十連コンボの最も基本的な形は、設置トラップ(△天井トラップ、□壁トラップ、×床トラップ)を9個と仕掛けを1個用いた形です。具体的には、△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップの各種別のトラップをそれぞれ3回ずつ用い、最後にトドメとして仕掛けを用いて十連コンボとします。
十連コンボを構築するに当たり、慣れないうちは1回の起動で2ヒットする×ヘブンズフロアを用いても良いでしょう。しかし、×ヘブンズフロアに頼っていては上達は望めません。なぜならば、×ヘブンズフロアのArk倍率(1.3倍)は、×床トラップの中では低い部類に入るからです。現に、×ヘブンズフロアの2ヒット分(1.3×1.3=累積1.69倍)は、×カタストロフボムの1ヒット分(単発で1.7倍)に及びません。つまり、×ヘブンズフロアを用いるということは、1ヒット分の累積Ark倍率の積増しを放棄してしまっているのに等しいのです。従って、更なる高みを目指すのであれば、×ヘブンズフロアからは卒業する必要があります。
しかしながら、本サイトではその「設置トラップ(△天井トラップ、□壁トラップ、×床トラップ)を9個と仕掛けを1個用いた十連コンボ」の形も推奨しません。本サイトで推奨するのは、仕掛けを複数回用いた十連コンボです。その仕掛けを複数回用いたコンボの構築法については、後半の第4節で詳しく解説します。
〈十連コンボも所詮は2~6ヒット程度の「小さなコンボ」の集まり〉
本サイトの「表の見方」で紹介している見本のコンボでは、
❶×スプリングフロア→❷△ヨウガンカビン→❸×コールドクロー→Ⓐ□アタックウォール→❹油のタル→❺油だまりという十連コンボを紹介しました。しかし、筆者はこのコンボをいきなり十連コンボの形で思いついたわけではないのです。
→❻△アブラカビン→❼×カタストロフボム→❽△オオタライ→❾□アタックウォール→❿巨大岩石
①「❶×スプリングフロア→❷△ヨウガンカビン」の2連コンボが成立し、このような2~4ヒットコンボの組み合わせを有機的につなげただけのことです。つまり、十連コンボとて、所詮は2~4ヒット、あるいは(この考え方を拡張した)2~6ヒット程度の「小さなコンボ」の集まりでしかないです。
②「❷△ヨウガンカビン→❸×コールドクロー」の2連コンボが成立し、
③「❸×コールドクロー→Ⓐ□アタックウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻△アブラカビン」の4連コンボが成立し、
④「❻△アブラカビン→❼×カタストロフボム→❽△オオタライ」の3連コンボが成立し、
⑤「❼×カタストロフボム→❽△オオタライ→❾□アタックウォール」の3連コンボが成立し、
⑥「❾アタックウォール→❿巨大岩石」の2連コンボが成立する。
〈十連コンボは『2~6ヒット程度の「小さなコンボ」』=「ミニコンボ」に分解して考えよ〉
上では「2~4ヒットコンボ(あるいは2~6ヒット程度のコンボ)の組み合わせを有機的につなぐ」と述べました。このことを具体的に見ていきましょう。
上で紹介した十連コンボは、下に示すように△カビン系トラップを境として分解して考えることができます。
ここで、なぜ△カビン系トラップを境とするかというと、理由は2つあります。第1に、△カビン系トラップの後は全ての□壁トラップ・×床トラップをコンボとしてつなげることができ、全トラップ種別の中で最もフレキシブルに対応できるからです。また、第2に、△カビン系トラップを被せることで長時間の時間稼ぎをすることができ、その間に比較的チャージ時間の長い□壁トラップ・×床トラップのチャージを溜めることができるからです。
そして、△カビン系トラップを境として分解したこれらの2~4ヒットコンボ(あるいは2~6ヒット程度のコンボ)の一つ一つを、「塊」として捉えるのです。
上の例では、
第1の塊が、❶×スプリングフロア→❷△ヨウガンカビンとなります。
第2の塊が、❷△ヨウガンカビンから❻△アブラカビンまで
第3の塊が、❻△アブラカビンから❿巨大岩石まで
このように、十連コンボを2~4ヒットコンボ(あるいは2~6ヒット程度のコンボ)の「塊」の集合体として捉えることにより、新たな十連コンボを作成するに当たり、今までに作り上げたことのあるコンボの「塊」を流用して組み立てることができるようになります。
このような△カビン系トラップを境として分解した、ある程度のコンボの「塊」のことを、本サイトでは「ミニコンボ」と名付けます。
つまり、
第1の塊、すなわち第1の「ミニコンボ」が、「❶×スプリングフロア→❷△ヨウガンカビン」というようにコンボを分解して、このように定義した「ミニコンボ」という単位で区切って、コンボを構築していくことになります。
第2の塊、すなわち第2の「ミニコンボ」が、「❷△ヨウガンカビン→❸×コールドクロー→Ⓐ□アタックウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻△アブラカビン」
第3の塊、すなわち第3の「ミニコンボ」が、「❻△アブラカビン→❼×カタストロフボム→❽△オオタライ→❾□アタックウォール→❿巨大岩石」
〈トドメの刺し方を最初に固めよ〉
十連コンボを構築する際、最初に決定すべき部分は、トドメの刺し方です。というのも、第1章でも述べましたが、トドメの部分が総獲得Arkの中で最も大きなウェイトを占めるからです。
具体的には、トドメに用いる仕掛け(10ヒット目)と、トドメの直前に用いる設置トラップ(9ヒット目の△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の組を最初に決定します。
上のコンボの例では、トドメは「❿巨大岩石」で、トドメの直前は「❾□アタックウォール」です。この組み合わせにより、トドメの❿巨大岩石にはエリアル&ロングレンジの2種類のテクニカルボーナスを付加することができます。
このように、トドメにはテクニカルボーナスがなるべく2種類付加できる形で、トドメに使う「仕掛け」とトドメの直前に使う「設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)」を定めます。
トドメにテクニカルボーナスを2種類付加できる形としては、エリアル&ロングレンジが成立する「□アタックウォール→巨大岩石」の他に、コア&エリアルが成立する、
「×スプリングフロア→床のヤリ」の5パターンを合わせた、合計6パターンが存在します。
「□アタックウォール→床のヤリ」
「×スプリングフロア→回転ノコギリ」
「×スマッシュフロア→回転ノコギリ」
「□アタックウォール→落とし穴」
トドメの刺し方を固めたら、次に為すべきことは、トドメの刺し方の形からコンボを遡って構築し、最後に△カビン系トラップを用いる所までの形を決定することです。
上の例では、トドメの刺し方の形である⑥「❾□アタックウォール→❿巨大岩石」の形を膨らませ、
❻△アブラカビン→❼×カタストロフボム→❽△オオタライ→❾□アタックウォール→❿巨大岩石の形を作っています。このような、△カビン系トラップを始めとし、トドメの仕掛けを終わりとする、コンボの一部(塊)である「ミニコンボ」を、本書では以降、「終了型ミニコンボ」と呼ぶことにします。この終了型ミニコンボは、コンボの終盤にて、稼げるトドメの形へと収束させる役目を担う重要な型となります。
ではどのような思考過程を経て上記の「終了型ミニコンボ」を構築したのか。順を追って辿っていくこととします。
まず、❿巨大岩石を発動させる(転がす)には、×クエイクボム系のトラップが必要です。ここでは×クエイクボム系トラップとして、×クエイクボムよりもArk倍率の点で有利な×カタストロフボムを使います。従って、これから創り上げようとする「終了型ミニコンボ」には、❾□アタックウォールの前に自ずと❼×カタストロフボムが含まれる形となります。
すると、使える設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の種別として3種類のうち残っているのは△天井トラップのみですので、❼×カタストロフボムの前に、❻△カビン系トラップを被せることにします。現時点では△カビン系トラップを△カビン、△アブラカビン、△ヨウガンカビンのどれにするかを確定させる必要はありません。
以上により、
❻△カビン系→❼×カタストロフボム→❾□アタックウォール→❿巨大岩石の形まではでき上がりました。
〈つながるコンボとつながらないコンボ〉
コンボを遡って構築する際に重要となるのは、コンボとして安定的に成立するトラップの組み合わせとコンボとして成立しないトラップの組み合わせとを正確に把握しておくことです。というのも、中には決してコンボとして成立しない相性の悪い組み合わせや、当たりはするものの後が続かなくなる組み合わせがあるからです。
