待合室に置いてある本を、1週間に1回程度ご紹介いたします。
貸し出しもいたしておりますので、ご希望の際は受付でお声かけください。
メアリー・リン・レイ/文
バーバラ・クーニー/絵
掛川恭子/訳
あすなろ書房
100年以上前、ニューヨーク州ハドソンの山あいに、トネリコの木からかごを作って生計をたてる人たちがいました。じょうぶで美しいかごを作る技術と静かな情熱は、父から子へと伝えられてきました。寡黙な人たちは木のことばを聴き、かぜと交流することができます。満月になるとハドソンの街にかごを売りにいきます。街で「山ザル」と呼ばれ、差別を味わう一人の少年の心の目をとおして、木と風と月が守ってくれる生活にあらためて目覚めていく様子が詩的に描かれています。
スーザン・バーレイ/文・絵
小川 仁央/訳
評論社
みんなにたよりにされているアナグマは じぶんの年だと 死ぬのが そう遠くないことを知っていました でも死ぬのはこわくありません 死んでも なかまのなかに 心は残ることを 知っているからです 前のように からだが動かなくなっても くよくよしたりしませんでした こんなふうに はじまる この絵本 アナグマは やがて 死にます かなしみのなか 動物たちは それぞれ アナグマが 残してくれたものに 気づきます そのおもいでのなかで かなしみは 消えていくのです
山本けんぞう/文
いせ ひでこ/絵
平凡社
こどくな少年と 足が3本しかない犬の ものがたり いじめられ うちひしがれた少年が 路(みち)のみずたまりを のぞきこむ ふと そこに空をみつける そうして ゆっくりと あたまをもたげ ほんとうの空をみあげる いせひでこの描く このシーンは素晴らしく じっと見ているだけで ぼくの胸はあつくなる このあと 少年は 犬に別れをつげて 旅立つことを 決心する
「大丈夫さ。
目をつむれば、あの路がある。
きみがぼくを見ている。
ぼくは歩きつづける。」
ということばでこの本は終わる
谷川俊太郎/文
和田誠/絵
玉川大学出版部
ともだちって
かぜがうつっても へいきだって いってくれるひと
だれだってひとりぼっちではいきてゆけない
ともだちってすばらしい
ともだちって
なんだろう
谷川俊太郎の詩と和田誠の絵の絶妙の組み合わせ
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