七草  ー 春の七草 秋の七草   

ケイコのイラストつきエッセイ(随筆)
春の七草と秋の七草の絵    

七草 覚え方

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春の七草 ・・・古代日本のハーブたち

秋の七草 ・・・個性派ぞろいの野の花たち

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一般に単に 七草 というと 春の七草 をさす場合が多いようです。

<春の七草>

野菜の少ない頃に 春の七草 を食べて無病息災を祈るという日本人の知恵が込められています。
ご存知の方は多いのですがいちおう名前を記しておきます。

せり   なずな    ごぎょう  はこべら   ほとけのざ    すずな   すずしろ  
覚え方 : 上記の順番で覚えるのが一般的のようです。

せり なずな /ごぎょう はこべら  ほとけのざ  /すずな すずしろ
と三つに区切って リズムをつけて繰り返すと覚えやすいです。

また下記のように
せり  なずな /ごぎょう  はこべら /ほとけのざ /すずな  すずしろ/春の七草 
と 57577 の和歌として覚える方法も古来からあります。

それぞれ小さな可愛い花を咲かせるのですが 七草粥 をいただく時は真冬なのでまだ花は咲いていません。
しかし 寒い真冬にいきいきとした緑色で生きている姿を見るととても元気をもらえますね。
七草粥 にされる  ”古代日本のハーブ” 達の一覧表です。  画像は覚える順番に並べています。
JPG画像。   (個別の絵はページ下部に)。    

春の七草 一覧表

  七草粥の絵

絵  

セリ
小川の淵など湿地に せりあう ように生える様子が セリ という名前に似つかわしいですね。   独特の香りを愛好する 人が多く スーパーなどで水耕栽培したものが売られています。  但し水耕栽培のものは野生のものより香が希薄です。
野外で摘む場合 ドクゼリと間違わないよう注意が必要です。  香りが無く葉の形も少し違うので間違うことは無いと思いますが。

ナズナ
花の下の小さな果実が三味線のバチ(撥)と似ているので ペンペングサ とも呼ばれるお馴染みの野草です。   夏になるとなくなるので ナズナ と名ずけられたという説もあるそうですが本当かどうかわかりません。 

ゴギョウ  
漢字で御形と書かれオギョウとも読まれます。  別名はハハコグサ(母子草)。  キク科ハハコグサ属。
葉や茎に銀白色のうぶ毛が密生します。    冬は地面に低く葉を伸ばしますが 春になると10−20センチ程に伸び小粒な黄色い花を咲かせます。

ハコベラ
ナデシコ科ハコベ属の一種の コハコベ というものだそうですが一般に ハコベ と呼ばれていますね。     鶏や小鳥を飼育している方はよくご存知ですが 鳥に与えるととても喜ぶので 人が食べてもきっと良いものなのでしょうね。

ホトケノザ  ご注意!!
春の七草のものは正式には タビラコ 又は コオニタビラコ(キク科) といって田んぼのあぜなどに生えているものです。 
現在 ホトケノザ(シソ科) という同じ名で都市部の住宅地に多く繁殖しているものは全く別種です。  このシソ科のものは 毒草の恐れもあり絶対に間違って食さないでください。  

スズナ
カブ (カブラ 蕪)ですね。 古代のものはかなり小ぶりだったようです。
スズシロ
ダイコンですね。  やはり古代のものはかなり小ぶりだったようです。  

カブ ダイコンとも現在の名前よりも古代の呼び名の方が風情のある良い名前ですね。  現代のものも スズナ スズシロ  という名前に改めてほしいと思ったりします。

春の七草以外の春の野草のイラスト集も作成しています。
 春の野草


<秋の七草>
 
春の七草ほど知られていませんが 秋にも七草があります。
春の七草は食しますが 秋の七草は見て楽しむ意味が込められ 春と違って 花が主役になっています。 
秋の七草も絵に描いてみました。
個性的で素敵な花たちがそろっています。  古代の人達が与えたそれぞれの名前も風情と風格があって日本語の良さを感じます。  
秋の七草 をご存知なかった方も この際 覚えていただきたいものです。
JPG画像。   (個別の花の絵はページ下部に)

秋の七草 画像


秋の七草の覚え方  :    春の七草の覚え方は一つですが 秋の七草の場合は定まっておらず色々あります。
一つの例は上記のイラストに並べた順番です。
はぎ ききょう/ くず ふじばかま おみなえし/ おばな なでしこ 
春の七草と同じく 上記のように三つに区切って リズムをつけて繰り返えすと覚えやすいです。

なおこのまま
はぎ ききょう/ くず ふじばかま/ おみなえし/ おばな なでしこ/秋の七草 
とすると 57577 の和歌の形になります。 
おばな の代わりに すすき としてもかまいません。
春秋の七草ともにうまく和歌の形となるのは楽しいですね。

秋の七草が成立した時代とは 暦の違いがありますので(旧歴と新暦) 現代では秋ではなくキキョウなど夏に咲く花もありますね。

はぎ  萩  
春秋の七草全部のうちで萩だけが何故か 木に咲く花ですね。 花言葉は 思案 内気 とされつつましい女性の イメージがあります。   なお ”おはぎ ” というおいしい和菓子はこの花の名に由来するそうです。

キキョウ  桔梗   (朝貌)
万葉集などの七草では 朝貌(あさがお)となっていますが 古代の あさがお とは桔梗のことです。   現代 朝顔 と呼ばれている花々はまだ伝来していなかったのです。 

くず  葛 
日本最強の野草で 暴れ者なので嫌われ勝ちですが 意外なほど美しい花を咲かせます。   そのことに注目したのはさすが日本の古代人ですね。    始末の悪い暴れ者の根を おいしい ”葛餅” の材料としてしまったとは さすが賢い日本の古代人です。
  <註>  葛餅といっても 関西では本当の クズの根 を材料としていますが 関東のくず餅は  小麦でんぷん を材料 にして安易につくられている印象があるのは少し残念な気がします。   

ふじばかま  藤袴  
花も葉も えもいわれぬ芳香を発します。   古代の外来種という説もありますがはっきりとはしていません。

おみなえし をみなえし 女郎花 
おみな は古語で女を意味し えし は超えるという意味です。   女を超える美しさ ということになります。   男のことをいう をとこえし(男郎花) という花もあるのをご存知ですか? 

すすき 薄 (尾花)
古くは 尾花 とも呼ばれていたようです。 

なでしこ  撫子
なでしこジャパン でがぜん有名になりましたね。   現在は形の違う栽培種も なでしこ と呼ばれていますが 本来は カワラナデシコ と呼ばれる野生の花を指します。   ヤマトナデシコとも。



春の七草も秋の七草も万葉時代に起源があります。
その頃は現代にくらべると不便で貧しい生活だったはずなのに 人々はほんとうに心豊かに生きていたことが偲ばれますね。
絵



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  <せり>

 <なずな>

 <ごぎょう>

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 <すずな>

 <すずしろ>



 <七草粥の絵>


秋の七草の絵  個別画像 ↓ 

<すすき(尾花)>

<なでしこ> 

<ふじばかま 藤袴>

<萩>

<クズ 葛>

<をみなえし>

<ききょう − 桔梗>






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