以下に、コンボがつながらない設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の組み合わせを列挙します。これらのトラップの組み合わせでは、決してコンボは成立しません。コンボを構築する際は、下記に該当する順番でヒットさせることのないよう注意を払う必要があります。
① | □マグネット系→×クエイクボム系 | 途中で必ずコンボが途切れる | □マグネット系→△カビン系 | 当たりはすれど、△カビン系が割れ、後が続かない |
② | □コールドアロー→×クエイクボム系 | 途中で必ずコンボが途切れる | □コールドアロー→×マグネットフロア系 | 途中で必ずコンボが途切れる | □コールドアロー→△カビン系 | 当たりはすれど、△カビン系が割れ、後が続かない |
③ | ×クロー系→□マグネット系 | □マグネット系の効果が無効になる | ×クロー系→△カビン系、△タライ系 | 同一ブロックに設置できない(但し例外あり:第5章参照) |
また、コンボとして成立こそするものの、タイミングが難しく安定的には成立させにくい組み合わせもあります。それらを以下に列挙します。
×クロー系→□コールドアロー | ×クロー系の効果が切れるのを待って起動せねばならない |
×スプリングフロア系→□コールドアロー | 起き上がるタイミングを見計らう必要あり |
□プレスウォール→△カビン系 | 押し出したマスに到達する前に起動せねば当たらない |
「□マグネット系、×クロー系、×マグネットフロア系」 以外のトラップ→△ガス系 | 拘束せずに△ガス系を用いているため、続きに用いるトラップが極度に限定される |
上記の4つの組み合わせは、上手くつなげるには多少の慣れが必要となります。コンボとして成立こそしますが、安定性の面を鑑み、本書では非推奨とします。
なお、上記の4つのつなげにくい組み合わせのうち2つは、間に1つトラップを挟むだけで安定的なコンボに変貌します。最も上の「×クロー系→□コールドアロー」は改良の余地はありませんが、2番目の「×スプリングフロア系→□コールドアロー」は間に△オオタライを挟むことで、3番目の「□プレスウォール→△カビン系」は間に×フラッシュボムを挟むことで、格段に安定度が増します。これらとは逆に、安定的につなげることのできるコンボの流れを、下に示しています。これらの安定的なコンボの型を有機的につなぐことで、安定的な十連コンボを構築できるのです。
【天井トラップの後】 | |||
---|---|---|---|
(1)△カビン系の後 | どの□壁トラップ・×床トラップでも容易に後につなげられる | ||
(2)△タライ系(オオタライ)の後 | 4択 | ① | △オオタライ→□ウォール系→△カビン系or全ての×床トラップ | ② | △オオタライ→□マグネット系→×クロー系→(以下(7)×クロー系の後と同様) | ③ | △オオタライ→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) | ④ | △オオタライ→×クエイクボム系→□ウォール系/□コールドアロー→△カビン系 |
(3)△ガス系の後 | 事実上3択 | ① | (×クロー系)→△ガス系→□ウォール系→△カビン系 | ② | (□コールドアロー)→△ガス系→×スプリングフロア系→△カビン系 | ③ | (□コールドアロー)→△ガス系→×クロー系→□ウォール系→△カビン系 |
【壁トラップの後】 | |||
(4)□ウォール系の後 | □プレスウォール→△カビン系の場合を除き、どれも容易に後につなげられる | ||
(5)□コールドアローの後 | 2択 | ① | □コールドアロー→(△ガス系)→×スプリングフロア系→△カビン系(※起動タイミング注意) | ② | □コールドアロー→(△ガス系)→×クロー系→□ウォール系→△カビン系 |
【床トラップの後】 | |||
(6)×スプリングフロア系の後 | 3択 | ① | ×スプリングフロア系→△カビン系 | ② | ×スプリングフロア系→(△オオタライ)→□ウォール系→△カビン系 | ③ | ×スプリングフロア系→△オオタライ→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) |
(7)×クロー系の後 | 1択 | ① | ×クロー系→(△ガス系)→□ウォール系→△カビン系 (※重要:下記の組み合わせしか安定的に成立しない) |
(8)×クエイクボム系の後 | 3択 | ① | ×クエイクボム系→△カビン系 | ② | ×クエイクボム系→(△オオタライ)→□ウォール系→△カビン系(※起動タイミング要注意) | ③ | ×クエイクボム系→(△オオタライ)→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) |
上に示したトラップの組み合わせが、安定的につなぐことのできるコンボの流れとなります。コンボを構築する際は、上記の組み合わせの中から選択するようにすると良いでしょう。
上記の詳細については、後ほど第2節 ミニコンボの構築とトラップ同士の相性で考察していきます。
〈開始型ミニコンボと中間型ミニコンボ〉
さて、稼げるトドメの形へと収束させる型である「終了型ミニコンボ」を固めることができたら、早速そのコンボを膨らませることにしましょう。
ここで、「開始型ミニコンボ」と「中間型ミニコンボ」という新たな用語を定義します。大雑把に言うと、「開始型ミニコンボ」とはコンボスタートの形を、「中間型ミニコンボ」とはコンボの中途段階の形を指します。
本サイトで定義する「開始型ミニコンボ」とは、具体的には、1ヒット目は×床トラップ(または油だまり)とし、その後最初に△カビン系トラップを被せるまでのコンボの一部(塊)である「ミニコンボ」のことを指します。なぜ1ヒット目を×床トラップ(または油だまり)に限定するかと言うと、△天井トラップ・□壁トラップと比べて、起動からヒットまでのタイムラグが比較的短く、移動する敵に対しても狙って当てるのが格段に容易であるからです。
先のコンボの例では、「❶×スプリングフロア→❷ヨウガンカビン」が「開始型ミニコンボ」に該当します。
また、本書で定義する「中間型ミニコンボ」とは、上で定義した「開始型ミニコンボ」と「終了型ミニコンボ」の間にあるコンボの一部(塊)である「ミニコンボ」のことを指し、具体的には△カビン系トラップを始まりとし次の△カビン系トラップを終わりとする形を取ります。
先のコンボの例では、「❷ヨウガンカビン→❸コールドクロー→Ⓐアタックウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻アブラカビン」が「中間型ミニコンボ」に該当します。
なお、コンボによってはこの「中間型ミニコンボ」は2つ存在する場合もあります。なぜならば、△カビン系トラップを3種類全部使用した場合、構築する十連コンボは、
❶×床トラップ→…→△カビン系(1)→…→△カビン系(2)→…→△カビン系(3)→❿トドメの仕掛けの形となり、「△カビン系(1)→…→△カビン系(2)」と「△カビン系(2)→…→△カビン系(3)」の2つの「中間型ミニコンボ」が発生するからです。
なお、十連コンボ構築における開始型ミニコンボと中間型ミニコンボの作成順序は、どちらが先であっても構いません。
また、開始型ミニコンボと中間型ミニコンボの形が定まるまでは、開始型ミニコンボ、中間型ミニコンボ、終了型ミニコンボの中にある△カビン系トラップは、△カビン、△アブラカビン、△ヨウガンカビンのどれにするかを確定させないでおくのが良いでしょう。こうすると、後で位置調整などのときに融通が利きます。
さて、開始型ミニコンボについてもう少し詳しく見ていきましょう。開始型ミニコンボ、すなわち安定的なコンボスタートの形としては、主に以下の5種類が挙げられます。
① ❶×スプリングフロア系→❷△カビン系
② ❶×クエイクボム系→❷△カビン系
③ ❶油だまり→❷×クエイクボム系→❸△カビン系
④ ❶油だまり→❷△アブラカビン(※注意:タイミングを見切る必要あり)
⑤ カウンターヒット狙いで❶△カビン系から始める(例外)
では、それぞれの開始型ミニコンボのパターンについて解説していきましょう。
まず、①の「❶×スプリングフロア系→❷△カビン系」とする方法は、抜群の安定性を誇るのが特徴です。コンボスタートが容易であるだけでなく、×スプリングフロア系の特徴である位置補正の効果により、以下の2つの効果が期待できるからです。
