絵をみると、芝居小屋や楊弓場が描かれています。右手の建物は宝物殿ですが、ものの本では、茶店がありました。
 

↓ 本殿。初めの白梅はこの本殿の左手にあります。鬼平犯科帳第23巻「炎の色」で、女密偵おまさが盗賊峰山の初蔵に声をかけられたのは、本殿の右手にあった稲荷堂の前であった。         



 
左は男坂。右は女坂。いずれも裏手の石段で、坂下町から境内に通じるものです。この坂の両側には料理屋や茶屋が並んでいたそうです。女坂の横には、かつての茶屋を彷彿とさせる二階家があります。

  

鬼平犯科帳には、湯島天満宮よりも門前や辺りの料理屋や茶屋が多く登場します。今でもそれなりに昔の雰囲気を持った店舗がいくつかあります。

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