・位置補正の効果により横方向中央の位置に補正し、その後のコンボの安定化に大いに寄与する
・位置補正の効果により進行方向の座標を正確に定め、その後のコンボの厳密な位置調整を可能とする
しかしながら、トドメを刺す際に重宝するスプリングフロア系を、コンボの序盤で使用してしまうことになるという難点もあります。
次に、②の「❶×クエイクボム系→❷△カビン系」の方法は、水平な面では起動タイミングがずれると停止位置がずれ、△カビン系を被せるのに失敗してしまうことがあるのが難点です。しかし、階段上で起動すると、先の第2章でも紹介したように、コンボの始点を正確に定める効果が期待できます。
次の③の方法を説明する前に、まず④の方法を説明します。この「❶油だまり→❷△アブラカビン」とする方法は従来から広く知られた油だまりの活用法ですが、油だまりを発生させるタイミングの見極めが難しいのが難点です。詳しくは第5章で解説しますが、油だまりが残る時間である12秒間のうち、最後の3秒間(効果時間全体のうち最後の25%)で油だまりを当てて転ばせないと、④のコンボは成立しません。
このようなタイミングの見極めが難しい問題を解消するために、間に❷×クエイクボム系(×❷カタストロフボム)を挟むのです。×カタストロフボムの地震効果は5.5秒間(×クエイクボムの場合は4秒間)で、地震効果を与えている間はコンボが持続します。これが、③に示した「❶油だまり→❷×クエイクボム系→❸△カビン系」とする方法です。つまり、❶油だまりと❸△カビン系との間に❷×クエイクボム系を挟むことにより、❶油だまりを当てるタイミングの見極めをより容易にすることができるのです。
この方法の詳細についても、第5章で解説します。
最後に、⑤に示したカウンターヒット狙いで❶△カビン系を当てる方法は、第2章でも紹介した方法です。この方法は△カビン系ヒット後の方向がいまいち安定しないなどの欠点を抱えています。しかし、コンボをトドメの形から遡って構築していった結果、やむを得ず1ヒット目を△カビン系にせざるを得なくなることもあります。その場合に役立つ方法が、このカウンターヒット狙いで❶△カビン系を当てる方法なのです。
ところで、1ヒット目を×床トラップにするのが良いとは言っても、その×床トラップを❶×クロー系とするのは良くありません。というのも、❶×クロー系をヒットさせること自体は容易であっても、拘束する位置が安定しないため、その後のコンボが不安定になる可能性を孕んでいるためです。具体的には、❶×クロー系の後は(❷△ガス系:省略可)→❸□ウォール系→❹△カビン系とつなぐことになりますが、
❸□ウォール系が❸□アタックウォールである場合は拘束した位置によって着地するブロックが変わり、ことがあります。従って、×クロー系を1ヒット目とする開始型ミニコンボは、不安定であると言えるのです。
❸□ウォール系が❸□スパイクウォールである場合は拘束した位置によってヒット後の向きが変わってしまう
〈ヒット数調整――オオタライを挿入せよ〉
開始型ミニコンボ、中間型ミニコンボ、終了型ミニコンボが定まり、コンボの大枠が固まったら、コンボのヒット数総計を10ヒットにするためにヒット数調整を行います。
上の例では、ここまでで下記の部分までが定まっています。
「開始型ミニコンボ」:❶×スプリングフロア→❷△カビン系(△ヨウガンカビン)ここでヒット数が不足している場合は、時間に余裕のある部分にArk倍率の点で抜きん出ている△オオタライを挿入し、ヒット数が超過している場合は、4回以上使用しているトラップの種別はないか確認した後、もしなければ×クロー系トラップが省略できるか否かを検討します。
「中間型ミニコンボ」:❷△カビン系(△ヨウガンカビン)→❸×コールドクロー→Ⓐ□アタックウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻△カビン系(△アブラカビン)
「終了型ミニコンボ」:❻△カビン系(△アブラカビン)→❼×カタストロフボム→❾□アタックウォール→❿巨大岩石
〈ダメージ調整〉
理論上では上手く十連コンボを作成できたとしても、実戦投入時にダメージ過多により対象が途中で死亡するようでは意味がありません。よって、対象が途中で死亡する場合は、ダメージ調整の作業が必要になります。
ダメージ調整とは、ダメージの大きいトラップを、よりダメージの小さい同等の効果をもたらすトラップに置換し、コンボの途中で対象が死亡することのないように調整する作業のことです。
主な例を以下に挙げます。
・△ヨウガンカビン(Dmg:55)を、△カビン(Dmg:0)に置換(その際、移動距離が変わるので注意)このように、より小さなダメージのトラップへと置換することによって、トドメの仕掛けまで対象が生存するような状況を作り上げていきます。
・×コールドクロー(Dmg:25)を、×ベアトラップ(Dmg:15)に置換(その際、拘束時間が短くなるので注意)
・△オオタライ(Dmg:20、Ark×2.0)を、△タライ(Dmg:10、Ark×1.8)または△カビン(Dmg:0、Ark×1.8)に置換(その際、累積Ark倍率が若干減少する)
〈安定的なトラップの組み合わせ〉
上の第1節では、ミニコンボとして決してつながらない(or つながりにくい)トラップの組み合わせと、コンボとして問題なくつながるトラップの組み合わせについて簡単に説明しました。しかし、その具体的な説明はまだ行っておりません。
そこで、この第2節では、このうちコンボとして問題なくつながるトラップの組み合わせ、すなわち「安定的なミニコンボ」に焦点を合わせ、その詳細を徹底解剖していきたいと思います。
【天井トラップの後】 | |||
---|---|---|---|
(1)△カビン系の後 | どの□壁トラップ・×床トラップでも容易に後につなげられる | ||
(2)△タライ系(オオタライ)の後 | 4択 | ① | △オオタライ→□ウォール系→△カビン系or×全ての床トラップ | ② | △オオタライ→□マグネット系→×クロー系→(以下(7)×クロー系の後と同様) | ③ | △オオタライ→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) | ④ | △オオタライ→×クエイクボム系→□ウォール系/□コールドアロー→△カビン系 |
(3)△ガス系の後 | 事実上3択 | ① | (×クロー系)→△ガス系→□ウォール系→△カビン系 | ② | (□コールドアロー)→△ガス系→×スプリングフロア系→△カビン系 | ③ | (□コールドアロー)→△ガス系→×クロー系→□ウォール系→△カビン系 |
【壁トラップの後】 | |||
(4)□ウォール系の後 | □プレスウォール→△カビン系の場合を除き、どれも容易に後につなげられる | ||
(5)□コールドアローの後 | 2択 | ① | □コールドアロー→(△ガス系)→×スプリングフロア系→△カビン系(※起動タイミング注意) | ② | □コールドアロー→(△ガス系)→×クロー系→□ウォール系→△カビン系 |
【床トラップの後】 | |||
(6)×スプリングフロア系の後 | 3択 | ① | ×スプリングフロア系→△カビン系 | ② | ×スプリングフロア系→(△オオタライ)→□ウォール系→△カビン系 | ③ | ×スプリングフロア系→△オオタライ→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) |
(7)×クロー系の後 | 1択 | ① | ×クロー系→(△ガス系)→□ウォール系→△カビン系 (※重要:下記の組み合わせしか安定的に成立しない) |
(8)×クエイクボム系の後 | 3択 | ① | ×クエイクボム系→△カビン系 | ② | ×クエイクボム系→(△オオタライ)→□ウォール系→△カビン系(※起動タイミング要注意) | ③ | ×クエイクボム系→(△オオタライ)→□コールドアロー→(以下(5)□コールドアローの後と同様) |
これらのうち、まずは制約の多い(7)×クロー系の後と(5)□コールドアローの後について解説し、その後は表記順に解説することとします。
(7)×クロー系の後 ~最も制約の厳しい組み合わせ~
×クロー系の後は、コンボとして安定的に成立する組み合わせは、
(5)□コールドアローの後 ~制約の多い組み合わせ~
□コールドアローの後は、コンボとして安定的に成立する組み合わせは、
では、以降は(1)から順に解説することとします。
(1)△カビン系の後
△カビン系、すなわち△カビン、△アブラカビン、△ヨウガンカビンの3種は、多段ヒットコンボには欠かせないトラップであることは今更言うまでもありませんが、その理由としては、[1]チャージ時間が短い、[2]効果が持続する時間が長い、[3]被せた後に移動する、[4]Ark倍率が高い、の4つが挙げられます。
このうち、[1]と[2]はともに、△カビン系の後に用いる□壁トラップや×床トラップのチャージを溜めるための時間稼ぎに貢献していることを意味します。
また、[3]は、被せた後に天井トラップ(△カビン系)の設置位置から移動することから、「△天井トラップと×床トラップは同じマスに設置できない」という制約をクリアし、被せた後に移動した場所で×床トラップが使用可能であることを意味しています。
ゆえに、△カビン系の後は、どんな□壁トラップ、×床トラップでも使用可能であると言えるのです。
なお、[4]については、稼げるコンボ作りには△カビン系は必須のトラップであることを意味していますが、ここではトラップの組み合わせの有効性を論じているので、詳細な説明は割愛します。
(2)△タライ系(△オオタライ)の後
△タライ系のうち、特に△オオタライは、Ark倍率が2.0倍と、全トラップ中最高の倍率を誇るのが特徴であり、このトラップをコンボに絡めることが稼げるコンボ作りの近道となると言っても過言ではありません。
しかし、△タライ系は、△カビン系のように長時間効果が持続するわけではなく、また強制移動も伴わないため、実際にはコンボに絡めるのが難しいトラップです。
また、△タライ系は△カビン系とは異なり強制移動を伴わないことから、「天井トラップと床トラップは同じマスに設置できない」という制約を受けてしまいます。よって、直後に効果範囲が1マスの床トラップである×スプリングフロア系と×クロー系を用いることはできません。従って、△タライ系(以降△オオタライのみを扱う)の後を安定的につなげられるのは、これら以外の組み合わせである上記の4通り、すなわち、
(3)△ガス系の後
△ガス系は、起動から実際にヒットするまでのタイムラグが長く、さらにチャージ再開までの時間も長いことから、長時間の拘束の最中、つまり□マグネット系、□コールドアロー、×クロー系、×マグネットフロア系の4種類のいずれかのトラップによる拘束の最中に用いるしか方法がありません。しかしながら、上記のうち□マグネット系、×マグネットフロア系による拘束とは、すなわち低倍率(Ark倍率が1.0倍)のトラップを当てることを意味するので、稼ぎの観点から除外すべき組み合わせです。
従って、△ガス系の使用方法としては、直前に□コールドアローまたは×クロー系を用いて拘束したところで起動し、その後に強制移動系トラップを当て、その効果が切れないうちに次に当てる△カビン系のチャージを完了させておく必要があります。これらの制約を全てクリアするのが、上で挙げた3つの組み合わせです。それらをもう一度以下に記しましょう。
(4)□ウォール系の後
□ウォール系の後は、不安定な組み合わせである「□プレスウォール→△カビン系」とする場合を除き、すべての組み合わせにおいて安定的にコンボをつなげることができます。しかし、「□プレスウォール→△カビン系」とする場合でも、間に×床トラップの×フラッシュボム(または×クエイクボム系)を挟むことで、格段に安定度が増します。
但し、□ウォール系→×クロー系とした場合は、その後にさらに□ウォール系を当てるか(□ウォール系が届く範囲内であれば、という制約が付く)、何らかの仕掛けを当てて×クロー系を設置したマスから強制移動させるかしない限り、後が続かなくなりますので、このつなぎ方はなるべく避けましょう。
従って、□ウォール系の後につなげられるトラップの組み合わせとしては、
(6)×スプリングフロア系の後
×スプリングフロア系の後をつなぐのは比較的容易です。その理由は主に2つあり、×スプリングフロアのヒットにより強制移動することと、ヒットした後は必ずダウンし時間稼ぎができることが挙げられます。
×スプリングフロア系の後に用いるトラップとしては、
(8)×クエイクボム系の後
×クエイクボム系は、×クロー系の効果範囲を広くした代わりに拘束時間を短くしたトラップであるとみなすことができます。×クエイクボム系は×クロー系とは異なり効果範囲が広く、×クエイクボムでは5×5マス、×カタストロフボムに至っては21×21マスもの効果範囲を有します。
従って、×クエイクボム系の設置位置を敵の現在地とは別のマスにすることで、
以上の(1)~(8)で紹介したものが、安定的につなぐことのできるトラップの組み合わせです。
〈ミニコンボを組み立てる〉
上の第2節では、2~6ヒット程度の「安定的なコンボ」を列挙していきました。これらの「安定的なコンボ」を有機的につないで△カビン系トラップを境とする「ミニコンボ」を作成し、さらにそのミニコンボをつなぎ合わせることで、さらなる多段ヒットコンボを組み立てていくことができます。
例えば、
上の表の(6)より、×スプリングフロア系→△オオタライ→□ウォール系→△カビン系という3つの「安定的なトラップの組み合わせ」をつなぎ合わせると、まず、2番目と3番目を合体させて、
上の表の(1)より、△カビン系→×クエイクボム系
上の表の(8)より、×クエイクボム系→□ウォール系→△カビン系
① ❶×スプリングフロア系→❷△オオタライ→❸□ウォール系→❹△カビン系という2つの「ミニコンボ」ができ上がり、さらにこの2つのミニコンボを合体させて、
② ❹△カビン系→❺×クエイクボム系→❻□ウォール系→❼△カビン系
❶×スプリングフロア系→❷△オオタライ→❸□ウォール系→❹△カビン系→❺×クエイクボム系→❻□ウォール系→❼△カビン系という7連コンボのモデルができあがります。
・電気イスをコンボの中途段階に組み込む場合 | ||
---|---|---|
① | ×スプリングフロア→電気イス→△カビン系/△タライ系/□ウォール系 | [(6)の発展型] |
② | □スパイクウォール→電気イス→△カビン系/△タライ系/床トラップ | [(4)の発展型] |
③ | □プレスウォール(左側から)→電気イス→×フラッシュボム→△カビン系 | [(4)の発展型] |
※□アタックウォールは電気イスを飛び越してしまうことが多く、適さない。 | ||
・回転ノコギリをコンボの中途段階に組み込む場合 | ||
① | ×スプリングフロア系→回転ノコギリ→△カビン系 | [(6)の発展型] |
② | △カビン系→回転ノコギリ→□コールドアロー →(△ガス系)→×床トラップ | [(1)+(5)の形] |
③ | △カビン系→(□マグネット系で吸引)→回転ノコギリ→△カビン系 | [その他] |
④ | △カビン系→(×バキュームフロアで吸引)→回転ノコギリ→△カビン系 | [その他] |
・ペンデュラムをコンボの中途段階に組み込む場合 | ||
ヒット後の挙動が不安定なため、コンボの中途段階に組み込むには適さない |
以上のことを踏まえて、上述した7連コンボのモデルを十連コンボへと発展させていきましょう。
まず、序盤の「❶×スプリングフロア系→❷△オオタライ」の部分についてですが、この形は上述した電気イスを組み込む場合のうち①で挙げた「×スプリングフロア→電気イス→△カビン系/△タライ系/□ウォール系」の形へと発展させることができます。
従って、この序盤の部分は、以下に示す3連コンボへと発展させることができます。
❶×スプリングフロア→❷電気イス→❸△オオタライゆえに、上記の電気イスを含んだ3連コンボを上の7ヒットコンボの中に反映させて、
❶×スプリングフロア系→❷電気イス→❸△オオタライ→❹□ウォール系→❺△カビン系→❻×クエイクボム系→❼□ウォール系→❽△カビン系という8連コンボに発展させることができます。(電気イスの1ヒット分が、上記の7連コンボより追加された)
次に、トドメの形について考えます。第1章でも触れたように、電気イス、回転ノコギリ、ペンデュラムの3つの仕掛けのうちトドメに適している仕掛け、言い換えると容易にコア&エリアルを同時に付加できる仕掛けは、回転ノコギリのみです。そしてその当て方は、既に×スプリングフロアを❶で用いているため、
❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリの形に限定され、さらに❾×スマッシュフロアの設置位置は、❿回転ノコギリの左隣のマスか、回転ノコギリから左側へ8マス先のマス(壁際のマス)のいずれかに限定されます。(詳細は下の図を参照)
あとは❸から❾までを有機的につないでいくことを考えます。これより先は間に仕掛けを挟んでいくことはないので、上述した8連コンボのモデルに具体的なトラップを当てはめつつ、順に番号を振っていくと、
❶×スプリングフロア→❷電気イス→❸△オオタライ→❹□ウォール系→❺△カビン系となります。
→❻×カタストロフボム→❼□ウォール系(※暴発の恐れがあるので注意)→❽△カビン系
→「❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ」
以上で、十連コンボ
❶×スプリングフロア→❷電気イス→❸△オオタライ→❹□スパイクウォール→❺△アブラカビンの完成です。
→❻×カタストロフボム→❼□アタックウォール→❽△ヨウガンカビン
→❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ
〈なぜマルチヒットなのか?〉
仕掛けを1回しか用いない十連コンボでは、獲得Arkはおのずと限界が見えてきます。というのも、全体的にArk倍率の低い壁トラップ(最大1.3倍)が足を引っ張って累積Ark倍率の伸び悩みを招いてしまうからです。また、仕掛けを1回しか用いない場合、与えられるダメージ量にも限界があり、クラッシャーなどのHPの高い敵をコンボ1つだけでは殺せないといった事態が発生してしまいます。
これらの限界を突破する方法が、仕掛けのマルチヒット(複数回ヒット)です。
設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)のうち、□壁トラップのArk倍率は最も高いものでも1.3倍でしかないのに対し、仕掛けの半分以上はArk倍率が1.5倍、あるいはそれ以上です。また、仕掛けの多くは、ダメージ値が70以上の高い値を取ります。つまり、仕掛けを複数回用いることで、ダメージもArk倍率も低い設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の使用回数を減らし、獲得Ark算出式におけるオーバーキルの値と累積Ark倍率の値の両方を押し上げる効果が見込めるのです。
〈使うべき設置トラップと削るべき設置トラップ〉
十連コンボを構築するに当たり、仕掛けを2回用いた場合は、使用する設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の累積回数は8回となり、そうなると使用しない設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)が1個だけ発生します。
また、仕掛けを3回用いた場合は、使用する設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の累積回数は7回となり、使用しない設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)が2個も発生します。(更には、極めて稀なケースですが、仕掛けを4回も用いれた場合は、使用しなくて済む設置トラップは合計3個も発生し、場合によっては全体的にArk倍率の低い壁トラップ3つを全く使用しない十連コンボを構築することも、一応可能となります。詳細はコンボ19参照。)
つまり、仕掛けをコンボに盛り込めば盛り込むほど、使用しない設置トラップの数は増大するのです。
では、どの設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)をコンボから削るべきなのか。また、どの設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)がコンボから削るべきではないのか。その点について見ていきます。
天井トラップ | 壁トラップ | 床トラップ | |||
---|---|---|---|---|---|
Ark | トラップ名 | Ark | トラップ名 | Ark | トラップ名 |
2.0 | ヨウガンカビン | 1.3 | アタックウォール | 1.7 | カタストロフボム |
オオタライ | スパイクウォール | 1.5 | クエイクボム | ||
1.8 | アブラカビン | プレスウォール | フラッシュボム | ||
カビン | 1.2 | コールドアロー | 1.4 | コールドクロー | |
タライ | ヘビークロー | ||||
バーサークガス | ベアトラップ | ||||
1.6 | カースドガス | 1.3 | スプリングフロア | ||
コンフューズガス | スマッシュフロア | ||||
スローガス | ヘブンズフロア | ||||
リフトフロア |
上の表は、設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)のうちArk倍率が1.0倍より高いものの一覧表です。この表から分かることは、△天井トラップは全体的に高倍率であるのに対し、□壁トラップは全体的に倍率が低いということです。
つまり、累積Ark倍率を押し下げることなく十連コンボの中で仕掛けを複数回盛り込むには、△天井トラップの使用回数を減らすことなく、□壁トラップの使用回数を減らすと良いということになります。
具体的には、仕掛けを2回用いる十連コンボであれば、□壁トラップの使用回数を1回減らし、仕掛けを3回用いる十連コンボであれば、□壁トラップの使用回数を2回減らすのです。
とはいえ、□壁トラップを全く用いない十連コンボを作成するのは事実上不可能(例外:コンボ19)なので、□壁トラップは少なくとも1回用いることになります。
状況によっては、×床トラップを1回減らすと良い場合もあります。しかし、△天井トラップだけは使用回数を減らしてはいけません。Ark倍率の高い△天井トラップは必ず3回使い切る。これが稼げるコンボ作りの鉄則です。
〈トラップの置換〉
第1節の最後の項目で、ダメージ調整のための「トラップの置換」について簡単に紹介しました。そこでは、ダメージの大きいトラップを、同等の効果を有するよりダメージの小さいトラップへと置換する例について述べました。
しかし、ここで述べる「トラップの置換」とは、似たような効果を有する、よりArk倍率の高いトラップへの置換を指し、具体的には以下の2つを指します。
① ×クロー系(Ark倍率:1.4倍)を、×カタストロフボム(Ark倍率:1.7倍)に置換ここで、①については、拘束する効果を有する×クロー系から、地震による足止めという「似たような」効果を有する×カタストロフボムへの置換であり、拘束時間が短時間である場合に有効な置換です。但し、「□コールドアロー→×クロー系」のように×カタストロフボムには置換不可能な場合もありますし、また長時間(具体的には5.5秒以上)拘束する必要がある場合も×カタストロフボムには置換できません。
② △カビン、△アブラカビン(Ark倍率:1.8倍)を、△オオタライ(Ark倍率:2.0倍)に置換
〈十連コンボ構築の具体例~その1〉
では、どのようにして仕掛けを複数回用いた十連コンボを構築していくのか。その思考過程を、3つの具体例を用いて紹介します。まず第1の具体例となるのは、第1節で例示した巨大岩石をトドメとするコンボです。
まずは、トドメに適した仕掛けの選別から行います。
第1の具体例においては、トドメの刺し方は明確に定まっています。下の図に示すように、トドメは「❾□アタックウォール→❿巨大岩石」とし、❿巨大岩石にはエリアル&ロングレンジの2種類のテクニカルボーナスを付けます。
次に、このトドメの刺し方から、「終了型ミニコンボ」を構築します。このコンボの場合、終了型ミニコンボは先にも紹介した通り、
❻△カビン系→❼×カタストロフボム→❾□アタックウォール →❿巨大岩石
となります。なお、現時点ではまだ△カビン系の種別は特定させる必要はありません。また、ヒット順として付けている丸数字は、便宜上十連コンボ確定後のもので示しています。(そのため現時点では❽は欠番)
次に考えるべきことは、他の仕掛けを絡められるか否かという点です。この王宮・階段の部屋には、他の仕掛けとしてギロチンと油のタルがありますが、このうち巨大岩石と難なく絡めることのできる仕掛けは、油のタルの方です。よって、巨大岩石の前に油のタルを当てることとします。
ここで、油のタルを当てる前に、油のタルの転がるライン上に対象を移動させる必要が生じます。また、油のタルがヒットした後の移動方向を安定させる必要があることから、ここは事前に×スプリングフロア系を用いて位置補正を行った方が良いでしょう。その際、飛ばす方向としては、東側(階段を下りる方向)と西側(階段を上る方向)の2通りが考えられますが、ここでは東方向へ飛ばすのがベターです。というのも、東方向へ進ませることによって、油のタルのヒット後、油のタルが壁に当たって壊れた後に図の❻の位置に発生する「油だまり」にもヒットさせることができるようになるからです。
以上により、「開始型ミニコンボ」および「中間型ミニコンボ」は、
?→×スプリングフロア系(東方向)→?→Ⓐ□スパイクウォール→油のタル→?→油だまり→?→❻△カビン系の形までは漠然と定まりました。
次に、油のタルと油だまりとをつなぐ方法を考えます。この方法には2通りあり、
① 油のタル→△カビン系→油だまり(油のタルのヒット地点が図の❻のマスとは異なる場合)が考えられますが、ここでは②を採用します。(なお、①であっても一向に構いません。)
② 油のタル→油だまり(油のタルのヒット地点が図の❻のマスである場合)
次に、上の漠然とした「開始型ミニコンボ」+「中間型ミニコンボ」の形と、「終了型ミニコンボ」とを有機的につなぐことを考えます。難しいことを言っているようですが、要は△カビン系を適宜挿入するということです。すると、コンボを安定的なものにするためには、少なくとも次の2つの箇所には△カビン系の挿入が必要であることが言えます。
① ×スプリングフロア系の直後従って、「開始型ミニコンボ」+「中間型ミニコンボ」の形は、
② 「油のタル→油だまり」の直後
?→×スプリングフロア系(東方向)→△カビン系→?→Ⓐ□スパイクウォール→油のタル→油だまり→❻△カビン系まで定まりました。
さて、ここまでで「開始型ミニコンボ」+「中間型ミニコンボ」の形で5ヒット、「終了型ミニコンボ」で4ヒットが確定し、重複する❻△カビン系をこの合計から1ヒット分除外すると、合計8ヒットまでが定まったことになります。残るは2ヒットです。
ここはコンボの安定性を増す目的で、油のタルを当てる前に×クロー系で拘束することを考えます。そうなると、1ヒット追加されて合計9ヒットとなり、残るは1ヒットのみとなるので、「開始型ミニコンボ」は自ずと❶×スプリングフロア系を最初に据えた「❶×スプリングフロア系(東方向)→❷△カビン系」に定まることとなります。
ここで、❶×スプリングフロア系の適切な設置位置について考えてみましょう。
コンボスタートである❶×スプリングフロア系は、移動する敵に対して当てることとなります。そうなると、コンボを決めやすくするためには、誘導しやすい位置に❶×スプリングフロア系を設置する必要があります。
油のタルの転がるライン上で、かつ誘導しやすい位置としては、上の【図3-4】のⒶ~Ⓒに示した3箇所の候補があります。(階段上に×スプリングフロア系トラップを設置するとヒットしない場合があるので除外)
このうち、最も誘導が容易なのはⒶの場合であり、次に容易なのがⒷの場合となります。なお、Ⓒの場合は盗賊や貴族などの逃げる敵に対しては誘導が難しくなります。
しかし、Ⓐの場合は、❷△カビン系を被せた後に❸×クロー系を設置できないという問題を抱えています。❸×クロー系を×フラッシュボムや×クエイクボムに変更するという手もありますが、安定性の面からお薦めできません。また、❶×スプリングフロア系として、×スプリングフロアではなく×スマッシュフロアを用いた場合は、飛びすぎるのでその着地位置は全てⒶの場合に帰着します。
以上のことから、❶×スプリングフロア系の適切な設置位置とトラップ種別については、Ⓑの場合の❶の位置に×スプリングフロアを設置するのが最も適切であると言えます。
これにより、
開始型ミニコンボ: ❶×スプリングフロア(東方向)→❷△カビン系というところまでは定まりました。しかし、まだ1ヒット不足しています。
中間型ミニコンボ: ❷△カビン系→❸クロー系→Ⓐ□スパイクウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻△カビン系
終了型ミニコンボ: ❻△カビン系→❼×カタストロフボム→❾□アタックウォール→❿巨大岩石
ここまでで使用した(ヒットさせた)設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の種別は、△天井が2個、□壁が1個、×床が3個です。よって、Ark倍率の高い△天井トラップが1つ余っているので、△オオタライをどこかに挿入することになるのですが、その挿入箇所として適切なのは、先にも述べた通り、❼×カタストロフボムと❾□アタックウォールの間(❽)です。
最後に、❷と❻の△カビン系の種別を確定させます。ここでは❻を△ヨウガンカビンとしてしまうとチャージが間に合わずヒット直前に必ずコンボが途切れてしまうので、❷を△ヨウガンカビンとし、❻を△アブラカビン(△カビンも可)とします。
なお、このコンボは実際には種々の理由からダメージ調整が必要な場合が多く、その場合は△ヨウガンカビンを用いずに❷△カビン、❻△アブラカビン(またはその逆)とせざるを得ないこともあります。(詳細は第7章で解説)
以上により、「開始型ミニコンボ」、「中間型ミニコンボ」、「終了型ミニコンボ」はそれぞれ、
開始型ミニコンボ: ❶×スプリングフロア(東方向)→❷△カビン系と確定し、第1の具体例における十連コンボの作成は完了と相成ります。このようにしてできたコンボが、表の見方で紹介しているコンボです。
中間型ミニコンボ: ❷△カビン系→❸クロー系→Ⓐ□スパイクウォール→❹油のタル→❺油だまり→❻△カビン系
終了型ミニコンボ: ❻△カビン系→❼×カタストロフボム→❽△オオタライ→❾□アタックウォール→❿巨大岩石
〈十連コンボ構築の具体例~その2〉
次に、十連コンボ構築の第2の具体例を紹介します。この第2の具体例では、初めにコンボの最小構成を固めた後に、コンボを膨らませる手法について紹介します。使用する部屋は、西の森の館の拷問部屋です。
まずは、トドメに適した仕掛けの選別から行います。
拷問部屋には、電気イス、ペンデュラム、回転ノコギリの3種類の仕掛けが存在します。オーバーキルの面を考えるとペンデュラム(Dmg:85)が最も優れていますが、ペンデュラムではテクニカルボーナスを2種類付けるのは至難の業です。(詳細は補遺参照)
従って、トドメに用いる仕掛けは、ダメージの面でやや劣るものの確実にコア&エリアルを同時に付加できる方法が存在する回転ノコギリ(Dmg:55)ということになります。
すると、トドメの刺し方は、「❾×スプリングフロア→❿回転ノコギリ」、または「❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ」と決まります。×スプリングフロアと×スマッシュフロアのどちらを用いるかは、現時点ではまだ確定させないでおきましょう。
ここで、❿回転ノコギリにコア&エリアルの2種類のテクニカルボーナスが同時に付加できる❾×スプリングフロア系の設置位置は、上の【図3-5】に示すように、Ⓐ~Ⓓの4箇所あります。このうち、ⒷとⒹについては当てられる状況が限定されてしまいますので、ⒶまたはⒸの位置で❾×スプリングフロア系を起動するものと仮決めしておきます。
そして、×床トラップである❾×スプリングフロア系の前に当てられるトラップは、△天井トラップか□壁トラップです。とりあえずは暫定的に△カビン系を当てることとしましょう。後で間に□壁トラップを挟むかもしれません。
以上により、「終了型ミニコンボ」の暫定的な形は以下のように決まりました。
❾をⒶの位置: △カビン系→?→❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ
❾をⒸの位置: △カビン系→?→❾×スプリングフロア系→❿回転ノコギリ
次に考えるべきことは、他の仕掛けを絡められるか否かという点です。この西の森の館・拷問部屋には、他にペンデュラムと電気イスがありますが、ペンデュラムはヒット後の挙動が不安定であるばかりでなく当てること自体難しいトラップですので、ここでは除外します。
そうなると、利用する他の仕掛けは電気イスということになりますが、電気イスを当てるには×スプリングフロアか□スパイクウォールを用いるのが適していることを第2章で述べました。ここでは、×スプリングフロアを下の【図3-6】に示した位置に設置するのが最も適しています。というのも、【図3-6】に示した位置に設置した×スプリングフロアで飛ばした後の対象の位置が、回転ノコギリと同一のライン上となるためです。
以上のことをまとめると、このコンボの最小構成は、
×スプリングフロア→電気イス→□アタックウォール→△カビン系→❾×スマッシュフロア(Ⓒの位置)→❿回転ノコギリとなります。この最小構成を膨らませて十連コンボを作ってみましょう。
最小構成の段階で既に×スプリングフロア系を2回用いているので、「開始型ミニコンボ」は素直に×スプリングフロアを始点とした「❶×スプリングフロア→❷電気イス→?→△カビン系」の形が適していると言えます。
また、❶×スプリングフロアの後の安定的につなげることのできるコンボの流れ(ミニコンボ)は、第1節でも紹介しましたが、次のようになります。
(6)×スプリングフロア系の後 | ① | ×スプリングフロア系→△カビン系 | ② | ×スプリングフロア系→(△オオタライ)→□ウォール系→△カビン系 | ③ | ×スプリングフロア系→△オオタライ→□コールドアロー→(△ガス系)→×スプリングフロア系→△カビン系 | ④ | ×スプリングフロア系→△オオタライ→□コールドアロー→(△ガス系)→×クロー系→□ウォール系→△カビン系 |
ここで、①の「×スプリングフロア系→△カビン系」とする方法は適しません。というのも、ここで△カビン系を被せてしまうと南方向(図の下方向)へ歩いてしまい、せっかく回転ノコギリと同一のライン上に寄せたのが無意味になってしまうからです。
従って、有効なコンボの流れは、残る下3つの方法です。
このうち、②のコンボにおける「□ウォール系」を□アタックウォールとしてしまうとコンボが膨らまないので、ここは□スパイクウォールを用いることとします。
すると、以下の2通りのパターン(「開始型ミニコンボ」+「中間型ミニコンボ」)へとコンボを膨らませることができます。
以上により、×クロー系を×カタストロフボムに置換する場合は、パターン①の場合のみ有効で、その形は、
❶×スプリングフロア→❷電気イス→(△オオタライ)→❹□スパイクウォール→❺△カビン系 →❻×カタストロフボム→❼□アタックウォール→❽△カビン系となります。これでコンボの形はほぼ固まりました。
(※注:×カタストロフボムは拘束時間が短いため、△ガス系が使えなくなる)
これにより、「開始型ミニコンボ」、「中間型ミニコンボ」、「終了型ミニコンボ」はそれぞれ次のように定まりました。
開始型ミニコンボ: ❶×スプリングフロア→❷電気イス→(△オオタライ)→❹□スパイクウォール→❺△カビン系なお、カッコ内は未確定の部分です。
中間型ミニコンボ: ❺△カビン系→❻×カタストロフボム→❼□アタックウォール→❽△カビン系
終了型ミニコンボ: ❽△カビン系→(□アロー系)→❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ
残るは1ヒット。ここで、確定した設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の種別は、△天井が2個、□壁が2個、×床が3個です。
先程も述べた通り、稼ぎのためにも△天井トラップは3回使い切るべきなので、残る1ヒットは△天井トラップで確定です。
よって、△天井トラップである❸△オオタライを、❷電気イスと❹□スパイクウォールの間に挿入します。
あとは、それぞれの△カビン系(❺と❽)に△ヨウガンカビンか△アブラカビンを当てはめるだけです。どちらを当てはめても大差ありませんが、ここでは❺△アブラカビン、❽△ヨウガンカビンの順としましょう。なお、その逆の❺△ヨウガンカビン、❽△アブラカビンとした場合は、若干累積獲得Arkが増すものの、先に当てる❺△ヨウガンカビンによる移動終了後の最終的なブロックが1マス南にずれてしまうので、その後の❽△アブラカビンの設置位置には注意が必要です。(この現象を利用したコンボをコンボ2として紹介します)
以上により、「開始型ミニコンボ」、「中間型ミニコンボ」、「終了型ミニコンボ」はそれぞれ、
開始型ミニコンボ: ❶×スプリングフロア→❷電気イス→❸△オオタライ→❹□スパイクウォール→❺△アブラカビンと確定し、第2の具体例における十連コンボの作成は完了と相成ります。このようにしてできたコンボが、コンボ集の項目で紹介しているコンボ1です。
中間型ミニコンボ: ❺△アブラカビン→❻×カタストロフボム→❼□アタックウォール→❽△ヨウガンカビン
終了型ミニコンボ: ❽△ヨウガンカビン→❾×スマッシュフロア→❿回転ノコギリ
〈十連コンボ構築の具体例~その3〉
続いて、十連コンボ構築の第3の具体例を紹介します。この第3の具体例では、初めに「開始型ミニコンボ」と「終了型ミニコンボ」を確定させてからコンボを膨らませる手法について紹介します。使用する部屋は、地下遺跡の業火の部屋です。
まずは、トドメに適した仕掛けの選別から行います。業火の部屋には、暖炉の炎と落とし穴の2種類の仕掛けが存在しますが、このうちテクニカルボーナスを2種類付加できるのは落とし穴の方です。
従って、トドメの刺し方は、「❾□アタックウォール→❿落とし穴」で確定です。(※注意:「×スプリングフロア→落とし穴」では、テクニカルボーナスは1つしか付きません)
次に、このトドメの刺し方を膨らませて「終了型ミニコンボ」を構築しましょう。「❾□アタックウォール→❿落とし穴」の形でコア&エリアルを同時に成立させるためには、適切な位置に誘導する必要があります。具体的には、落とし穴の中心点から4.8ブロック先を中心とした半径0.1ブロックの円内に誘導しないと、❿落とし穴にコアヒットを付けることはできません。その誘導方法については、既に第1章と第2章で3通りの方法を紹介しましたが、ここではそのうち最も簡単なスプリングフロアを用いた方法を採用します。
よって、「終了型ミニコンボ」は、×スプリングフロアの前に△カビン系を付け足すことにより、
❻△カビン系→❼×スプリングフロア →❾□アタックウォール→❿落とし穴で一応決まりました。(注:通し番号は便宜上割り振った十連コンボ確定後のもの。❽は現在欠番)
次は「開始型ミニコンボ」を確定させます。この業火の部屋では、階段を利用して、第2章で紹介した×カタストロフボムでコンボの始点を確定させる方法を用いることができます。具体的には、下の【図3-7】における❶の位置に×カタストロフボムを設置し、その反対側(❷の位置)に△ヨウガンカビンを設置することで、❷△ヨウガンカビンを被せる位置を進行方向ブロック中央の地点で確定させることができます。この❷の位置で△ヨウガンカビンを被せると、効果が切れる位置は落とし穴と同一のライン上となります。
よって、「開始型ミニコンボ」は、
❶×カタストロフボム→❷△ヨウガンカビンで決まりました。
次に考えるべきことは、他の仕掛けを絡められるか否かという点です。しかし、この業火の部屋には、他の仕掛けは中途段階に挟むのには適さない暖炉の炎しかありません。従って、仕掛けを複数回ヒットさせるのであれば、落とし穴を複数回利用するしかありません。ですが、ここでは落とし穴の使用回数は1回に留めることにします。実際、上の形の「終了型ミニコンボ」では、落とし穴を複数回ヒットさせるコンボを構築するのは不可能です。(理由は第4章参照)
さて、「開始型ミニコンボ」と「終了型ミニコンボ」が定まりましたので、これから間に挟む「中間型ミニコンボ」を構築してきます。
現時点で使用が確定している設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)の種別は、△天井が2個、□壁が1個、×床が2個です。
残る設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)を全て使い切る「中間型ミニコンボ」の1つとして、第2節で紹介した「(1)△カビン系の後」と「(5)□コールドアローの後」を組み合わせた、
❷△ヨウガンカビン→□コールドアロー→×コールドクロー→△ガス系→□スパイクウォール→❻△カビン系の形が考えられます。しかし、この「中間型ミニコンボ」は、低倍率の□壁トラップを合計3回(中間型ミニコンボの中では2回)用いてしまうことになるという欠点を抱えています。
そこで、□壁トラップの使用回数を合計2回(中間型ミニコンボの中では1回)に抑えた別の「中間型ミニコンボ」を紹介しましょう。それは、
❷△ヨウガンカビン→❸×コールドクロー→❹□スパイクウォール→❺油だまり→❻△アブラカビンとして、途中に油だまりを挿入する方法です(この時点で❻△カビン系は△アブラカビンで確定)。
上記の「中間型ミニコンボ」について、トラップの設置・起動順を詳しく見ていきましょう。
❷△ヨウガンカビンの効果が切れて△天井トラップが設置可能になったら、すかさず上の【図3-8】の❺の位置に△アブラカビンを設置します。❸×コールドクローの起動はコンボが途切れるぎりぎりのところまで粘り、その後△アブラカビンのチャージが溜まったところですかさず起動し、床に油だまりを発生させます。
詳しくは第5章で説明しますが、油だまりは発生から12秒間(チャージ8に相当)残りますが、△アブラカビンのチャージが再開するのは床に落としてから10.5秒後(チャージ7に相当)です。つまり、油だまりが残っている時間のうち最後の1.5秒間は、❺のマスには油だまりが残りつつ△天井トラップが設置可能な状態となります。この1.5秒の間に、△アブラカビンを❻の位置に再設置した上で❹□スパイクウォールを起動し、続いて❺油だまりをヒットさせるのです。
なお、❹□スパイクウォールを当てた後の敵の向き(壁側かその逆か)については、「壁と反対側」、つまり「落とし穴側」を向きます。なぜならば、右の【図3-9】に示すように、❷△ヨウガンカビンにより5.03ブロック進み、停止位置はブロック中央のラインより0.03ブロックだけ前方となるからです(□スパイクウォールヒット後の向きの法則については第2章を参照)。
従って、❻△アブラカビンをヒットさせた後は、落とし穴に向かって歩きます。このときの進行方向(角度)のずれは僅か1°しかなく、ほぼ壁と垂直です。
このように、❹△スパイクウォールを当てた後の向きを「壁と反対側」、すなわち「落とし穴側」とし、かつ進行方向をほぼ壁と垂直にできる点が、上で触れた「開始型ミニコンボ」の強みです。
以上により、「開始型ミニコンボ」、「中間型ミニコンボ」、「終了型ミニコンボ」はそれぞれ、
開始型ミニコンボ: ❶×カタストロフボム→❷△ヨウガンカビンまで定まりました。決まったのは9ヒット、従って残るは1ヒットのみです。
中間型ミニコンボ: ❷△ヨウガンカビン→❸×コールドクロー→❹□スパイクウォール→❺油だまり→❻△アブラカビン
終了型ミニコンボ: ❻△アブラカビン→❼×スプリングフロア→❾□アタックウォール→❿落とし穴
かくして、❽△オオタライを挿入することで、「終了型ミニコンボ」は、
❻△アブラカビン→❼×スプリングフロア→❽△オオタライ→❾□アタックウォール→❿落とし穴で確定し、第3の具体例における十連コンボの作成は完了と相成ります。このようにしてできたコンボが、コンボ集の項目で紹介しているコンボ11です。
これまでは1つの仕掛けに対して1回しかヒットさせない例しか挙げませんでしたが、トドメに適した回転ノコギリ・床のヤリ・落とし穴は、どれも1回のコンボで複数回ヒットさせることが可能な仕掛けであるとともに、設置トラップ(△天井トラップ/□壁トラップ/×床トラップ)とは異なり多重使用が認められており、1回のコンボ中で複数回使用してもその都度Arkが加算されます。
そこで、以下では同一の仕掛けに複数回ヒットさせる例を、コア&エリアルの付く回転ノコギリ、床のヤリ、落とし穴について、それぞれ2例ずつ紹介します。
・回転ノコギリのマルチヒット
【利用法1】 | |||
---|---|---|---|
起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | ×スプリングフロア | ||
❷ | 回転ノコギリ | ||
×スマッシュフロア | ❺ | ||
❸ | △オオタライ | ||
❹ | □コールドアロー | ||
❺ | ×スマッシュフロア | ||
❻ | 回転ノコギリ |
【利用法2】 | |||
---|---|---|---|
起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | ×スプリングフロア | ||
❷ | 回転ノコギリ | ||
△アブラカビン | ❸ | ||
×スマッシュフロア | ❺ | ||
❸ | △アブラカビン | ||
Ⓐ | □パワーマグネット | ||
❹ | 回転ノコギリ | ||
❺ | ×スマッシュフロア | ||
❻ | 回転ノコギリ |
回転ノコギリのヒット後の挙動を安定させるには、初めに×スプリングフロア系を用いると良いです。上記の【利用法1】では回転ノコギリを2回、【利用法2】では回転ノコギリを3回当てており、いずれも最後の❻回転ノコギリにはコア&エリアルが付く形で当てています。
しかし、回転ノコギリはダメージが55と決して高くないことと、回転ノコギリを主に使用することになる西の森の館の面(第1話~第5話)では敵のHPが少なく上記のコンボを最後まで決められる相手がごく限られてしまうことから、上記のコンボは実戦ではあまり役に立たないことを付記しておきます。
・床のヤリのマルチヒット
【利用法1】 | |||
---|---|---|---|
起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | ×スプリングフロア | ||
❷ | 床のヤリ | ||
△オオタライ | ❸ | ||
×スマッシュフロア | ❺ | ||
❸ | △オオタライ | ||
❹ | □アタックウォール | ||
❺ | 床のヤリ |
【利用法2】 | |||
---|---|---|---|
起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | ×スプリングフロア | ||
❷ | 床のヤリ | ||
△アブラカビン | ❸ | ||
×コールドクロー | ❹ | ||
❸ | △アブラカビン | ||
❹ | ×コールドクロー | ||
△バーサークガス | ❻ | ||
❺ | □アタックウォール | ||
❻ | △バーサークガス | ||
❼ | 床のヤリ |
上の1番目に示した【利用法1】では、左上図に示すように、❶×スプリングフロアによる着地位置が、「□アタックウォール→床のヤリ」の近方のコアヒット成立範囲(第1章参照)、つまり床のヤリの中心から0.8ブロック先を中心とした半径0.1ブロックの円内、の中心点と一致するため、最後の❺床のヤリをコア&エリアルで当てることができます。
このコンボは王宮の祭壇部屋、王の間、裏口(西側)で使用可能です。
また、上の2番目に記した【利用法2】において、最後の❼床のヤリをコアヒットさせるためには、右上図に示すように、❸△アブラカビンを被って移動している敵に対して、適切な位置で❹×コールドクローを起動させる必要があります。具体的には、右の図に示すように、「□アタックウォール→床のヤリ」の遠方のコアヒット成立範囲(第1章参照)、つまり床のヤリの中心から4.09ブロック先(または4.08ブロック先:方角によりこの値は変わる)を中心とした半径0.1ブロックの円内、の中にいるときに起動せねばなりません。
このコンボは王宮の王の間、裏口(東側・西側両方)と、地下遺跡の闘技場、鍾乳洞で使用可能です。
・落とし穴のマルチヒット
【利用法1】 | |||
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起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | ×スプリングフロア | ||
❷ | △アブラカビン | ||
×コールドクロー | ❻ | ||
Ⓐ | □エレキマグネット | ||
△ヨウガンカビン | ❺ | ||
❸ | 落とし穴 | ||
❹ | 落とし穴 | ||
❺ | △ヨウガンカビン | ||
□アタックウォール | ❼ | ||
❻ | ×コールドクロー | ||
❼ | □アタックウォール | ||
❽ | 落とし穴 |
【利用法2】 | |||
---|---|---|---|
起動罠 | 設置罠 | ||
❶ | □スパイクウォール | ||
❷ | △アブラカビン | ||
□アタックウォール | ❼ | ||
Ⓐ | ×バキュームフロア | ||
△ヨウガンカビン | ❺ | ||
❸ | 落とし穴 | ||
❹ | 落とし穴 | ||
❺ | △ヨウガンカビン | ||
×コールドクロー | ❻ | ||
❻ | ×コールドクロー | ||
❼ | □アタックウォール | ||
❽ | 落とし穴 |
コンボの中途段階で落とし穴を用いた後にさらに落とし穴でトドメを刺す場合は、途中で向きを「落とし穴の反対側」に向かせる必要があります。その方法としては主に2つあり、上述した□マグネット系・×マグネットフロア系を用いる方法と、第1章と第4章で紹介している×スプリングフロアまたは□アタックウォールを用いる方法とがあります。
また、最後の❽落とし穴をコアヒットさせるには、右の図に示すように、トラップ設置マークのうちより大きいコーン状の物体の、地面に面した円(注:実際は六角形)の上に敵が到達したときに❻×コールドクローを起動して拘束・足止めする必要があります。コーン状の物体の半径は0.2ブロック、直径だと0.4ブロックであり、その円の縁が落とし穴のコアヒット中心点と一致するからです(第1章参照)。
このように、×床トラップ(×コールドクロー)のトラップ設置マークを利用して位置を把握することで、確実に❽落とし穴にコアヒットをつけることができるようになります。
余談ですが、右の【図3-18】に示したトラップ設置マークのうち、もう一方の物体、すなわち球状の浮遊物体は、直径が0.25ブロックです。この球状の浮遊物体は、コアヒット地点(直径0.2ブロックの円内)の目安として用いることができます。すなわち、少なくともこの球状の浮遊物体の内側に敵が位置していないと、コアヒットが付かないということです。
×床トラップでコアヒットを狙うときは、この球状の浮遊物体に着目すると良いでしょう。